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Entry 2022/10/27
Update

『20世紀のキミ』ネタバレあらすじ感想と結末の評価解説。韓国キャストのキムユジョン×オンソンウが魅せる青春ラブストーリー|Netflix映画おすすめ116

  • Writer :
  • からさわゆみこ

連載コラム「シネマダイバー推薦のNetflix映画おすすめ」第116回

今回ご紹介するNetflix映画『20世紀のキミ』は、パン・ウリが監督・脚本を手がけた長編映画デビュー作です。

20世紀が終わろうとする、1999年の韓国チョンジュ市を舞台に、運動神経がばつぐんで色気より食い気、明るい性格の高校生、ナ・ボラの青春を描いたラブストーリーです。

父から送られてきた、ビデオテープの写真付きメールを見たボラは、親友ヨンドゥの恋のキューピッド役をかって出た、1999年の高校生時代の記憶を思い出します。

高校入学目前のボラは恋愛よりも友情が大切だと思う女の子です。そんなボラは親友ヨンドゥが心臓手術を受けるため、渡米する間に彼女のためにある任務を請け負います。

それはヨンドゥが一目ぼれした恋の相手の情報を収集し、彼女に報告することです。ボラは手術に立ち向かうヨンドゥのために奔走するのですが・・・。

【連載コラム】「Netflix映画おすすめ」記事一覧はこちら

映画『20世紀のキミ』の作品情報

(C)2022 Netflix

【日本公開】
2022年(韓国映画)

【原題】
20th Century Girl

【監督・脚本】
パン・ウリ

【キャスト】
キム・ユジョン、ピョン・ウソク、パク・ジョンウ、ノ・ユンソ、キム・ソンギョン、チョン・ソギョン、ハン・ヒョジュ、オン・ソンウ、コンミョンイ・チョンム

【作品概要】
親友思いのナ・ボラ役には、テレビドラマ「宮廷女官チャングムの誓い」や「イ・サン」で、子役として出演し、”国民の妹”として人気を集めたキム・ヨンジュが務めます。

彼女はNetflix映画としては『第8日の夜』(2021)で、キーパーソン的な役でも出演し、大人の女優として活躍の場を広げつつあります。

成人したボラ役を演じたハン・ヒョジュは、テレビドラマ「トンイ」の主演を務めた際、幼少時代の役をキム・ユジュンが演じたことで、縁のある出演となりました。

共演にはモデル出身で、テレビドラマを中心に活躍中のピョン・ウソクが、ヒロインの思い人プン・ウノ役を演じ、ウノの弟ジョセフ役にはNetflix映画『ソウル・バイブス』に出演した、オン・ソンウが演じます。

映画『20世紀のキミ』のあらすじとネタバレ

(C)2022 Netflix

CMのナレーション収録が終わった女性のスマートフォンに、彼女の父親から電話が入ります。彼女宛ての小包がニュージーランドから届いたと言います。

それは1本のアダルトビデオでした。画像を見た彼女は懐かしさで顔が笑顔になります。

1999年、チョンジュ市。心臓手術のために渡米の準備をしていたヨンドゥは、突然アメリカへは行かないと言いだします。

心配した親友のボラは慌てて彼女の部屋に来て理由を聞きます。するとヨンドゥは「心臓がないのに行っても意味がない」と、意味深なことをいいます。

ヨンドゥの家は洋品店で学校の制服を扱っていました。まもなく新学期、両親の留守中に制服を着た少年の来客があり、彼女が対応しようとします。

ところが彼女は足を滑らせ転倒し、指先を切ってしまいます。するととっさにその少年がヨンドゥの手首をつかみ、心臓より高いところまで持ち上げました。

その時、ヨンドゥは彼の顔を見て一目ぼれし、制服に縫われた名札から名前だけ知りました。彼女は、「私、心臓を盗まれた」とボラに告白しました。

ボラは“いつもの・・・”とため息をつきます。ヨンドゥは惚れやすく飽きやすい女の子でしたが、今度は心臓を脅かすくらいの鼓動で眠れないほど本気だといいます。

しかも彼は自分達と同じ高校の制服を買ったと話し、アメリカへ行ってしまえば彼と知り合うきっかけも、情報も得られないと嘆くのでした。

ボラはヨンドゥに手術をうけ、健康になってもらいたい一心で、彼の情報を集めてe-mailで報告すると約束し、彼女を渡米させました。

その少年のことは名札に書かれた“ペク・ヒョンジン”という名前と、洋品店を出て“ラッキー・マンション”の方に向かったことしかわかりません。

入学式当日、ボラはラッキー・マンション前のバス停から乗車しようと、早起きし登校します。

ボラは乗り遅れそうになりますが、なんとか乗車しますが荒い運転で転倒しそうになったり、男子生徒の膝の上に座ってしまいます。

その生徒がボラに座るよう席を譲ると、その男子生徒の制服に“ペク・ヒョンジン”と名札が縫われていました。こうしてボラは早々に彼と出会えます。

ボラは早速、ヒョンジンのことをストーカーのごとく追跡し、データベースを集めヨンドゥに報告を始めます。

ある日、体育の時間でヒョンジンが負傷し、彼の親友プン・ウノが保健室に付き添っていきました。

そこでボラも仮病を使って保健室へ行きます。ベッドではウノが放送部に入部すると話していて、ヒョンジンも一緒に入るという情報を盗み聞きします。

ボラも放送部に入ることにしますが、入部するにはオーディションを受け、合格しなければいけません。

ボラは得意のテコンドーを見せ見事、合格しますが、ヒョンジンは彼女の才能を見て、オーディションを辞退してしまいます。

ヒョンジンのいない放送部で、ボラは思案に苦しみますが、親友のウノがいたので彼と仲良くなって、ヒョンジンに近づこうとしました。

ボラはヒョンジンが“ポケットベル”を持っていることに気づき、公衆電話からメッセージを聞こうとした時、ポケベル番号を盗み見ようと試みます。

しかし、途中までしかわかりませんでした。そこで、ボラは電話ボックスの電話帳の“ペク”という家に片っ端から電話し、ヒョンジュンを探します。

最後の小銭でようやくヒョンジンの家にあたり、出たのがヒョンジンだとわかるとボラは、リサーチ会社を装いアンケートを開始します。

そして、謝礼品を送るという名目でポケベルの番号を聞き出そうとしますが、「ナ・ボラ?」と聞かれ慌てて受話器を置きます。

次の日の部活で、なぜかウノが「昨日の電話、おまえだろ?」と聞き、ボラは動揺し否定しますが、ヒョンジンの電話番号を教えるかわりに条件があると言われます。

その条件はアダルトビデオを持ってくるというものでした。ボラの家はレンタルビデオ店を経営しているからです。

ボラはウノの言う通りに学校へ持って行きますが、抜き打ちの持ち物検査でみつかってしまい、それを持って廊下に座らされ、ウノは悠々とそれを持って去っていきました。

以下、『20世紀のキミ』ネタバレ・結末の記載がございます。『20世紀のキミ』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

(C)2022 Netflix

その日、ボラが店番をしていると、ウノがヒョンジンを連れて来店します。慌てるボラにウノは入会しにきたと言います。

ボラが申し込み用紙を差し出し、名前と誕生日を記入するよう言いますが、ウノはポケベル番号を記入すると1本無料になると言い、ボラに番号を教えるよう仕向けました。

こうしてボラはヨンドゥにヒョンジンのポケベル番号を伝え、ヨンドゥは彼の好きな曲を留守電に入れるようになります。

ボラは部活を通してヒョンジンの情報を得ていきますが、ある日、彼女はビデオカメラのレンズ越しでウノを見た時に、今まで感じたことのない感情を抱きます。

そして、夏休み間近のある晩、ボラは不良グループに絡まれているヒョンジンを目撃し、得意のテコンドーで彼を助け逃げますが、足首を捻挫してしまいます。

このことがきっかけでヒョンジンはボラに興味を抱きます。2人はウノがバイトしているレストランで食事をし、彼はボラをデートに誘いました。

しかし、ボラにはその気がないため断り、慌てて店を出ていきます。足首の包帯がほどけて直していると、店に忘れた松葉杖をウノが持ってきて、包帯も巻きなおしてくれます。

ウノはボラがヒョンジンにフラれたと思っていましたが、ボラは好きな人は他にいるとつぶやきます。ウノが誰なのか聞きますがボラは答えに迷います。

包帯を巻き終えるとウノはやさしく微笑んで、立ち去り残されたボラは曖昧だった、ウノへの気持ちに気づき、好きだと確信します。

ところが修学旅行の時、ヒョンジンがポケベルのメッセージに、好きな曲や“情熱的に愛している”という意味の暗号メッセージが届いていることを伝えます。

ポケベルの番号を知っているのは、両親とウノそしてボラだけだったため、ヒョンジンはボラからのメッセージだと思ったのです。

ボラは必死に自分ではないと言い、ヒョンジンのことは“クラスメート”以上ではないと言い切ります。そして、ヒョンジンとボラ、ウノの3人で記念写真を撮ります。

ボラはその写真とともに、手術が終わって帰国したら伝えたいことがあると、メッセージを添えて送りました。

ウノはボラの気持ちがヒョンジンにないとわかったと同時に、彼女への想いを募らせていきます。そして、ボラも四六時中、ウノを思う夏休みに突入しました。

ビデオレンタルの手伝いをしていると、ウノが来て斜向かいのアイスクリーム屋でバイトすると告げに来ます。それから、2人の距離は徐々に縮まりました。

ある晩、ウノはニュージーランドに行く前まで住んでいたという、大きな家にボラを連れていきました。

初めて聞く話にボラは驚きます。ウノの両親は離婚し、母親と弟はニュージーランドに残り、父と2人で韓国に戻ったと話します。

庭にはたわわに実った、スモモの木がありました。スモモの木の下でウノは将来の話をし、ボラはそんな彼を羨みます。ウノはボラには“素敵な声”があると褒めました。

ウノがボラを家まで送ると、彼女は彼に週末に映画を観に行こうと誘います。ウノはそれに答えるように、彼女にキスをして帰ります。

ウノは天にも昇る気持ちになり、その高鳴る思いをヨンドゥにメールで伝えました。

そして、ボラは初デートの洋服を買って帰ると、ヒョンジンとばったり会い、ウノのアルバイト先でアイスクリームを食べます。

ウノはボラを諦めていないヒョンジュンが気になり、2人のそばから離れようとしません。するとボラは外から店内を覗く、ヨンドゥの顔をみつけ感動の再会をします。

ヨンドゥの心臓手術は成功し、元気な鼓動を打っていました。そして、彼女はこんなに早くヒョンジンと会えるなんてと、声を弾ませ「制服が似合ってた」と言います。

ボラは制服を着ていたのは“プン・ウノ”だと教えますが、ヨンドゥはボラの送った写真を広げ、ウノの顔にハートマークし“ヒョンジンと書いていました。

どういういきさつなのか、ウノはヒョンジンの名札がついた制服を着て、ヨンドゥの店に採寸しに行っていました。

勘違いと知らず情報をもらっていたヨンドゥは笑いますが、彼女が好きになったのがウノだと知ったボラは、彼に恋してしまったことを伝えられません。

自分の気持ちよりも親友の思いを優先します。週末、ボラは急用を作ってヨンドゥに映画に行かせました。

ヨンドゥはボラにウノのことをあれこれ聞き出そうとし、ウノはボラと話がしたくて、ポケットベルにメッセージをいれます。

ウノはボラに会いに来ますが、彼女は彼に思わせぶりな態度だったら謝ると言い、ウノのことをただの友達だと告げます。

ウノは自分の気持ちをしたためた手紙を持参していました。そして、まもなく韓国を離れニュージーランドへ帰ることも・・・。

その後、ボラはウノを避けるようになりますが、4人で遊園地へ行った時にヨンドゥは、ヒョンジンからウノとボラは両思いだと聞かされます。

ヨンドゥはボラが自分の気持ちに嘘をつき、本当のことを言わなかった彼女を責めました。そして、ボラとの友情のためなら、ウノをあきらめられると言います。

そして、今度はヨンドゥがボラの本当の気持ちをウノに伝えるため、キューピットになります。

ボラがヨンドゥとの友情を守るために、好みを合わせたり、身体を気づかい、守ってくれたことをウノに話します。

ウノはニュージーランドに帰る準備をし、彼女から受け取ったアダルトビデオを目にすると、それを返すためにボラの家に向かいます。

しかし、ボラの弟が事故で病院に搬送され、家には誰もいませんでした。何度もポケベルに帰るまで待つとメッセージしますが、とうとう夜が明けてしまいます。

その朝はウノの出発の日でした。弟の無事を見届けボラが学校へ行くと、ヨンドゥは仮病を使いおびき出し、ヒョンジンはバイクで玄関に乗り付け、ボラを乗せ駅まで向かいます。

2人は列車の発車間際にお互いの気持ちを告白します。ウノは泣きじゃくるボラを抱きしめ、すぐに韓国に戻ると約束し出発します。

離れて暮らしながらも連絡を取り合い、ボラもソウルの大学に合格し、ウノも韓国に戻ってソウルの大学に入学する予定でした。

しかし、ボラのメールにウノからの返信が来なくなります。電話をしても出なくなり、2人の関係は突然、途絶えました。

ボラはウノに何が起きているのかわかりませんでしたが、ずっと連絡を待ち続け大学生活を始めます。

それでもやがて彼のことを考えないようになり、他の出会いを作ろうとしますが、紹介された男性の名前が“ウノ”だと知ると、記憶がよみがえり混乱します。

ウノの携帯に電話をしても既に使われておらず、2人を繋ぐものは無くなっていました。

10数年後、ボラはレンタルビデオ店を閉めた両親が、新居へ引越しするため、手伝いに向かいます。

店には電話で父親が言っていた小包がありました。中にはあのアダルトビデオと美術展の招待状が入っていました。

2019年、ボラはその映像美術展に行きます。最後の作品はウノが幼い頃に暮らした韓国の家の庭で、スモモの木が花を咲かせ、花びらの舞う映像でした。

ボラがウノと会話した、スモモの木の下のベンチに眼を向けると、“永遠の春 プン・ウノを偲んで(1983-2001)”と表示され、ウノに何があったのかわかります。

その時、ウノの弟ジョセフがボラに近寄ってきました。21世紀に入りウノが韓国へ帰る時が近づいた時、彼は亡くなりました。

ジョセフはウノが亡くなって15年後にビデオをみつけ、ウノにとってボラと過ごした時間が、短い人生の中で一番幸せだったのだと理解し、展示会を開いたのだと話します。

そして、兄を忘れずにいてくれてありがとうと感謝します。ボラもまた忘れ得ぬ幸せな時間だったと、招待してくれたジョセフに感謝しました。

ボラは店に戻ると、VHSプレイヤーをひっぱりだし、送られてきたビデオテープを再生します。

それはウノが放送部で撮影した高校時代の懐かしい映像と、2001年の元旦に幼いジョセフと新年の挨拶をするウノの姿が録画されていました。

ウノは21世紀の日の出をボラに見せたくて、撮影に来たと言い、「もうすぐ、会いに行くから待ってて。21世紀のボラに会いたい」と優しく微笑みます。

映画『20世紀のキミ』の感想と評価

(C)2022 Netflix

主人公のボラを演じたキム・ユジョン。表情が豊かで、可愛らしいのにずぼらな部分もある、まさに漫画の世界から飛び出てきたような、ザ!ヒロインを好演しました。

彼女は2018年に甲状腺機能不全と診断され、しばらく仕事を中断せざるを得ませんでしたが、『第8日の夜』(2021)のNetflix映画が映画復帰作となり、本作が2本目です。

前作は特殊な能力を持った少女役で、新しい境地ともいえた作品でしたが、『20世紀のキミ』はキム・ユジュンのはつらつとした、可愛さと明るさが活きた作品となっています。

恋愛と友情とすれ違う思いが“青春のセオリー”

韓国の恋愛ドラマといえば、胸キュン必至の甘いセリフや笑いあり涙あり、誤解や偶然のすれちがいなど多岐にわたる展開が特徴です。

しかも、時代背景や舞台となる場所もさまざまで、視聴者を飽きさせず期待度が下がることはありません。

“ポケベル”や“e-mail”など、通信ツールが便利になりつつありましたが、電話BOXや公衆電話などが活躍した時代、すれ違いの恋愛のキュン度をあげます。

日本でもありえない相関図や運命のいたずら、格差恋愛などでヒットを飛ばしたドラマもありましたが、今では韓国の人気を越えるのはなかなか至難です。

映画『20世紀のキミ』もそんな王道をいく青春恋愛ドラマです。重い病気を持つ親友、その子を常に守り友情を一番に大切に考える主人公!

親友同士の男子が主人公を巡る恋の攻防など、漫画では既視感があるのですが、ドラマで再現できるのが韓国ならではでしょう。

120分の映画にまとめるには、春から秋に入る頃までの短い期間の恋愛に設定し、登場人物やエピソードを絞る必要があった内容です。

もっと丁寧に描こうと思えばできたドラマですが、切ない恋愛をギュッと凝縮したからこそ、キュンとする“ときめき感”がたまらないと感じる作品でした。

しかも、10数年の歳月を経て、忘れ得ぬ人の死を知り、一番輝いていた頃の映像を観終わる・・・どうしようもない辛い気持ちに陥ります。

単純に「知ることができてよかった」と完結できるはずもないのに、30代後半になったボラの未来は・・・明るいものになるのか?知らない方がよかったようにも感じます。

ある意味、残酷な作品とも取れてしまい・・・前向きに生きていけるのか?そんな歯がゆさがあるのも、韓国映画ならではなのでしょう。

なぜ、ウノの訃報がボラに伝わらなかったのか?

(C)2022 Netflix

ところでなぜボラにウノの訃報が届かなかったのか?ヒョンジンとウノは親友同士だったのですし、3人(ヨンドゥを含め4人)は最終的に友人関係にあったはずです。

ボラに一報が入ってもおかしくはありません。ヨンドゥもウノのことが好きでしたが、終盤ヒョンジンと付き合い始めた感じもありましたから、その辺は不自然さもあります。

もしかしたら、あまりに一途だったボラに、ヨンドゥとヒョンジンがわざと伝えず、時間をかけて忘れさせ、新しい出会いをセッティングしたとも考えられます。

そう考えるとひょんなことで、ボラはウノへの思いを再燃させてしまい、あまりに残酷すぎると思ってしまいます。

親友の優しさか?本当に2人もウノの死を知らなかったのか?大人になったヨンドゥとヒョンジンは出てきません。

ボラだけが悲しみに何度も突き落とされ、立ち直ってもまた、悲しみに向き合わなければならない・・・その点はモヤモヤしてしまいました。

まとめ

(C)2022 Netflix

映画『20世紀のキミ』は恋愛ドラマの王道を極めた、“胸キュン”ラブストーリーでありながら、最後はハッピーになれない・・・バッドエンド系でした。

そもそも、韓国ではバッドエンド系で終わるドラマが多いので、これも特徴の1つといえるのでしょう。

自分がボラの立場だったら・・・長い年月の後に最愛の人が亡くなったと知ったら、どう感じますか?たとえあの時間がかけがえのない、幸せな時だったとしても・・・。

映画『20世紀のキミ』は、優しい嘘や隠し事は時に人を傷つけ、悲しみを深くしてしまう。そんな切なさを助長させるラブストーリーでした。

しかし、韓国ドラマフリークの方々は「そこがいいのよ!」と思うのかもしれませんね。

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