アニメ雑誌「アニメージュ」に連載されていた宮崎駿の漫画の映画化した『風の谷のナウシカ』。
映画『風の谷のナウシカ』は、宮崎駿監督の長編アニメーション映画第2作品目となるSFファンタジーで、ナウシカの世界において勃発した「火の七日間」から千年後の世界を描いています。
宮崎監督自身が監督、脚本を務めており、人類が王蟲と呼ばれる巨大な虫や、“毒の森”である腐海に脅かされながらも生き、“風の谷の族長”の娘であるナウシカを中心に人間同士の争いを描いています。
『風の谷のナウシカ』の作品情報
【公開】
1984年(日本映画)
【プロデューサー】
高畑勲
【原作・監督】
宮崎駿
【音楽】
久石譲
【声の出演】
島本須美、辻村真人、京田尚子、納谷悟朗、永井一郎、宮内幸平、八奈見乗児、矢田稔ニガ、吉田理保子、菅谷政子、貴家堂子、坂本千夏、TARAKO、松田洋治、冨永みーな、寺田誠、坪井章子、榊原良子、家弓家正、水鳥鉄夫、中村武己、太田貴子、島田敏、野村信次、鮎原久子、大塚芳忠
【作品概要】
映画『風の谷のナウシカ』は、宮崎駿原作の同名漫画を映画化した作品で、戦争によって文明が崩壊した世界が舞台のSFファンタジー。
1984年には、原作者・宮崎駿自身が監督を務め、劇場アニメーションとして公開されました。
大戦争により産業文明が崩壊してから1000年。腐海と呼ばれる森には、腐海を守る王蟲(オーム)という巨大な蟲が生息し、王蟲以外には有毒となる瘴気が放出されています。
人類は衰退しつつあり、日々、王蟲の脅威に怯えながら暮らしていましたが、主人公ナウシカの住む“風の谷”は、酸の海風により瘴気の影響を受けずにいました。
映画『風の谷のナウシカ』は、宮崎駿の長編アニメーション映画2作目で、高畑勲や久石譲、鈴木敏夫などジブリの柱となる人物も制作に関わっていました。
映画『風の谷のナウシカ』のあらすじとネタバレ
人類は、科学技術で作り上げた巨神兵で“火の七日間”という戦争を起こします。
巨神兵は街を焼き尽くし、森はマスクなしでは生られない有毒ガスを放出する植物に覆われた死の森・腐海へと姿を変えてしまいます。
腐海は、そこで暮らす王蟲(オーム)に守られており、オームは森を荒らすと凶暴になることからも、人類は王蟲と瘴気に怯えながら暮らしていました。
ただ、風の谷だけは酸の海風から守られた辺境であり、ここで暮らす人々はのどかな生活を送っています。
風の谷には、族長の娘であり王蟲とも心を通わせることが出来るナウシカという少女がいました。
映画『風の谷のナウシカ』の感想と評価
映画『風の谷のナウシカ』が、公開から数十年経っても評価されている理由は、壮大な世界観やストーリー設定であることに間違いありません。
まず、『風の谷のナウシカ』を知る上で大切なのは、極限まで発展した科学技術に作られた巨神兵により、大地が焼き尽くされた「火の七日間」という大戦争です。
この大戦争は、無数の巨神兵がたった七日間で、人類が誇る高度文明世界を崩壊させた歴史的事件。
その大戦争から1000年後が舞台になっており、ナウシカが生きるこの時代では“巨神兵”や“大戦争”は伝説となって語り継がれていました。
自然の大切さをテーマとする宮崎駿ならではの作品で、核戦争や自然崩壊の恐ろしさを訴えています。
また、ナウシカがメーヴェで飛び回ったり、終盤で描かれたオームの暴走や巨神兵が登場したシーンは、作中で最も迫力のあるシーンです。
特に、巨神兵が口から放った光線でオームを吹き飛ばすシーンは、スペクトル感と共に言い表せない虚しさや恐怖を感じます。
このシークエンスの作画を手がけたのは『エヴァンゲリオン』の庵野秀明。
何よりも『風の谷のナウシカ』は、巨匠・宮崎駿と庵野秀明がタッグを組んだ貴重な映画でもあるのです。
まとめ
今回は、映画『風の谷のナウシカ』のあらすじや見どころ解説などをご紹介させていただきました。
宮崎駿ワールドは、自然の大切さをテーマにした作品が中心なので、現代に生きる人々には考えさせられることも多いはず。
温暖化や核など、一般人には遠い話のようですが実はとても身近にあるものなので、ほんの少し心の片隅に置いてくださいね。
映画は原作のほんの一部。
原作には、人類はなぜ大戦争を起こしたのか、なぜ巨神兵は作られたのかなど、巨神兵の本来の役割や戦争の実態なども明かされています。
さらに壮大なスケールをお望みの方は、映画の視聴と共に原作も読んでみるのもいいかもしれません。