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映画『銀河英雄伝説(2019)第1章』あらすじネタバレと感想。スペースオペラは世代を超えて楽しめる!

  • Writer :
  • さくらきょうこ

『銀河英雄伝説 Die Neue These 星乱』第一章が2019年9月27日に公開されました。

人気作家田中芳樹の代表作『銀河英雄伝説』。

2018年4月、新作アニメーションとして『銀河英雄伝説 Die Neue These 邂逅』がテレビ放映され、今回の『銀河英雄伝説 Die Neue These 星乱』はその続編です。

本記事で取り上げる『銀河英雄伝説 Die Neue These 星乱』第一章は2019年9月27日より3週間限定上映

そして2019年10月25日に『銀河英雄伝説 Die Neue These 星乱』第二章、2019年11月29日に『銀河英雄伝説 Die Neue These 星乱』 第三章が公開されます。

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映画『銀河英雄伝説 Die Neue These 星乱』第一章の作品情報

(C)田中芳樹/松竹・Production I.G

【日本公開】
2019年(日本映画)

【監督】
多田俊介

【キャスト】
宮野真守、鈴村健一、梅原裕一郎、梶裕貴、諏訪部順一、小野大輔、中村悠一、坂本真綾、川島得愛、遠藤綾、三木眞一郎、鈴木達央、石川界人、下山吉光(ナレーション)

「銀河英雄伝説」シリーズとは?

(C)田中芳樹/松竹・Production I.G

「銀河英雄伝説」は遠い未来の宇宙を舞台にしたスペースオペラです。

地球を飛び出し、人類が銀河へ進出してから八世紀あまり。物語は対立する銀河帝国と自由惑星同盟の闘いを、さまざまな軍人や政治家たちの野心や謀略渦巻く群像劇として描き出します。

その軸となるのは銀河帝国の若き元帥ラインハルト・フォン・ローエングラムと、自由惑星同盟の常勝ミラクル・ヤンことヤン・ウェンリーです。

生まれも考えも全く異なるふたりのリーダーが、それぞれの立場でどのように組織や社会と関わっていくか、そこがこの作品の最も面白いところです。

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シリーズ前作『銀河英雄伝説 Die Neue These 邂逅』のおさらい

参考動画:『銀河英雄伝説 Die Neue These 邂逅』振り返りPV

地球を離れた人類は、皇帝と貴族たちが支配する銀河帝国と、そこから脱出した人々が建国した自由惑星同盟というふたつの陣営に分かれ、150年もの間争い続けていました。

ラインハルト・フォン・ローエングラム上級大将(ラインハルト)率いる銀河帝国軍は、2倍の戦力を有する自由惑星同盟軍をアスターテ星域において撃破し、ラインハルトは若くして元帥に昇進します。

一方自由惑星同盟軍は二個艦隊が壊滅に追い込まれたものの、重傷を追った司令官の代わりに指揮を任されたヤン・ウェンリー(ヤン)の働きによって帝国軍の侵入は阻止することができました。

そもそも歴史家志望で軍人になることが本意ではないヤンは、その功績により新設の第十三艦隊の司令官に任命され、帝国軍のイゼルローン要塞攻略を命じられてしまいます。

ヤンは手に入れていた敵の巡洋艦を利用してシェーンコップ連隊長らをイゼルローン要塞へと潜入させ、その司令室を占拠。味方に損害なく要塞を落とすことに成功します。

ラインハルトは、指揮官を見限ってイゼルローン要塞から脱出したオーベルシュタイン大佐を配下に加えます。ラインハルトの幼少からの親友で中将に昇進したばかりのジークフリード・キルヒアイス(キルヒアイス)は、そのことに不安を感じています。

ついに、自由惑星同盟軍統合作戦本部は、無謀とも思える銀河帝国への侵攻を決定します。それに対し銀河帝国軍ラインハルトは、同盟軍をなるべく深く侵攻させ、補給路を断って兵糧攻めにしようと目論むのでした。

キルヒアイス率いる艦隊の攻撃は同盟軍遠征艦隊に甚大な被害を与え、同盟軍のロボス司令官は残った全軍をアムリッツァ星系に集結させ、そこで艦隊を再編せよと命じます。

同盟軍の動きに気づいたラインハルトもまた、全軍をアムリッツァ星系へと向かわせ、そこで同盟軍を葬り去ろうと動き出しました。

(C)田中芳樹/松竹・Production I.G

映画『銀河英雄伝説 Die Neue These 星乱』第一章のあらすじとネタバレ

(C)田中芳樹/松竹・Production I.G

銀河帝国に大規模侵攻をおこなっていた自由惑星同盟軍は、逆に銀河帝国軍の猛攻を受け、残った戦力をアムリッツァ星系に集結させよとの指示をロボス司令官から受けます。

アムリッツァ星系では、被害の少ない十三艦隊を率いるヤンの作戦で、背後から襲われないよう機雷原を設置し正面から敵を迎え撃ちます。

帝国軍はまず残余の少ない三、八、十二艦隊を狙い、同盟軍ビュコック率いる五艦隊にミッターマイヤー艦隊が目標変更したその間隙をついて、ヤンの十三艦隊が攻撃を仕掛けます。

そこへ切り込んできたのは帝国軍の黒色槍騎兵艦隊でした。それを率いるビッテンフェルト司令官は、ヤンを討ち取ろうと士気を高めますが、ヤンの巧みな術にはまって深追いしすぎてしまいます。

そのころ同盟軍の背後では、帝国軍のキルヒアイス艦隊が機雷原を破壊し、帝国軍は挟撃から包囲戦へと作戦を移行します。

同盟軍を包囲する大きな円が形作られようとしている中、ヤンは十艦隊を無人で敵に向かわせ、ビッテンフェルトがそれに反応してしまいます。

帝国軍の陣形は崩れ、同盟軍は小惑星を利用して黒色槍騎兵艦隊を撃破し、包囲網を突破することができました。

闘いのあと、ラインハルトはビッテンフェルトに処分を下すと言い渡しますが、部下の中にまで敵をつくるなというキルヒアイスの言葉を受けて撤回するのでした。

自由惑星同盟では大規模侵攻を決めた評議会が総辞職し、ヤンはその功績によりイゼルローン要塞司令官に任命されました。

そんな中、銀河帝国では皇帝のフリードリヒ四世が死去し、後継者選びが喫緊の問題となっていました。皇帝には三人の孫がおり、ブラウンシュバイク公の娘、リッテンハイム公の娘、そして唯一の直系嫡男であるヨーゼフはまだ5歳、と誰がなっても国の火種になるのは必至です。

ヨーゼフの後見人として実権を握りたいリヒテンラーデは、ブラウンシュバイクやリッテンハイムに対抗するためラインハルトに接触します。そしてついにラインハルトは帝国宇宙艦隊長官となり、盟友キルヒアイスを副長官に任命しました。

(C)田中芳樹/松竹・Production I.G

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには映画『銀河英雄伝説 Die Neue These 星乱』第一章ネタバレ・結末の記載がございます。映画『銀河英雄伝説 Die Neue These 星乱』第一章をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

(C)田中芳樹/松竹・Production I.G

ある日ヤンのもとに、銀河帝国から捕虜を交換したいとの申し出がありました。帝国、同盟ともに200万人の捕虜は重い負担です。ヤンはその提案を受け入れました。

そして、帝国側の代表として捕虜交換の式典に出席したのはキルヒアイスでした。その清廉潔白な佇まいや言動は、敵である同盟軍の軍人をも魅了するものでした。

しかし今回の捕虜交換にあたって、ラインハルトが謀略を仕掛けてくるとヤンは読んでいました。工作員を潜り込ませ、同時多発的に攻撃してくる可能性をヤンはビュコックに相談するのでした。

銀河帝国内では、秘密裏に集められた工作員たちが作戦の確認をおこなっていました。その席からはずれたところに、ラインハルトによって命を拾われた“エル・ファシルの卑怯者”アーサー・リンチの姿もありました。

そのころ帝国の貴族のひとり、マリーンドルフ伯は後継者問題で誰につくべきか悩んでいました。その娘ヒルダは、かつてカストロプ動乱でマリーンドルフがキルヒアイスによって救出されたこともあり、ローエングラム陣営につくべきだと主張。自らラインハルトに会いにいき、マリーンドルフの家と領地を守る約束を取り付ける代わりに忠誠を誓うのでした。

一方、娘を女帝にしようと企むブラウンシュバイクはリッテンハイムと組んでリップシュタット盟約を結び、ローエングラム陣営を上回る数の貴族たちを束ねつつありました。

ブラウンシュバイクは用兵の専門家の必要性を感じ、メルカッツ上級大将を戦闘指揮官に任命。しかしこれは、家族に危害を加えるとメルカッツを脅して無理矢理承諾させたものでした。

闘い慣れしているラインハルトに対しで正攻法では勝ち目がないと考えたメルカッツたちは、ブラウンシュヴァイクにラインハルトの暗殺を具申するも一蹴されてしまいます。

メルカッツは引き下がりますが、ともに暗殺を計画したフェルナー大佐はラインハルトの姉アンネローゼを狙いその居宅に迫ります。しかし、それを見越していたキルヒアイスによって襲撃は未然に防がれ、メルカッツも捕らえられてしまいます。

ラインハルトはメルカッツを評価しており、部下にならないかと誘いますがメルカッツはそれを辞退します。

その後ラインハルトはブラウンシュバイクたちを「賊軍」と呼び、帝国を二分する本格的な闘いへと進んでいくのでした。

(C)田中芳樹/松竹・Production I.G

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映画『銀河英雄伝説 Die Neue These 星乱』第一章の感想と評価

(C)田中芳樹/松竹・Production I.G

「銀河英雄伝説」は壮大な宇宙大河ドラマ

一大歴史絵巻を見るような世界観が魅力の「銀河英雄伝説」。あまりに登場人物の数が多いのでまずはそれを把握することが大変ですが、それを乗り越えたらきっと、さまざまな魅力的な人物たちの動向に目が釘付けになるでしょう。

実は「銀河英雄伝説」は、1988年から2000年の間に劇場版やOVAとしてアニメ化されています。

今回2018年からのシリーズで監督をつとめる多田俊介は、過去のシリーズにも演出として参加した経験があり、今回監督をつとめるにあたってプレッシャーを感じながらもぜひやりたい、とオファーに即答したそうです。

多田は、この作品の魅力はひとりひとりの人物が魅力的に描かれていることだといいます。『黒子のバスケ』や『スタミュ』など、多くのキャラクターが活躍する群像劇を得意とする多田は、自分なりの掘り下げ方で人物の魅力を引き出すことに注力したそうです。

物語の軸は「同盟軍対帝国軍」ですが、それぞれの組織は当然一枚岩ではなく、そこに裏切りや謀略などのドラマが生まれます。

さらに「フェザーン自治区」という経済に特化した交通の要所が存在し、その地理的要因から富が集中するその地域を統べる人物が、今後の展開に大きな役割を果たすようになります。

物語の中には根っからの悪人や卑劣な小者も登場しますが、愛する者を思ってこその裏切りや、より良い環境を求めたゆえの転身など、人間らしいキャラクターのエピソードがふんだんに描かれ、ドラマとしての見応え充分です。

劇場で活きる映像美

(C)田中芳樹/松竹・Production I.G

第1シーズンの「銀河英雄伝説 Die Neue These 邂逅」がテレビで放映されていたときから、テレビであんな映像を作っていたら(制作会社のProduction)I.Gつぶれるだろ、と言われていた本作。

特に、宇宙空間での艦隊同士の闘いは圧巻です。この物語の中で「一個艦隊」は約1万5000隻ほどの宇宙艦艇で編成されています。それをひとりの司令官が束ね、総力戦ともなれば双方10人ほどの司令官がいるのでその総数は数え切れないほどの規模になります。

その数にも度肝を抜かれますが、各司令官による陣形を操る戦闘の推移の面白さ、圧倒的な火力を駆使する攻撃の迫力、スピード感あふれる戦闘艇の攻防など、その圧巻の映像は大きなスクリーンでぜひ堪能していただきたいです。

まとめ

(C)田中芳樹/松竹・Production I.G

公開中の劇場では、おそらく原作や以前のシリーズのファンであろう中高年の男性や、若いアニメファン(特に女性)という客層が目立ちました。そして鑑賞後には、娘さんがお母様らしき人に説明したり、お父様が小学生らしき男の子と話しながら出てきたり、と世代を超えて楽しんでいるといった印象を受けました。

本編の前には前作のダイジェストが上映されますし、さまざまな動画配信サービスで前の作品を見ることができます。予習をしていけば理解も深まりますし、より興味深く作品を楽しむことができるでしょう。

歴史や軍記物の好きな方、魅力的なキャラクターたちによる群像劇が好きな方、宇宙船の造形などメカニックデザインに興味のある方など、さまざまな方にぜひ観ていただきたい作品です。

『銀河英雄伝説 Die Neue These 星乱』第一章は2019年9月27日より3週間限定上映です。

そして2019年10月25日に『銀河英雄伝説 Die Neue These 星乱』第二章、2019年11月29日に『銀河英雄伝説 Die Neue These 星乱』 第三章が公開されます。

(C)田中芳樹/松竹・Production I.G

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