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Entry 2024/05/22
Update

映画『お母さんが一緒』あらすじ感想と評価考察。キャスト“古川琴音×江口のりこ×内田慈”が三姉妹を演じる笑いと涙のホームドラマ

  • Writer :
  • 谷川裕美子

映画『お母さんが一緒』は2024年7月12日(金)より新宿ピカデリーほか全国公開!

『恋人たち』(2015)『ぐるりのこと。』(2008)の橋口亮輔監督による、笑って泣けるホームドラマ『お母さんが一緒』が2024年7月12日(金)新宿ピカデリーほかで全国公開されます。

ペヤンヌマキが2015年に発表した同名舞台を橋口監督が脚色し、江口のりこ、内田慈、古川琴音ら実力派キャストを迎えて映像化したドラマシリーズを、再編集により映画化しました。

母親を連れて温泉旅行にやってきた三姉妹が、不満やいらだちをぶつけ合う様をブラックユーモアたっぷりに描き出します。

実力派三人がみせる、息の合った見事なかけ合いに魅了される一作です。涙と笑いにつつまれた極上ドラマの魅力をご紹介します。

映画『お母さんが一緒』の作品情報


(C)2024 松竹ブロードキャスティング

【公開】
2024年(日本映画)

【原作】
ペヤンヌマキ

【監督】
橋口亮輔

【脚本】
ペヤンヌマキ、橋口亮輔

【編集】
宮島竜治

【キャスト】
江口のりこ、内田慈、古川琴音、青山フォール勝ち(ネルソンズ)

【作品概要】
『渚のシンドバッド』(1995)がロッテルダム国際映画祭グランプリを受賞したほか、キネマ旬報ベスト・テン日本映画第1位となった『恋人たち』や『ぐるりのこと。』(2008)で知られる橋口亮輔監督によるホームドラマ。

マルチな才能を持つペヤンヌマキが主宰する演劇ユニット「ブス会」が2015年に上演した同名舞台を基に、橋口監督が自ら脚色を手がけ、CS放送「ホームドラマチャンネル」が制作したドラマシリーズを再編集・映画化しました。

長女・弥生を『事故物件 恐い間取り』(2020)の江口のりこ、次女・愛美を内田慈、三女・清美を古川琴音、清美の恋人・タカヒロをお笑いトリオ「ネルソンズ」の青山フォール勝ちが演じます。

映画『お母さんが一緒』のあらすじ


(C)2024 松竹ブロードキャスティング

親孝行のつもりで、母親を山間の温泉旅行に連れてきた三姉妹。ところが、初っぱなからいさかいは絶えません。

長女・弥生は「美人姉妹」といわれる妹たちにコンプレックスを持ち、次女・愛美は優等生の長女と比べられたせいで、自分の能力を発揮できなかった恨みを心の奥に抱えています。三女・清美はそんな姉たちを、冷めた目で観察していました。

「母親みたいな人生を送りたくない」という共通の思いを持つ3人でしたが、それでも母親の誕生祝いをするために、夕食時にサプライズでプレゼントを贈る計画を立てていました。

しかし、その相談の間も言い合いは絶えることなく、母親への愚痴を爆発させるうちにエスカレートしていき、お互いを罵り合う修羅場へと発展します。

そこへ、清美がサプライズで呼んだ彼女の恋人・タカヒロが現れ、事態は思わぬ方向へと転がっていく……。

映画『お母さんが一緒』の感想と評価


(C)2024 松竹ブロードキャスティング

個性的な三人娘とその母親の、愛憎もつれる悲喜こもごもの関係性を描く極上のヒューマンドラマです。演技派女優三人の息の合った芝居に魅了されます。

母の誕生祝いをしようと、家族で温泉を訪れた三姉妹。母はいつも文句ばかり言う人で、娘たちもまた自分の人生がうまくいかない理由をすべて母のせいにしています。

作中、母は一切姿を現しませんが、三人娘の会話の中に確かな存在感を示しています。恐ろしく大きな影響力を娘達に及ぼしているからです。「呪縛」と呼んでよいほど大きな力で、母親は娘たちの心を縛り付けています。

まじめで優秀な長女・弥生は、美人姉妹といわれる妹たちにコンプレックスを持ち続けています。母親を喜ばせたい一心で、母の言うとおりに生きてきましたが、何をやっても褒めてもらえず悲しい思いをしてきました。クセの強いちょっとイタい女性・弥生を、江口のりこが生き生きとコミカルに演じます。

次女・愛美は優等生の長女と比べられてきたせいで、がんばっても認めてもらえずにきたことにずっと不満を抱いています。容姿に恵まれていますが恋愛はうまくいかず、弥生と同じく独身。母や姉に反発しつつも、どこか気のよいお調子者的な面のある愛美を、内田慈が絶妙なバランス感覚で演じています。弥生と反発したり結託したりと、忙しく立ち回る姿に思わず吹き出してしまうことでしょう。

三女・清美はそんな姉たちの二の舞にならないようにと、恋人を旅先に呼んで家族に紹介しようとサプライズを企てます。強い姉ふたりを相手に奮闘する清美を、若手演技派の古川琴音がキュートに演じています。

のほほんとした清美の恋人・タカヒロ役を演じるのは「ネルソンズ」の青山フォール勝ちです。強い女性三人がぶつかり合う中、心地よい緩衝材の大役を見事に果たしています。

作品を通して、母に対しても、姉妹同士でも、罵り合いの中に大きな愛情が感じられます。激しい諍いの合間に笑いを誘うコミカルなシーンが随所に入る見事な手腕は、「さすが名手・橋口亮輔監督」と感心させられることでしょう。

映画を観終えた後は、温かで爽やかな気持ちになれる素敵な作品です。

まとめ


(C)2024 松竹ブロードキャスティング

文句を言ってばかりの母親に愚痴を言いながらも、心から母を愛し、求め続けてきた三姉妹の姿をユーモラスに描くホームドラマ『お母さんが一緒』。

どんなにうっとうしくても、めんどくさくても、やはり家族は何にも代えがたい、かけがえのないものであることを教えられます。

苦い思いも、身を寄せ合える温かさも、全部ひっくるめて家族なのだと実感し、見終えた後は温かな気持ちで自分の家族に思いを馳せることでしょう。

映画『お母さんが一緒』は2024年7月12日(金)より新宿ピカデリーほかで全国公開です。


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