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映画『人間失格(2019)』あらすじネタバレと感想【太宰治と三人の女たち】で蜷川実花が破滅的な最期を映像化

  • Writer :
  • 村松健太郎

映画『人間失格 太宰治と三人の女たち』は2019年9月13日(金)より全国ロードショー公開!

『ヘルタースケルター』『Diner ダイナー』の蜷川実花監督が小栗旬を主演に迎え、大作家・太宰治の最期の瞬間を描いた愛憎のヒューマンドラマ『人間失格 太宰治と三人の女たち』。

太宰ファンならば誰もが知っているであろう津島美智子・太田静子・山崎富栄という“三人の女性”を、宮沢りえ・沢尻エリカ・二階堂ふみが演じています。

さらに坂口安吾役の藤原竜也、三島由紀夫役の高良健吾に加え、成田凌、千葉雄大、瀬戸康史という豪華キャストが揃いました。

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映画『人間失格 太宰治と三人の女たち』の作品情報


(C)2019「人間失格」製作委員会

【公開】
2019年(日本映画)

【監督】
蜷川実花

【脚本】
早船歌江子

【キャスト】
小栗旬、宮沢りえ、沢尻エリカ、二階堂ふみ、成田凌、千葉雄大、瀬戸康史、高良健吾、藤原竜也

【作品概要】
2020年東京オリンピック・パラリンピックの組織委員理事も務めている蜷川実花監督が構想に7年を費やした、戦後期の太宰治=太宰の晩年期の物語。

死に向かっていく太宰の破滅的な最期と彼に寄り添った三人の女性の姿、“世界で最も売れている日本の小説”とも称される太宰の半自伝小説『人間失格』の誕生秘話を描きます。

映画『人間失格 太宰治と三人の女たち』のあらすじとネタバレ


(C)2019「人間失格」製作委員会

数多くのスキャンダルをへて、戦後の太宰は圧倒的な人気誇る流行作家となっていました。

弟子のような存在の太田静子とは愛人関係になり、伊豆で密会を重ねます。

そして静子の生き方と日記から、戦後没落の一途を辿っていった貴族たちの姿を描いた『斜陽』を書きあげます。

連載中から大きな話題を呼んだ『斜陽』は書籍化されると瞬く間にベストセラーとなり、太宰治は更に人気者となります。

酒と女とタバコに溺れる太宰の生き方に、担当編集・佐倉はあきれ半分に世話を焼き、無頼派の作家・坂口安吾ははやし立て、当時の若手作家のホープ・三島由紀夫は舌鋒鋭く批判します。


(C)2019「人間失格」製作委員会

その後、静子は女児を出産。太宰は認知し、自身の本名である「津島修治」から一字を取って「治子」と名付けました。

一方で正妻・美智子との間にも次女が生まれ、更に女給として働く山崎富栄とも出会い愛人関係になります。

『ヴィヨンの妻』『斜陽』が連続して刊行され、いよいよ大作家となりつつある太宰。

しかし、その狂騒に飲み込まれるように太宰は身体を悪くしていきます。

年明け、太宰は悪化した肺結核によって喀血し倒れます。ついには「酒とたばこをやめさせなければ命の保障はできない」と医師に言い渡されるまでになりました。

以下、『人間失格 太宰治と三人の女たち』ネタバレ・結末の記載がございます。『人間失格 太宰治と三人の女たち』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

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(C)2019「人間失格」製作委員会

正妻である美智子との間だけでなく、愛人である静子との間にまで子供が生まれたことに富栄は動揺。自分もまた子供が欲しいと太宰に迫ります。

病に侵されながらも破滅的な生き方を止めない太宰。

周りの人間の心も離れかけていく中、自分の人生と今のあり様を振り返った太宰は半自伝的な小説を書きあげます。

その作品を、太宰は『人間失格』と名付けました。

そして1948年6月13日。太宰は遺書を残し、山崎富栄と玉川上水にて入水自殺を遂げました。

その直後に『人間失格』が単行本化。未完の絶筆『グッド・バイ』の連載も、太宰が自殺した月と同じ6月から開始されました。

大作家・太宰治のスキャンダラスな最期に、マスコミたちは美智子や静子の元に駆け付けます。

けれども、太宰という男に残された二人の女は不思議と穏やかな表情を浮かべていました。

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映画『人間失格 太宰治と三人の女たち』の感想と評価


(C)2019「人間失格」製作委員会

自身の父親にして日本を代表する演出家・蜷川幸雄の死去もあってか、ここ数年映画監督としての活動からは遠ざかっていた蜷川実花監督。

ですが2019年には、7月に公開された藤原竜也主演の『Diner ダイナー』、そして9月に公開を迎える小栗旬主演の『人間失格 太宰治と三人の女たち』と続けて新作映画を発表しています。

この二本にてそれぞれ主演を務めた藤原竜也と小栗旬は、父・蜷川幸雄の演出家としての後期を代表する“教え子”と言うべき存在です。

ちなみに藤原と小栗は、互いに主演を務めた蜷川実花監督作品にも共演キャストとしてそれぞれ顔を出しています。

蜷川幸雄という偉大なる演出家からリアルなDNAを受け継いだ蜷川実花監督が、演出家としてのDNAを受け継いだ小栗旬・藤原竜也の二人をそれぞれ主演に迎えて映画を連作したことは、ある種の追悼行為のようにも見えてきます。

もし蜷川幸雄が自分の子供たちの作品を観ることができたなら、彼はどのような感想を持つのでしょうか?

まとめ


(C)2019「人間失格」製作委員会

日本の文豪の中でも一・二を争う人気者ということもあり、太宰治を扱った作品には、荒戸源次郎監督が生田斗真を主演に迎え、創作の部分と太宰の人生をクロスさせた『人間失格』(2010)、浅野忠信が太宰を演じた『ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ~』(2009)などがあります。

そのほかにも向井理や堺雅人、西島秀俊、豊川悦司など豪華な面々が演じてきた太宰治。

それぞれ独特のアプローチで太宰に迫っていますが、やはり破滅的とも評される太宰自身の人生がドラマティックなこともあり、どれも印象深いものになっています。

本作はとくに戦後の太宰、すなわち彼の晩年期だけに焦点を絞っていることもあり、小栗旬演じる太宰は他作品における彼以上に破滅的で享楽的であります。

そのあり様にあきれ返る部分もありますが、ある種の覚悟を持った享楽的な破滅は麻薬的な魅力を持っていることも確かです。




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