映画『五億円のじんせい』は2019年7月20日(土)よりユーロスペースほかにて公開中!
GYAOとアミューズ(Amuse)がタッグを組み、“今後の次世代を担う新たな才能の発掘”を目指して始動した映画合同オーディション企画「NEW CINEMA PROJECT」。
その第一回グランプリを受賞したのが、主演・望月歩、監督・文晟豪(ムン・ソンホ)による長編映画『五億円のじんせい』です。
公開前からその評判と話題が高まってゆく一方であった本作が、2019年7月20日(土)、ついに劇場公開の日を迎えました。
その公開を記念し、東京都内の渋谷ユーロスペースにて映画『五億円のじんせい』の公開初日舞台挨拶イベントが行われました。
イベントには主演を務めた望月歩をはじめ、共演者である山田杏奈、そして文晟豪監督が登壇。本記事では、映画『五億円のじんせい』公開初日舞台挨拶イベントの模様をお届けします。
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映画『五億円のじんせい』とは?
動画配信サイトを運営する「GYAO」と芸能プロダクションである「アミューズ」。
両者は“今後の次世代を担う新たな才能の発掘”を目指し、オリジナル映画の企画のみならず、出演者、ミュージシャンもオーディションによって選出することで映画を完成させる合同企画「NEW CINEMA PROJECT」をスタート。
その第一回グランプリを約400本もの企画の中で見事勝ち取ったことで製作・公開されたのが、映画『五億円のじんせい』です。
監督は短編映画『ミチずレ』(2014)で知られる文晟豪(ムン・ソンホ)。本作が商業映画において初の長編監督作になります。
また脚本には、『女の機嫌の直し方』(2019)などの映画作品をはじめ、多分野にて執筆活動を続けている蛭田直美。
そして主演に抜擢されたのは、本作が映画初主演作となった望月歩。“五億稼がなければならない”主人公・高月望来を瑞々しく演じました。
さらに、物語のキーパーソンとなる“二人”を演じ、映画『ミスミソウ』の主演が印象深い山田杏奈のほか、兵頭功海、小林ひかり、西田尚美、森岡龍、平田満、松尾諭、水澤紳吾、芦那すみれ、諏訪太郎ら実力派キャスト陣が勢ぞろいしました。
映画『5億円のじんせい』公開初日舞台挨拶リポート
2年ごしの劇場公開への喜び
主人公・高月望来役の望月歩
映画『五億円のじんせい』の上映終了後、壇上には主人公・高月望来役を演じた望月歩、幼少期の未来にとって憧れだった女性・橘明日香役と“とある役”の一人二役を演じた山田杏奈、そして文晟豪監督が登場。
挨拶を求められた望月は、いち早く本作を鑑賞した来場者の方々に本作を「面白かったでしょうか?」と質問。すると客席からは大きな拍手が起こり、望月の問いに「YES」と答えました。その反応に対し、望月は「これがやりたかったので、凄く嬉しいです(笑)」と照れ臭そうに答えました。
一方、山田は映画『五億円のじんせい』が劇場公開を迎えたことについて、「一年前に撮影した本作を皆さんの元にお届けできたことをとても嬉しく思います」とコメント。劇場公開への喜びを露わにしました。
そして文監督は、「NEW CINEMA PROJECT」の企画募集が開始された2017年4月から2年以上の歳月をかけて製作・公開へと漕ぎ着けた本作について、商業映画での長編監督作は初であることに触れた上で、「商業映画を監督できますように」と願掛けしたはずのミサンガがいま現在も切れていないことを告白。「大丈夫ですかねぇ(笑)」「ハサミで切っときます」とコメントし、会場は笑いに包まれました。
またそれだけではなく、制作・公開までともに活動してきた本作のスタッフ・キャスト陣、さらには今回の初日舞台挨拶イベントが開かされたユーロスペースのスタッフ陣に向けて感謝の言葉を伝えました。
ニューヨーク・アジアン映画祭での反応
文晟豪(ムン・スンホ)監督
イベントでは、映画『五億円のじんせい』のニューヨーク・アジアン映画祭のコンペティション部門での上映およびスペシャル・メンションの受賞が取り上げられました。
文監督は山田が主演を務めた『ミスミソウ』(2018)もまた同映画祭にて同賞を獲得していることを明かし、山田杏奈という女優が繋いだその不思議な縁について触れました。
また同映画祭内イベントへの出席のために渡米された文監督は、映画祭に訪れ本作を鑑賞した現地の人々の反応についても言及。
特に自身が予想だにしていなかった場面にて笑う人々の姿から、国ごとでの映画の受け取り方の違いを実感させられたこと。そして、ニューヨーク・アジアン映画祭で本作がどのように受け入れられるのかと不安だった中、少なくとも途中退場する方はいなかったため一安心したことを明かしました。
そして映画『五億円のじんせい』の今後について、本作が映画初主演作となった望月が「出て良かった」と思い返せるような作品にすることができたからこそ、これから本作を観られる方々にもそう実感してもらいたいと語りました。
“一人二役”への挑戦と楽しさ
橘明日香役の山田杏奈
本作にて幼少期の主人公・望来にとっての憧れの女性・明日香役と“とある役”を演じた山田杏奈は、自身初の「一人二役」を演じたことについて、そのキャスティングを聞かされた時には“二役”分の苦労があるのだろうかと想定していたものの、撮影ではむしろ“二倍”役を演じられたように感じ、「得した気分になった」とコメント。
特に、自身が演じる二人の登場人物それぞれが魅力的なキャラクターであるが故に、その魅力をどのような方法によって演じ分けていくのかを考えることは楽しかったと、本作での演技について熱く語りました。
また望月との共演について、実際に撮影現場にて共演できた時間は一日程度だったと告白。
お互いに人見知りがちな性格であったこともあり、共演者同士でのコミュニケーションは共演時間の短さも相まって中々うまくできなかったと意外な事実を明かしました。
それに対し望月はその山田の言葉に同意し、「このイベントで話すことができて嬉しいです(笑)」とコメント。客席の笑いを誘いました。
そしてイベントの最後、山田は「沢山の人々の思いがこもった作品」にして「大事に大事にみなさんと一緒に作らせていただいた作品」が映画『五億円のじんせい』であると語り、映画を鑑賞した来場者により多くの方に本作を勧めてほしいと伝えました。
“主役”としての今後
本作にて映画初主演を果たした望月は、桐谷健太や菅田将暉など、自身がこれまでに共演してきた“主役”の佇まいや現場での立ち振る舞い方を参考にしたと告白。
特に、菅田将暉がそのようにしていた「現場に対し“ワクワク”し続けること」に努めたものの、それを実践し続けることは中々できなかったと、映画初主演への向き合い方と反省点を語りました。
一方で、以前から“主役”という場に立ちたいと思い続けこれまで頑張ってきたからこそ、映画初主演作の劇場公開日を迎えられたことを本当に嬉しく思っているとコメントしました。
また、今回の初日舞台挨拶イベント以降も文監督と同じく精力的に映画PRイベントに登壇する予定の望月。
そのことについて望月は、元々話すことが得意ではないが、このようなPRイベントの場でないとスタッフ・キャスト陣や観客の方々に恩返しをすることができないため、できうる限り“素”の姿でいられるよう努めるとコメント。
映画『五億円のじんせい』は「勇気をもらえる映画」であると自身は捉えていること、そして、実際に鑑賞された方々の言葉が「真実」だからこそ、その言葉をSNSや口コミを通じて拡げていただけたらとても嬉しいと伝え、イベントを締めくくりました。
映画『五億円のじんせい』の作品情報
【公開】
2019年(日本映画)
【監督】
文晟豪
【脚本】
蛭田直美
【キャスト】
望月歩、山田杏奈、森岡龍、松尾諭、芦那すみれ、吉岡睦雄、兵頭功海、小林ひかり、水澤紳吾、諏訪太朗、江本純子、坂口涼太郎、平田満、西田尚美
映画『五億円のじんせい』のあらすじ
幼い頃、善意の募金五億円によって心臓手術に成功し、命を救われた少年・高月望来。
健やかに成長し17歳を迎えた望来は、五億円にふさわしい自分であろうとするがために周囲からの期待を押しつけられ、マスコミにもその姿を晒され続ける、窮屈な青春を送っていました。
ある日、とある出来事をきっかけにSNSで自殺を宣言したところ、見知らぬアカウントから「死ぬなら五億円返してから死ね」というメッセージが届きます。
夏休み、家を飛び出し、五億円の“借金”を返して自由になるための旅に出る望来。
そして、様々な人と出会い、事件に巻き込まれながら、思わぬ発見が彼を待っていて……。
まとめ
ついに劇場公開の日を迎えた、「NEW CINEMA PROJECT」第一回グランプリ作『五億円のじんせい』。「NEW CINEMA PROJECT」という名の通り、スタッフ・キャスト陣のまさに“初”づくしによって完成された映画です。
公開初日にも関わらず、SNS上ではすでに「面白かった」「素晴らしい」「邦画にない魅力」「いろいろな人に観てほしい」など鑑賞された方々からの絶賛の言葉が続々と投稿されており、望月が舞台挨拶にて語った本作の「真実」が露わになりつつあります。
果たして、SNS上におけるその言葉たちは本当に「真実」なのか。
それは、劇場にて本作を鑑賞することでのみ確かめることができます。
映画『五億円のじんせい』は2019年7月20日(土)よりユーロスペースほかにて公開中!