大ヒットドラマ『GIRLS /ガールズ』の原点、レナ・ダナム監督の『タイニー・ファニチャー』待望の公開決定です!
レナ・ダナムの劇場初監督作品の『タイニー・ファニチャー』が、8月よりシアター・イメージフォーラムにてロードショー。
東京で僅かなイベント上映のみだったこの映画。観客たちのチケット完売が続出!若い女性たちで満席となり、また映画ツウな映画ファンから高い関心を集めた作品です。
CONTENTS
映画『タイニー・ファニチャー』の作品情報
【公開】
2017年(アメリカ映画)
【原題】
Tiny Furniture
【監督】
レナ・ダナム
【キャスト】
レナ・ダナム、ローリー・シモンズ、グレース・ダナム、ジェマイマ・カーク、アレックス・カルボウスキー、デヴィッド・コール、メリット・ウェバー、エイミー・サイメッツ
【作品概要】
レナ・ダナムが監督、主演したHBO制作のテレビドラマ『GIRLS/ガールズ』の原点ともいうべき自伝的作品で、SXSW映画祭でグランプリを受賞、2010年インディペンデント・スピリット・アワード最優秀初脚本賞を獲得。
大学を卒業したが職もなく、付き合っていた彼とは別れ、実家に帰ってきたオーラの悩みもがく日々をコメディタッチで描いた作品。
映画『タイニー・ファニチャー』のあらすじ
24歳のオーラは荷物とハムスターの入ったケースを抱えて、ニューヨークの実家に帰ってきました。
オハイオの大学を卒業したものの職はなく、彼氏のオーウェンとも別れてしまって最悪の気持ちでいるのに、芸術家の母は仕事で忙しく娘の世話どころではないし、妹とは部屋の取り合いで早速もめてしまいます。
妹に言われて電球をとりに来たオーラが母に場所を聞くと、「白い棚にあるわ」と答えが返ってくるのですが、白い棚は壁一面にあって、どこに入っているのかわかりません。
棚を一つ一つあけて探していると、母の日記が出てきました。
ちょうど今のオーラと同じ年頃の時の日記で、芸術家として頑張る決意などが書かれていました。
母にお金を借り、友人のパーティーに出かけると、YouTubeに自作の動画をあげている、ジェドという男性を紹介されます。
オーラも動画制作をしているので、彼の作品は知っていました。
その時、オーラとは子どものころからの付き合いのシャルロットが現れます。
実はオーラは彼女とは、5年間、会うのを避けていたのですが、彼女は悪びれず、「新たな友だちとしてやり直そう」と言いました。
シャルロットにバーのホステスの仕事を紹介されたオーラは、面接を受けに行き、昼間の受付係として採用されます。
家に戻ると、妹が合衆国で最高の賞を獲ったと母が嬉しそうに報告してきました。
なんでも高校の「詩」の分野の最高賞を獲ったのだそうです。
妹は詩を朗読してくれました。オーラは「詩的すぎなくていい」と褒めたあと、「私が大学で書いた詩は処女喪失の話しばかり」と続け、「まだ処女なの?」と聞き、妹をキレさせてしまいます。
ジェドと映画を観に行く約束をしたので、母親の靴を借りようと白い棚をあさっていると、母が声をかけてきたので、ジェドの動画を観てもらいました。
「知的で軽妙でしょう?」と問うも、「軽妙だけど間抜けだわ」と返されてしまいます。
待ち合わせの時間に遅れてやってきたジェドはお金がまったくないと言うので、映画を観るのは中止。
母と妹が大学の見学に出かけて、数日のあいだ家を開けているのをいいことに、オーラはジェドを家に誘いますが…。
映画『タイニー・ファニチャー』の感想と評価
アメリカ映画界を代表するジャド・アパトーも認めた!
ある日のこと、本作品『タイニー・ファニチャー』を観たのは、アメリカ映画界に太い人脈を持った映画監督ジャド・アパトー。
監督業のほかにもプロデューサーなども行ない、2005年公開の『40歳の童貞男』で広くコアな映画ファンに知られた存在です。
近年では、2017年日本公開された『ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ』の制作、同年日本公開の『エイミー、エイミー、エイミー! こじらせシングルライフの抜け出し方』の監督として知られています。
参考作品:ジャド監督作品『エイミー、エイミー、エイミー! こじらせシングルライフの抜け出し方』
そんなジャドが、当時24歳のレナ・ダナムを見つけ出して異例の大抜擢をしたのが、彼女が監督・主演・脚本を務めるテレビドラマシリーズ『GIRLS/ガールズ』のヒットが誕生しました。
女優や作家として活躍する注目の的になったレナ・ダナムのブレイクするきっかけとなった『タイニー・ファニチャー』。
実に映画配給を行うグッチーズ・フリースクールによる、念願の8年越しの公開!渋谷のイメージフォーラムでの2018年8月のロードショーとなっています。
これはアメリカ映画ファンにとって、見逃せない掘り出し物でオススメの1本です!
*詳細に公開日はおって当サイトでご案内いたします。
女の子の心情がほとばしる青春コメディ
海外ドラマ『GIRLS/ ガールズ』の大ヒットや、ファッション誌ヴォーグの表紙を務めるなど、今では世界中から注目を集めるレナ・ダナム。
長編劇場デビュー作の本作品『タイニー・ファニチャー』では、2010年にわずか24歳で、SXSW映画祭でグランプリに輝き、インディペ ンデント・スピリット・アワードでは最優秀初脚本賞にも選ばれた快挙。
次世代を担う映画監督や脚本家として、レナの名を一躍世界に知らしめました。
また、レナ自身が自らの人生を赤裸々に語ったエッセー『ありがちな女じゃない』(河出書房新社/山崎まどか訳)は、全米でベストセラーとなり、邦訳も出版されるなど、今まさにもっとも注目されているクリエイターといっても良いでしょう。
「職なし、夢なし、居場所なし」。そんな主人公のニューヨーク女子をレナ・ダナム本人が演じています。
それだけでなく、レナの実際の母親であり芸術家である ローリー・シモンズが母親役を務め、実際の妹も妹役を演じるという、ドキュメトな要素を内包する作品です。
さらに、レナ自身の自宅で映画撮影するなどして作られた本作は、自伝的要素が色濃く反映されているところが、最大の魅力であり見どころです。
『タイニー・ファニチャー』の作風は『GIRLS/ガールズ』の原点ともいえるものになっています。
『GIRLS/ガールズ』と同様に、これまでメディアで描かれてきた女性像を軽やかに塗り替えおり、若い女性の“生な心情”をリアリティにを描いたことで、映画祭での映画賞のみならず、多くの若い共感を生んだ映画だといえますね。
まとめ
大学を卒業し、彼とも別れてニューヨークの実家に戻ってきた主人公オーラ役を、レナ・ダナムが演じた本作品『タイニー・ファニチャー』。
また、芸術家として成功を収めた母役を、実際レナの母親で写真家のローリー・シモンズが務めています。
さらには、スマートで才気に溢れた妹役は、レナの実の妹でモデルとして活動するグレース・ダナムが演じています。
撮影に使用された家もレナの実際の家で行われ、シャルロット役のジェマイマ・カークは、レナと同じ高校に通っていた友人を起用。
このように低予算でありながらも、レナ自身のバイタリティによって質の高いクオリティを導き出し作られた本作は、あの名手腕で知られるプロデューサーのジャド・アパトーの目に止まったのです。
『タイニー・ファニチャー』は、人気となったテレビドラマ『GIRLS/ガールズ』へと、レナ・ダナムの成功を導いただけでなく、レナの原点として、多くの若いクリエイターの手本にもなる作品かもしれませんよ。
レナ・ダナムの劇場初監督作品の『タイニー・ファニチャー』が、8月よりシアター・イメージフォーラムにてロードショー。
ぜひ、お見逃しなく!