2018年も多くの映画が全国公開されました。
Cinemarcheの専属ライターが、2018年に観た【オススメ映画ベスト10】をご紹介します!
投票対象作品は2018年に映画館で観た新作映画とネット配信された旧作映画作品です。
CONTENTS
2018年のおすすめランキングは?
はじめにお届けするのは、映画感想レビュー&考察サイト Cinemarcheで、映画解説及び考察を執筆しているライターが選出した「2018年映画ランキング・トップ10」です。
映画ライターが選ぶ2018年映画ランキング
ライター:糸魚川悟
アンソニー・ルッソ&ジョー・ルッソ兄弟監督の
『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(ディズニー)
1『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』
2『グレイテスト・ショーマン』
3『search/サーチ』
4『スリー・ビルボード』
5『カメラを止めるな!』
6『ボヘミアン・ラプソディー』
7『プーと大人になった僕』
8『去年の冬、きみと別れ』
9『スカイライン 奪還』
10『いぬやしき』
【寸評】
『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』や『ハン・ソロ』などの大作映画が、高い予算をふんだんに使った映像表現で圧倒的なクオリティを見せる中、『search/サーチ』や『カメラを止めるな!』などの「脚本」にこだわった低予算な作品も口コミで広がり、例年よりも映画館が人に溢れる日が増えた気がする1年。
個人的には『いぬやしき』や『銀魂2』と言った、邦画が苦手とされていた「SFアクション」映画のクオリティが年々上がっている部分も見逃せない年でした。
(備考:連載コラム「SF恐怖という名の観覧車」執筆中)
ライター:白石丸
デヴィッド・ロバート・ミッチェル監督の
『アンダー・ザ・シルバーレイク』(配給:ギャガ)
1『アンダー・ザ・シルバーレイク』
2『ヘレディタリー/継承』
3『パディントン2』
4『ミスミソウ』
5『ボヘミアン・ラプソディ』
6『プーと大人になった僕』
7『1987 ある闘いの真実』
8『シェイプ・オブ・ウォーター』
9『検察側の罪人』
10『来る』
【寸評】
2018年は劇場で新作を198本鑑賞しており、今年はかなりの当たり年でした。特に新鋭の映画会社A24が制作した映画は軒並み素晴らしく、1位、2位の作品ともにA24です。
その他、『聖なる鹿殺し』『ア・ゴースト・ストーリー』『レディ・バード』『暁に祈れ』『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』なども素晴らしい作品でした。
ランキングは単なる出来不出来を超えて好みや思い入れで選びました。『プーと大人になった僕』などは、幼少期の思い入れが多く入っていますし、『アンダー・ザ・シルバーレイク』は難解で露悪的で人に寄っては全然ハマれないと思いますが、自身の中ではカルト化しています。
2016年ほどではないですが、邦画も当たり年で、惜しくもベスト入りにならなかったのが『リバー・ズエッジ』でした。『検察側の罪人』や『来る』など有名ジャニーズ俳優のメジャー映画で良作が見られたことが嬉しくランキングに入れました。
ライター:西川ちょり
チャン・ジュナン監督の
『1987 ある闘いの真実』(配給:ツイン)
1『1987 ある闘いの真実』
2『フロリダプロジェクト 真夏の魔法』
3『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』
4『君の鳥はうたえる』
5『パディントン2』
6『花咲く頃』
7『名もなき野良犬の輪舞曲』
8『ゴッズ・オウン・カントリー』
9『V.I.P 修羅の獣たち』
10『乱世備忘 僕らの雨傘運動』
【寸評】
2018年公開映画は秀作揃いで、『スリー・ビルボード』、『君の名前で僕を呼んで』、『タクシー運転手』、『ちはやふる 結び』など、例年なら絶対ベスト10入りするだろう作品が軒並みランク外という結果になってしまいました。正直、20作ぐらい選びたかったです。
それほど充実していた中、1位に選んだのは『1987 ある闘いの真実』。韓国映画は史実に基づく社会派ドラマをエンターティンメントとして見せるのに長けていますが、本作はその最高峰ともいえる出色の出来。ダントツ文句なしの1位です。
(備考:連載コラム「コリアンムービーおすすめ指南」「銀幕の月光遊戯」執筆中)
ライター:福山京子
デビッド・イェーツ監督の
『ファンタスティック・ビースト 黒い魔法使いの誕生!』
(配給:ワーナー・ブラザース映画)
1『ファンタスティック・ビースト 黒い魔法使いの誕生!』
2『ボヘミアン・ラプソディー』
3『世界で一番ゴッホを描いた男』
4『悲しみに、こんにちは』
5『いろとりどりの親子』
6『タクシー運転手 約束は海を越えて』
7『ゲッベルスと私』
8『教誨師』
9『いつだってやめられる 10人の怒れる教授たち』
10『はじめてのおもてなし』
【寸評】
1位と2位の作品のどちらをベスト1にするか最後まで悩み、再度、『ファンタスティック・ビースト黒い魔法使いの誕生!』を観て決めました。もはや、ファンタジーの映画を超えたと言い切ります。
黒い魔法使いであるグリンデルワルドの演説中に、天高く壮絶な戦争のシーンが映し出され、続いて現れたのは「キノコ雲」でした。欲に塗れた人間がこの世を堕落させ、戦争へ向かわせると予告するシーンは、今の世界に大きく警鐘を鳴らしています。
魔法使いを純潔とし、選ばれしものとして声を上げるシーンは、現代の人種差別やナショナリズムをも彷彿とさせます。天高く「キノコ雲」が上がる映像が目に焼き付きながらも、これからの3部そして最終章の5部まで見届けることができるかという、この映画は原作者J・K・ローリングが突きつける現代へのメッセージです。
ライター:野洲川亮
大九明子監督の
『勝手にふるえてろ』(配給:ファントム・フィルム)
1『勝手にふるえてろ』
2『アベンジャーズ インフィニティ・ウォー』
3『1987、ある闘いの真実』
4『ドラえもん のび太の宝島』
5『ちはやふる 結び』
6『孤狼の血』
7『ミッション:インポッシブル フォールアウト』
8『ブラックパンサー』
9『ヘレディタリー/継承』
10『アントマン&ワスプ』
【寸評】
今年は連載をもたせてもらったこともあり、これまで以上にアメコミ作品を深く考察するようになりました。
今年はジャンルを軽く飛び越えてくる映画が目立ち、主に作品の構造の面白さを基準にランクを付けました。
(ランク外にしてしまいましたが『カメラを止めるな!』などに代表される。)
特に上位3本は、鑑賞者を心を(いい意味で)揺さぶろうという意識が強く感じられ、鑑賞中に受けた衝撃の強さをそのまま順位に反映させました。
ライター:布都の子
マーティン・マクドナー監督の
『スリー・ビルボード』(配給:20世紀フォックス映画)
1『スリー・ビルボード』
2『スウィンダラーズ』
3『パディントン2』
4『犬ヶ島』
5『グレーティスト・ショーマン』
6『ワンダーランド北朝鮮』
7『来る』
8『聖なる鹿殺し』
9『ロング,ロングバケーション』
10『万引き家族』
【寸評】
2018年は流行のテーマによる作品というよりは、それぞれの監督の個々の思い入れが反映された密度の濃い珠玉の作品が上映されたように思われる。1位については、圧倒的な構成力を、俳優たちの演技力で実現させた作品。
特筆したいのは、2位の『スウィンダラーズ』。娯楽映画の理想。大どんでん返しが小気味好く、劇場を出た後もずっとワクワク感が続く作品だった。未見の方にはぜひオススメしたい。
映画の好みや楽しみ方は個々人によって異なるところだ。知的好奇心を引き起こすもの、社会風刺を背後に潜むもの、新たな知見を与えてくれるもの、文学的・芸術的な鑑賞を促すもの…などあるだろう。今回選出した作品は、映画という媒体が持つ多様な価値を伝えてくれる。2019年もそのような映画との出会いを期待したい。
ライター:金田まこちゃ
クリストファー・マッカリー監督の
『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』(配給:東和ピクチャーズ)
1『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』
2『ウィンド・リバー』
3『デッドプール2』
4『ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男』
5『孤狼の血』
6『アンダー・ザ・シルバーレイク』
7『ヘレディタリー/継承』
8『ビリオネア・ボーイズ・クラブ』
9『バトル・オブ・ザ・セクシーズ 』
10『パパは悪者チャンピオン 』
【寸評】
2018年も、さまざまな映画が公開されましたが、中でも製作側の「他に無い作品を作る」という意気込みを感じた作品を選び、順位を付けました。
着眼点と構成が見事で、強い個性が光った傑作が、2位と6位と7位。天才や変わり者といった、普通じゃない人の生き様を描き切った作品が4位と5位と9位。
逆に普通の人間の栄光と挫折を描いた作品が8位と10位。エンターテイメント作品としては、3位が最高でしたが、1位はトム・クルーズが観客を楽しませる事に完全に振り切った、凄い作品だと選出しました。
(備考:連載コラム「サスペンスの神様の鼓動」執筆中)
ライター:松平光冬
ブライアン・シンガー監督の『ボヘミアン・ラプソディ』
(20世紀フォックス映画)
1『ボヘミアン・ラプソディ』
2『イコライザー2』
3『犬ヶ島』
4『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』
5『ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男』
6『15時17分、パリ行き』
7『山中傳奇』
8『ザ・アウトロー』
9『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』
10『search/サーチ』
【寸評】
1位と2位は同率首位にしたいところ。感動感涙が止まない1位に、圧倒的演技&メイクで魅せる4位、白熱テニスバトルに見入る5位に、事件当事者が主演という異色作6位と、2018年も実録伝記物が充実。頼もしくて怖いマッコールさん無双の2位は期待を上回る続編。
監督のブレない作家性が際立つ3位と7位に、8位は予想外の掘り出し物。9位は底抜けに楽しく、10位はアイデアの勝利。
ソニー作品が3つランクインしたことからも、同社の復調を感じる。哀しくもタフな女性を描いた『女は二度決断する』と『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』も良作。
ライター:増田健
ジェレミー・ギレスピー&スティーブン・コスタンスキ監督の
『ザ・ヴォイド』(配給:彩プロ)
1『ザ・ヴォイド』
2『blank13』
3『愛しのアイリーン』
4『A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー』
5『ヘレディタリー/継承』
6『ブリグズビー・ベア』
7『RENDEL レンデル』
8『ウインド・リバー』
9『カメラを止めるな!』
10『レディ・プレイヤー1』
【寸評】
2018年はベストテン選定時点で、劇場で213本映画を観た映画館主義者。10位がハートに直撃した世代です。某漫才コンクール番組同様、映画の評価付けも難しいもの…。そこでまず10本を選び、微力ながらも応援したい、注目して欲しい作品から上位に選んだ結果です。
過去作をそのまま模倣・パロディにした映画は数あれど、オリジナルな設定・ストーリーを創造しつつ、70~80年代ホラー映画へのオマージュに満ちた作品が1位。ファンに強くお薦めします。今年もアメコミ映画は豊作でしたが、ここではフィンランドでコミックヒーローを創造しようと試みた7位、ジェレミー・レナーが実力発揮の8位の2作品を推しました。
ライター:タツロウ
ギレルモ・デル・トロ監督の
『シェイプ・オブ・ウォーター』(配給:20世紀フォックス)
1『シェイプ・オブ・ウォーター』
2『君の名前で僕を呼んで』
3『クワイエット・プレイス』
4『キングスマン:ゴールデン・サークル』
5『ヘレディタリー/継承』
6『ジャコメッティ 最後の肖像』
7『ハッピーエンド』
8『スリー・ビルボード』
9『聖なる鹿殺し』
10『ファントム・スレッド』
【寸評】
2018年は「映画で朝活」をこころざし、都合が合えば朝の映画館へ…。
そこで、今年は最高の目覚めを恵んでくれた映画を中心に選出。
優雅な朝にしてくれたのは『シェイプ・オブ・ウォーター』と『君の名前で僕を呼んで』。
どちらも色彩豊かな美しさとトゲトゲしい世界観をマイルドにする物語性のおかげで、朝から夢の世界に浸れました。
良い意味で最悪な朝を彩ってくれたのは『クワイエット・プレイス』と『ヘレディタリー/継承』。
”緊張感”と”イカれ度”が落ち込み気味の1日にしてくれたのは、ホラー好きにとっては良い思い出に。
ライター:森田悠介
中川駿監督の
『カランコエの花』(配給:ニューシネマワークショップ)
1『カランコエの花』
2『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』
3『パンク侍、斬られて候』
4『斬、』
5『ごっこ』
6『枝葉のこと』
7『1987、ある闘いの真実』
8『ゲッベルスと私』
9『フリクリ オルタナ』
10『フリクリ プログレ』
【寸評】
2018年の映画は各国で「戦い」を繰り広げていました。その対象は舞台によって変わりますが、いずれも立ち向かうことの価値と誇りを訴えています。
1~2の舞台は学校です。順に偏見・障害・創造と対峙します。3、4は戦場で、今年はチャーチル映画2本に加え複数のナチス映画が公開されるなど(8)、戦争の予感を捉えていました。同時に権力への抵抗も広がりをみせ、韓国映画では民主化を扱う一連の作品(7)が日本で公開。日本では“疑似家族”に代表される作品群が「居場所のない者=棄民」たちの苦闘を描いています(5、7、10)。
(備考:連載コラム「映画道シカミミ見聞録」執筆中)
ライター:出町光識(Cinemarche編集長)
ヨルゴス・ランティモス監督の
『聖なる鹿殺し』(配給:ファインフィルムズ)
1『聖なる鹿殺し』
2『スリー・ビルボード』
3『枝葉のこと』
4『ラブレス』
5『死の谷間』
6『来る』
7『きみの鳥はうたえる』
8『聖なるもの』
9『かごの中の瞳』
10『彼が愛したケーキ職人』
【寸評】
2018年の日本映画は豊作の年だった。その背景には2016年公開の『シン・ゴジラ』『君の名は。』『この世界の片隅に』などの興行の成績と閉塞感の打破が押し上げたものだろう。社会現象なった“日本映画を観る行為”が映画作家の琴線に触れ、“映画の共犯意識が芽生えたのが2018年”といっても良い。
特に秀作は、二ノ宮隆太郎監督の『枝葉のこと』、岩切一空監督の『聖なるもの』、三宅唱監督の『きみの鳥はうたえる』は、映画に向き合う作家の熱量に濁りがなく、映画を作りたい情熱が明確だ。
ライター:村松健太郎
『スリー・ビルボード』
『ブラック・パンサー』
『ボヘミアン・ラプソディ』
『ワンダー 君は太陽』
『ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書』
『エリック・クラプトン 12小節の人生』
『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』
『響 HIBIKI』
『散り椿』
『カランコエの花』
*上記の作品は十傑として選出
【寸評】
日本映連によると16年は1149本、17年は1187本が公開。作品や公開規模の大小等色々あり、恐ろしい数字です。
今年は1200本を超えると思われ、単純計算で言えば月に100本です。圧倒的な作品供給過多の状況で、独立系に限らずメジャーでも喰い合い発生し、低成績、短期間で終わる例が出ています。
“カメ止め”のような突然変異の例もありますが、しかし、社会現象化というのは狙ってできるものではありません。これは逆に“夢よ再び”と独立系映画の公開を更に増やすことになるかもしれません。
見られるべき映画が見やすい条件で見られなくなり始めるのではと少し心配です。
2018年総合映画ランキング
続いては、各ライターがランキングを行なった作品の10位を1ポイント。
1位を最高の10ポイントの得点としたランキング順位のポイントを定めた得点を合計させた【Cinemarche総合ランキングのベスト10】の発表です。
2018年総合映画ランキング7位及び6位
ベストテンの7位にランキングした作品の合計得点15ポイントで、並んだ作品が4本ありました。
そこで7位の4本を10位までと決めさせていただきました。
同数のポイントになった7位は『聖なる鹿殺し』『グレイテスト・ショーマン』『アンダー・ザ・シルバーレイク』『犬ヶ島』でした。
第7位『聖なる鹿殺し』
第7位『グレイテスト・ショーマン』
第7位『アンダー・ザ・シルバーレイク』
第7位『犬ヶ島』
また、ベスト5入りを惜しくも逃した第6位には、19ポイントで『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』となりました。
第6位『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』
2018年総合ランキングの第5位
それでは、いよいよ2018年ベスト5の作品発表です!
5位:『パディントン2』22ポイント
【公開】
2018年(イギリス、フランス映画合作)
【原題】
Paddington2
【原作】
マイケル・ボンド
【監督】
ポール・キング
【キャスト】
ヒュー・ボネビル、サリー・ホーキンス、ヒュー・グラント、ブレンダン・グリーソン、マデリーン・ハリス、サミュエル・ジョスリン、ジュリー・ウォルターズ、ベン・ウィショー(声)
【作品概要】
マイケル・ボンドの児童文学「パディントン」シリーズの実写映画化第2弾。
ブラウン家の一員として生活するパディントンは小さなクマのジェントルマン。そんな彼の前に、変装の名人の悪人が現れた。ヒュー・グラントが、新たな敵役フェリックス・ブキャナンを演じている。『シェイプ・オブ・ウォーター』が話題のサリー・ホーキンスの活躍も見逃せない、
心暖まるファミリー映画であり、ハラハラ・ドキドキのアクション映画であり、社会派映画でもある傑作に仕上がっている。パディントンの声を担当するのは、ベン・ウィショー。日本語吹き替え版では 松坂桃李が担当しています。
2018年総合ランキングの第4位
4位『1987 ある闘いの真実』25ポイント
【公開】
2018年(韓国映画)
【原題】
1987: When the Day Comes
【監督】
チャン・ジュナン
【キャスト】
キム・ユンソク、ハ・ジョンウ、ユ・ヘジン、キム・テリ、ソル・ギョング、パク・ヒスン、イ・ヒジュン、カン・ドンウォン、ヨ・ジング
【作品概要】
1987年1月、全斗煥大統領による軍事政権下の韓国。警察に連行されたソウル大学の学生が取調べ中に命を落としてしまう。
隠蔽しようとする権力側に反旗を翻す検事、事実を報道しようとする新聞記者たちにより、事件は徐々に国民の知るところとなり、韓国全土を巻き込む民主化闘争へと発展していく。
チャン・ジュナン監督が、1987年の民主化抗争を豪華キャストで正面から描いた社会派ドラマの大傑作。第54回百想芸術大賞4部門受賞。
2018年総合ランキングの第3位
3位『ヘレディタリー/継承』27ポイント
【公開】
2018年 (アメリカ映画)
【原題】
Hereditary
【脚本・監督】
アリ・アスター
【キャスト】
トニ・コレット、アレックス・ウルフ、ミリー・シャピロ、アン・ダウド、ガブリエル・バーン
【作品概要】
家長である祖母の死をきっかけに、さまざまな恐怖に見舞われる一家を描いたホラー。
『シックス・センス』『リトル・ミス・サンシャイン』のトニ・コレットがアニー役を務め、夫役をガブリエル・バーン、息子役をアレックス・ウルフ、娘役をミリー・シャピロが演じます。
監督・脚本は長編監督デビューを果たしたアリ・アスター。
2018年総合ランキングの第2位
2位『スリー・ビルボード』30ポイント
【公開】
2018年(イギリス映画)
【原題】
Three Billboards Outside Ebbing, Missouri
【監督】
マーティン・マクドナー
【キャスト】
フランシス・マクドーナンド、サム・ロックウェル、ウディ・ハレルソン、アビー・コーニッシュ、ピーター・ディンクレイジ、ケレイブ・ランドリー・ジョーンズ、ケリー・コンドン、キャスリン・ニュートン、フランシス・マクドーマンド、ジョン・ホークス、ジェリコ・イヴァネク、ルーカス・ヘッジズ、クラーク・ピータース、サマーラ・ウェイビング、ニック・サーシー、サンディ・マーティン
【作品概要】
『セブン・サイコパス』などのマーティン・マクドナーは監督と脚本を担当。
第74回ヴェネツィア国際映画祭の「コンペティション部門」に選出され、マクドナー監督は脚本賞を受賞。
また第90回アカデミー賞では作品賞、脚本賞、作曲賞、編集賞など6部門で計7つのノミネートを受け、フランシス・マクドーマンドが主演女優賞、サム・ロックウェルが助演男優賞を受賞。
ゴールデングローブ賞では作品賞、脚本賞、主演女優賞、助演男優賞の4冠を達成しました。
2018年総合ランキングの第1位
1位『ボヘミアン・ラプソディー』31ポイント
【公開】
2018年(イギリス映画)
【原題】
Bohemian Rhapsody
【監督】
ブライアン・シンガー
【キャスト】
ラミ・マレック、ルーシー・ボーイントン、グウィリム・リー、ベン・ハーディ、ジョセフ・マッゼロ、エイダン・ギレン、アレン・リーチ、トム・ホランダー、マイク・マイヤーズ、アーロン・マカスカー
【作品概要】
伝説のロックバンド「QUEEN」。リードボーカルにして”史上最高のエンターテイナー”と呼ばれたフレディ・マーキュリーの半生を描いた映画。
ひとりの男が才能の代償として孤独な人生を送り、そして居場所を見つけるまでの物語でもあり、そんな天才を見守り、愛した人々の物語です。
まとめ
Cinemarcheのライターが選んだ2018映画ランキング。いかがでしたか?
ベスト10には、ファミリー映画、ヒューマンドラマ、エンターテイメント作品など多彩な映画がランクインしました。
2018年も多くの映画が上映されました。
特筆すべき事項としては、是枝裕和監督の『万引き家族』がカンヌ国際映画祭パルムドールを受賞し、また、上田慎一郎監督『カメラを止めるな』は低予算ながら大ヒットを記録するなど、話題の多い1年でした。
2019年はどのような作品が私たちを楽しませてくれるのでしょうか。
クエンティン・タランティーノ監督の新作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(原題)』や、新海誠監督『天気の子』の公開が決定しています。
今年もたくさんの映画を紹介していく予定です、どうぞお楽しみに!!