国民的アニメ「ドラえもん」の長編映画44作目。
寺本幸代が監督を務めた、2025年製作の日本の大人気SFアニメーション映画『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』。
夏休みの宿題の絵に取り組んでいた小学5年生のび太の前に、突然絵の切れ端が落ちてきます。
子守りネコ型ロボットのドラえもんとのび太は、ひみつ道具「はいりこみライト」を使って絵の中に入って探検をしていると、不思議な色の目をした少女クレアと出会いました。
クレアの頼みを受けて、「アートリア公国」を目指すドラえもんたち。そこはニュースで話題の絵画に描かれた、13世紀ヨーロッパの世界でした。
『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』のネタバレあらすじと作品解説をご紹介いたします。
映画『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』の作品情報

(C)藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK 2025
【公開】
2025年(日本映画)
【原作】
藤子・F・不二雄
【監督】
寺本幸代
【キャスト】
水田わさび、大原めぐみ、かかずゆみ、木村昴、関智一、和多田美咲、種﨑敦美、久野美咲、鈴鹿央士、藤本美貴、伊達みきお、富澤たけし、山路和弘、石井康嗣、天月、井口祐一、拝真之介
【作品概要】
新たな声優陣を迎えてリニューアルされた「ドラえもん」新シリーズの劇場版第2弾『映画ドラえもん のび太の新魔界大冒険 7人の魔法使い』(2007)の寺本幸代が監督を務めた、国民的アニメ「ドラえもん」の長編映画44作目であり、「映画ドラえもん」シリーズ45周年記念作品です。
本作の脚本は、テレビアニメ『ドラえもん』の脚本を数多く手がけ、映画版はこれが初参加となる伊藤公志が担当。
水田わさびや大原めぐみらテレビアニメ『ドラえもん』や「映画ドラえもん」シリーズでお馴染みの声優陣に加え、映画『蜜蜂と遠雷』(2019)の鈴鹿央士、タレントの藤本美貴、人気お笑いコンビ「サンドウィッチマン」がゲスト声優として出演しています。
映画『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』のあらすじとネタバレ

(C)藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK 2025
夏休み。勉強もスポーツも絵を描くことも苦手な小学5年生の野比のび太と、子守りネコ型ロボットのドラえもん、のび太の幼馴染で同級生の源静香(愛称しずかちゃん)・剛田武(通称ジャイアン)・骨川スネ夫は、ドラえもんのひみつ道具「はいりこみライト」で絵の世界に入り込み、宿題の絵の参考にしようとしていました。
「はいりこみライト」とは、ライトから照射される光を浴びた絵画などの創作物の中へ入りこみ、その世界の中を探索することができる懐中電灯型の道具。
ライトの光を浴びた絵画の中に描かれているものは、絵画の外の現実世界にも出入りできるようにもなるのです。
結局、のび太は絵を描くことを諦め、寝転がって消しゴムを天井に向かって放り投げます。
すると突如、謎の穴が出現。消しゴムはその中へと消え、代わりに木の板に直接描かれた絵画が降ってきたのです。
その絵には、ホログラムのように色が変化するコウモリが描かれていました。
不思議に思ったのび太とドラえもんは、絵の中の女の子に会うため、「はいりこみライト」を使ってその絵の世界に入ります。
するとコウモリと同じ、ホログラムのように色が変化する目をした女の子クレアを発見。
クレアはちょうちょを追いかけることに夢中なあまり、「はいりこみライト」の出口から現代ののび太の部屋へ迷い込んでしまったのです。
その時ちょうど、テレビニュースで、移転作業中の巨大美術館の収蔵庫から謎の絵画が見つかったと報じられていました。
湖の中央に小島があり、その小島に築かれた石造りの城が描かれている絵画。評論家曰く、その絵画の湖の色に使われている青色の絵の具は非常に珍しい色。
その特殊な色を出せる鉱石が見つかれば、それはダイヤモンド以上、数百億円の価値があると報じられていました。
のび太のママに追い回されたクレアは、外へ出て現代の町の光景に驚きながら彷徨います。彷徨った末、クレアは工事現場に迷い込んでしまいました。
偶然通りかかったしずか・ジャイアン・スネ夫がクレアを保護するも、言葉が通じません。
クレアが現代に来てしまったと気づいたドラえもんとのび太は、しずかたちと合流。
ドラえもんのひみつ道具「ほんやくコンニャク(これを食べると外国語や過去の時代の言語も自国の言葉として聞こえるようになり、こちらの言葉が相手の国の言葉に変換される)」を使って話をすることに。
クレアは、新聞に掲載された湖の絵を見て、その絵に描かれた城が自分の故郷「アートリア公国」だと、ドラえもんたちに言いました。
ドラえもんたちは「はいりこみライト」を使って、のび太の家に落ちてきた絵の中の森へ。しかしそこは「迷いの森」、ドラえもんたちが道に迷っていると、赤いコウモリのチャイがのび太を襲います。
ドラえもんたちは迷いの森を抜けようと歩いていると、色のない絵の端に辿り着きました。
クレアから迷いの森を抜け出す方法はないかと詰め寄られるドラえもん。すると偶然、別の絵の世界の出口に落ち、アートリア公国の城を見つけたのです。
その絵は、のび太の家に落ちてきた絵のもう半分でした。つまり、今ドラえもんたちがいるのは現実の世界。
ドラえもんのひみつ道具「メガネ型年代測定機(様々なものが作られた年代を測定して表示する)」を使った結果、アートリア公国は13世紀ヨーロッパの南東部に存在したものであることが判明したのです。
ドラえもんのひみつ道具「きせかえカメラ(カメラの中に服の写真や絵を入れ、その状態のまま人を撮影すると、被写体となった人物はカメラに入っている写真・絵の服を着せられた状態となる)」を使って街に溶け込み、アートリア公国の湖のほとりに辿り着いたドラえもんたち。
クレアから、アートリアブルーという特殊な色で彩られた湖「アートリア湖」は、「地獄谷」と呼ばれる火山が噴火してできたものだということを知りました。
クレアは、そこで絵を描いている男の子マイロと再会。クレアの幼馴染で、アートリア城抱えの宮廷画家の息子です。
ドラえもんたちはマイロから、アートリア公国の王女であるクレアが姿を消してから4年が経過していること、今のクレアの姿は4年前と変わらないままであることを知りました。
以下、『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』ネタバレ・結末の記載がございます。『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

(C)藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK 2025
4年前のある日、絵を描くことに夢中なマイロに相手してもらえず、退屈になったクレアは城を抜け出しました。
しかし迷いの森に入った時、その上空にブラックホールのような時空間が出現。クレアはそこに吸い込まれ姿を消してしまいました。
クレアの失踪後、謎の占い師が城にやってきて、「イゼールの呪い」ではないかと言い出したのです。
イゼールとは光を奪い闇夜も消し去る暗黒騎士であり、いつか復活してこの世を終わらせると恐れられているアートリア公国の伝説の悪魔。
悲しみに暮れる王と王妃を慰めるために、マイロの父がクレアの肖像画を描いて慰めようとしましたが、1年前に死んでしまって……。
マイロの話を聞いて、ドラえもんはクレアが「タイムトリッパー」ではないかと推測。
「タイムトリッパー」とは、クレアのように時間の渦に巻き込まれ、時空ホールの中を彷徨ううちに別の時代に流れ込む人のことです。
「はいりこみライト」は、絵の中と現実を時空ホールの原理でつなぐ道具。なのでクレアはたまたま、絵の中に入ってしまったのではないかと。
ドラえもんたちは、クレアとその両親が再会する姿を見届けようと決意。ドラえもんは、マイロに城と同じ石造りの建物の絵を描いてもらいます。
そして、水を好きなように加工できるひみつ道具「水加工用ふりかけ」をセットして使用する、ひみつ道具「水ビル建築機」にその絵をセット。
「水ビル建築機」に造りたい建物の設計図を入れると、ポンプで水をくみ上げて、セットしたふりかけで水を加工して排出。水のブロックを積み上げ、設計図通りに水の建造物を作ってくれます。
夜遅くまで、湖のほとりに建てられた父のアトリエで、クレアの肖像画を描いていたマイロ。のび太はその絵を見ましたが、クレアの目に色が塗られていませんでした。
実は、クレアの目の色でもあるアートリアブルーを出せる石は、代々宮廷画家に伝わる秘密の石でした。
しかしそれを知っていたマイロの父は、マイロに教える前に死んでしまいました。
マイロはアートリアブルーをどうしても見つけたくて、アトリエの近辺を調査。石や木の皮や実、花・土・貝など数百種類を試しましたが、アートリアブルーを出せませんでした。
何かに一生懸命頑張れるマイロを尊敬するのび太。絵が上手くなるコツはないかと尋ねます。
マイロは、「大好きなもの(大好きな友達や家族)を、大好きだと思いながら描けばいい」と教えました。
そう言われてのび太がクレヨンで描いたのは、カラフルなドラえもんの絵でした。
翌朝、ドラえもんたちはクレアたちと一緒に城へ。その道中、美術商人のパルに出会います。
パルはマイロからクレアが戻ったことを知り、彼女を『不思議の国のアリス』にたとえました。
王と王妃は娘を助けてくれたお礼として、ドラえもんたちに豪華な食事をふるまい、さらに侍従のソドロに王自慢のギャラリーへ案内させます。
歴代の王や神話を描いたアートリア絵画を集めたギャラリーの中に、昔の宮廷画家が描いたイゼールの絵と、その左右に赤い竜と青いコウモリの絵がありました。
さらにドラえもんたちは、このギャラリーの絵を盗む絵画泥棒の存在を知りました。
ドラえもんたちが現代に戻ったある日の夜。クレアとチャイがのび太とドラえもんのもとへやってきて、ジャイアンとスネ夫が絵画泥棒の罪で牢屋に入れられたことを知らせます。
ドラえもんたちは、ジャイアンたちはお宝(アートリアブルーを出せる石)を求めて、自分たちには内緒で勝手に絵の中に入ったのだと気づきます。
ドラえもんたちはクレアたちと一緒に城に戻ろうとしましたが、門番に阻まれ、しかも城内に別のクレアがいるのを見かけました。
ドラえもんたちはしずかとマイロと合流し、事の経緯を話します。するとチャイから、ジャイアンたちが捕まった時、パルが暗がりからそれを見ていたと明かされたのです。
ドラえもんは、パルが未来人であると気づきます。『不思議の国のアリス』が本になったのは19世紀だからです。
そして絵画泥棒が多発していることから、ドラえもんたちはパルは「タイムハンター」ではないかと疑いました。
「タイムハンター」とは、過去の世界から絵や宝石を、過去の世界の歴史を変えない範囲で盗む人のことです。
ドラえもん・のび太・しずか・クレアは複数のひみつ道具を駆使して、城から出てきたパルを尾行・監視します。
一方ジャイアンたちは、地獄谷で処刑されることに……。ジャイアンたちの様子を見に行ったチャイから聞いたドラえもんたちは、二手に分かれます。
パルの家を突き止めたドラえもんとのび太。ひみつ道具「通りぬけフープ(これを取りつけた壁には穴が直線状に開き、壁の向こう側まで貫通する)」を使って侵入。
のび太はドラえもんのひみつ道具「ころばし屋(テンガロンハット・サングラス・スーツを身につけ、拳銃を持ったギャングを模した小型ロボット。背中の穴に10円玉を入れて、転ばせたい相手の名前を告げると、その人物を3回必ず転ばせる)」を使って、パルを転ばせ逃走を阻止します。
しずかはドラえもんのひみつ道具「無生物さいみんメガホン(無生物に向かってメガホンで「君は〇〇だ」と呼びかけると、その物が呼びかけた物と同じ性質をもつようになる)」で箒を空飛ぶ箒に変え、クレアと一緒に地獄谷へ。
さらにひみつ道具「かるがるつりざお(どんなに重い物でも軽々と持ち上げることができる)」を使って、ジャイアンたちのピンチを救います。
対峙する本物のクレアと、偽物のクレア。しずかは本物のクレアを突き止めるべく、いくつか質問をします。
その結果、ソドロが未来人で、偽物のクレアはソドロが操っていたひみつ道具「ヒトマネロボット(ロボットに特定の人物の姿を見せて命令すると、服やアクセサリーも含めその日とそっくりな外見へと変身する。専用のマイクを使って言葉を話させたり、動きを指示したりすることで、本人の代わりに喋って行動することができる)」であることを突き止めました。
謎の占い師であり、タイムハンターだと正体がバレたソドロは、ひみつ道具「万能わな(獲物のサイズを自動で縮小する機能がついた不思議な霧で得物を包み込み、ガラス製の金魚鉢の中に入れる)」を使って王とクレアを人質にとって逃走。
さらにソドロは、ひみつ道具「グッスリロングまくら(睡眠波を出して近くにいる人を眠らせる)」を使って、ジャイアンたちを眠らせ追ってこさせないようにします。
立ち去るソドロと入れ違いでやってきたマイロとチャイも、「グッスリロングまくら」によって眠ってしまいました。
マイロたちが倒れ込んだ衝撃で横に転がって石に頭をぶつけ、目を覚ましたしずかは、箒に跨りクレアたちの救出に向かいます。
その頃ドラえもんたちは、パルがタイムハンターではなく「タイムパトロール(歴史を変えようとする犯罪者たちを逮捕したり、時空間のパトロールをしている警察組織)」の隊員であることを知りました。
実はパルは、変装の名人でもあるソドロのしっぽを掴もうと、潜入捜査をしていたのです。
パルによると、時空間に逃げたソドロを追跡中に絵が二つに切られたという。ソドロが投げ捨てた絵の半分がのび太の家に落ち、同時にのび太が投げた消しゴムがソドロの鼻に当たったのです。
パルは、全時代で指名手配されているソドロの本当の狙いは、アートリアブルーの原石だといいました。
パルが運転する「タイムボート(タイムパトロール隊員に支給される、過去や未来へ自由に行くことができる乗り物“タイムマシン”)」に同乗し、城に着いたドラえもんとのび太。
ソドロは彼らにいくら責められようと、あと何百年かしたら全て火山で焼かれ滅び、歴史から忘れ去られるこの国から価値ある絵画を盗むことはむしろ善行だと主張。
のび太は「ころばし屋」を使ってソドロを転ばせ、人質にとられていた王とクレアを救出します。

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ソドロは「ころばし屋」とパルの攻撃を上手く躱し、ドラえもんから「はいりこみライト」を奪って絵の中のイゼールを解放したのです。
イゼールはソドロの命令に従わず、まず彼から色を奪って石化させます。つづいて王とパルを石化させました。
追い詰められたドラえもんたちのもとへ、しずかが現れ、間一髪のところで彼らを救出します。
するとイゼールは、「はいりこみライト」を体内へ吸収。自分と一緒に描かれていた絵の中の悪魔を解放したのです。
その悪魔も触れたものを石化させるため、ドラえもんたちは一度城から退却。ジャイアンたちを起こし、ドラえもんはイゼールとの戦いに備えて武器となるひみつ道具を複数出しました。
そしてドラえもんは、マイロにひみつ道具「ほんものクレヨン(1本で12色描けるクレヨン。これで紙に絵を描くと、その絵が紙から飛び出して本物と同じように動く)」を渡しました。
ドラえもんたちはひみつ道具を駆使して、街に蔓延る悪魔たちと戦います。戦いの最中、スネ夫を襲うべく噴水に足を入れた悪魔が溶けていったのです。
するとチャイが、この悪魔たちは自分と同じ「絵の具」だから水に弱いと言ったのです。
悪魔たちの弱点が分かったドラえもんたちは、水を使って悪魔たちを次々と倒します。
そしてひみつ道具「タケコプター(身につけることで空を自由に飛べるようになる)」を使って、一気にイゼールのもとへ向かい、皆で一斉にイゼールに水をかけました。
しかしイゼールに水は届かず……。イゼールはついに、赤い竜(イゼールが現れし時、赤き竜が羽ばたき世界は沈むという伝説がある)を吸収し変身します。
力が増したイゼールは城を破壊。しずか・スネ夫・ジャイアン・クレアを次々と石化させます。
ドラえもんはイゼール攻略の策として、ひみつ道具「モーゼステッキ(ステッキを水に向けてスイッチを入れると水を2つに割ることができ、スイッチを切ると水を元に戻すことができる)」を使って湖の水を分けました。
のび太とマイロは、ひみつ道具「ビッグライト(ライトから照射される光に当てると、どんな物でも大きくすることができる)」を使ってのび太が描いたドラえもんの絵を巨大化。
それを囮に使い、色を片っ端から吸い込んでいるイゼールを湖へ誘い込みます。
チャイは湖の下で光る青い石を発見。しかしその直後、イゼールによって石化してしまいました。ドラえもんはモーゼステッキで湖を戻し、イゼールを左右から水で包もうとします。
しかしイゼールは、自身に迫る湖の水に光線を放ち石化させたのです。
ドラえもんは「ひらりマント(こちらへ向かってくる物体を遮るように構え、マントをひらりと振りかざすことで、物体の軌道を変えてこちらに当たらないようにする)」を使ってイゼールの光線を防ぐも、この国全ての色が失われてしまいました。
ドラえもんはあることに気づき、イゼールに攻撃を仕掛けるも、その途中でイゼールからの光線をもろに受けて石化してしまいました。
悲しみに暮れるのび太。ドラえもんの体に触れた時、あることに気づきます。
マイロを守ろうと駆け寄った時、のび太は偶然、「はいりこみライト」に照らされた自分の絵の中に入ってしまったのです。
絵の中のドラえもんからあるひみつ道具を手に入れたのび太は、マイロが「ほんものクレヨン」で描いたパチンコを使い、それを水の建物に向かって発射。
そのひみつ道具「水もどしふりかけ(加工した水を元の水に戻す)」によって、建物は水に戻り、イゼールをのみこみました。
イゼールが水に溶けて消えたと同時に、国の色が戻り、石化されたドラえもんたちも元に戻りました。
チャイが見つけた青い石こそ、マイロたちが捜していたアートリアブルーの原石の欠片でした。
ドラえもんたちは、「モーゼステッキ」を使って再び湖の水を割り、アートリアブルーの原石を見つけました。
それは、「青いコウモリが羽ばたけば、大いなる恩恵がもたらされる」という伝説がある青いコウモリの形をしていました。
しかしその直後、「はいりこみライト」が水を被ってショートしたことで、チャイとクレアが消滅。クレアもチャイと同じ、絵世界の存在でした。
王と王妃が悲しみに暮れる中、パルが10歳のクレアを連れてきます。実はソドロを護送した時、パルは時空ホールを彷徨っていたクレアを見つけたのです。
10歳のクレアはドラえもんたちのことを知らない……と思っていましたが、彼らとのことは6歳の自分を通して夢の中で起こったこととして全部覚えていました。
現代。のび太の家に落ちてきた絵にある変化がおこります。青いコウモリが赤いチャイに変わり、マイロとドラえもんたちの姿が加わっていたのです。
そして、新たな絵が発見されたとニュースで報じられました。アートリア公国を救ったのび太の絵です。
評論家は、マイロの絵を数億~数十億ほどの価値ある絵だと評価したのに対し、のび太の絵は中世の子供の落書きで何の価値もないと辛口でした。
するとのび太のパパが、見る目がないと笑いました。作者がドラえもんのことが大好きだってことが伝わってくる、気持ちのこもったいい絵だと。
それを聞いたのび太は、大好きだという気持ちをこめて、のび太のパパの絵を描くのでした。
映画『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』の感想と評価

(C)藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK 2025
本作の最大の見どころは、ドラえもんたちがひみつ道具を使って絵の中に入り込み、現実世界とは全く異なる世界を冒険するというユニークな設定です。
本作の舞台となるのは、マイロが描いたとされる絵に描かれた13世紀ヨーロッパの世界「アートリア公国」。
ドラえもんたちが暮らす現代と、その世界の2つが繋がることで、これまでの「映画ドラえもん」シリーズ作品とは一味違ったファンタジー感があって、大人も子供も楽しめます。
また、「もしも絵の中に入れたら?」という誰もが思い描く子供の頃からの夢を、ドラえもんのひみつ道具「はいりこみライト」によって実現させたようなワクワク感もとても魅力です。

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二つ目の見どころは、ドラえもんたちと、彼らが絵の世界で出会った映画オリジナルのキャラクター、クレア・マイロ・チャイとの交流。
異なる世界で生きるドラえもんたちとクレアたちが、「アートリアブルー」の原石を狙うタイムハンター・ソドロと、ソドロによって復活した伝説の悪魔イゼールによる危機を共に立ち向かう中で、少しずつ心を通わせていく過程は本作の感動ポイントです。
特に、のび太とマイロ。絵がとても上手なマイロと、絵を描くことが苦手なのび太という正反対な2人ですが、マイロがいい絵とは何かをのび太に教え、のび太がマイロの助言をもとに描いた絵が、彼と彼らの世界を救うのです。
まとめ

(C)藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK 2025
絵の中の世界に飛び込んだドラえもんとのび太たちが、「アートリアブルー」という幻の宝石を巡って時空を超えた冒険を繰り広げる国民的アニメ「ドラえもん」の長編映画44作目にして、「映画ドラえもん」シリーズ45周年記念作品でした。
本作の見どころは、絵に描かれた13世紀ヨーロッパの世界「アートリア公国」の壮大な世界観、ドラえもんたちとクレアたち絵の世界の仲間との友情、そして「アートリアブルー」という幻の宝石と「アートリア公国滅亡の伝説」をめぐるハラハラドキドキの謎解き展開です。
「絵の中に入ってみたい」という楽しそうなドラえもんたちの異世界冒険だけで終わらず、のび太が絵に興味を持ったきっかけである絵画に使われた幻の宝石の秘密や、クレアたちが恐れている伝説がどのように物語に繋がり、クレアたちが暮らす世界は一体どうなってしまうのかと緊張感ある謎解きミステリー要素もあります。
クールに見えたパルがドラえもんと一緒に、イゼールに対抗するためのひみつ道具をあたふたしながら探す姿や、のび太とのび太が描いたドラえもん「へたっぴドラえもん」が会話する場面など、微笑ましく心がほっこりするところも本作の魅力です。
いい絵とはどういうものなのかをのび太と一緒に学び、そしてドラえもんたちが絵の中の世界を冒険するワクワク感。そこで出会った仲間と協力して滅亡の危機を救うという、ハラハラドキドキの謎解きミステリーを両方楽しめる本作をぜひ一度ご鑑賞ください。