映画『午前0時、キスしに来てよ』は12月6日(金)よりロードショー!
『近距離恋愛』『きょうのキラ君』など映画化された作品も多い、みきもと凛の同題コミックをGENERATIONS from EXILE TRIBEの片寄涼太と橋本環奈のW主演で映画化。
国民的スーパースターの人気俳優と、普通の女子高生のリアルなシンデレラ恋愛LOVEストーリー。
片寄と橋本が主人公の2人を演じ、共演の彰役を眞栄田郷敦が務めます。演出は『ひるなかの流星』『四月は君の嘘』の新城毅彦監督です。
映画『午前0時、キスしに来てよ』の作品情報
【公開】
2019年(日本映画)
【原作】
みきもと凛
【脚本】
大北はるか
【監督】
新城毅彦
【キャスト】
片寄涼太、橋本環奈、眞栄田郷敦、八木ありさ、鈴木勝大、酒井若菜、遠藤憲一
【主題歌】
GENERATIONS from EXILE TRIBE「One in a Million -奇跡の夜に」
【作品概要】
片寄涼太と橋本環奈のW主演による人気コミックを映画化したラブストーリー。共演に眞栄田郷敦、八木ありさ、鈴木勝大、酒井若菜、遠藤憲一らが務め、主題歌「One in Million-奇跡の夜に-」を片寄涼太も所属するGENERATIONS from EXILE TRIBEが担当しています。
映画『午前0時、キスしに来てよ』のあらすじとネタバレ
優等生の花澤日奈々は、真面目で勉強ばかりしている女子高生。友人の磯山光(るんちゃん)や幼馴染で花屋の息子の浜辺彰(あーちゃん)たち共に平凡なJK生活を送っています。
そんな日奈々ですが、実は頭の中では恋愛に関して興味津々です。
まわりのJKの間で大人気のスター俳優綾瀬楓のことも、何にも思っていないようにふるまっていますが、彼がテレビに出れば胸がトキめいてしまいます。
そんなある日、日奈々の学校で楓が出演する映画の撮影が行われることになります。
生徒会役員だった日奈々は、エキストラとして撮影に参加することに、そして違う世界の住人だと思っていた綾瀬楓と会話をしてしまいます。
翌日、数少ない趣味の映画鑑賞のために映画館に向かうと、そこで楓と再会。撮影が遅れていて、時間が余っている楓は日奈々と共に映画を楽しみます。
このことがきっかけで、交流を深める日奈々と楓、ついには裏表のない日奈々を見て癒しを感じた楓は日奈々と正式に想いを告白して交際を始めていきます。
楓のマネージャーの茂雄は相手がJKと聞いて戸惑いを隠せませんが、楓のいつも見せないリラックスした様子と、日奈々のまっすぐな性格を知り、なんだかんだと文句を言いながら二人を応援していきます。
楓と住む世界が違うことに悩んだり、彰から想いを告白されたりと心揺れる日奈々でしたが、それでも楓への想いは強くなり、楓と共に歩んでいく道を選びます、
ところが、報道で、二人の交際が明るみに。相手が高校生ということもあってバッシングが拡がる中、楓は単独で記者会見をし、騒動を謝罪します。
思い出の映画館で騒動の目をぬって、しばらくぶりに再会した二人。その日は日奈々の誕生日でもありましたが、楓はお祝いの言葉も言えずに、日奈々に別れを告げます。
茂雄から楓が喉の病気で歌手業を諦めざる得なかったこと、そんな楓にとって演技の仕事は唯一の夢だということを聞かされた日奈々は、静かに身を引くことを選びます。
映画『午前0時、キスしに来てよ』の感想と評価
本作『午前0時、キスしに来てよ』は、純度100%のキラキラ映画です。スーパースターと平凡なJKの恋物語。
洋画でいえば『プリティ・ウーマン』(1990)や『ノッティングヒルの恋人』(1999)などにも通じる、今の身分の差の恋物語です。
過去にも邦画では、警察官とJKの『PとJK』(2017)や、担任教師とJKの『近距離恋愛』(2014)などの作品もありましたが、今回は更にずば抜けて普通ではない世界観です。
この普通ではない恋愛をすることになる普通のJK・日奈々を演じるのが橋本環奈。
意外にもここまで平凡なキャラクターを演じることはなかった彼女ですが、抜群の巧さで、平凡な女の子になり切っています。
一方、文字通りの白馬の王子様キャラの片寄涼太。
俳優としても活動してきていますが、やはり本業でないというとこともあるのか、どこか硬い感じがいつまでも抜けない部分があります。普通の人を演じると無理が出てしまいます。
ただ、今回はそこをうまく逆手にとって“明らかに普通でない人”=綾瀬楓を演じさせることで、その部分をプラスに変えました。
2019年の映画『かぐや様は告らせたい』の平野紫耀もそうでしたが、どうしても硬さが気になる人に、それを逆手に取ったキャラクターを見つけて与えてあげれば、十分に機能することがよくわかりました。
まとめ
キラキラ映画ではありますが、ちゃんとしている映画でもあります。
それは多分にヒロインを演じた橋本環奈の安定感と上手さゆえですが、『四月は君の嘘』『ひるなかの流星』など安定した作品を作り続けている新城毅彦監督の手腕でもあります。
眞栄田郷敦や岡崎紗絵といった若手キャストも大健闘していますし、楓のマネージャーを演じる遠藤憲一の巧さは相変わらずです。
このジャンルの映画は原作をつかまえたところや、キャスティングを決めたところで明らかに映画を放棄している作品も多々あります。
そんなな中で、映画『午前0時、キスしに来てよ』は、当たり前といえば当たり前のことですが、ちゃんとしている映画です。
新城毅彦監督は、ちゃんと映画の道筋を作っていますし、脚本も破綻せずその一方でお約束的な場面や華となる場面を用意しています。
片寄涼太もある意味そのままというような立ち位置のスターを演じ、橋本環奈がコメディエンヌぶりを発揮して映画をピシっとさせます。
実はこの冬の映画ではラブストーリーが少なく、そんな中でも貴重な作品といえるでしょう。