映画『きみの瞳が問いかけている』は2020年10月23日(金)より全国ロードショー。
不慮の事故で、視力と家族を失った女性と、罪を犯し、キックボクサーとしての未来を絶たれた男性。
そんなふたりが出会い、惹かれ合うさまを描いたラブストーリー『きみの瞳(め)が問いかけている』が、2020年10月23日(金)より全国ロードショーとなります。
吉高由里子と横浜流星がダブル主演を務め、孤独な男女の交流を繊細に演じました。
原作となるのは2011年製作の韓国映画『ただ君だけ』であり、その原作もチャップリンの名作『街の灯』(1931)がモチーフです。
この記事では、予告動画や公式情報、そして原作映画から、『きみの瞳が問いかけている』の見どころをラストの結末まで予想していきます。
原作映画『ただ君だけ』のネタバレも含みますので、未見の方はご注意ください。
CONTENTS
映画『きみの瞳が問いかけている』の作品情報
【日本公開】
2020年(日本映画)
【原作】
韓国映画『ただ君だけ』
【監督】
三木孝浩
【主題歌】
BTS『Your eyes tell』
【キャスト】
吉高由里子、横浜流星、やべきょうすけ、田山涼成、野間口徹、岡田義徳、町田啓太、風吹ジュン
【作品概要】
吉高由里子と横浜流星がダブル主演を務めた純愛映画。
チャールズ・チャップリンの名作『街の灯』にインスパイアされて製作された2011年の韓国映画『ただ君だけ』のリメイクです。
『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』『僕等がいた』の三木孝浩が監督を務めました。
映画『きみの瞳が問いかけている』のあらすじ
目は不自由ながら明るく愛くるしい明香里(吉高由里子)と、罪を犯しキックボクサーとしての未来を絶たれた塁(横浜流星)。
小さな勘違いから出会った2人は惹かれあい、ささやかながらも掛け替えのない幸せを手にした──かに見えました。
ある日、明香里は、誰にも言わずにいた秘密を塁に明かします。
彼女は、自らが運転していた車の事故で両親を亡くし、自身も視力を失っていたんです。
以来、ずっと自分を責めてきたという明香里。
ですが、彼女の告白を聞いた塁は、彼だけが知るあまりに残酷な運命の因果に気付いてしまって…。
横浜流星が「おじさん」と呼ばれるのはなぜ?
原作の韓国映画『ただ君だけ』でヒロインは主人公をを「アジョシ」と呼んでいます。日本語では「おじさん」と訳されてしまいますが、「アジョシ」には、年上の男性に親しみと尊敬を込めた、「おじさん」とはちょっと違ったニュアンスもあります。
演じたソ・ジソブとハン・ヒョジュも、10歳ほどの歳の差があり、ソ・ジソブも30歳の渋みを増した男性という設定の役柄だったため、「アジョシ」呼びも違和感がなく、ふたりの関係性の近さを感じさせました。
リメイクである本作は、吉高由里子の方が横浜流星より実年齢は上ですが、記事冒頭に掲載している予告編の23秒あたりで、吉高由里子演じる明香里が、横浜流星演じる塁のことを「おじさん」と呼んでいるのが聞こえます。
その後、自分は「ねずみ年」だと言う塁に、「48(歳)」と被せる明香里。いくら目が不自由といえど、横浜流星の声で48歳のおじさんは言い過ぎじゃないかとは感じますが、そのやりとりから、明香里がちょっと天然なことが分かりますね。
また、原作では、ボロボロの靴を履き、汗をかいた主人公。彼と料金所で隣に座ったヒロインが、「窓開けてもいいですか?匂いに敏感なんで」と言うコミカルながら胸がちくりと痛くなる場面があります。
もしかしたら、本作でもそんな場面があり、その匂いを加齢臭だとヒロインが勘違いし、「おじさん」と呼ぶのかもしれませんね。
18分に何が込められたか
上映時間は、原作映画『ただ君だけ』は105分。本作『きみの瞳が問いかけている』は123分。その差18分。
『ただ君だけ』は程よい長さではありましたが、「もう少しここを見たい」という場面、「この人をもっと見たい」という人物もいました。
『きみの瞳が問いかけている』には、原作にはなかった、孤児である塁が育った修道院が登場し、そこのシスターを風吹ジュンが演じます。また、半グレ集団のリーダーとなった幼なじみ役に、佐久間恭介。
塁の過去を深く知る人物たちが登場することで、彼の人生によりスポットが当たっていくんじゃないでしょうか。格闘シーンもボリュームアップしていそうですね。
ラストは悲恋か
予告編は、勘の良い方ならば、ストーリーがほぼわかってしまう構成になっていますね。
明香里の起こした事故を、塁がただならぬ様子で見ている姿も確認できるため、「これは明香里の目と、塁が関係しているに違いない」と推測されます。
その後、彼女の手術代ためになにやら怪しい試合に出る塁と、それを知らずに手術を受け、視力が回復した明香里。
塁は、試合の後遺症か、松葉杖をついて街を歩いています。ふたりが再び出会うことはあるんでしょうか。
原作の結末部分をネタバレ
画像:『ただ君だけ』
原作のラストシーンを、核心部に触れながらご紹介します。
4年前、主人公は負債者から取り立てるために「殴り屋」をしていました。その負債者が自らに火を放って投身。
それを見てしまったヒロイン。彼女の運転で両親と旅行に向かう途中でしたが、トラックと衝突し横転。彼女は目に障がいを負い、両親は亡くなりました。
現在。罪の意識とヒロインへの想いから、闇試合に出た主人公。前払いでもらった金をヒロインの手術代にし、姿を消します。
2年後。主人公の入院している病院に、ヒロインがボランティアとしてやってきますが、名前も違い、体型も変わってしまった彼に気づくことはありません。
退院後、ヒロインの開いた店へ訪れる主人公。ヒロインとはほぼすれ違いなんですが、彼が買って行ったものと、同棲時代に飼っていた亀が消えたことから、ヒロインは彼の正体に気づきます。
思い出の地でふたりは再会し、愛を確かめ合い、ハッピーエンドを迎えました。
『きみの瞳が問いかけている』最後を予想
動画:主題歌「Your eyes tell」特別映像
ハッピーエンドだった原作映画『ただ君だけ』。そのモチーフとなったチャップリンの『街の灯』は、ハッピーエンドとも、そうでないとも捉えられる、絶妙な匙加減で締め括られています。
ラストまでは『ただ君だけ』と同じ構成で進んでいくと考えられる『きみの瞳が問いかけている』について、予想できるラストシーンを上げていきましょう。
①原作同様、思い出の地で再会してハッピーエンド。
②再会するが、お互い見つめあって何も言わない、観客の想像にお任せエンド。
③すれ違ったままで会えない切ないエンド。
個人的には、想像が膨らむ②が見たいところですが、ここはやはり、原作に忠実に①で終わることでしょう。
主演の吉高由里子も横浜流星も存在感で魅せてくれる俳優ですので、セリフは少なく、表情と身体と息遣いで再会の喜びを伝えてくれると期待しています。
まとめ
参考:『きみの瞳が問いかけている』公式Twitter
#きみのめ メモ📝
映画撮影時のモニター画面をチラッと公開🎥
本作で #三木孝浩 監督は、観客の皆様に視覚以外の情報を意識してもらえるよう、映像の奥にある情報の伝え方に注力しました。
ぜひ劇場で、五感を使って感じていただきたいです🎞 pic.twitter.com/1gMDJxiS9R— 映画『きみの瞳が問いかけている』公式 (@kiminome_movie) October 5, 2020
恋愛映画の旗手・三木孝浩監督が、どのように原作を膨らませ、新たなラブストーリーとして生み出したのか、期待が高まります。
目が不自由という明香里を、吉高由里子が愛らしく軽やかに演じてくれるはず。
そして、世界大会で優勝したこともある空手経験を活かした横浜流星のアクションも楽しみですね。
映画『きみの瞳が問いかけている』は2020年10月23日(金)より全国ロードショーです。