メガヒットカーアクション「ワイルド・スピード」シリーズ第10作!
ルイ・ルテリエが監督を務め、ヴィン・ディーゼルが製作と主演を務めた、2023年製作のアメリカのカーアクション映画『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』。
主人公のドミニクはレティと息子のブライアンと3人で静かに暮らしていました。そんな彼らの前に、未だかつてないほど破壊的な敵が現れます。
昔ドミニクたちがブラジルで倒した麻薬王レイエスの息子ダンテです。家族も未来も奪われたダンテはその代償を払わせるため、ドミニクから愛するものを奪おうとします。
映画『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』のネタバレあらすじと作品の魅力をご紹介いたします。
CONTENTS
映画『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』の作品情報
【日本公開】
2023年(アメリカ映画)
【監督】
ルイ・ルテリエ
【脚本】
ジャスティン・リン、ダン・マゾー
【キャスト】
ヴィン・ディーゼル、ミシェル・ロドリゲス、タイリース・ギブソン、クリス・“リュダクリス”・ブリッジス、ジョーダナ・ブリュースター、ナタリー・エマニュエル、サン・カン、マイケル・ルーカー、シャーリーズ・セロン、スコット・イーストウッド、カーディ・B、ジョン・シナ、ジェイソン・ステイサム、ジェイソン・モモア、ダニエラ・メルシオール、ブリー・ラーソン、アラン・リッチソン、リタ・モレノ、レオ・アベロ・ペリー、ヘレン・ミレン、ルイス・ダ・シルバ、ピート・デイヴィッドソン、メドウ・ウォーカー、ドウェイン・ジョンソン、ガル・ガドット
【作品概要】
「トランスポーター」シリーズのルイ・ルテリエが監督を務めた、アメリカのカーアクション作品であり、メガヒットカーアクション「ワイルド・スピード」シリーズ待望の第10作です。
ヴィン・ディーゼルやジェイソン・ステイサムら「ワイルド・スピード」シリーズでお馴染みのキャスト陣が再集結。『アクアマン』(2018)のジェイソン・モモアが本作の悪役ダンテ役を演じます。
映画『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』のあらすじとネタバレ
時を遡ること10年前、ブラジル・リオデジャネイロ。凄腕のストリートレーサーのドミニク・トレット(愛称ドム)と彼のファミリーは、リオデジャネイロを牛耳っている麻薬王エルナン・レイエスから彼の多額の資産と、1億ドルの入った巨大金庫を奪いました。
ドムと彼の相棒ブライアン・オコナーは、2台のダッジ・チャージャーSRT-8で巨大金庫を引き摺りながらリオデジャネイロの市街を駆け抜け、2台のフォルクスワーゲン・トゥアレグに乗るレイエス一味と、彼に買収されたブラジル警察とカーチェイスを繰り広げていきます。
カーチェイスの末、レイエスの息子ダンテが運転する1台は、ドムが運転するダッジ・チャージャーSRT-8が引っ張っていた巨大金庫に吹っ飛ばされ橋から転落。
レイエスとその手下のジジが乗るもう1台は、ダッジ・チャージャーSRT-8と正面衝突しました。家族と未来を失い、自身も怪我を負ったダンテはドムへの復讐を誓いました。
それから10年後、アメリカ・ロサンゼルス。ドムは幼馴染であり妻のレティ・オルティスとともに、息子のブライアン(皆にリトル・Bと呼ばれている)を育てていました。
たまの休みは、ドムたちはファミリーのみんなとドムの祖母アブエリタ・トレットを自宅に招き、庭でバーベキューを嗜みます。
そのバーベキューの時、ファミリーのローマン・ピアースとテズ・パーカー、ラムジーとハン・ルーは、秘密工作組織「エージェンシー」から依頼された仕事の話をしていました。エージェンシーの情報によると、ローマで軍に盗みが入り、最新鋭のコンピューターチップを奪われてしまったというのです。
そのコンピューターチップの奪還を依頼されたのですが、今回のローマでの作戦のリーダーはお調子者のローマンが務めることになったため、ドムはハンを彼のお目付役として同行させます。
ローマンたちがローマに旅立った日の夜、ドムたちの家に、彼らファミリーの前に二度立ちはだかった世界で最も危険なハッカーであり、リトル・Bの実の母親エレナ・ネベスを殺したサイファーが、瀕死の状態で訪ねてきたのです。
サイファーはダンテに襲撃され、ハッキング装置を奪われた挙句、家族を人質にされた部下たちに裏切られてしまいました。瀕死の重傷を負った理由を説明した後、サイファーはドムに「戦いが始まる。敵味方が分かれた」「あなたが愛する者は皆殺される」と警告しました。
翌日。ドムたちの家に、エージェンシーのレジェンドであるミスター・ノーバディの部下エリック・リーズナーがサイファーを拘留しにやってきました。
ドムたちはエリックから、ローマンたちに仕事を依頼した事実はないと告げられ、何者かの罠に嵌められたことに気づきます。ドムとレティはエリックとともに、いまだ連絡がつかないハンたちを止めるためにローマへと旅立ちます。
イタリア・ローマ。ローマンたちは事前にたてた作戦通り、任務を遂行しようとします。
まずローマンが運転する金色にラッピングされたランボルギーニ・ガヤルドに反射した日光と、ハンが運転するアルファロメオ・2000GTVに装備された煙幕装置により、コンピューターチップが積んである輸送車を妨害。
さらにテズとラムジーがその輸送車、ルノー・トラックスTシリーズを乗っ取ります。これで無事任務は成功したと思いきや、直後にロックがかけられ、一切操縦ができなくなってしまったのです。
そうしたのはダンテでした。彼はサイファーから奪ったハッキング装置を使って、輸送車を遠隔操作してテズたちを弄びます。
さらにダンテは、輸送車の前後を走っていた2台の車を爆破させました。広場から聞こえた2発の爆発音を聞いて、ドムたちはパンたちの居場所を突き止めます。
テズが輸送車の荷台から聞こえた異音を確かめにいくと、そこにあったのはコンピューターチップではなく、ローマ一帯を吹き飛ばすほどの威力を持つ球体状の中性子爆弾だったことが発覚。
輸送車を見つけたドムたちは、テズたちから無線でそれを聞き、中性子爆弾を止めるべく輸送車を追跡。
ドムが運転するダッジ・チャージャーSRTヘルキャット レッドアイに装備されたワイヤーで、輸送車を横転させます。しかしその拍子に、ダンテの妨害工作によって輸送車の荷台のドアが開いてしまったのです。
そこへ駆けつけたローマンとハンの車2台で、左右から輸送車に体当たりして止めようとするも失敗。飛び出した中性子爆弾はあらゆるものを破壊しながら、バチカン市国の教皇庁を目がけて転がっていきます。
ローマンたちは駆けつけた警察から逃れるため、車を捨てマンホールから地下水道へ逃げ込みました。
ドムとレティは転がり続ける中性子爆弾を追跡。するとそこへ、ハーレーダビッドソン・パンアメリカを運転するダンテが現れます。レティとエリックは起爆装置を持つダンテを追跡するも、エリックが運転していた車はダンテが投げつけてきた小型爆弾によって爆破されてしまいます。
ダンテを追いかけることができるのはレティだけ。メカニックのテズは、レティの携帯を通して妨害シグナルを送ります。しかし、あと一歩のところでダンテに逃げられてしまったどころか、駆けつけた警察に包囲され、レティが逮捕されてしまいました。
ドムたちは、深さ18mあるイタリアで3番目に長い川「テベレ川」に中性子爆弾を落とし、爆発の威力を10分の1に減らす作戦を決行。
爆発まで残り15秒。たった1人で警察を退けたドムは機転を利かせ、教皇庁目前まで迫った中性子爆弾に工事用のクレーンをぶつけ、テベレ川に落としました。
中性子爆弾は水中で爆発。ダンテは、大混乱に陥ったローマを丘の上から見下ろしながら、「俺を見つけに来い。苦しみは始まったばかりだ」とドムに宣戦布告をしました。
そしてダンテの策略により、ドムたちはこのローマでの大規模爆発を引き起こしたテロリストに仕立て上げられてしまいました。
映画『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』の感想と評価
これまで、愛するファミリーと協力者とともに数多くの敵と戦い、すべて車で解決してきたヴィン・ディーゼル演じるドム。
ですが本作では、復讐に燃える麻薬王の息子ダンテの策略により、ファミリーはバラバラになってしまい、これまでの「ワイルド・スピード」シリーズ史上で最も社会的・精神的に苦しめられてしまいます。
ドムは家族と仲間を大事に想い、正義感が強い男です。だからこそ彼のファミリーも彼に協力する者たちも、そして視聴者も彼のカリスマ性とその内面に惹かれていきます。
ですが、ドムの大事な人が増えれば増えるほど、守る対象が増えていき、それが彼を狙う敵に、彼を苦しめるために利用されてしまうのです。
ダンテに究極の選択を迫られ続けるドムの心情を考えると胸が苦しくなります。しかもどちらかを選択しても、結局は両方殺されそうになりますから余計に………。
一方で、前作『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』(2021)では敵だったジェイコブと、シリーズ第7作目『ワイルド・スピード SKY MISSION』(2015)でドムたちと激闘を繰り広げていたデッカードが、本作では頼もしい味方となって登場したのは「ワイルド・スピード」シリーズのファンは特に歓喜したことでしょう。
それに、ハンがデッカードのもとに訪れた前作『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』(2021)でのミッドクレジットシーンとつながる場面があるため、とてもテンションが上がります。
そして作中で繰り広げられるカーチェイス、アクション場面はどれもド派手かつ迫力があり、見ていてとてもヒヤヒヤさせられるスリリングなものばかりで最初から最後まで目が離せません。
まとめ
家族も未来も奪われた麻薬王の息子ダンテの策略に翻弄されながら、世界各地で激闘を繰り広げていくドムとそのファミリーたちの姿を描いた、アメリカのカーアクション作品でした。
ミッドクレジットシーン。武装した特殊部隊がダンテの所有する元警察署に潜入。その特殊部隊の1人である元アメリカ外交保安部(DSS)の捜査官ルーク・ホブスに、ダンテは電話をかけました。
10年前、レイエスとジジが乗るフォルクスワーゲン・トゥアレグに、ダッジ・チャージャーSRT-8をぶつけたのはドムですが、レイエスはまだ生きていました。
助命を乞うレイエスに止めを刺したのは、ホブスでした。ダンテは父親の命を奪った張本人であるホブスに「銃の引き金を引いて親父を殺したお前を、今から苦しめてやる」と言いました。
「悪魔がお前のところに行くぞ」と言うダンテに対し、ホブスは「逃げも隠れもしないぞ、極悪人の息子め」と返して片手でスマホを破壊しました。
またエンドロール終盤「みんな聞いてくれ」「これらは凄く危険なカーアクションだ。絶対にマネはするなよ」というナレーションが流れました。
ヴィン・ディーゼル演じる主人公のドムが最愛のファミリーを救うため、彼らと協力しながら、ジェイソン・モモア演じる最凶の敵に立ち向かうド派手かつスリリングなカーアクション映画が観たい人に、とてもオススメな作品です。