『プロメア』4D版は2019年10月18日(金)より全国ロードショー!
どこまでもエンジン全開な独特のノリと勢いが特徴的であり魅力でもある作家、中島かずきが脚本を担当した作品の数々。
2019年5月24日に公開された中島かずきが脚本を担当した映画『プロメア』は、期待を裏切らないクオリティにより根強い人気を集めました。
そして人気が冷めやらぬ10月18日、演出効果を大量に導入した体感する映画として『プロメア』がスクリーンに再登場。
今回は4DXとして蘇った『プロメア』4D版(2019)の魅力をネタばれあらすじを含めご紹介させていただきます。
映画『プロメア』4D版の作品情報
【公開】
2019年(日本映画)
【監督】
今石洋之
【キャスト】
松山ケンイチ、早乙女太一、堺雅人、佐倉綾音、新谷真弓、古田新太、ケンドーコバヤシ
【作品概要】
過去に『天元突破グレンラガン』や『キルラキル』などのアニメーション作品で中島かずきとタッグを組み、大ヒット作を生み出してきた今石洋之が監督を務めた劇場版アニメ。
松山ケンイチ、早乙女太一、堺雅人など大物俳優たちが物語の主軸となるキャラクターたちの声優を務めたことでも話題となりました。
映画『プロメア』4D版のあらすじとネタバレ
東京、サンフランシスコ、パリ、世界の主要都市で「バーニッシュ」と呼ばれる突如発火する新人種に変異する人間が現れ始めました。
バーニッシュの誕生に端を発し、世界の人口が半分になるほどの大災害「世界大炎上」が発生したことでバーニッシュは危険なテロリストであると認知されるようになります。
世界大炎上から30年の月日が経過し、巨大ビルが立ち並ぶ自治共和国「プロメポリス」では炎上テロを引き起こす過激派組織「マッドバーニッシュ」に対抗し、人命救助及び火災鎮火のための特殊組織「バーニングレスキュー」が設立されました。
高層ビルで大規模な火災が発生し、取り残された人を助けるため、イグニス率いるバーニングレスキューが出動。
レミーやバリスなど熟練の隊員が人命救助をする中、屋上に取り残された人を救うため新人隊員のガロがレスキューモービルに乗り射出されます。
東の島国の火消しに感銘を受けたガロはチームのメカニック、ルチアに特殊装備を作ってもらい、纏型の新装備を使い屋上の煙を取り払いました。
しかし、その場にマッドバーニッシュを率いるリーダーのリオとその配下が現れ、ガロとの激しい交戦の末、ガロによって捕らわれます。
遅れて到着した対バーニッシュ専門部隊フリーズフォースを率いるヴァルカン大佐と一触即発となるガロたちでしたが、無事リオは引き渡され人数の減ってきたマッドバーニッシュの最後の残党が逮捕されたことに市民たちは安堵します。
プロメポリスの司政官であり耐火構造素材など様々な研究で莫大な財を成したクレイ・フォーサイトは、かつて左腕を犠牲にしながらも火災現場からガロを救った英雄であり、ガロは彼を心より尊敬していました。
マッドバーニッシュのリーダーを捕らえた功績をクレイは称え、ガロに衆目の場で勲章を与えます。
一方、捕らわれたリオは収容所の中で過酷な人体実験を受けたことで、命を落としかけているバーニッシュの姿を目撃し、拘束具を破壊し全員を逃走させます。
バーニングレスキューの同僚アイナに勲章を自慢しながら行きつけのピザ屋で食事をするガロたちの前にヴァルカン大佐が現れ、ピザ屋の店員をバーニッシュの容疑で逮捕。
店員を庇おうとした店長まで拘束されるのを目撃し、ガロは居ても立っても居られず1人走り出してしまいました。
ガロを心配し駆け付けたアイナはガロと共に、彼が頭を冷やす際に来るとされる結氷化した湖にたどり着きます。
自分が暴走すると自分を助け勲章を授与したクレイの顔を潰すことになると理解しているガロは、冷静さを取り戻しますがその時、空に浮かぶバーニッシュの炎を目撃。
アイナに通報を指示すると、単身でバーニッシュの隠れ家である洞窟に忍び込みますがリオによって捕らわれてしまいます。
目を覚ましたガロはリオが息が絶えそうなバーニッシュに口移しで炎の力を与え蘇生を試みようとしている現場を見ます。
しかし、リオの試みは失敗し死亡した女性は灰となって消失。
リオの話によればバーニッシュは常に体内で身体が燃え続け、そのたびに組織の再生を繰り返しているため、死亡によって再生が止まると身体は灰になって消えるとのことでした。
体内の炎の衝動によって燃やすことを止められないとするリオでしたが、マッドバーニッシュは街で火災を起こす際には必ず生存者の退路を残し、むやみに殺戮を犯すことだけは絶対にしていないと言います。
訝しむガロでしたが、逆にリオはクレイの立ち上げたフォーサイト財団は逮捕したバーニッシュを人体実験に使い殺害している事実をガロに突きつけ、仲間のバーニッシュと共にその場を去っていきました。
アイナによって助け出されたガロは、自分の中の気持ちに実直に向き合うためにクレイのもとへと向かいます。
映画『プロメア』4D版の感想と評価
派手さやノリを極めたような脚本と演出が人気の秘訣である今石洋之監督と中島かずき脚本作の数々。
本作も「天元突破グレンラガン」や「キルラキル」など一世を風靡した作品の良さしっかりと引き継いでおり、どこまでも突き抜けた力技すぎる脚本が作品の面白さへと繋がっていました。
しかし、本作はただ直接的すぎる脚本と言うだけではなく、その中には最大多数の最大幸福や選民思想、そして差別と奴隷などシビアな倫理観の問題がたっぷりと詰め込まれています。
エンタメ性も問題提起としても抜群な切れ味を持った、見事な脚本が光る秀作アニメーションと言える作品であり、主人公のガロを演じた松山ケンイチの「声優」としての優秀さも冴えわたる映画でした。
演出と見事にマッチした4DX欲張り体験
本作はカラフルな配色や、ロボット変身、爆発など次から次へと画面で起きる物事が変容する画面効果により、映像から仕入れる情報だけで供給過多すら言える演出が魅力の1つです。
ですが、今回は4DXでの上映となったことで画面からだけではなく、座席や劇場全体からも情報が降り注ぐことになりました。
座席の揺れやエアの放出はもちろんのこと、そこかしこで煙が上がり、風は吹き荒れ、ライトは点滅。
一部劇場では劇中の炎上さながら熱風が常に身体に当たるなど、身体全体で『プロメア』の情報過多な世界を体感できます。
特に終盤の演出は4DXでの体感の見どころでもあり、4DX劇場に備わったほぼ全ての機能を1シーンで開放しており、まさしく今石洋之監督の世界を肌で感じ取ることが出来る欲張りな演出でした。
まとめ
いかがでしたか。
熱すぎる展開と演出が話題となった『プロメア』が4DXでの上映によりさらに過激に再登場。
劇場でしか味わうことが出来ないこの体験を、ぜひとも上映期間内に劇場で楽しんでください!