唯一無二の《異種格闘技》な映画祭「トーキョー・スキヤキ・シアターズ」が新たに誕生!
世界各国で制作されたインディーズ映画を紹介する、唯一無二の《異種格闘技》な映画の祭典「トーキョー・スキヤキ・シアターズ2024(Tokyo Sukiyaki Theaters 2024)」。
2024年11月に「todoiF」動画配信サイトにてオンライン開催、同年12月には東京・高円寺シアターバッカスでリアルイベントを開催というハイブリッドな映画祭です。
本特集コラムでは、2024年12月に初開催を迎える同映画祭の上映作品を紹介。第3回は、日本で活躍する映像作家の短編作品を特集する「ニュー・トーキョー・セレクション」の1作『すみませんが、助けに行きませんよ!』です。
人類が希望を失った近未来の東京を舞台に、2人の若者が日々切迫する疑問と格闘しながら人生をさまよう姿を追った本作は、2024年12月7日(土)・8日(日)高円寺シアターバッカスにて上映されます。
連載コラム『トーキョー・スキヤキ・シアターズ2024へようこそ』記事一覧はこちら
映画『すみませんが、助けに行きませんよ!』の作品情報
【公開】
2024年(日本映画)
【監督】
キム・テヒョン
【キャスト】
田中一平、籾木芳仁、新井郁、しんご、樹月麗奈
【作品概要】
人類が希望を失った近未来の東京を舞台に描くヒューマンドラマ。監督はキム・テヒョン。
ヨウとタクという2人の若者が、日々切迫する疑問と格闘しながら人生をさまよう姿を、ブラックユーモアたっぷりに描きます。出演は田中一平、籾木芳仁。
映画『すみませんが、助けに行きませんよ!』のあらすじ
人類が希望を失った近未来の東京。
双眼鏡で外を見ていたタクは、相棒のヨウに、ゾンビに襲われている人を助けに行く方がいいかと問います。
しかし、ヨウは隠れているゾンビがいるかもしれないと言って止めました。
自分たちは自分のためだけに生きているのか、それとも他人を守り助けることが使命なのか。
二人の心は揺れ動きますが…。
映画『すみませんが、助けに行きませんよ!』の感想と評価
ゾンビが発生した近未来の東京を舞台に、未来への希望を失いながらも生きるためにもがく2人の若者を描くシュールな短編映画『すみませんが、助けに行きませんよ!』。
ゾンビに襲われている人たちを助けに行くべきではないかと悩むお人好しのタクと、助けに向かった場合の危険を恐れる現実主義のヨウの会話劇です。
「すみませんが、助けに行きませんよ!」という言葉をめぐる二人の価値観の違いをはじめ、かみ合わない中に互いを認め合う様が、しみじみとしたブラックな笑いを誘います。
襲われた人たちを助けるべきかと悩んだり、思わず助けに駆けつけようと思ったりと、揺れ続ける二人の思い。いったいこの物語はどこに着地するのだろうかと、目が離せなくなります。
美人にめっぽう弱いヨウが心奪われるバレエ教師ののぞみや、ゾンビに襲われる美女・あいちゃんなど、個性的な女性キャラにも注目です。
まとめ
ゾンビのいる暗黒世界に生きることとなった若者二人が、人々を助けるべきか否かで心揺れ動く様を描くブラック・コメディ『すみませんが、助けに行きませんよ!』。
一見無意味な会話劇が繰り広げられているように見せながら、人の深層心理を深く突く面も多々映し出されます。人間の持つおかしみや情けなさ、憎めなさがにじみ出た作品です。
「トーキョー・スキヤキ・シアターズ」短編映画『すみませんが、助けに行きませんよ!』は、2024年11月には「todoiF」動画サイトで全世界オンライン上映後、2024年12月7日(土)・8日(日)東京・高円寺シアターバッカスにて上映されます。
トーキョーに集いし、世界の才能煌めくインディーズ映画をお見逃しなく。
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