Netflixオリジナル人気ドラマ、始まりのシーズン。
世界で数多くのオリジナルドラマが制作され、その数は既に数十にものぼるNetflix。
そんな、Netflixオリジナルドラマの中でも根強い人気を持ち、常にランキング等で上位をマークするのがドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』です。
今回は、『ストレンジャー・シングス 未知の世界』の始動の物語であるシーズン1の物語と、その魅力について紹介していこうと思います。
CONTENTS
海外ドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界 シーズン1』の作品情報
【公開】
2016年(Netflix限定)
【原題】
Stranger Things
【キャスト】
フィン・ヴォルフハルト、ウィノナ・ライダー、デヴィッド・ハーバー
【作品概要】
『ビートルジュース』(1988)や『シザーハンズ』(1990)など、子役の頃から確かな実績を持つウィノナ・ライダーを中心に、『エンド・オブ・ウォッチ』(2012)や『イコライザー』(2014)などに出演したデヴィッド・ハーバーなど映画界でも活躍する俳優が集った話題作。
海外ドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界 シーズン1』の登場人物紹介
マイク(フィン・ヴォルフハルト)
失踪した友人ウィルを学友のダスティン、ルーカスと共に探す男子中学生。
映画や創作に詳しく、未知のものに対して飲み込みが早い。
ジョイス(ウィノナ・ライダー)
失踪したウィルの母親。
酒浸りで借金まみれの前夫と離婚し、女手1つで息子2人を育てている。
仕事が忙しく、息子たち面倒を見切れていなかった後悔から、失踪したウィルを取り戻そうと必死になる。
ナンシー(ナタリア・ダイアー)
マイクの姉で成績優秀な女子高生。
学内でも有名な不良スティーヴと恋仲になるも、友人のバーバラが失踪しその行方を探す。
ジョナサン(チャーリー・ヒートン)
失踪したウィルの兄。
弟と母親を愛し、陰ながら様々な部分で支えていると同時に父のことを毛嫌いしている。
弟のウィルを探すため、失踪現場をカメラで撮っているうちに、失踪したバーバラを探すナンシーと協力することになる。
ホッパー(デヴィッド・ハーバー)
ホーキンスの警察署長。
娘を病気で失った経験から酒浸りな毎日を過ごすが、事件に対する熱意は強く、ウィルの失踪から研究所の陰謀に近づいて行く。
ブレナー(マシュー・モディーン)
ホーキンス研究所の筆頭科学者。
かつてから公に出来ないような研究に携わっており、研究対象の超能力イレブンの研究を進めていた。
研究所から脱出したイレブンの行方を追い、時には部下に目撃者の始末を行わせている。
スティーヴ(ジョー・キーリー)
ホーキンスの高校に通う、学内でも有名な不良。
金持ちの両親がいて自由気ままに過ごすも、恋仲であるナンシーに本気で恋をしており、彼女の様子を気にかけている。
イレブン/エル(ミリー・ボビー・ブラウン)
ウィルの失踪現場でマイクが出会った坊主頭の少女。
言葉や一般常識の知識は少なく、マイクとの出会いが彼女の見識を広げていく。
海外ドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界 シーズン1』のあらすじとネタバレ
1983年11月、インディアナ州の郊外の町ホーキンス。
マイクの家で遊ぶダスティン、ルーカス、ウィルは夜も遅くなり、それぞれの家に帰ることします。
ホーキンス国立研究所付近に住むウィルは、研究所の近くで人ではない「何か」に遭遇し、自宅に駆けこみます。
しかし、家には母も兄もおらず、納屋に逃げ込んだウィルはそのまま姿を消してしまうのでした。
翌朝、ウィルの母ジョイスと兄のジョナサンは朝になってもウィルが起きてこないことに疑問を覚えます。
ベッドを確認してもウィルはおらず、マイクの家に電話をかけても20時に家を出てから会っていないと告げられたジョイスは、警察署を訪れ、署長のホッパーにウィルの失踪を訴えます。
必死の訴えを聞き入れ、ウィルの友達であるマイクたちを取り調べるホッパーは、マイクの家からウィルが帰るために好んで使う道を聞き出します。
その後、ウィルの家を捜査するホッパーは納屋が荒れていることから事件性を嗅ぎ取り、捜索隊を募り本格的に捜索を始めます。
一方、町離れのハンバーガー屋では山から下りてきたような、汚い格好の坊主頭の少女がキッチンのフライドポテトをつまみ食いし、店主に捕まっていました。
店主のベニーと打ち解け始めた少女は自身のことをイレブンと名乗り、扇風機を遠隔で止めるなど不思議な能力を持っているようです。
福祉課に連絡し、イレブンを保護してもらおうとするベニーでしたが、電話を盗聴する研究所の博士ブレナーによって嗅ぎつけられ、射殺されてしまいます。
イレブンを確保しようとする研究員たちでしたが、イレブンは能力を使い逃走します。
ウィルの失踪現場付近まで逃走したイレブンは、親に止められながらもウィルを探そうとする少年マイクと出会い、マイクの家へと身を寄せます。
イレブンと言う名前を略して「エル」とあだ名をつけるマイクは、親に打ち明け、しかるべきところに通報しようとしますが、エルは命を狙われていて危険だと伝え、エルの存在を秘密にしておくことになりました。
ウィルの捜索を続けるホッパーでしたが、依然進展が無く、更にハンバーガー屋でベニーの自殺体が発見され、この町で何かが起きていることを悟り始めます。
エルを部屋に置くのは危険だとマイクに諭すダスティンとルーカスは、マイクの母親に告げ口をしようとしますが、エルが3人に念動力を見せ、3人を驚愕させます。
超能力を使い、ウィルの居場所を探すように頼まれたエルは、マイクたちが遊びに使用していた架空の地図を裏返し、ウィルと呼んだ人形を中心に置くのでした。
ベニーの自殺を調べるホッパーは、ベニーが死ぬ前に、店内で子供を見かけたと話す客の情報から、坊主頭にしたウィルなのではないかと考えます。
マイクの姉で、成績優秀のナンシーは学内の中でも有名な不良のスティーヴの家でパーティをして盛り上がっていました。
ジョナサンがウィルの失踪現場の写真を撮っていると、その現場からスティーヴの家が近く、物音で気になったジョナサンはスティーヴのパーティの様子を撮っていました。
ナンシーは生真面目な友人バーバラをスティーヴの家に連れていましたが、バーバラはその空気に馴染めず、うっかり手を切ってしまった後に1人でプールにいましたが、「何か」に襲われ姿を消してしまいます。
ベニーの店が比較的近い事と、敷地内に繋がる排水溝のような小さいトンネルから服の端切れが見つかったことを機に、ホーキンス研究所内の調査を要請するホッパーでしたが、研究所で見せてもらったカメラには何も映っていませんでした。
数日前の大雨すら映っていないことから偽の映像を見せられたと考えるホッパーは、研究所が何かを隠していることを確信。
調査を進めるうちに、過去の新聞のアーカイブから研究所はブレナー博士を筆頭に非人道的実験を繰り返していたことを知ります。
一方、ジョイスのもとにはウィルの息遣いに似た声の電話が幾度となくかかり、更に誰もいないはずのウィルの部屋から音楽がかかります。
電気の異常が、どこかにいるウィルのメッセージだと考えるジョイスは、クリスマスの電飾を使い壁に文字を書き、伝えたい部分をウィルに光らせることでコンタクトをとり始めます。
ウィルが生きてはいるが危険な状態であることを聞いたジョイスでしたが、ウィルの次の言葉は「逃げて(RUN)」でした。
近くの壁を「何か」が突き破り、ジョイスは一目散に外へと逃げます。
採石場でウィルの遺体を見つけたと言う報告を受けたホッパーは、ジョイスにウィルの遺体が見つかったことを告げます。
電飾を通じて会話をしたことからウィルの死亡を信じないジョイスでしたが、ホッパーはかつて娘を癌で亡くした経験からジョイスの精神状態がかなり衰弱しているのだと考えるのでした。
安置所でウィルの遺体を見せられたジョイスとジョナサン。
遺体をウィルでないと言い張るジョイスと、母が現実を見れないことに動揺するジョナサンは決裂してしまいます。
ウィルの遺体が見つかったことにショックを受けるマイクたちは、エルが能力を使った状態でトランシーバーを使うことで、ウィルの声が聞こえることに気が付きます。
訝しがるルーカスとは対照的に、ウィルの声であると確信するダスティンとマイクはウィルの生存を信じ始め、より強力な無線を使うため、女の子らしく変装させたエルを連れ、学校へと向かうのでした。
どこを探してもバーバラがおらず、スティーヴの家に行く際に運転したバーバラの車がそのままであることを確認したナンシーはバーバラに何かが起きたことを知り、警察に通報します。
隠し撮りをしたことを激怒するスティーヴによって、ジョナサンのカメラが壊されたのを見るナンシーでしたが、バーバラが失踪する寸前に撮られたと思われる写真に「ひずみ」のようなものを発見し、ウィルの葬式の準備を進めるジョナサンに話しを聞きに行きます。
そこで、バーバラを探していた際に、顔の無い「何か」を見たことをジョナサン話すと、ジョナサンは母のジョイスが同じことを言っていたことを思い出します。
その頃、ホーキンス研究所では壁に出来た奇妙な裂け目に人を入れる実験を行っていましたが、裂け目に入った軍人は「何か」に襲われていると言い残し出てくることはありませんでした。
ウィルの遺体の検視や解剖に州の警察が介入し、地元の子供が事故死しただけにしては大げさすぎる上層部の動きから普通ではないものを感じ取っていたホッパーは、遺体の第一発見者である州警察の人間を締めあげ、その疑惑を確信へと変えるのでした。
ジョイスはウィルの声が壁から聞こえ、壁紙を剥がすとウィルが壁の向こうで助けを求めている姿を見て、実際に会話することが出来ました。
学内の無線機でエルの力により、ウィルとの交信を試みるマイクたちはジョイスがウィルと話している様子を聞き取ることに成功します。
一方、ナンシーとジョナサンが「ひずみ」の写った写真を拡大してみると、そこにはナンシーとジョイスが見たという顔のない「何か」がはっきりと写っているのでした。
海外ドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界 シーズン1』の感想と評価
今作はウィルと言う少年の失踪を中心に、大きく分けて3つのグループが真実に近づいて行く群像劇となっています。
ウィルの友人マイクと超能力少女のパートでは「冒険」や「友情」、ウィルの母親と警察署長のパートでは「陰謀」や「捜査」、そしてウィルの兄とマイクの姉のパートでは「恋愛」や「戦い」など、様々なジャンルが入り乱れています。
物語全体として「SF」や「ホラー」を展開させ、なおかつ様々なジャンルを含んだ全てのパートが1つに繋がる終盤は、連続ドラマにありがちな間延び感を一切感じさせません。
全8話とコンパクトな話数も魅力的で、1つの映画を観るような気軽さと満足さが味わえる秀逸なドラマでした。
まとめ
1980年代が舞台のこのドラマはスティーヴン・スピルバーグやスティーヴン・キングの作品から影響を受けたとされるように、様々な映画のオマージュが多く登場します。
『エイリアン』(1979)や『スタンド・バイ・ミー』(1986)など、似たようなシーンでのオマージュや『指輪物語』のように小ネタとしてで言及されたりする形でのオマージュなど、映画好きやアメリカのポップカルチャー好きにはたまらないシーンだらけのドラマです。
そのため、オマージュの元ネタを探すだけでも充分に楽しむことができ、何度リピートしても飽きることがありません。
そんな、世界中で大絶賛される理由が分かるこのドラマは、既にシーズン3の予告映像も公開され、ファンの期待が最高潮になっています。
シーズン3の公開が始まる前に『ストレンジャー・シングス』と言う「未知の世界」に、あなたも踏み込んでみてはいかがでしょうか。