Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

連載コラム

Entry 2019/09/04
Update

NETFLIXおすすめ映画『バードボックス』ネタバレ感想と結末までのあらすじ|SF恐怖映画という名の観覧車65

  • Writer :
  • 糸魚川悟

連載コラム「SF恐怖映画という名の観覧車」profile065

莫大な資本力によって映像化困難とされてきた脚本を次々と映像化してきたNETFLIXオリジナル映画の世界。

2018年には配信からわずか1週間で4500万人以上が視聴したとされるNETFLIXオリジナル映画『バード・ボックス』が公開。

目視したら死亡してしまう「何か」に支配された地球を舞台に、「見ない」ことで生き残ろうする人間を描いた本作は目隠しをして様々な挑戦を行う「バード・ボックス・チャレンジ」を生み出してしまい、悪い意味でも世界で話題となってしまった作品でもあります。

今回はそんな『バード・ボックス』をあらすじネタバレを交え、作品としての魅力をご紹介します。

【連載コラム】『SF恐怖映画という名の観覧車』記事一覧はこちら

スポンサーリンク

映画『バード・ボックス』の作品情報


Netflixオリジナル映画「バード・ボックス」
12月21日(金)より全世界同時オンラインストリーミング

【日本公開】
2018年(NETFLIX独占配信映画)

【原題】
Bird Box

【監督】
スサンネ・ビア

【キャスト】
サンドラ・ブロック、トレヴァンテ・ローズ、ジョン・マルコヴィッチ、サラ・ポールソン、ローサ・サラザール

【作品概要】
『未来を生きる君たちへ』(2011)でアカデミー外国語映画賞を受賞したスサンネ・ビアが監督したNETFLIXオリジナル映画。

『ゼロ・グラビティ』(2013)のサンドラ・ブロック、『ムーンライト』(2017)のトレヴァンテ・ローズ、そして様々な映画に出演するジョン・マルコヴィッチなど名だたる俳優が出演していることでも話題となりました。

映画『バード・ボックス』のあらすじとネタバレ


Netflixオリジナル映画「バード・ボックス」
12月21日(金)より全世界同時オンラインストリーミング

無線から「安全な場所がある」と男の声がマロリーに語りかけます。

しかし、その場所は川を下っていく必要があり子ども連れではとてもたどり着ける場所ではないとも言っていました。

マロリーは男の子(ボーイ)と女の子(ガール)に、家を出て川を下っていく事を宣言。

耳を澄まし、会話をせず、何かがあったら知らせ、そして何より絶対に目隠しを外さないことを約束させます。

自身も目隠しをし2人の子どもと一緒に家を出るマロリーは、予め張っておいた線や、覚えている手すりへの歩幅を頼りに川沿いに辿り着き、そこに隠してあったボートに乗り込みます。

5年前、画家として生計を立てていたマロリーは、姉のジェシカから世間がパニックになっていることを聞きます。

ロシアで集団自殺が流行し、動機も原因も不明であることから世界に動揺が広がっていました。

他者と関係を持たない生活を続けるマロリーは自身が妊娠し、出産間近であるにも関わらずあまり出産を望んでいませんでした。

病院で経過をみる産婦人科医の女性も、望まない子であるなら、子どもが欲しくても出来ない人に面倒を見てもらうべきではと養子に出すことを提案。

ジェシカに付き添ってもらった病院の渡り廊下で、数分前には普通だった女性が診察後にはガラス窓に頭を自ら叩きつけている様子を目撃したマロリーはロシアと同じ現象が始まったと勘付き、ジェシカに車を出すように指示します。

街中でも同じ現象が次々と発生していて道は大混乱となり、マロリーがスマートフォンを取るため後ろの座席を見た際にジェシカが空に浮かぶ「何か」を目撃したことでジェシカが自殺衝動にかられわざと車を横転させ、自ら車から出た後にトラックにはねられ死亡してしまいます。

妊娠しているマロリーが事故にあった現場を目撃し、助けに駆け付けた女性も空の「何か」を目撃し、炎上した車に自ら入り焼死。

その様子を見たトムは空を見上げないようにマロリーに言い、近くの家へと誘導します。

マロリーを助けるために死亡した女性の夫ダグラスが彼女の保護を反対しますが、家主が迎え入れてくれたためマロリーとトムは家の中へ避難することが出来ました。

何人かの避難者と共に現状を語り合うマロリー。

彼女は自分を助けようとした女性が、空を見て「ママ…」と言ったことを話しますが、ダグラスによると彼女の母は既に死亡しているとのことでした。

3日が経過し、ニュースも放送されなくなりました。

食料が底をつき始めたころ、玄関に何者かのノックが響き渡ります。

家の中に迎え入れられた女性のオリンピアは妊婦であり、外の世界は食料も少なくなりパニック状態であると言います。

食料が尽きてきたことに危機感を覚える家主は、監視カメラ越しに外を見ることで「何か」の正体を見破りチャンスを得ようと自らを椅子に縛り付け監視カメラの映像を見ることにしました。

しかし、監視カメラ越しにも自殺衝動を引き出す効果があるらしく家主は自らの頭を机に強打し死亡。

食料を調達する必要が出たマロリーたちはスーパーで働くチャーリーの証言をもとに、彼が勤めるスーパーへ向かうことを決断します。

視界ではなくカーナビや接近警報センサーを頼りに運転するため、全てのガラスを黒く塗った車で複数人を家に残しスーパーへ出発。

道の途中で「何か」の襲撃を受けたものの、スーパーへ車を突っ込ませることで無事スーパーにたどり着くことに成功しました。

鍵がかかっていたためかスーパーの物資は手つかずであり、食料や必要物資を集めるマロリーたち。

途中マロリーはスーパーの中で生き延びていたインコを保護します。

搬入口への扉から助けを求める声が聞こえマロリーたちはドアを開けようとしますが、その男が狂乱した男だと分かり、チャーリーが身を挺して外へ追い出します。

狂っている男は「何か」を見ても死亡せず、チャーリーを殺害すると再びスーパーへと入ろうとしました。

玄関から逃げ出し無事家へと戻ったマロリーたち。

しかし、警察官の女性と麻薬の売人の男性の2人は全員の隙をつき車を奪って逃走してしまい、ダグラスは全員が敵であると疑心暗鬼を深めます。

数日が経過し、またしてもノックの音が響き渡ります。

狂乱した男の件もありマロリーたちは警戒しますが、オリンピアが助けを求める声に同情しゲイリーと言う男を家に入れてしまいました。

ゲイリーの話によると、精神病棟から逃げ出した人間が「何か」を見せるために人を襲っていると話し、保護を求めます。

精神を病んだ人間は「何か」を見ても自殺衝動を起こさないと言うことでした。

ゲイリーを家に入れることを反対したダグラスを眠らせ車庫に入れたトム。

その夜、ゲイリーを無断で入れたことをオリンピアはマロリーに謝罪し、自分に何かがあったらお腹の中の子どもを頼むと言いました。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『バード・ボックス』のネタバレ・結末の記載がございます。『バード・ボックス』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

スポンサーリンク


Netflixオリジナル映画「バード・ボックス」
12月21日(金)より全世界同時オンラインストリーミング

オリンピアとマロリーが同時に産気づき、マロリーが男の子、オリンピアが女の子を出産。

皆が出産に気を取られている隙にゲイリーはダグラスが閉じ込められている車庫の扉を開け、ダグラスを追い込みます。

更にトムを殴り昏倒させたゲイリーは窓の目張りを剥がし始めました。

実はゲイリーは心を病んだ人間であり、全員に「何か」を見せようとしていたのです。

出産が終わったオリンピアはゲイリーによって「何か」を目撃させられてしまい窓から転落し死亡。

乱入してきたダグラスともみ合いになるゲイリーは、ダグラスをハサミで刺殺しますが、目を覚ましたトムによりゲイリーは射殺されます。

5年後、成長した子どもたちに世界の生き方を教えるマロリーとトムは、様々な場所で物資を集めます。

無線の先から声が聞こえ連絡を取ると、安全な場所があり食料と充分なスペースがあると訴えかけてきます。

急流を下る必要があると聞き不安を覚えますが、トムは乗り気で反対にマロリーは外に出ることに反対でした。

物資の調達の最中、家に狂信者たちがやってきたことに気がついたマロリーたち。

このままでは全員が殺されてしまうと察したトムは自身を囮にマロリーたちを逃がします。

狂信者たちも銃で武装しており、マロリーたちの危機を感じたトムは目隠しを取り、目視によって狂信者たち全員を射殺。

しかし、「何か」を目撃してしまったことで彼も銃で自殺してしまうのでした。

トムの死を確信したマロリーは川を下り安全地帯に行くことを決めます。

出発して42時間後、急流に差し掛かり誰かが行くべき道を目視する必要がありました。

自身の息子であるボーイに目視させることを躊躇うマロリーはその役をガールにやらせようとしますが妊婦との約束を思い出し、目隠しのまま進む決断をします。

急流でボートが転覆してしまいますが、奇跡的に全員が無事のまま急流を下ることに成功。

鳥の声を頼りに進めと言う指示を思い出し、森の中を進むマロリーたちは「何か」に追われながらも施設にたどり着き、施設に迎え入れられます。

そこは元盲学校であり多くの人々の避難所として機能しており、自然のカーテンを使い中には自然も生い茂っていました。

産婦人科医と再会し子どもたちの名前を聞かれボーイにトム、ガールにオリンピアと名付けたマロリーは、普通の子どものように他の子どもと遊ぶ2人を見て微笑むのでした。

スポンサーリンク

映画『バード・ボックス』の感想と評価


Netflixオリジナル映画「バード・ボックス」
12月21日(金)より全世界同時オンラインストリーミング

『ドント・ブリーズ』(2016)の登場によって「音を立てたら死亡」と言うジャンルが一躍人気となり、『クワイエット・プレイス』(2018)や『ザ・サイレンス 闇のハンター』(2019)など後続作品が次々と製作され、1つのジャンルと言えるほどに発展しました。

2018年に配信され世界で話題となった本作は、それら作品と同じ方向性でありながら「見たら死亡」という斬新な発想で新たな物語を展開。

音を立てずに生きることは注意していれば決して不可能ではありません。

しかし、視界を失うことはしっかりとした訓練を受けていなければ容易なことではなく、そこには様々な困難が待ち受けています。

本作の中でもガラスを全面目張りした状態の車を運転するシーンは特に斬新かつ緊張感がたっぷりで、カーナビと接近警報センサーを駆使し目的地を目指す不可能ではなさそうな描写が「バード・ボックス・チャレンジ」を生み出してしまったとも考えられます。

出演俳優も豪華であり常に緊張感に満ちた2時間を楽しむことができる本作は、「未知の生物の襲来」や「ポスト・アポカリプス」が好きな人にオススメしたい1作です。

まとめ


Netflixオリジナル映画「バード・ボックス」
12月21日(金)より全世界同時オンラインストリーミング

「見たら死亡」と言う奇抜なアイデアを前面に出しながらも、本作で描かれるのは主人公の「母」としての成長の物語。

子どもを望まなかったが産まないと言う決断も養子に出すという決断も出来なかったマロリーが、崩壊する世界の中で何を想うのか。

マロリーの成長と彼らの旅路の行き着く果てをぜひNETFLIXでご覧になってください。

しかし、本作を鑑賞しても命を伴う危険性があることを理解し、決して「バード・ボックス・チャレンジ」には手を出さないようにしてください。

スポンサーリンク

次回の「SF恐怖映画という名の観覧車」は…

いかがでしたか。

次回のprofile066では、カナダ製の静かなゾンビホラー映画『飢えた侵略者』(2017)をネタバレあらすじを交えご紹介させていただきます。

9月11日(水)の掲載をお楽しみに!

【連載コラム】『SF恐怖映画という名の観覧車』記事一覧はこちら

関連記事

連載コラム

『迫り来る嵐』ネタバレ解説と監督ドン・ユエの演出を考察。激動の中国で不安定な人間心理を描く|サスペンスの神様の鼓動7

こんにちは、映画ライターの金田まこちゃです。 このコラムでは、毎回サスペンス映画を1本取り上げて、作品の面白さや手法について考察していきます。 今回ピックアップする作品は、香港返還に揺れる激動の中国を …

連載コラム

映画『銀魂2掟は破るためにこそある』撮影現場からの感想。福田雄一監督への信頼感とその魅力|舞台裏の裏の裏話2

連載コラム「舞台裏の裏の裏話」その2 コミック誌のジャンプで人気連載中のギャグ漫画の実写化『銀魂』に引き続き、続編として公開された『銀魂2掟は破るためにある』。 監督は「勇者ヨシヒコ」シリーズや『斉木 …

連載コラム

映画『スカイライン 奪還』感想と評価。ラスト結末は前作のモヤモヤを収束させる熱い完結|SF恐怖映画という名の観覧車17

連載コラム「SF恐怖映画という名の観覧車」profile017 このコラムで取り上げたSF映画の多くは、「社会とのリンク」や「人類の進化の先」など、深いメッセージ性を汲み取ることで、より楽しみが増える …

連載コラム

特撮映画としての『釈迦』『敦煌』内容解説とキャスト評価。邦画キングダムが受け継いだ超大作の源泉|邦画特撮大全43

連載コラム「邦画特撮大全」第43章 2019年4月19日の全国公開から大ヒットを打ち出した映画『キングダム』。 (C)原泰久/集英社 (C)2019映画「キングダム」製作委員会 紀元前の中国・春秋時代 …

連載コラム

映画『黒人魚』あらすじネタバレと感想。ロシア伝説の怪奇が現代によみがえる|未体験ゾーンの映画たち2019見破録17

連載コラム「未体験ゾーンの映画たち2019見破録」第17回 1月初旬よりヒューマントラストシネマ渋谷で始まった“劇場発の映画祭”「未体験ゾーンの映画たち2019」では、ジャンル・国籍を問わない貴重な5 …

【Cinemarche】今週のおすすめ映画情報
映画『天気の子』特集
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
映画『ある船頭の話』2019年9月13日(金) 新宿武蔵野館他 全国公開
【望月歩×文晟豪インタビュー】映画『五億円のじんせい』の公開に思いを馳せる
【平田満インタビュー】映画『五億円のじんせい』名バイプレイヤーが語る「嘘と役者」についての事柄
【阿部はりか監督インタビュー】映画『暁闇』若さが抱える孤独さに共に“孤独”でありたい
【エリック・クー監督インタビュー】斎藤工との友情の映画制作とアジア発の若き映画作家たちの育成に努めたい
映画『凪待ち』2019年6月28日(金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開【主演:香取慎吾/監督:白石和彌】
【白石和彌監督インタビュー】香取慎吾だからこそ『凪待ち』という被災者へのレクイエムを託せた
【Cinemarche独占・多部未華子インタビュー】映画『多十郎殉愛記』のヒロイン役や舞台俳優としても活躍する女優の素顔に迫る
日本映画大学
FILMINK
国内ドラマ情報サイトDRAMAP