映画『ライアー×ライアー』は2021年2月19日より公開。
ウソから始まる不思議なラブストーリーとして、多くの女性読者の心を掴んだ、金田一蓮十郎によるコミック『ライアー×ライアー』。
クールでイケメンな同い年の義理の弟と、ギャルJKのフリをした恋愛経験ゼロの地味系女子が織り成すラブストーリーを、SixTONESの松村北斗と『ラストレター』『天気の子』の森七菜がダブル主演で実写化しました。
2021年2月19日(金)より全国ロードショーの映画『ライアー×ライアー』を、ラストまでのネタバレありで、あらすじと感想をお伝えします。
映画『ライアー×ライアー』の作品情報
【日本公開】
2021年(日本映画)
【原作】
金田一蓮十郎『ライアー×ライアー』(講談社「KCデザート」刊)
【監督】
耶雲哉治
【主題歌】
SixTONES『僕が僕じゃないみたいだ』(SME Records)
【キャスト】
松村北斗、森七菜、小関裕太、堀田真由、七五三掛龍也、板橋駿谷、竹井亮介、相田翔子
【作品概要】
原作は、累計発行部数190万部を突破し、2012年度「このマンガがすごい!オンナ編」にランクインした、金田一蓮十郎による同名コミック。
W主演を務めるのは、2020年1月にCDデビューを果たし、デビューシングルがわずか発売3日でミリオンを達成するなど飛ぶ鳥を落とす勢いで躍進を続けるグループSixTONESのメンバー、松村北斗と、映画『天気の子』の声優で注目を集め、ドラマ『この恋あたためますか』でも話題沸騰の森七菜。
2人を取り巻く共演者たちにも、小関裕太、堀田真由、七五三掛龍也 (Travis Japan/ジャニーズJ.)とフレッシュにして豪華なキャストが揃いました。
監督を務めるのは、映画監督・CMディレクターとして活躍し、『百瀬、こっちを向いて。』『映画刀剣乱舞 -継承-』などを手掛ける耶雲哉治。
脚本は、第43回日本アカデミー賞にて最優秀脚本賞を受賞した『翔んで埼玉』『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』の徳永友ー。
主題歌は、初の映画主題歌となるSixTONESの4thシングル『僕が僕じゃないみたいだ』です。
映画『ライアー×ライアー』のあらすじとネタバレ
お城めぐりが大好きで、潔癖症の大学生・高槻湊は、男性と付き合ったことが一度もありません。
湊が恋愛から遠ざかっている元凶は、両親の再婚で義理の弟になった同い年の透。イケメンな透は、中学時代からモテモテ。
義理の姉で、同居しているというだけで、湊は周囲の女子から辛く当たられてきました。
高校に入ると、透は女の子を取っ替え引っ替えするようになり、湊と透の仲はさらにギクシャク。今ではお互いそっけない態度で接し、会話もほとんどありません。
ある日、親友・真樹の頼みで、高校の制服にギャルメイクを施し、渋谷へ撮影に出た湊。真樹が用事で外した際に、ギャル湊は透と遭遇してしまいます。
初対面のふりをするギャル湊に、「知人にそっくりで驚いた」という透。
透は、なぜかギャル姿の湊に興味を抱いたよう。携帯を持ってないと嘘をついたギャル湊に、自分の電話番号を書いたメモを渡して、その日は別れます。
事情を聞いた真樹は大爆笑。真樹の勧めもあり、いままで女の子たちを泣かせてきた透を懲らしめようと、湊は透にギャル湊として電話をし、再び会う約束をします。
約束の日。少し早めに待ち合わせ場所近くに着いたギャル湊。すでに透は来ていました。そのまま声をかけずに、透の様子を観察します。
透は、何分経っても、何時間経っても、待ち合わせ場所で待っていました。逆ナンをされても断り、ひとり待ち続ける彼のことを、ギャル湊は不憫に思い、ついに透の目の前に現れます。
すぐに、姉の湊だと明かそうと思っていたものの、透のあまりの喜びように、正体を言い出せなくなっていました。
透は、ギャル湊に、自分との連絡用のスマホをプレゼント。そして名前を聞いてきます。
湊はとっさに「みな」だと名乗りました。「みな」への思いをまっすぐにぶつけてくる透。
「みな」と付き合うために、女性関係も全て精算し、「みな」に告白します。家で湊には見せたこともない、真剣に恋する透を見て、つい「みな」はOKしてしまいます。
ある日、所属する大学のサークル交流会で、小学校時代に同じ塾に通っていた烏丸と再会した湊。烏丸は城の建築に興味があり、湊とも気が合います。
交流会後、湊は烏丸に家まで送ってもらうことに。家の前で、次は二人きりで会いたいと烏丸に告げられたところに、透が帰宅し、いつも以上に湊に突っかかってきました。
映画『ライアー×ライアー』の感想と評価
ほんわかした絵柄とちょっととぼけたキャラクターたちが魅力の金田一蓮十郎の原作漫画を、忠実に映像化した本作。
烏丸が劇中で言い捨てるように「気持ち悪い」と嫌悪感抱いてしまいがちな、義理の姉弟の恋愛関係を、コメディタッチで爽やかに描き出します。
「ライアー」は、日本語にすると「嘘つき」という意味。タイトルの『ライアー×ライアー』とは、「みな」のふりをした湊と、湊への恋心を秘めたまま「みな」と付き合った透のことでした。
透の本心を知った後に、湊へ向けていた目線や発言の意味を考えると、そのツンデレぶりが微笑ましくなりますね。
「嘘つき」で二面性のある登場人物たちを、キャストが魅力的に演じました。
SixTONESの松村北斗が、クールで無愛想なモテ男と、一途すぎる溺愛男子のギャップで、観ている者のハートを鷲掴み。「みな」の前で見せる満面の笑みや、瞳から溢れる涙にキュンとさせられます。
小関裕太が演じた、透の恋のライバルになる烏丸は、人の良さそうな笑顔がだんだん狂気を帯びてくるさまに背筋が凍りました。最後は良い人で終わってほっとしましたが、小関裕太のサイコな演技をもっと観たかったとも感じました。
透と烏丸は、どちらも粘着質でストーカー気味ではあるんですが、そこをさらっと描いて好ましい人物として成立させるバランスの良さがありました。
ヒロインの湊と「みな」に扮した森七菜は、コミカルでキュートな演技で、本作に躍動感を与えます。はじめは違和感があったギャルの「みな」が、どんどん馴染んでいき、湊とは別人のようになっていく姿に引き込まれました。
恋のライバルが自分自身という現実ではあり得ない設定の湊を、森七菜が演じたことでリアリティが生まれ、共感できるストーリーになっています。
脇を固めるキャストも、引っ越しシーンばかりに登場する七五三掛龍也や、湊の頼れる親友・真樹を演じた堀田真由など、個性的な面々が揃っている本作ですが、中でも一押しは、湊のサークルの会長役を演じた板橋駿谷です。
立派な体躯、やたらと大きい声、大学生にしてはちょっと老け顔と、強烈すぎるキャラクターで、板橋駿谷が出てくるシーンはつい目で追ってしまいました。
まとめ
義理の姉弟の禁断のラブストーリーを、カラッと明るく描いた本作。
登場人物に合わせたファッションも見どころのひとつとなっており、足を隠したパンツ姿が多い湊と、膝上のミニ丈のスカートを履いた「みな」。どちらも着こなす森七菜のポテンシャルの高さに圧倒されます。
また、松村北斗と小関裕太は、さらっと羽織ったシンプルな服装がたいへんセクシーです。
ライアー(うそつき)湊と、ライアー透の、もどかしくて愛らしい恋の駆け引きを、ぜひお楽しみください。
映画『ライアー×ライアー』は2021年2月19日(金)より公開です。