大きすぎる耳を持ったダンボ。
その耳には奇跡を起こす力がありました。
世界中で愛されるディズニーの名作アニメ―ション『ダンボ』を実写化。
この名作を『チャーリーとチョコレート工場』『アリス・イン・ワンダーランド』のファンタジーの鬼才ティム・バートン監督が実写映画化しました。
アニメから飛び出した「ダンボ」は、本物のゾウの子供のよう。表情豊かに動き回ります。その愛くるしさに、子供も大人も「ダンボ」に夢中になることでしょう。
そして、豪華キャストによるサーカス団の華麗なショーも見どころです。
出来損ないと言われたダンボが、母親へ会いたい一心で空を飛ぶ。ゾウも人間も母を思う気持ちは一緒です。
親子愛と友情、仲間との絆を描いた実写映画『ダンボ』を紹介します。
映画『ダンボ』の作品情報
【日本公開】
2019年(アメリカ映画)
【監督】
ティム・バートン
【キャスト】
コリン・ファレル、マイケル・キートン、ダニー・デビート、エヴァ・グリーン、アラン・アーキン、ニコ・パーカー、フィンリー・ホビンス、ジョセフ・ギャット、デオビア・オパレイ、シャロン・ルーニー、マイケル・バッファー、ラース・アイディンガー、ロシャン・セス
【作品概要】
1941年に製作されたディズニー・アニメーションの名作『ダンボ』の実写映画化です。
監督は、『チャーリーとチョコレート工場』『アリス・イン・ワンダーランド』と、個性豊かなキャラのファンタジックな世界を作り上げて来た鬼才、ティム・バートン監督。
ディズニー×ティム・バートンの最強タッグが、アニメの「ダンボ」に命を吹き込みます。
個性豊かなサーカス団員には、ダンボの世話係ホルト役にコリン・ファレル。空中ブランコのスター、コレット役にエヴァ・グリーン。ダンボを金儲けの道具にしようとする悪者ヴァンデヴァー役には、マイケル・キートンと、華やかな面々が顔を揃えます。
映画『ダンボ』のあらすじとネタバレ
「メディチ・ブラザーズ・サーカス団」は、汽車で各地を巡る移動式サーカス団です。
汽車は、今度の公演先ジョプリン駅に到着しました。テントを張っていく団員たち。
サーカス団で育ったミリーとジョーの姉弟は、この駅でもうひとつ楽しみがありました。それは、戦争に行っていた父親が帰ってくることです。
駅に父親を迎えに行く子どもたち。そこには、片腕を失くした父親・ホルトの姿がありました。父の変わり果てた姿にショックを受ける子どもたち。
ミリーとジョーは、父親のホルトがいない間、母親を病気で亡くしていました。妻の最期を看取れなかったホルトもまた、悲しみの中にいました。
それでも家族の元へ、サーカス団に戻ってきたホルトは、カウボーイとして名を馳せていた当時のようにショーへの復帰を望みます。
しかし「メディチ・ブラザーズ・サーカス団」は、以前と違っていました。時代と共に移動式サーカスの人気は薄れ、スターの不在に、経営不振、ホルトの馬たちも売られていました。
団長のマックス・メディチは、そんなホルトに「腕がないと子供たちが怖がるから」と、ゾウの世話係を申し付けます。
ゾウのジャンボは妊娠中でした。ある時、小屋から出たがらないジャンボが騒動を起こします。駆けつけるホルトと子供たち。
ゾウの小屋の中には、藁に隠れた子供のゾウの姿がありました。藁を取り除いてみると、中から現れたのは、耳が異様に大きな子供のゾウでした。
可愛い子供のゾウの誕生をネタに人を集めようと意気込んでいた団長のメディチは、耳の大きすぎる子ゾウを見て、出来損ないが生まれたと手のひらを返します。サーカスには耳を隠して登場させろと無茶ぶりです。
母親ゾウのジャンボとも別々にされたジャンボ・ジュニアの元に、ミリーとジョーが元気づけにやってきます。「見た目は関係ない。みんな家族よ」。
子供同士で遊んでいるうちに、ジャンボ・ジュニアが、ジョーが落とした羽根を鼻に吸い込んでしまいます。くしゃみが出そうでムズムズ。
次の瞬間、ジャンボ・ジュニアが耳を羽ばたかせ浮かびあがります。驚くミリーとジョー。慌てて大人たちに知らせるも、誰も信じてくれません。
さていよいよ「メディチ・ブラザーズ・サーカス団」の公演日です。村のあちこちから大勢のお客さんが集まってきました。
今回はジャンボ・ジュニアのお披露目もあります。帽子をかぶり大きな耳を隠したジャンボ・ジュニア。初めて目にする風景にどこか不安げです。
舞台に上がるジャンボ・ジュニアは、お客さんの服についた羽根が気になり、思わず吸い込んでしまいます。くしゃみで吹き飛ぶジャンボ・ジュニア。隠していた大きな耳が現れます。
お客さんは驚き、サーカス団員たちもパニックに。ジュニアの子供で間抜けなゾウ「ダンボ」だと大騒ぎになります。
さらに、自分の子供を守ろうと母親ゾウのジャンボが登場。サーカス公演はめちゃくちゃに終わりました。
ジャンボは檻に閉じ込められます。母親を思い泣くダンボ。小屋を抜け出し、母親のいる檻に向かいます。鉄格子から鼻を出し絡ませ合う親子ゾウ。いつまでも鳴き声は止みませんでした。
売り飛ばしが決まったジャンボ。お別れの日です。
落ち込むダンボに、ミリーは鍵型のネックレスを見せます。「人生には扉が閉まって開かない時がある。そんな時、この鍵を使って開けなさい」と、亡くなった母からもらった形見でした。
大丈夫、扉は開くわ。ダンボを慰めるミリーとジョー。2人は自分たちとダンボを重ねていました。
ミリーは、ダンボの空を飛べる芸でお金を稼げば、ジャンボを取り戻せると考えます。しかし、ダンボはまだ自分で飛ぶことが出来ません。
サーカス公演は続きます。姿がバレたダンボは、ピエロゾウとして火消しのショーを担当することに。ホルトと共にピエロに扮し、面白おかしく振る舞います。
台に乗せられ、高い所へ上げられるダンボ。不安で目が潤みます。みごと役目を果たすも、思わぬ事件が発生し、ダンボは上に置き去りに。
誰もが息を飲むシーンです。子供たちも下から見守ります。「ダンボ。飛んで」。
ステージの頂上に取り残されるダンボに、さらに火の粉が襲います。
ミリーはダンボを救うため、羽根を持ち、掛けられた梯子を上っていきます。
羽根を目にしたダンボは、落ちるように飛び出します。不器用ながらも一生懸命、耳を動かし羽ばたくダンボ。
観客は飛ぶゾウを目の前にし、興奮と喜びで沸き上がります。奇跡のゾウ、ダンボ誕生の瞬間です。
空飛ぶダンボのうわさは、あっという間に世間に広まり、サーカスは大繁盛です。
そこに、ニューヨークで巨大テーマパーク「ドリームランド」を経営するヴァンデヴァーがやってきます。
ヴァンデヴァーは、ダンボに目を付け、金儲けをしようと策略を巡らせていました。ヴァンデヴァーは、メディチ団長を「移動式サーカスではなく、皆に家とステージを用意する」と誘惑し、協同経営を申し込みます。
誘惑に乗ってしまうメディチ団長。「メディチ・ブラザーズ・サーカス団」は、ドリームランドに定住することになりました。
ホルトの家族にも家が与えられました。ダンボも一緒に引っ越しです。
映画『ダンボ』の感想と評価
ディズニー・アニメーションの名作「ダンボ」を、ティム・バートン監督が実写映画化。命が吹き込まれた「ダンボ」が、表情豊かに飛び回ります。
CGで表現されたダンボは、リアルなゾウの赤ちゃんのようでいて、表情がある可愛らしい見た目となりました。
大きい耳を揺らしながら歩く姿は、現実社会にもすんなり溶け込んでいます。
母親ゾウと離され、耳をたらし落ち込むダンボ。子供たちと好奇心旺盛に遊ぶダンボ。サーカスの音楽に瞳を輝かせノリノリのダンボ。そして、大きな耳をバッサバサと羽ばたかせ飛ぶダンボ。ダンボの魅力が満載です。
檻に閉じ込められた母親ゾウ・ジャンボと、鼻をからませ合い悲し気に泣くシーンは、特に印象的でした。人間もゾウも、母親が恋しい気持ちは一緒です。
そして、ラストシーンでの自然の中を伸び伸び飛び回るダンボの姿に、誰もが笑顔になることでしょう。
また、この物語はサーカス団の物語でもあります。そこには、人も動物も家族のような絆がありました。
見た目は関係ない、それぞれの個性を活かし、人を楽しませるサーカス団。夢と希望を観衆に与えます。数々の華やかなショーもみどころです。
まとめ
『チャーリーとチョコレート工場』『アリス・イン・ワンダーランド』のファンタジーの鬼才ティム・バートン監督が実写化したディズニー映画『ダンボ』を紹介しました。
CG技術により「ダンボ」がリアルに蘇りました。キラキラな瞳に、感情が分かる表情、そして愛くるしい動きで魅了します。
大きすぎる耳ゆえに、出来損ないと言われるダンボ。しかし、ダンボの一途で純真な思いが奇跡を呼びます。
誰もが特別な存在なのです。「そのままでいい」ティム・バートン監督のメッセージが伝わってきます。
子供も大人も楽しめる作品です。ぜひ、ご家族でご覧ください。