ドウェイン・ジョンソン主演のアクション映画『ヘラクレス』の魅力を紹介。
ギリシャ神話の英雄として知られるヘラクレスを描いた同名のグラフィックノベルを実写化した映画『ヘラクレス』。
泥くさいアクション満載のスカッとする作品で、主演を務めたのは、「ワイルド・スピード」シリーズや「G.I.ジョー バック2リベンジ」などで人気のドウェイン・ジョンソン。
演出は『X-MEN:ファイナル・ディシジョン』『ラッシュアワー』で手腕を見せたブレット・ラトナー監督です。
全能の神ゼウスと人間アルクメネの間に生まれたヘラクレスが、自身の出自や犯した罪にさいなまれながらも、いかにして英雄とのかを描いた、本作『ヘラクレス』のあらすじと作品解説をご紹介します。
映画『ヘラクレス』の作品情報
【公開】
2014年(アメリカ映画)
【原題】
Hercules
【監督】
ブレット・ラトナー
【キャスト】
ドウェイン・ジョンソン、リース・リッチー、イアン・マクシェーン、ルーファス・シーウェル、アクセル・ヘニー、イングリッド・ボルゾ・ベルダル
【作品概要】
ギリシャ神話の英雄ヘラクレスを描いたスティーブ・ムーアのグラフィックノベルを実写映画化。「ワイルド・スピード」シリーズや『G.I.ジョー バック2リベンジ』などの人気の俳優で、元WWEのスーパースターでレスラー時代からの愛称ロック様で知られるドウェイン・ジョンソン主演にしたアクション大作。
演出は『X-MEN:ファイナル・ディシジョン』「ラッシュアワー」のブレット・ラトナー監督が務めています。
全能の神ゼウスと人間アルクメネの間に生まれたヘラクレスが、自身の出自や犯した罪にさいなまれ、救いを求めて旅に出る姿や、不死身の獅子や地獄の番犬ケルベロスといった魔物たちとの戦いを通し、いかにして英雄となっていったのかを、迫力のアクション満載に描き出す。
映画『ヘラクレス』のあらすじとネタバレ
神々の王ゼウスと人間との間に生まれた子供ヘラクレス。夫の不貞に怒ったゼウスの妻ヘラはこの子供を殺そうとしますがうまくいかず、そのままヘラクレスも青年へと成長していきます。
神々はヘラクレスに12の難行を命じました。全てを無事に終えればヘラも許すというのです。次々とその難行をこなしていくヘラクレス。
そんなヘラクレスの神話を海賊の前で囚われながらも悠々と語る青年イオラオス。海賊はただの神話だとバカにしています。
そんなとき、本物のヘラクレスが彼らの前に現れます。たったの一撃で5人を倒すヘラクレス。そこへ仲間も加わり海賊を一気に退治します。
戦いで強靭な力を見せつけるヘラクレスですが、イオラオスが語った神話は全て敵を怯ませる為の話でしかなく、彼自身の正体は報酬目当てのただの傭兵でしかなかったのです。
そんなある日、コテュス王の娘メガラがヘラクレスの元へ訪ねてきます。戦さのせいで国が荒れており助けて欲しいとヘラクレスを雇いにきたのです。多額の金貨が報酬として支払われると知り、トラキアの王の元へ向かう一行。
戦の相手レイソスはとても強く、コテュス王は苦戦しており兵士はほとんどいなくなってしまった為戦えるのは農民しかいない状態です。それを見兼ねたヘラクレスは農民達を兵士へと鍛え上げるべく特訓を重ねていきます。
しかし、その途中で、レイソス軍が国に近い村へ向かっている情報を手に入れました。その村が落ちてしまえば国が危険なため、今いる農民達で阻止したい王ですがヘラクレスは農民軍の出来に不安しかありません。
翌日、村へと出立したコテュス軍はまんまとレイソス軍の罠にはまってしまいます。意気消沈するコテュス軍ですが、イオラオスが語る神話とそれを裏ずけるかのようなヘラクレスの戦いを見て鼓舞します。
その勢いのまま勝利はしたものの、まだ戦いには準備が出来ておらず時期尚早だった農民軍は半数が死んでしまいます。
その夜ヘラクレスは悪夢にうなされます。自分の大切な妻子をヘラクレス自身が殺害する夢です。これは兵たちにも噂になっており心配した王の娘は仲間達に真相を聞こうとします。
アウトリュコスが言うにはヘラクレスは故郷アテネで武勲をあげていき、王達から危険な任務である12の難業を任されるようになっていきました。幼馴染のアウトリュコスと任務を遂行するなかで、今の仲間たちに出会います。
スキタイではアタランテと共に戦い、テーベではテュデウスを保護し育て、アルゴスの預言者アムピアラオスも加わり、その偉大な活躍を利用し甥のイオラオスにヘラクレスの伝説を語らせました。しかし、仲間たちもそれ以上の真相はわかりません。
映画『ヘラクレス』の感想と評価
映画『ヘラクレス』は、有名な神話の戦いの数々を、現実の人間同士の戦いにうまく落とし込んでいる点で、評価の高い作品に仕上がっているといえるでしょう。
劇中に散りばめられた数多くアクション場面の迫力のみでなく、脚本を担当した『ランペイジ 巨獣大乱闘』(2018)のライアン・J・コンダルと、『G.I.ジョー 漆黒のスネークアイズ』(2021年)『美女と野獣』(2017年公開版)エバン・スピリオトポウロスのふたりによる、物語性も見応えのある作品となっています。
作品タイトルが、『ヘラクレス(原題:Hercules)』にはなっていますが、実際は神はおろか、ケンタウロスなど神話上の怪物も登場しません。
全ては人間が起こした人間の戦いに終始しているからこそ、この本編のラスト終焉に観客の多くが納得を示すだけの格好よさを持った作品なのです。
また、上映時間が99分とジャンル映画ならではのコンパクトさも備えており、何よりもテンポよく最後まで観られることも魅力の1つです。
元WWEプロレスラーの人気もザ・ロックとして、有名であるドウェイン・ジョンソンですが、やはりその身体の磨き抜かれた筋肉は本当に“スゴイ!”の一言です。
ライオンの毛皮を被っている姿がこんなに様になっている俳優、いや人類の勇者は世界に彼しかいないのではないでしょうか。
その身体から繰り出されるアクションは、とても迫力があり、特にベッシ族との戦闘場面は仲間たちのコンビネーションも相まって目が離せません。
さらに野営戦での戦いでは、スパルタの戦士を彷彿とさせる守りの作戦で、これまた観客の誰もがスカッとすること間違いなしです。
まとめ
ブレット・ラトナー監督は、ジャッキー・チェン主演の「ラッシュアワー」シリーズの1、2、3。あるいはヒュー・ジャックマン主演の『X-MEN:ファイナル・ディシジョン』などのヒット作を次々と飛ばしていることで知名度もあげた実力者です。
しかし、本作『ヘラクレス』のような新しい視点で描き切る映画でもきちんと観客の心をグッと掴む演出が得意で、男女問わず思わずカッコいい…と感嘆してしまうクオリティを持っています。
単にスカッとした映画を観たいという映画ファンにも、英雄譚としてのストーリー性を重視した映画ツウのうるさ方にも、また目の保養にドウェイン・ジョンソンの肉体を堪能したい方にも満足のいく映画になっています。
さらにはBlu-ray版で鑑賞することも、ぜひオススメです。劇場公開のラストシーンとは異なる、満足を増す展開で終わりますので、こちらも合わせて注目です。