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Entry 2021/08/11
Update

韓国映画『インサイダーズ 内部者たち』ネタバレ結末感想とあらすじ解説。どんでん返しで描く“権力と正義”のはざまで繰り広げられる騙し合い!

  • Writer :
  • 鈴木めい

韓国の性接待シーンの衝撃度を語るなら『インサイダーズ 内部者たち』

実際にそんな接待が繰り広げられているのかと驚愕さえ覚える、財閥と政治家の衝撃の性接待シーンも描かれるR指定作品の『インサイダーズ 内部者たち』をご紹介します。

財閥と政治家の癒着により腐敗した巨大権力を背景にその裏で活躍するフィクサー、実態を暴こうとする検事、そしてフィクサーへの復讐を目論むチンピラ男3人の騙し合いが描かれる社会派サスペンス映画である本作は、R指定作品としてもまたイ・ビョンホン主演作品としても公開当時歴代No.1のヒットを樹立しました。

主演は『アイリス』『それだけが、僕の世界』『KCIA南山の部長たち』のイ・ビョンホンと韓流ドラマ「秘密の森」シリーズで活躍のチョ・スンウ。そして、『観相師』のペク・ユンシクが加わり、韓国映画の演技派俳優が顔を揃え重厚な人間ドラマとなっています。

監督・脚本は『スパイな奴ら』『麻薬王』のウ・ミンホ監督。

起承転結や伏線回収など見事なシナリオ展開で一秒たりとも飽きさせることのない見ごたえ十分な作品です。

映画『インサイダーズ 内部者たち』の作品情報


(C)2015 SHOWBOX AND INSIDE MEN, LLC. ALL RIGHTS RESERVED

【公開】
2015年(韓国映画)

【原題】
INSIDE MAN

【脚本・監督】
ウ・ミンホ

【キャスト】
イ・ビョンホン、チョ・スンウ、ペク・ユンシク、イ・ギョンヨン、ぺ・ソンウ、キム・デミョン、イエル

【作品概要】
アイリス』『それだけが、僕の世界』『KCIA南山の部長たち』のイ・ビョンホンと韓流ドラマ「秘密の森」シリーズのチョ・スンウのダブル主演に、『観相師』のペク・ユンシクが加わり、財閥と政治家の癒着により腐敗した巨大権力の実態を暴こうとする検察の社会派サスペンス映画。

財閥と政治家が癒着する裏側で動くフィクサー、巨大権力を暴こうとする野心に満ちた検事、そして復讐に燃えるチンピラ男の3人の命がけの騙し合いといった人間ドラマが骨太に描かれる本作では、2時間10分という長さを感じさせないほどの最後まで息つかぬ展開が繰り広げられます。

チンピラ男をイ・ビョンホン、検事をチョ・スンウ、そしてフィクサー役をペク・ユンシクの重鎮が演じる、韓国映画界の演技派揃いの作品です。

監督・脚本は『スパイな奴ら』『麻薬王』のウ・ミンホ監督。R指定作品で韓国歴代No.1ヒットを樹立し、イ・ビョンホン主演最大のヒット作。

映画『インサイダーズ 内部者たち』のあらすじとネタバレ


(C)2015 SHOWBOX AND INSIDE MEN, LLC. ALL RIGHTS RESERVED

韓国ソウル。とあるビルのロビーでは記者会見が開かれようとしていました。

記者会見に現れたのは、芸能事務所社長のアン・サング。ミレ自動車と次期大統領候補とされるチャン・ピル議員の癒着、そしてミレ自動車のオ会長の別荘における性接待を告発します。

記者会見でアン・サングはミレ自動車の元財務部長から入手したという財務データと共に銀行からのミレ自動車に対する融資3000億円のうち、300億円がチャン・ピル議員に渡ったことを発言し、自らの義手である右手は祖国日報のイ・ガンヒに貶められた結果であることを話します。

一方、テレビからはチャン・ピル議員による関与否定の会見模様が流れます。

そして、時さかのぼること2年前。

チャン・ピル議員と次期大統領選を争う新生党のキム・ソグは、祖国日報でチャン・ピルを称賛する記事を書いた同紙の主幹イ・ガンヒに近づきます。

イ・ガンヒがチャン・ピル議員にミレ自動車というスポンサーをつけたように、自分にも出世への恩恵をもらえるようお願いしていたのです。

また就任する大統領によって人事動向が左右されることを気にする大統領府主席補佐官のオ・ミョンファンと、ソウル地検の部長検事は、次期大統領にキム・ソグを擁立させるべく、チャン・ピルを貶めることを考え、そのために刺客として若手の検事であるウ・ジャンフンにチャン・プルの不正を暴くネタを入手するよう仕向けます。

ウ・ジャンフンは元警察官であり、実力十分であるものの、コネや後ろ盾がないことから最高検察庁への昇進は同期に抜かされていたのです。そこで部長検事は、チャン・ピルのネタを入手し不正を暴ければ、一転して昇進できるだろうことをそそのかします。

野心あるオ・ジャンフンは奮起し、ミレ自動車のムン元財務部長に近づき、裏金の流れを説明するとともに、ムン元財務部長も融資金のうちから10億を入手していることを踏まえ、真相を暴露するよう要求します。

トイレに逃げ込むムン元財務部長でしたが、ウ・ジャンフンより先にチンピラのアン・サングの手下に捕まり拉致されてしまいます。アン・サングはイ・ガンヒの弟弟子であり、チンピラとしてイ・ガンヒの雑務を請け負っていたのでした。

倉庫のコンテナでムン元財務部長をいたぶるアン・サング。そして入手したミレ自動車ア会長の裏金ファイルを手にイ・ガンヒの元へ行き、そのうち役に立つだろうからとコピーを渡します。「キツネのようなクマだな」とイ・ガンヒは、アン・サングの行動に嫌味を言い放ちます。

雨の夜、アン・サングは性接待要員である若い女性陣を引き連れて、ミレ自動車のオ会長の別荘に向いました。

そして、ムン元財務部長から入手した裏金ファイルをチョ常務に渡します。その後、アン・サングはチョ常務により石で殴られて気を失います。

一方、イ・ガンヒはオ会長と密談しており、そこへチャン・ピル議員がやってきます。遊びの夜の始まりです。

下着一枚の女性陣で囲まれたオ会長、イ、ガンヒ、チャン・ピル議員。自らの男性器をゴルフのドライバーに見立て、グラスを倒し爆弾酒をつくる遊びに興じます。

チョ常務によって倒されたアン・サング。裏金ファイルの元データの在処をチョ常務に尋問されます。そして右手をのこぎりで切断されてしまいます。

以下、『インサイダーズ 内部者たち』ネタバレ・結末の記載がございます。『インサイダーズ 内部者たち』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。


(C)2015 SHOWBOX AND INSIDE MEN, LLC. ALL RIGHTS RESERVED

そして、2年後。右手を失い義手となったアン・サングはクラブのトイレで掃除係として働いていました。

トイレおよび控え室に隠しカメラがあることに気づくアン・サング。そこで撮影された内容は、ソウル中部警察署の刑事が入手していました。

チョ常務の裏にはチャン・ピル議員がいると考えるアン・サングは右手を取られた復讐に、チャン・ピルを貶める計画を立てます。そして、元アイドルであったXXチュ・ウネに協力を仰ぎます。

また自分の手下であるパク・ジョンパルを文房サッシ社長に仕立て、チャン・ピルに近づかせます。

アン・サングと手下の動向を探るウ・ジャンフンの検事仲間。入手した情報をもとに、アン・サングを探るウ・ジャンフンは、アン・サングがチャン・ピルを罠にはめる計画であることを理解します。

オ・ジャンフンは祖国日報をクビにされたコ記者との飲みの席で、チョヤン・ミレ建設のチョ社長を紹介され名刺交換してしまいます。

パク・ジョンパル社長とお酒を共にしたチャン・ピルですが、後から合流したイ・ガンヒに忠告されてしまいます。イ・ガンヒは、パク・ジョンパル社長を訝しく思っていたのでした。

また銀行の元頭取ソク・ミョンガンが出頭し、横領等の罪を認めます。検察として尋問に当たるウ・ジャンフン検事。

今回の出頭はチャン・ピルとの取引があるのではないかとけしかけます。そして裏金ファイルの件についても言及し、チャン・ピルとオ会長の関連性も問い詰めます。

悩むソク・ミョンガンの携帯に、いつぞやの性接待の際の性的動画が送られてきます。「賢明なご判断を」というメッセージと共に。それを見たソク・ミョンガンはお手洗いの窓から飛び降り自殺してしまいます。

検察の過剰な取り調べで被疑者が死亡と、イ・ガンヒは祖国日報に記事を書き、ウ・ジャンフンは追い詰められます。

オ会長をはじめ、イ・ガンヒ、そしてチャン・ピルは別荘に大統領府主席補佐官のオ・ミョンハンを呼びつけます。オ・ミョンハンは、すべてコネのない検事が野心のために一人で動いたことだと、ウ・ジャンフン一人のせいにしてしまいます。

イ・ガンヒはアン・サングが性接待の場に送り込んだチュ・ウネを抱きますが、チュ・ウネの思惑通りに会話を盗聴することはできませんでした。最中にコ記者からの電話が鳴り、電話を取ろうとした際に、イ・ガンヒが盗聴器にシャンパンをこぼしてしまったのです。

イ・ガンヒとコ記者は繋がっており、パク社長がアン・サングの手下であることを伝えたのでした。イ・ガンヒはアン・サングを呼び出します。

そして、遠巻きにチャン・ピルの権力に歯向かうなと忠告し、裏金ファイルのコピーの有無について問いただしますが、アン・サングは答えませんでした。

チュ・ウネの盗聴がうまくいかなったことから、アン・サングはチャン・ピルに近づくパク社長に盗聴器が仕込まれた時計のすり替えを頼みます。

サウナのロッカールームで時計をすり替えるパク社長ですが、チャン・ピルに出会ってしまいます。そこへ、イ・ガンヒからの電話がチャン・ピルにかかり、パク社長の正体が明かされてしまいます。

捕まってしまったパク社長は、チョ常務による拷問を受けます。耐えられなくなったパク社長は、盗聴器が仕込まれていた時計をチョ常務に渡し、性接待の場がアン・サングの命により録音されていたことを知らせてしまいます。

一方、ウ・ジャンフンはアン・サングに近づきます。クラブのアン・サングに話しかけますが、カメラが仕込まれていることを知っているアン・サングはウ・ジャンフンを交わし逃げてしまいます。

パク社長を引き連れて、アン・サングを追うチョ常務と一味。そこへウ・ジャンフンもやってきて、アン・サングは危機一髪助かります。

警察とグルになってアン・サングを監視していたのは、チャン・ピルだったのです。アン・サングが逃げたことを知り激怒するチャン・ピルは、イ・ガンヒにアン・サングをどうにかするよう言い放ちます。そして、「お前は一生おれのケツ拭きをしてくれ」と。

ウ・ジャンフンによって助けられたアン・サングは、ラブホテルの一室にいました。

2年前にムン元財務部長からの裏金ファイルを取り逃したウ・ジャンフンは、その際にアン・サングがそのファイルを手に入れ、そのために右手を無くしたことを推察していたのです。

ウ・ジャンフンは、アン・サングに正義のための報復とその協力を、ほかの余罪での逮捕と引き換えに申し入れます。

協力には応じますが、裏金ファイルはイ・ガンヒ側にとられたと一点張りのアン・サング。

チャン・ピルがアン・サングを執拗に探していることから、ソウルを離れたほうがいいとの案で、ウ・ジャンフンは関係者が知ることのない父親のいる実家の本屋にアン・サングを連れていきます。

アン・サングはウ・ジャンフンが子供時分に使っていた部屋に案内されます。そして、彼の父親から息子を頼むと言われます。

新しい義手をアン・サングに持ってきたチュ・ウネは「モルディブでモヒートでも飲みましょ」とアン・サングを復讐よりも逃げて二人で幸せに暮らせるよう誘います。アン・サングは応えません。

オ・ジャンフンの実家でオ・ジャンフンと昼食をともにするアン・サングの二人は、食事を共にしたり色々話をしたりする中で、互いの心を開き始めます。そして、裏金ファイルのありかを遂に、アン・サングはウ・ジャンフンに教えます。

そして、ウ・ジャンフンのアイデアでアン・サングに記者会見を開かせ、裏金ファイルのありかを公表することにします。

しかし、アン・サングが記者会見を開いても世間をざわつかせはしましたが、イ・ガンヒによる記事工作により、芸能事務所社長とはいえ前科もありチンピラのアン・サングの告発内容については世論の誰も信じることはありませんでした。

動きを封じられてしまったウ・ジャンフンはアン・サングを助けようにも四面楚歌となります。

そうしたなか、ウ・ジャンフンのもとへイ・ガンヒからの電話がかかります。内容はチョヤン・ミレ建設の社長がウ・ジャンフンの父親に賄賂を渡していた情報を入手し、記事にすべきか悩んでいるというものでした。

事実が知れわたり、ウ・ジャンフンは半年間の停職処分となります。

一方、刑務所に送還されるバスの中から、アン・サングは脱走します。そして手下であったパク社長の元へ行き、真相を聞き出します。

そしてイ・ガンヒの指示でチョ常務がチュ・ウネを殺したことを知ります。チュ・ウネはアン・サングを助けるために、イ・ガンヒを脅迫していたのでした。

そして、イ・ガンヒの元を訪れるアン・サング。20年来兄貴と慕ってきたのに、弟が兄を刺せるわけがないと涙ながらに話すアン・サングは、なぜチュ・ウネを殺したのかと問い詰めます。

すべてチャン・ピルの仕業だとイ・ガンヒは言い放ち、その右手をアン・サングによって切り落とされてしまいます。

その帰り、アン・サングは自首します。一方でイ・ガンヒがチャン・ピルの仕業だと言い放った録音データは、ウ・ジャンフンの元へ手下に届けさせました。

面会に訪れるウ・ジャンフンはアン・サングに後のことは俺に任せてと伝えます。

そして、アン・サングを切り捨て、アン・サングとの音声データとともにイ・サングに近寄ります。「昨日の敵は今日の友」とイ・サングに取引をもちかけ、そして取り入り、最高検の中央捜査部に異動します。

そしてついに、ウ・ジャンフンはオ会長の別荘での宴席に招待されます。

大統領選も間近に迫り、チャン・ピルが最終候補に残ったある日、韓国国民の携帯にオ会長の別荘における性接待の動画が拡散されました。ウ・ジャンフンの姿も映っているものであり、オ会長のほか、チャン・ピル、そしてイ・サングも全裸の動画です。

誰が動画を拡散させったのか? 内部者による記者会見が開かれ、そこにはウ・ジャンフンが登場します。

すべて、アン・サングとウ・ジャンフンが画策していたことでした。

アン・サングが脱走した段階からシナリオが描かれ、イ・サングの録音データをもとにウ・ジャンフンが取り入り、権力をもってから性接待の場に乗り込むこと。そしてその様子を盗聴・盗撮し、拡散すること。

「虎の子が欲しけりゃ、虎の穴に入れ」とアン・サングがウ・ジャンフンに内部者になることを提案していたのです。

記者会見では、真実を自分の目で確かめたかったから内部者になったとウ・ジャンフンは話します。

貶められていたアンの正義を取り戻し、大韓民国の最高検検事として話すウ・ジャンフンの言葉は人に聞き入れられ、オ会長、チャン・ピル、そしてイ・サングは逮捕されます。

その後、小さな事務所の応接には煙草を吸う一人の来客がありました。そこへ戻ってくる弁護士となったウ・ジャンフン。

来客は刑務所を出所したアン・サングでした。久々の再会を共に喜び、「モヒートに行ってモルディブでも飲むか」と話しながら二人でご飯を食べにでかけました。

映画『インサイダーズ 内部者たち』の感想と評価


(C)2015 SHOWBOX AND INSIDE MEN, LLC. ALL RIGHTS RESERVED

韓国映画やドラマで良く描かれる財閥と政界の癒着。日本人からするとどこまでが本当なのか想像を絶する部分も多いものの、実力よりもコネと後ろ盾がものいう社会においてはお金の流れと人脈がいかに効果的かということが痛いほどに理解できる本作品です。

その中で、持つものと持たざるものの、それぞれの野心や世渡りの仕方が、今回の映画ではフィクサー、チンピラ、検事という三者三様の立場で描かれており、その心情からどこか遠くない世界の話であると引き込まれていきます。

さて、本作で衝撃を受けるのは財閥と政界の癒着の規模もさることながら、財閥が繰り広げる性接待の模様でもあります。

男性器をゴルフのドライバーに見立て爆弾酒(韓国焼酎をビールに混ぜる)を作り遊ぶ性接待の模様は衝撃でしかありませんが、それ以上にペク・ユンシクはじめ老齢の名だたる俳優陣が全裸で演じているその様子に尊敬さえ覚えます。

日本では大島渚監督や伊丹十三監督の作品でしか見られないような力強さ。俳優陣に求めているプロフェッショナル度合いが強く伝わり、それに応える演技に魅せられます。

韓国映画を見ているとひと昔前の日本を彷彿とさせることがありますが、本作でも劇中で流れる韓国演歌が八代亜紀の歌声に似て、またチョ・スンウ演じるウ・ジャフンの実家の素朴さや温かみが、まるで古き良き昭和の人間臭かった時代へと郷愁を誘います。

まとめ


(C)2015 SHOWBOX AND INSIDE MEN, LLC. ALL RIGHTS RESERVED

この映画のタイトル「インサイダーズ 内部者たち」は、虎穴に入らずんば虎子を得ずということで、財閥と政界の癒着を暴露するためには取り込んで仲間に入り、その悪事を露呈するよりないという意味でつけられています。

誰が真の内部者なのか。

フィクサーのイ・ガンヒとフィクサーの元弟分のチンピラであるアン・サング、そして検事のウ・ジャンフン。映画の最後でそのどんでん返しがわかり、とてもすっきり楽しめる本作。

本来抱えていた野心や野望を捨てても、大事にしたい正義や信頼、そして友情を取る結末には、言いようのない安堵感を覚えます。

コネのない検事とずっとイ・ガンヒのしりぬぐいをしてきたアン・サングが抱えていた葛藤や孤独はどこか共通するものがあったのです。

本作はイ・ガンヒとアン、アンとウ・ジャンフン、それぞれのブラザーフッドを描いた作品でもあります。

個人的にはアンとウ・ジャンフンがウ・ジャンフンの実家で築いた信頼関係が本作の中で一番染みるシーンでもあるのですが、二人の絆や人間性はラストシーンでも爽やかに描かれています。

また本作の紅一点であるチュ・ウネ役のイエルが、何とも言えない妖艶な魅力を醸し出しています。元アイドルとしてアン・サングの事務所で働いていた彼女の、静かにだけれどもアン・サングを思う気持ちはそこはかとなく伝わり、男気いっぱいの本作の中ではかなさと優しさを醸し出していると言っても過言ではありません。

そして、何より本作で印象に残る衝撃の性接待シーンでは、老齢の美しくない体を露呈して頑張るおじさまたち。見方を変えれば、この映画はおじさんのための応援歌なのかもしれません。





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