Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

連載コラム

Entry 2019/08/27
Update

【スーパーナチュラルシーズン14】第1・2話ネタバレあらすじと感想。ドラマの見どころ解説も|海外ドラマ絞りたて3

  • Writer :
  • 奈香じゅん

連載コラム『海外ドラマ絞りたて』第3回

『スーパーナチュラル』のフィナーレ、シーズン15の撮影が現在進行中。主演の2人ジェンセン・アクレスとジャレッド・パダレッキが望む限り、番組は続くと製作側から言われていました。

安定した視聴率を得るドラマですが、シーズン13の撮影中、2人は、番組の終了について話し合いを始めていたとジャレッド本人が記者たちを交えた懇談会で明かしています。

初回に掲載したシーズン1~13迄のあらすじに続き、本コラムでは『スーパーナチュラル』シーズン14の第1話~2話のネタバレと見所をご紹介します。

【連載コラム】『海外ドラマ絞りたて』記事一覧はこちら

ドラマ『スーパーナチュラル』シーズン14の主要登場人物

ディーン・ウィンチェスター (ジェンセン・アクレス)

サム・ウィンチェスター (ジャレッド・パダレッキ)

カスティエル (ミーシャ・コリンズ)

メアリー・ウィンチェスター (サマンサ・スミス)

ジャック (アレクサンダー・カルヴァート)

ボビー・シンガー (ジム・ビーヴァ―)

ドラマ『スーパーナチュラル』シーズン13のおさらい


© 2018 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

大天使マイケルと魔王ルシファーの決戦後、大天使の剣でルシファーは遂に絶命。

しかし、マイケルは約束を破ってディーンの体を乗っ取ったまま姿を消し、ルシファーに力を奪われたジャックとサムは取り残されます。

ドラマ『スーパーナチュラル』シーズン14第1話〜2話のあらすじとネタバレ


© 2018 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

ドラマ『スーパーナチュラル』シーズン14の第1話

兄の行方を昼夜眠らずに探すサム。パラレルワールドから連れ帰ったレジスタンス達をまとめるリーダーでもあるサムは疲弊し、母・メアリーは心配します。

サムはイギリス賢人組織のキッチェ等八方に連絡し、カスティエルも独自にディーンの捜索を進めています。

パワーを失ったジャックは、ボビーに身体的特訓を受けながら、一人前のハンターになろうと努力を続けていました。

そして、長い間ルシファーの器だったニックは魔王の死によって自由を獲得し、目覚めます。

ルシファーの蛮行をつぶさに目撃した為、悪夢に悩まされるニックをサムが温かく気遣います。

サムは、マイケルがルシファーに計画を打ち明けたことがないか尋ねます。ニックが覚えていたのは、「今度は間違いなくやりたい」とマイケルがルシファーに話したことだけでした。

その頃、究極の器であるディーンの体を支配するマイケルは、この世に住む様々な生物の前に姿を現し何を望んでいるのか尋ねて回ります。

人間に善を見出せないマイケルは、生き残る為にだけ殺傷するウェアウォルフやヴァンパイアの方が、自分の描くより良い新世界に生きる価値があると思い始めます。

一方、ディーンの情報を全く掴めないカスティエルは、クラウリーとルシファー亡き後に地獄の王の座を狙う600才の悪魔・キップを呼び出します。

天使の方が強いと知るカスティエルは高圧的に出ますが、キップは余裕。人間に憑依した多数の悪魔を周囲に従えてカスティエルとの会合に臨んでいたのでした。

以下、『スーパーナチュラル』シーズン14第1話ネタバレ・結末の記載がございます。『スーパーナチュラル』シーズン14第1話をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。
カスティエルを拘束したキップはサムを呼び出します。罠だと分かっているサムは、悪魔の剣や他の武器で装備を整え、ボビーやメアリーに聖水も持参して不測の事態に備えるよう声を掛けます。

手伝いたいと名乗り出るジャックを受け入れるサムですが、ボビーはジャックの力不足を懸念します。

以前メアリーを救出する為ジャックがもう1つの時空を訪れた時、何度も命を助けられたボビーは、必ず守ると不安そうなジャックを励まします。

乗り込んだサムに、キップは取引を申し出ます。自分が魔王の座に就いた後サムが悪魔達の所業に干渉しなければ、クラウリーがした様に有益な情報を渡すとキップは言います。

サムは当然拒否。激しい戦闘に発展します。ボビーを救おうと構えるジャックですが、一発で殴り倒されます。メアリーが奮闘する中、サムは悪魔の剣でキップを殺害。

サムは、地獄の王はもう存在しないと叫びます。悪魔達は、キップが死にリーダーを失ったことに気づき、人間の体を捨てて退散します。

悪魔に情報を頼ったことを謝罪するカスティエルに対し、必死にディーンの消息を掴もうと思うがゆえとサムは理解します。

メアリーとボビーは、今日の勝ちをビールで乾杯し労を労います。

殴られて落ち込むジャックをカスティエルが慰めます。強大な力を備えて生まれたジャックは、悪魔さえ殺せず顔を殴られたことに苛立っていました。

時間は掛かるが天使の力は再生するとカスティエルはジャックを慰め、家族みんなでディーンを探しだし、マイケルも阻止しようと力づけます。

ドラマ『スーパーナチュラル』シーズン14の第2話

ヴァンパイアを大量に捕えたマイケルは、改良しようと実験を繰り返します。目を焼かれた山積みの死体を発見した警察発表を読んだサム達は、その特異な遺体状況からマイケルの仕業と辺りをつけて調査に乗り出します。

天使が近づくとマイケルに察知される為、カスティエルはジャックとニックに対応する役目を担い、バンカーで待機することになります。

ニックは相手構わず多くの命を奪ったルシファーの行動を繰り返し思いだし苛まれていました。

ルシファーの誘いに乗って自分の体を器として差し出した日のことをカスティエルに話しながら、ニックの頭に妻と息子を殺害された記憶が蘇ります。

興奮したニックの気分を落ち着かせようとカスティエルが触れた途端、ニックは指をパチンと鳴らします。

それはルシファーが相手を殺害する時に取った仕草だったことから、カスティエルは思わず後ずさります。

なぜ自分が指を鳴らしたのか分からないニックに触れたカスティエルは、彼の身体や思考を検査。

カスティエルは、ルシファーがニックを長く支配していたことが相当のダメージを遺した疑いを感じ取り危惧します。

ニックは家族を殺した犯人を見つけると言ってバンカーを出て行きます。

一方、マイケルはウェアウォルフに自分をわざと襲わせて捕まえ、グループのリーダーを呼び出すよう命令。

リーダーのフィリップと会ったマイケルは、地球に住む本当の怪物はずる賢く資源を無駄にして来た人間だと断罪。神が不在の今、天使も悪魔もこの世では重要な要素ではなく、自分が責任者だと説明します。

娯楽や記念品目的ではなく、生きる為に生命を奪うウェアウォルフの生き方は逆に純粋さがあると賞賛します。

そして、マイケルは自ら実証済みの能力強化できる方法を提示。

黙って聞いていたフィリップは、人間相手に戦争を仕掛けて必要な数だけ生かして食料用に奴隷にでもするのかと尋ねます。

望ましい世界だが夢物語だと言うフィリップに対し、マイケルは「狩られるより狩る方が良いだろう?」と誘います。

以下、『スーパーナチュラル』シーズン14第2話ネタバレ・結末の記載がございます。『スーパーナチュラル』シーズン14第2話をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。
その頃、FBI捜査官に成りすましたサムとボビーは検死官と接触。発見された死体を調べた2人は、マイケルがヴァンパイアを集めて殺したことを突き止めます。

罠だと知らず、生き延びたヴァンパイアからマイケルの居所を聞きだしたサム達は、その場所へ乗り込みます。

しかし、それはマイケルの罠であり、ウェアウォルフの大群が襲撃して来ます。サム達は反撃しようとしますが、弱点だった銀が全く効きません。

頭部の切断しか倒す方法が無く難を強いられる中、手練れのハンターであるサム、ボビー、そしてメアリーは撃退に成功。

そこへよろよろと疲れ切ったディーンが現れ、突然マイケルが去って行ったと皆に告げます。

一方、家族を殺害した犯人を目撃したと警察に証言した隣人を訪ねたニックは、後に供述を撤回した理由を尋ねます。

記憶に自信が無くなったからだと答える隣人に対し、ニックは買収されたのかと責め立て、家族が殺された凶器と同じ金槌で隣人を撲殺してしまいます。

ドラマ『スーパーナチュラル』シーズン14の注目のキャラクター

ボビー・シンガー(ジム・ビーヴァ―)

シーズン13から人気キャラクターのボビー・シンガーが復活。シーズン7で死亡した時にファンから悲痛な声が上がった登場人物です。

ディーンとサムが生まれず終末を迎えた別の時空に存在するボビーとして戻ってきました。

演じるジム・ビーヴァ―は、現生のボビーとは異なり、ウィンチェスター兄弟と家族の繋がりを持たなかったという設定の為、親密さをあまり出さないようにしていると話しています。

2年間日本語を学んでいるジムは、シーズン4の第6話で実際に日本語を披露しています。

カスティエル(ミーシャ・コリンズ)

シーズン14の第1話で悪魔にリンチされるちょっと頼りないカスティエル。

シーズン4で初めて登場した時はもっと権威をまとった天使でしたが、人間社会に戸惑う天然さが人気のキャラクターです。

面倒見が良く人間に近い感情を持つようになったカスティエルは、ジャックの母・ケリーと交わした約束を守る為、後見人として気を配る姿を描いています。

演じるミーシャ・コリンズは、シーズン9の第17話で監督デビュー。

最初はジャレッドがスタジオで、そして現場を出た際にジェンセンがクリームたっぷりのパイをミーシャの顔にぶつける大人のイタズラ。ツイッターを使うミーシャはリベンジを誓っています。

ジャック (アレクサンダー・カルヴァート)

人間と魔王・ルシファーの間に生まれた超自然的存在。

前シーズンの終盤でパワーをルシファーに奪われて以来ハンターを目指して特訓中のジャックは、自分のアイデンティティを求めて母の実家を訪ねます。

祖父母と対面しますが、自分の正体を明かせない為、孫だと名乗れず、更にケリーが死亡したことも言えない悲しい場面です。

演じるアレクサンダー・カルヴァートは、カスティエル役のミーシャ・コリンズに次ぐジェンセンとジャレッドの犠牲者。深刻な場面を撮影中、2人に散々笑わされ、「先へ進めない…」とこぼしながら吹き出します。

そのアレクサンダーに、いつも狙われる的だったミーシャが「まだまだ序の口」と慰め、クルー全員が爆笑する和気あいあいの撮影現場で奮闘中です。

ドラマ『スーパーナチュラル』シーズン14の今後の3つの見所


© 2018 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

新シーズン14の第1話は、前回から3週間後という設定で始まっています。

超自然的存在のトップに君臨する大天使・マイケルを見つけてディーンを救出しようと奔走するサム。母・メアリーも止められない程、絆の強い兄弟の様子が冒頭に描かれます。

見所ポイント①

手掛かりを得る為サムがキッチェと連絡を取る所は、イギリス賢人も今後物語に絡んでくることを示唆しており、メアリーとの確執が再燃するかもしれません。

見所ポイント②

長い年月ルシファーに支配されたことでダメージを受けたニックが残忍な行動を見せたことは、ウィンチェスター兄弟やカスティエルにとっては大きな問題に発展することは必至。

リーダー不在の地獄を支配しようとする新たな敵やマイケルが改良したウェアウォルフ等、新モンスターの暗躍も楽しみです。

見所ポイント③

現世界とパラレルユニバースでは、キャラクターの性格が少しずつ違うことも特筆すべき点。

大天使マイケルは神の命に忠実に従う戦士でしたが、並行世界のマイケルは神に代わって現生を再構築しようとする支配者です。

人間が娯楽や複製等の記念品を得る為に生物を殺傷することをマイケルが嫌う部分は個人的に理解できますが、だから人間を抹殺すべきと決断するのはあまりに傲慢。

これまで登場した天使達も上から目線でしたが、マイケルは頂点に君臨する大天使です。

今後は果たして敵のままなのか、それとも味方に成りうるのか…?

まとめ


TM&© Warner Bros. Entertainment Inc.

長寿ドラマ『スーパーナチュラル』はシーズン15を持って番組を終了することが2019年3月に正式発表。

視聴率が落ちて打ち切りになることが多いアメリカで、『スーパーナチュラル』は世界中に熱烈なファンを持つ人気番組です。

主人公を務めるジェンセン・アクレスとジャレッド・パダレッキが2人で何度も議論し、他のレギュラー陣も巻き込んで話し合った結果、落ち目になってから番組をキャンセルすることだけは避けようと一致した上での決定でした。

また、年間2ヶ月半しか休暇が取れないことも、実生活に影響が出ていたと明かしています。

ファンにとっては大ショックですが、今後もドラマを見守っていくことで応援したいですね!

最終シーズン放送を前に、引き続きシーズン14をお伝えしていきます。

【連載コラム】『海外ドラマ絞りたて』記事一覧はこちら




関連記事

連載コラム

映画『一度も撃ってません』感想考察と評価レビュー。阪本順治監督×石橋蓮司で描くハードボイルドコメディ|映画という星空を知るひとよ2

連載コラム『映画という星空を知るひとよ』第2回 『一度も撃ってません』は、『半世界』『エルネスト』の阪本順治監督、『野獣死すべし』『探偵物語』の丸山昇一脚本によるハードボイルドコメディ。18年ぶりの映 …

連載コラム

映画『新聞記者』ラストシーン解説と感想。「羊の絵の意味」から評価の高い作品を読み解く|シニンは映画に生かされて10

連載コラム『シニンは映画に生かされて』第10回 はじめましての方は、はじめまして。河合のびです。 今日も今日とて、映画に生かされているシニンです。 第10回にてご紹介する作品は、新聞記者とエリート官僚 …

連載コラム

WELCOME TO JAPAN日の丸ランチボックス|感想と評価。藤田恵名が西村喜廣のバイオレンスな世界で歌う|SF恐怖映画という名の観覧車67

連載コラム「SF恐怖映画という名の観覧車」profile067 2012年から日本の一部劇場で開催されている「シッチェス映画祭ファンタスティック・セレクション」。 このイベントは、スペインのリゾート地 …

連載コラム

細野辰興の連載小説 戯作評伝【スタニスラフスキー探偵団~日本俠客伝・外伝~】①

細野辰興の連載小説 戯作評伝【スタニスラフスキー探偵団~日本俠客伝・外伝~】(2018年12月下旬掲載) 【細野辰興の連載小説】『スタニスラフスキー探偵団~日本俠客伝・外伝~』の一覧はこちら CONT …

連載コラム

映画『蒲田前奏曲』安川有果監督「行き止まりの人々」感想と考察。セクハラ・パワハラを受けた女優たちが見た“わずかな光”|映画という星空を知るひとよ14

連載コラム『映画という星空を知るひとよ』第14回 中川龍太郎、穐山茉由、安川有果、渡辺紘文という4人の監督による連作スタイルの長編映画『蒲田前奏曲』。今回は、第3番安川有果監督「行き止まりの人々」をご …

【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【川添野愛インタビュー】映画『忌怪島/きかいじま』
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『レッドシューズ』朝比奈彩インタビュー
映画『あつい胸さわぎ』吉田美月喜インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
『シン・仮面ライダー』コラム / 仮面の男の名はシン
【連載コラム】光の国からシンは来る?
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学