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Entry 2019/01/24
Update

中野量太映画 『長いお別れ』あらすじとキャスト。特報とビジュアル解禁!

  • Writer :
  • 石井夏子

映画『湯を沸かすほどの熱い愛』(2016)の中野量太監督が、直木賞受賞作家・中島京子の同名小説を映画化する『長いお別れ』。

2019年5月に公開される本作に、蒼井優、竹内結子、松原智恵子、山﨑努が出演している事が発表されました。

日本映画界を代表する豪華キャストが、認知症の父と過ごす7年間の日々を時に泣き、笑い、悩みながら前に進んでいく東家として丁寧に演じ、観る者すべてに深い感動を与えます。

解禁された15秒特報とティザービジュアルも併せてご紹介します!

映画『長いお別れ』の特報

15秒特報では、「ゆっくり記憶を失っていく父との、お別れまでの7年間」というナレーションと共に、東家の面々の泣き笑いの表情が映し出されます。

さらに、なぜかメリーゴーランドに乗る父を見守る家族たちの様子に、「あんた誰だ?」「麻里だけど」というくすっと笑えるやり取りもあり、本作がユーモアも交えたおかしみのある作品である事が期待される映像となっています。

映画『長いお別れ』のビジュアル


(C)2019『長いお別れ』製作委員会

ティザービジュアルは、本作の印象的なシーンである遊園地のメリーゴーランド前にて、東家の記念写真を意識して撮り下ろされたもの。

楽しそうな家族たちの中で、認知症により状況がわからずに一人しかめっ面をする父親が印象的な仕上がりになっています。

「だいじょうぶ。忘れることは、悲しいだけじゃない。」というコピーから、今や身近な病である認知症を、悲しいもの、つらいものとして捉えるのではなく、暖かな眼差しをもって描かれている事が予見されます。

映画『長いお別れ』の作品情報


(C)2019『長いお別れ』製作委員会

【公開】
2019年(日本映画)

【原作】
中島京子『長いお別れ』(文春文庫刊)

【監督】
中野量太

【脚本】
中野量太、大野敏哉

【キャスト】
蒼井優、竹内結子、松原智恵子、山﨑努、蒲田優惟人

【作品概要】
映画『湯を沸かすほどの熱い愛』の中野量太監督が、直木賞作家・中島京子氏による同名小説を映画化しました。

認知症になった父を取り巻く“東(ひがし)家”の次女・芙美役は、『彼女がその名を知らない鳥たち』(2017)で第41回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を獲得するなど、2017年度の主演女優賞を総なめにした蒼井優、長女・麻里役には、日本アカデミー賞を4度受賞し、映画・ドラマ・舞台・CMと活躍、日本を代表する人気女優の竹内結子。

母親・曜子役は、日活三人娘の一人として一世を風靡し、『ゆずの葉ゆれて』(2016)でソチ国際映画祭主演女優賞に輝いた松原智恵子が演じます。

そして認知症を患う父親・昇平役には、紫綬勲章、旭日小綬賞を受章した名優であり、『モリのいる場所』(2018)など、現在も精力的に話題作に出演し続ける山﨑努。

また、麻里の息子・崇役には、オーディションで抜擢された蒲田優惟人が決定しました。

映画『長いお別れ』のあらすじ

父、昇平の70歳の誕生日会。

久しぶりに集まった娘たちに告げられたのは、厳格な父が認知症になったという事実でした。

日に日に記憶を失っていく昇平の様子に戸惑いながらも向き合うことで、自分自身を見つめ直していく家族たち。

そしてある日、家族の誰もが忘れかけていた“愛しい思い出”が昇平の中に今も息づいていることを知り…。

キャストのコメント

東芙美役・蒼井優


(C)2019『長いお別れ』製作委員会

カフェを開く夢も恋愛もうまくいかず、思い悩んでいる東家の次女・芙美を演じた蒼井優。

私が演じた芙美は、よしておけばいいのにと思うようなことをついやってしまう、でも笑えるほど不器用でもない、というちょっと不憫なタイプの女性です。そんな彼女が30歳を超えてもう一度家族から学ぶことの大きさが大切なのかなと思いながら演じました。
東家の皆さんとの共演はとても光栄でした。お芝居とは何なのかを山﨑努さんの御本で学んで来た私にとって、まさか山﨑さんと同じ画面に入れる日が来るなんて思ってもいませんでした。今思い返しても夢のような時間で、感動の連続でした。松原智恵子さんと竹内結子さんは、お二方が家族でいて下さる事が心強く、毎日本当に助けていただいてばかりでした。言葉では言い表せないほど感謝しています。

撮影を振り返る蒼井優の言葉から、本物の家族のような、大切な時間を過ごしたことが窺えます。

師匠のような存在だった山崎努との共演、松原智恵子と竹内結子という心強い先輩女優に囲まれた蒼井優は、これまで以上に輝いていることでしょう。

今村麻里役・竹内結子


(C)2019『長いお別れ』製作委員会

竹内結子が演じるのは、夫の転勤で息子とアメリカに移り住み、慣れない生活に戸惑っている長女・麻里です。

クランクインの前に監督が、一つの家族として始められるように、東家のリハーサル時間を設けてくださったので、安心して撮影に入る事ができました。
姉妹の会話のシーンの撮影中、監督には「麻里さんがリズムを作ってほしい」と言われていました。私の今までのお芝居ではやったことのない、監督の独特のテンポを指示されたので、新しいものが見られるのでは、と完成を楽しみにしています。

家族として自然体でいられるようにリハーサルの時間を作ったという、中野量太監督の強い思い。

そして家族の、映画全体のリズムを作り出す新たな竹内結子からも目が離せません。

東曜子役・松原智恵子


(C)2019『長いお別れ』製作委員会

専業主婦として夫と娘たちを献身的に支えてきた母・曜子を演じるのは、可愛らしさと凛とした空気を併せ持つ、松原智恵子。

 
認知症という暗くなりがちな話を、あたたかでユーモラスに描いた作品です。曜子の優しさと明るさをどうすれば出せるかと悩んでいた私に、中野監督は「明るく軽やかに、段々良くなってきましたよ。もう一度やってみましょう」と何度も辛抱強くやさしく「叱咤激励」をしてくださいました。時々落ち込む私(曜子)に、認知症の夫は無言のあたたかな眼差しを、明るい娘達はそれぞれ色々な問題を抱えながらも包み込むようなハグを…私自身が介護されて支えられていた毎日でした。そんなやさしい、あたたかな撮影現場でした。

ベテラン女優である松原智恵子に、辛抱強くやさしく「叱咤激励」したという中野量太監督。

このコメントからも、監督の映画への愛情と、俳優への信頼を感じます。

また、経験を重ねても悩み続ける女優、松原智恵子の真摯な姿勢はとても魅力的です。

東昇平役・山﨑努


(C)2019『長いお別れ』製作委員会

認知症を患い、ゆっくり記憶を失っていく父の昇平を演じるのは、日本を代表する名優、山﨑努です。

原作を読んでいる時、この役のオファーが来るのではないかとの変な予感がありました。その予感が当たり、不思議な心持がしています。
中野監督のことは、前作や脚本に触れるにあたり、大変な才能だと思っておりました。実際に現場で一緒に仕事をしても、見事な演出で、感服致しました。
認知症の家族を持つ友人がいるのですが、彼はとにかく「笑うことが大事」だと言います。この作品が何より素晴らしいのは、認知症という扱いにくい題材に対し、おかしみの要素をうまく取り入れてユーモアを失わずに作り上げたところだと思います。

原作を読んでいた時に、昇平役のオファーが来る予感がしていたという山﨑努。

それだけ昇平役へ感じいるところがあったんでしょうか。

認知症という扱いにくい題材を取り上げながら、名優をも感服させる中野量太監督のユーモア溢れる演出力。

これは劇場で観るしかありません!

中野量太監督のプロフィール

映画『長いお別れ』のキャストからも絶大な信頼を得ている中野量太監督。

そんな中野量太監督のプロフィールをご紹介します。

1973年生れ、京都府出身。

大学卒業後に上京し、日本映画学校に入学し3年間映画製作を学びます。

2000年、卒業制作『バンザイ人生まっ赤っ赤。』で、日本映画学校今村昌平賞、TAMA NEW WAVEグランプリなどを受賞。

日本映画学校卒業後、映画・テレビの助監督やテレビのディレクターを経て、2006年に『ロケットパンチを君に!』で6年ぶりに監督を務め、ひろしま映像展グランプリ、水戸短篇映像祭準グランプリなど3つのグランプリを含む7つの賞を受賞しました。

2008年には文化庁若手映画作家育成プロジェクトに選出され、35mmフィルムで制作した短編映画『琥珀色のキラキラ』が高い評価を得ます。

2012年、自主長編映画『チチを撮りに』を制作、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭にて日本人初の監督賞を受賞し、ベルリン国際映画祭を皮切りに各国の映画祭に招待され、国内外で14の賞に輝きました。

2016年10月、商業長編映画『湯を沸かすほどの熱い愛』が公開。

日本アカデミー賞主要6部門を含む、合計14の映画賞で、計34部門の受賞を果たすなど、激賞が相次ぎました。

独自の視点と感性で“家族”を描き続けています。

まとめ

直木賞受賞作家・中島京子の同名小説を映画化した『長いお別れ』。

映画『湯を沸かすほどの熱い愛』で日本の映画賞を総なめにした中野量太監督が手掛けた本作には、蒼井優、竹内結子、松原智恵子、山﨑努という、日本映画界きっての演技派がそろいました。

中野量太監督が大切にしている、“家族”の関わり方、そして日常に潜むユーモアをぜひお楽しみ下さい。

涙あふれる、新たな愛の感動作である映画『長いお別れ』のロードショーは2019年5月です。

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