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Entry 2020/05/26
Update

映画『ディエゴ・マラドーナ 二つの顔』感想レビュー。サッカー界のレジェンド、または問題児とも呼ばれた男に迫った130分のドキュメント

  • Writer :
  • 星野しげみ

映画『ディエゴ・マラドーナ 二つの顔』は2021年2月5日(金)全国ロードショー

映画『ディエゴ・マラドーナ 二つの顔』は、アルゼンチンの伝説的サッカー選手デネィエゴ・マラドーナのドキュメンタリー。

『AMY エイミー』で第88回アカデミー長編ドキュメンタリー賞を受賞したイギリスのアシフ・カパディアが監督・製作総指揮を手がけ、マラドーナ本人の協力を得て製作。

500時間に及ぶ未公開映像をもとに、栄光と転落を繰り返してきたサッカーの天才の光と影を描き出します。

フィールドではスーパースターとして崇められるディエゴ・マラドーナですが、プライベートでは、トラブルメーカーとして知られる存在です。

この男、神か悪魔か。相反する2つの顔に、彼の伝説が一層興味いものになります。

『ディエゴ・マラドーナ 二つの顔』は、2021年2月5日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ渋谷、グランドシネマサンシャイン他緊急公開。

映画『ディエゴ・マラドーナ 二つの顔』の作品情報

(C)2019 Scudetto Pictures Limited

【日本公開】
2020年(イギリス映画)

【原題】
Diego Maradona

【監督】
アシフ・カパディア

【製作】
ジェームズ・ゲイ=リース、ポール・マーティン

【キャスト】
ディエゴ・マラドーナ他

【作品概要】

アルゼンチンの伝説的サッカー選手ディエゴ・マラドーナのドキュメンタリー。『AMY エイミー』(2015)で第88回アカデミー長編ドキュメンタリー賞を受賞したイギリスのアシフ・カパディアが監督・製作総指揮を手がけ、マラドーナ本人の協力を得て製作しました。

フィールドではスーパースターとして崇められるマラドーナですが、プライベートではマフィアとの交際、愛人とのスキャンダル、コカイン使用での逮捕など、トラブルメーカーとしても知られる存在です。

やがて、サッカーを愛するピュアな“ディエゴ”と、マスコミを騒がせるダークな“マラドーナ”という相反する2つの顔が浮かんで、彼の人生を右往左往させるのです。

映画『ディエゴ・マラドーナ 二つの顔』のあらすじ

(C)2019 Scudetto Pictures Limited

1984年、世界的な人気を誇るアルゼンチン出身のサッカー選手ディエゴ・マラドーナは、熱狂的な観客が集うイタリア南部の弱小クラブSSCナポリに移籍します。

ディエゴ・マラドーナは、1960年アルゼンチンの貧困地区で8人兄弟の5番目として生まれ、貧しい暮らしの中、サッカーボールをおもちゃとして成長しました。

大きくなると少年サッカーチームに所属し、やがてプロチームにスカウトされます。

15歳でアルゼンチンリーグにデビューを果たしたディエゴ・マラドーナ。家族を貧困の生活から救います。

その後彼は順調に頭角を現し、アルゼンチンリーグで得点王に輝き、アルゼンチンの強豪チームに移籍してからも活躍します。

サッカー選手として栄光の階段を登り始めたディエゴ・マラドーナは、1982年にスペインのFCバルセロナに史上最高額の移籍金で移籍しました。

翌年、試合中に危険タックルを受けて左足首を骨折しますが、3カ月後に復帰。

しかし次の年に試合中の大乱闘の口火を切りチーム幹部との関係が悪化し、1984年のsscナポリへの移籍となったのです。

移籍してからも、ディエゴ・マラドーナは、sscナポリで順調な活躍をします。

ピッチでは“神の手”や“5人抜き”でメキシコワールドカップを優勝で飾り、クラブ史上初となるセリエA優勝により、スーパースターとして崇め立てられました。

その反面、プライベートではマフィアとの交際、愛人とのゴシップ、コカインでの逮捕により、トラブルメーカーとして忌み嫌われてしまいます。

やがて、サッカーを愛するピュアな“ディエゴ”、マスコミを騒がせるダークな“マラドーナ”という、相反する“二つの顔”が浮かび上がり、次第にダークな部分に支配されるようになっていきました。

映画『ディエゴ・マラドーナ 二つの顔』の感想と評価


(C)2019 Scudetto Pictures Limited

背番号10が背負う光と影

映画『ディエゴ・マラドーナ 二つの顔』は、サッカー界を代表するアルゼンチンのスーパースター、ディエゴ・マラドーナに迫ったドキュメンタリー作品です。

ディエゴ・マラドーナは、アルゼンチンリーグ史上最年少でプロデビューしました。

1986年のワールドカップでは、ドリブル“5人抜き”でシュートというスーパープレーを披露し、アルゼンチンチームをメキシコワールドカップ優勝へ導きました。

しかし、それと同時に同じ試合で、“神の手”と噂されるハンドでの反則ゴールもあり、ダークな部分も多く持っていたのです。

本作では、華々しい活躍のサッカー試合の様子と愛人やマフィアとの絡みなどのゴシップ映像が交互に映し出され、ディエゴ・マラドーナの光と影という、二つの顔が明確にわかるようになっています。

光の部分では、眩いばかりのディエゴ・マラドーナのサッカーの軌跡があげられます。

その発端は、サッカーボールだけがおもちゃだった貧しい彼の幼少期にあるのでしょう。彼は家族を貧乏から救うために、15歳でプロ契約をし、サッカーで食べて行くことにしました。

貧しさから抜け出す為、サッカーという生き甲斐を貫く為、自ら進んだプロの道。これは誰でも出来ることではありません。

小柄でがっしりタイプのディエゴ・マラドーナ。サッカー選手としては、あまり恵まれた体格とはいえません。けれども、それを補うのに十分な素質を持っていたのです。

ボールセンスの良さと、試合の先を読んでの頭脳プレー。これが、ディエゴ・マラドーナが「サッカーの神」と崇められる理由だったのでしょう。

そして、頂点に登り詰めた彼を待っていたのは、驕り、自由の束縛、闇の組織との絡み、薬物疑惑、愛人騒動……。道を極めた者が辿るお決まりの転落コースでした。

マスコミを賑わす数々のゴシップは、あの人がなぜこうなるのかと、不思議に思うほど次から次へと起こりました。

ディエゴ・マラドーナは、この影の部分で悪魔とも呼ばれますが、これこそ神ではない証拠。彼が普通の人間であった証なのでしょう。

サッカー史上に刻まれる伝説

神であれ悪魔であれ、ディエゴ・マラドーナがサッカーファンに与えた感動は大きなものがあります。

30年以上たっても、今なお囁かれる”5人抜き”ドリブルなどその代表です。そんなプレーに対抗する反発もアンチ派のブーイングなどに見られますが、フィールドにいる彼は絶対君主でした。

ディエゴ・マラドーナが活躍したワールドカップは、1986年と1990年。1994年のワールドカップは、ドーピング検査の陽性反応で大会追放処分を受けています。

その頃のサッカー日本代表は、ワールドカップ本大会出場まであと一歩届かず、いつも涙をのんでいました。

特に1993年のアジア予選、カタールの首都ドーハで行われたイラクとの対戦では、ロスタイムで同点に追いつかれて勝利を逃し、翌年の本大会へ進めませんでした。

これは今も語り継がれている「ドーハの悲劇」。日本サッカー史上において、とても悲劇的な試合です。

ワールドカップを目指して練習に励む日本の選手たちにとっては、ワールドカップ優勝の立役者であるディエゴ・マラドーナは、やはり尊敬すべき選手なのです。

これは日本のサッカー選手に限るだけでなく、サッカーを愛する人なら世界中の誰でも思うことでしょう。

仮に私生活はハチャメチャでゴシップだらけだったとしても、プロフェッショナルなプレーは、敵味方関係なく観る人を魅了します。

ゆえに、ディエゴ・マラドーナのプレーは、決して人から忘れ去られるものではなく、いつまでも語り継がれる伝説なのです。

まとめ

(C)2019 Scudetto Pictures Limited

映画『ディエゴ・マラドーナ 二つの顔』は、アルゼンチンの伝説的サッカー選手のディエゴ・マラドーナのドキュメンタリーです。

本人の協力を得て、500時間に及ぶ未公開映像をもとに、イギリスのアシフ・カパディアが監督・製作総指揮を手がけました。

ディエゴ・マラドーナの華麗なプレーとチームを大きな大会の優勝へ導いた軌跡、その合間で繰り広げられたゴシップ騒動が、関係者の解説付きで、130分の間スクリーンいっぱいに展開します。

スポーツ選手の栄光と挫折の繰り返しといい切ってしまえば簡単ですが、そこにはアスリートの人間としての生き方が見え隠れしていました。

映画『ディエゴ・マラドーナ 二つの顔』は、サッカー選手のディエゴ・マラドーナが、その時、何を思って何をしていたのかを、改めて知ることができるドキュメンタリー。

「この男は神か悪魔か」と聞かれたら、「サッカーを愛する一人の人間」と答えたくなる作品です。

映画『ディエゴ・マラドーナ 二つの顔』は、2021年2月5日(金)より、新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ渋谷、グランドシネマサンシャイン他にてロードショー!


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