海に選ばれた少女モアナが島を救うために大海原へ
『リトル・マーメイド』(1989)、『アラジン』(1992)のロン・クレメンツ&ジョン・マスカーが手がけるCGアニメーション『モアナと伝説の海』。
ポリネシアの神話をベースに少女の成長譚を壮大な映像と、ディズニーアニメといえば!の美しく力強いミュージカルでおくる『アナと雪の女王』(2014)に続く新たなプリンセスの物語。
命の女神テ・フィティの心が、伝説の英雄マウイによって盗まれ、世界に闇が広がってしまいました。
モアナが生まれ育った島モトゥヌイでは、1000年前から海を渡ることが禁じられいましたが、海に選ばれたモアナは外の世界にいくことを夢見ていました。
島の作物や魚に闇の影響が出始め、モアナは島のためにマウイを探すため大海原へ。モアナは島を救うことができるのでしょうか。
映画『モアナと伝説の海』の作品情報

(C)2017 Disney. All Rights Reserved.
【日本公開】
2017年公開(アメリカ映画)
【原題または英題】
Moana
【監督】
ジョン・マスカー、ロン・クレメンツ
【共同監督】
クリス・ウィリアムズ、ドン・ホール
【製作総指揮】
ジョン・ラセター
【キャスト】
アウリイ・クラバーリョ、ドウェイン・ジョンソン、レイチェル・ハウス、テムエラ・モリソン、ジェマイン・クレメント、ニコール・シャージンガー、アラン・テュディック、オスカー・ナイトリー、トロイ・ポラマル、プアナニ・クラバーリョ、ルイーズ・ブッシュ
【日本語吹替版キャスト】
屋比久知奈、尾上松也、夏木マリ、安崎求、ROLLY
【作品概要】
ディズニーアニメの名作『リトル・マーメイド』(1989)や、『アラジン』(1992)を手掛けたロン・クレメンツ&ジョン・マスカーによるCGアニメーション。
『塔の上のラプンツェル』(2010)、『アナと雪の女王』(2014)と新たなヒロイン像を描いてきたディズニーが、ポリネシアの神話をベースに新たなヒロイン・モアナの成長物語を作り上げました。
また、主題歌「どこまでも How Far I’ll Go」は、第89回アカデミー主題歌賞にノミネートされました。
映画『モアナと伝説の海』のあらすじとネタバレ

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世界を生み出した命の女神テ・フィティ。その心が伝説の英雄マウイによって盗まれ、世界に闇が生まれました……。闇から島民を守るため、モトゥヌイの村長は海に出ていくことを禁じました。1000年に渡りその掟が守られてきました。
村長の娘として生まれたモアナは、海に選ばれた、運命の少女でした。
島の言い伝えを子供に語るモアナの祖母タラは、いつか、運命に選ばれた人間がマウイを探し、テ・フィティの心を返しにいくと信じていました。
海に憧れを抱くモアナは、隙を見ては海の向こう側を目指そうとしますが、その度にこの島で暮らすこと、島民のために考えることが使命だと、村長の父に止められてしまいます。
成長するにつれ、海への憧れは抱き続けながらも、モアナは海の向こう側を目指そうとしなくなりました。
そんな時、島の作物に闇の影響が出始めただけでなく、闇の影響で海の魚が漁れないという問題がおきました。その問題に対処するには「珊瑚礁の向こうに網を仕掛けにいくしかない」とモアナが言うと、父は自分が行きたいという思いで、島民を危険に晒すのかとモアナにきつく問い詰めます。
「自分が行きたいからじゃない」とモアナは理解してくれない父に怒ります。そんなモアナに母は、父が止めるのはモアナの気持ちが分からないのではなく、自分と同じだからと話します。
父も、モアナ同様、海の向こう側に憧れ、船に乗って海へと飛び出しますが、船は転覆し、そのせいで友人を亡くしました。モアナが自分と同じ過ちを起こさないためにと父は強く反対していたのです。
諦めていたモアナの背中を押したのは祖母でした。かつて島民は船に乗り大海原へと飛び出していました。その当時の村長が島民の安全のためと船を隠したと言います。
今も船があることを知ったモアナは船に乗って海へと向かおうとしますが、父にバレてしまい、父は「もっと早くこうするべきだった」と、船を燃やしてしまいました。
その後、祖母のタラが病で倒れてしまいます。タラはモアナに「自分の声に従って、海に出なさい」とモアナの背中を強く押します。モアナは祖母を置いていけないと戸惑いますが、タラは「行きなさい」と強く言います。
モアナはとうとう島を飛び出し大海原へと繰り出していきますが、思うように船が操縦出来ません。嵐に流されるうにたどり着いたのは、マウイがいるとされる島でした。
「私はモトゥヌイのモアナ……」何度も練習しているモアナの前に現れたマウイは、モアナを閉じ込め、モアナの船で海に行こうとしますが、モアナは抜け出します。
何も知らないとモアナを馬鹿にするマウイでしたが、モアナは挫けず何度も食らいついて、マウイにテ・フィティの心を返すように言います。ついにマウイは折れ、釣り針を取り返すため、タマトアのいる魔物の国「ラロタイ」に向かうのでした。
映画『モアナと伝説の海』感想と評価

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村長の娘として生まれたモアナは、民の長となる使命を背負っているといえます。しかし、モアナの心は海へと惹かれていました。
海に選ばれた運命の少女。狭い世界しか知らなかった少女が外の世界へと飛び出す。その構図は『塔の上のラプンツェル』(2010)、『アナと雪の女王』(2014)を受け継いでいると言えます。
そんなモアナと出会い、共に運命に立ち向かうマウイは、かつては伝説の英雄であった人物です。モアナを導く一方で、マウイ自身も迷いや悩みを抱えた人物として描かれます。
親に捨てられ、半神となっても、人間の愛を求め、人間のために様々なことを成し遂げたマウイ。マウイの体に刻まれているタトゥーはその偉業の証です。
しかし、マウイは忘れられた英雄であり、釣り針を取り戻しても変身がうまく出来なかったり、テ・カァに太刀打ちできなかったり、自信を喪失してしまう場面を描くことで、英雄も完璧ではないというマウイの人間味が現れています。
モアナは何も知らないからこそ、知りたいと探求し、果敢に目の前のことに立ち向かっていきます。そんなモアナの真っ直ぐさが、自信を喪失したマウイに力を与えます。
何があるか分からない果てしない世界に飛び出したモアナ。しかし、期待していたような世界が待っているとは限りません。モアナの前に広がる海は、私たちが日々直面している現実社会と鏡写しとも言えます。
何も知らないお姫様ではなく、一人で世界に立ち向かう勇者として描かれたモアナ。そして、モアナの物語には明確な悪役がいません。そのことも、現実社会、すなわち私たちの人生とも重なると言えるのではないでしょうか。
まとめ

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大海原へと飛び出したモアナの冒険を通し、モアナの成長を描く映画『モアナと伝説の海』。
未知なる世界に果敢に飛び出していくモアナの勇気と挫折、そして成長の物語は、観客にとっても勇気を与えてくれます。
普遍的な成長譚だけではない本作の魅力は、ポリネシアの文化や神話をベースにしている点でしょう。
ただ船があれば海に出ることができるのではありません。大海原を旅するには、操縦する技術がいるのです。
何千年も海に出ることを禁じられていたモトゥヌイでは、船の操縦法を知っている人はいません。
そんなモアナに操縦法を教えたのはマウイでした。星を読んで波を操り自在に海を航海する技術、船の造形はポリネシアンカヌーが元になっています。
神話をベースにした世界観、壮大な海のスペクタクルも楽しめます。























