映画『パラレルワールド・ラブストーリー』は、2019年5月31日(金)より全国ロードショー!
東野圭吾の同題作品を多作ではないものの『宇宙兄弟』『聖の青春』と良作を発表し続ける森義隆監督が映画化。
主演にKiss-My-Fit2の玉森裕太、運命の女性麻由子に吉岡里帆、カギを握る智彦に染谷将太という若手演技派キャストが勢ぞろい。
共演に筒井道隆、美村里江、清水尋也、石田ニコル、田口トモロヲ。主題歌には監督たっての希望で宇多田ヒカルの『嫉妬されるべき人生』が採用されました。
CONTENTS
映画『パラレルワールド・ラブストーリー』の作品情報
【原作】
東野圭吾『パラレルワールド・ラブストーリー』
【脚本】
一雫ライオン
【監督】
森義隆
【キャスト】
玉森裕太、吉岡里帆、染谷将太、筒井道隆、美村里江、清水尋也、水間ロン、石田ニコル、田口トモロヲ
【音楽】
安川午朗
【主題歌】
宇多田ヒカル『嫉妬されるべき人生』
【作品概要】
2つの異なる世界を行き交う男女3人の恋愛を描く東野圭吾の恋愛小説を、「Kis-My-Ft2」の玉森裕太と吉岡里帆、そして染谷将太の共演で映画化。
監督は『宇宙兄弟』や『聖の青春』の森義隆監督。
映画『パラレルワールド・ラブストーリー』のキャラクターとキャスト
敦賀崇史(玉森裕太)
理系の大学院を首席で卒業した優秀な頭脳の持ち主、バイテック社で研究者として働く。
津野麻由子(吉岡里帆)
崇史と同棲中の女性。一方で、崇史が垣間見る世界では崇史の親友の智彦の恋人でもある。
美輪智彦(染谷将太):崇史の親友で優秀な研究者でもある。足に障害を持っていたため中学時代に崇史に出会うまでは友人がいなかった。崇史の垣間見る世界では麻由子の恋人。
小山内護(筒井道隆)
バイテック社の研究機関カレッジで崇史の指導者だった研究者。
桐山景子(美村里江)
バイテック社での崇史の先輩社員。
須藤隆明(田口トモロヲ)
カレッジでの智彦の指導員であり、バイテック社では崇史の上司でもある
篠崎伍郎(清水尋也)
カレッジで智彦ともに極秘の研究を進めていた
映画『パラレルワールド・ラブストーリー』のあらすじとネタバレ
崇史は退屈な通学の中、唯一の楽しみ並走する列車に乗る一人の女性の顔を見ること。
そんな通学の最期の日、大学の卒業式の夜、ふと思い立った崇史は並走する反対の電車に乗り込んでみます。
想っていた女性の姿はなく落胆する崇史、そんな彼の目に映ったのは反対側の電車に乗るいつもの女性。彼女もまた崇史と同じ考えでいつもとは反対の電車に乗り込んでいたのでした。
ちょっとした思い付きと、巡り合わせの悪さで二人は結局すれ違ったままの関係に終わりました。
大学院を終えた崇史は、親友の智彦と共に最先端技術開発を扱うバイテック社に入社します。
その優秀者を買われた二人は、バイテックの研究機関カレッジで二年間の研究者生活を送ることになります。
そんなある日智彦から初めて恋人ができたといわれ、紹介されます。
智彦が連れてきた女性を見て崇史は愕然とします。その女性・津野麻由子はあの電車の女性だったのです。
過去の出来事はなかったことにして、親友の恋人として麻由子に接しようとする崇史ですが、やはり真由子への想いから、気が付けば親友の智彦との間にも微妙な空気が流れてしまいます。
朝、妙にリアルな夢を見て不思議な気持ちのまま目覚めた崇史。寝室を出ると、そこには朝食の準備をしている同棲相手の麻由子の姿がありました。
今の崇史はバイテック社の社員であり、麻由子はカレッジの研究員でした。
麻由子に奇妙な夢の話した崇史は、更にはアメリカに留学した智彦の存在を忘れかけていたことに気が付き愕然とします。
麻由子はカレッジからバイテックへの異動と、智彦の渡米のタイミングが重なり忙しかったからだと慰めますが、崇史は自分の中にある違和感に戸惑います。
リアルな夢の中では崇史、智彦、麻由子の三人の関係はどんどん気まずいものになっていきます。そんな中、智彦の実験に関わっていた篠崎が急に食堂で暴れ始めます。
篠崎は自分の過去について真実と埋め込まれた架空の記憶の齟齬に気が付き暴れ始めたのでした。
実験の危険性を智彦に忠告する崇史でしたが、ギクシャクした関係も手伝って智彦には突き返されてしまいます。
智彦が研究にのめりこんでいくことで智彦と麻由子の間にも隙間ができてしまいます。
自然な流れとして共にいる時間が増えていく崇史と麻由子。
崇史は自分の気持ちを隠し切れずに麻由子に想いをぶつけてしまいます。
そして電車ですれ違っていた日々のことを聞くと、麻由子は言葉に詰まってしまいます。
麻由子もまた、始めから崇史が電車ですれ違っていた相手だということを分かっていたのでした。
映画『パラレルワールド・ラブストーリー』の感想と評価
理系メロドラマ
誤解を恐れずに言えば、東野圭吾作品というのはメロドラマであるといっていいでしょう。
中には笑いに特化した作品などもありますが、代表作の『新参者』を含む“加賀恭一郎シリーズ”などは、その極北と言ってもいいのではないでしょうか。
もう一つの代表作・湯川学が主人公の“ガリレオ”シリーズも短編では“科学(化学)で難事件を解決する”というコンセプトで進みますが、長編作品『容疑者Xの献身』『真夏の方程式』『沈黙のパレード』などは人情モノといっていいストーリーです。
そこに科学(化学)で理論的に解釈できない感情にガリレオは大いに戸惑い、そこから解決の糸口をつかんでいきます。
そして、『パラレルワールド・ラブストーリー』。
数多くある、東野圭吾作品において“ラブストーリー”と大々的に謳っている唯一(のはず)の作品です。
内容は男女のすれ違いから始まり、親友の恋人としての再会から始まる三角関係と実にベタです。
しかし平行世界や記憶の人為的な改ざんなどなど理系的なエッセンスもあるので、そうは見えませんが…。
特に映画オリジナルのラストシーンは、まさにメロドラマといった切ない終わり方を見せてくれました。
まとめ
本作は2つの異なる世界を行き交う男女3人の恋愛映画。原作はご存知、多数の作品が映画化される東野圭吾。
キャストに「Kis-My-Ft2」の玉森裕太が主人公の敦賀崇史役に迎え、麻由子役を吉岡里帆、智彦役を染谷将太がそれぞれ演じています。
ある朝、敦賀崇史が目を覚ますと麻由子が崇史の恋人として朝食を作っていた…。
麻由子が「親友の恋人」である現実と「自分の恋人」である2つ現実。崇史は2つの世界で翻弄されていく…。
映画『パラレルワールド・ラブストーリー』は、2019年5月31日(金)より全国ロードショー!