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【ネタバレ】ウィキッド 永遠の約束|あらすじ感想と結末考察。ふたりの魔女が辿る眩しくて切ない友情物語の完結編

  • Writer :
  • 星野しげみ

『ウィキッド 永遠の約束』が公開に! 善い魔女と悪い魔女、2人の友情はいかに?

映画『ウィキッド 永遠の約束』は、2003年の初演から20年以上にわたり愛され続ける大ヒットブロードウェイミュージカル『ウィキッド』を映画化した2部作の後編。

前編『ウィキッド ふたりの魔女』(2025)に続き、本作でもジョン・M・チュウ監督が取りまとめました。

また、エルファバ役のシンシア・エリボ、グリンダ役のアリアナ・ グランデら豪華キャスト陣も引き続き出演しています。

魔法学を学んでいたエルファバとグリンダは、ある日オズの魔法使いに招待され、宮殿へ行きました。2人はそこでオズの国に隠された真実を知ります。

前編は、その時に「悪い魔女」として悪名を着せられ民衆の敵となったエルファバと、「善い魔女」の象徴となったグリンダの究極の別れで終わりました。後編で描かれる、それぞれの道を歩むことになったエルファバとグリンダの運命はいかに……。

映画『ウィキッド 永遠の約束』を、ネタバレありでご紹介します。

映画『ウィキッド 永遠の約束』の作品情報


(C)Universal Studios. All Rights Reserved.

【日本公開】
2026年(アメリカ映画)

【原題】
Wicked: For Good

【監督】
ジョン・M・チュウ

【脚本】
ウィニー・ホルツマン デイナ・フォックス

【製作】
マーク・プラット、デビッド・ストーン

【キャスト】
シンシア・エリヴォ、アリアナ・グランデ、ジョナサン・ベイリー、イーサン・スレイター、ボーウェン・ヤン、マリッサ・ボーディ、ミシェル・ヨー、ジェフ・ゴールドブラム、ブロンウィン・ジェームズ

【日本語吹き替えキャスト】
高畑充希、清水美依紗、海宝直人、田村芽実、入野自由、kemio、ゆりやんレトリィバァ、塩田朋子、大塚芳忠

【作品概要】
本作は、ブロードウェイミュージカル『ウィキッド』を実写映画化した2部作の後編です。

第97回アカデミー賞では作品賞を含む10部門にノミネートされ、衣装デザイン賞と美術賞を受賞するなど大きな成功を収めた前編『ウィキッド ふたりの魔女』に続き、本作でも監督はジョン・M・チュウが務めました。

また、エルファバ役のシンシア・エリボ、グリンダ役のアリアナ・ グランデら豪華キャスト陣も続投しています。

映画『ウィキッド 永遠の約束』のあらすじとネタバレ


(C)Universal Studios. All Rights Reserved.

前編において、エルファバ(シンシア・エリヴォ)とグリンダ(アリアナ・グランデ)がオズの魔法使いと直接会って、彼とオズの国に隠された真実を知りました。

心優しいエルファバはオズの魔法使いのやり方に腹をたてて彼の命令にそむき、今や「悪い魔女」として悪名を着せられています。

民衆の敵となったエルファバは、森の奥でたった一人で暮らしながら、言葉を奪われた動物たちの自由のためにオズの政策と戦い続けていました。

その戦いに勝つために必死に暴こうとしているのが、オズの魔法使い(ジェフ・ゴールドブラム)の正体でした。

一方、グランデはオズの魔法使いの後ろ盾で「善い魔女」となり、希望の象徴として名声を手にし、民衆に注目される存在になっていました。

エメラルドシティの宮殿で暮らし、大勢の人にかしずかれる生活を送るグリンダは、報道官のマダム・モリブル(ミシェル・ヨー)の指揮のもと、オズの国に活気と癒しをもたらす役割を担っていたです。

魔法が使えないグリンダのために、マダム・モリブルとオズの魔法使いはシャボン玉のような空飛ぶ乗り物を作り、グリンダに与えます。

人気絶頂のグリンダには、エルファバの行方を追う護衛隊の隊長との結婚話もあり、その準備が進みます。その隊長とは、シズ大学に転校してきた隣国の王子・フィエロ(ジョナサン・ベイリー)でした。

幸せの絶好調にあるグリンダですが、エルファバとの決別が彼女の心に暗い影を落としていました。

オズの民衆の誤解を解こうとして時々エメラルドシティに現れるエルファバですが、その想いは全て裏目に出て、民衆はエルファバの言葉を信用しません。

グリンダはなんとかエルファバと和解をしようとしますが、その願いは届かず仕舞いでした。

大学時代にあこがれたフィエロまでが、オズの魔法使いの部下となって自分を追っていることに気が付いたエルファバは、言いようのない寂しさを感じます。

そして久しく会っていない妹のネッサローザ(マリッサ・ボーディ)に、力を貸してくれるように頼みに行きました。

ネッサローザはマンチキン国総督の座を継いでいました。足の不自由なネッサローザは車椅子に乗ったままで職務を遂行しています。姉のエルファバに対しては、自分を守ってくれなかったと強い怒りを持っています。

ですからエルファバが訪ねてきても、冷たくあしらいます。ネッサローザの側近には、大学時代に彼女に声をかけたボック(イーサン・スレイター)がいました。

本当はグリンダに恋しているボック。大学時代にネッサローザに声をかけたのも、グリンダから彼女を誘えと言われたからでした。

ボックはエルファバの話から、グリンダがフィエロと結婚することを知り、ネッサローザから離れてグリンダに告白をしに行こうとします。

ボックが自分を愛していないことを知ったネッサローザは、エルファバが持っていた魔術と呪文が書かれた古代文献「グリムリー」の中のある呪文を唱えて、自分を愛してくれるようにしようとしました。

ですが、所詮は素人。呪文が正確に読まれなかったためか、ボックの心臓が圧迫されてボックは苦しみ出しました。

それを見たエルファバは、ネッサローザを部屋から一時的に締め出して、ボックを助けるために必死に修正の呪文を唱えました。

しばらくしてエルファバは部屋から出てきました。「彼は寝ている」と言い残して、ネッサローザの元を去ります。

ボックが目覚めたようなので、ネッサローザが様子を見に行くと、ボックはブリキ男に変わっていました。

自分の姿に気が付いたボックは、醜いブリキに変えられたとエルファバに対して憎しみを募らせ、彼女を探してネッサローザの屋敷を飛び出しました。

ネッサローザもまた、ボックを探すことにしました。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『ウィキッド 永遠の約束』ネタバレ・結末の記載がございます。『ウィキッド 永遠の約束』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。


(C)Universal Studios. All Rights Reserved.

エルファバは、大勢の高官が集まる結婚式で自分の汚名を晴らそうと、オズの宮殿へ向かいました。

彼女が来ると信じて待っていたグリンダは、エルファバに自分と一緒にオズの国を守っていこうと和解を持ちかけました。

オズの魔法使いの元へ2人で行き、話し合います。オズの魔法使いは、実は魔法使いではなく、マジシャンでした。

今は人々から魔法使いとして尊敬される存在になっていますが、根はいい人だと彼を信じることにしたエルファバは、閉じ込められている動物たちを自由にするという条件付きで和解に承諾しました。

グリンダは結婚式のために会場へ向かうと、まずは警備員の翼を持った猿たちが自由になりました。

その中の一匹の猿がまだ閉じ込められている動物がいることをエルファバに教えました。エルファバはそこへ行って、檻に入れられた動物たちを発見しました。

宮殿の広間では、グリンダとフィエロの結婚式が始まろうとしています。ですが、同じ建物の別室では檻から出された動物たちが大脱走を試みて、結婚式場はめちゃくちゃになりました。

エルファバは動物を逃がしたその足で、オズの魔法使いの元へ行きました。驚くオズの魔法使いに、民衆に真実を話すように詰め寄りますが、そこへ護衛隊のフィエロが駆けつけました。

エルファバはこれまでかと覚悟をしますが、意外なことにフィエロはエルファバを助けようとします。そこへ遅れてきたグリンダはその様子を見て驚きます。

「僕はエルファバと行く」。フィエロは叫ぶと、自由の身になって心を入れ替えた翼を持った猿軍団とともに、エルファバの棲家へ行きました。

エルファバはフィエロの気持ちが未だに信じられませんが、フィエロはエルファバに「僕の見方が変わっただけだよ」と言います。2人は恋人として一夜を過ごしました。

その頃、2人に逃げられたオズの国では、天候を操れるマダム・モリブルがエルファバをおびき寄せようと、竜巻を呼び起こしていました。

巨大な竜巻はオズの国を破壊し、マンチキン国内でボックを探すネッサローザを襲います。ネッサローザは飛んできた家の下敷きになって死んでしまいました。

妹の不幸を察知したエルファバはその現場へ行き、そこに来ていたグリンダと鉢合わせました。フィエロの件もあって2人は殴り合いのけんかを始めます。

そこへ憲兵が現れてエルファバを捕えました。「罠だったのね」と悔しがるエルファバですが、後を追ってきたフィエロがまたしても彼女を助けて逃がしてやります。

自分の代わりにフィエロが捕まったことを知ったエルファバ。彼が拷問に耐えられるよう、必死に呪文を唱えます。

善いことをしようとしても全部裏目に出てしまうことに失望したエルファバは、もう善いことはしないと心に誓って、オズの魔法使いとの決戦に臨むことにしました。

その頃、オズの魔法使いは、カカシとブリキ男、それに臆病なライオンを連れたカンザスから来た少女・ドロシーと会っていました。

ブリキ男は、言わずと知れたあのボックです。臆病なライオンは昔エルファバが宮殿の檻から逃がしてやった子ライオンでした。彼らはエルファバに対して強い恨みを持っていました。

この一行を自宅へ帰らせる条件として、悪い魔女を倒してその証として箒を持ってくるようにと、オズの魔法使いは言いました。民衆にも、悪い魔女を殺せと、焚きつけます。

国中が「打倒!悪い魔女」コールで揺れる中、宮殿にいたグリンダをエルファバが訪ねました。

「グリンダ、あなたはいつも大勢の友達がいたわね」「ええ、エルファバ。でも親友はあなただけよ」

2人はこれが最後と心に誓って和解をします。そこへ猿軍団の隊長が手紙を持ってきました。どうやら取り押さえられたフィエロの死を知らせる手紙のようでした。

全てに疲れたエルファバは、グリンダに「グリムリー」を授けました。そして、これから起こるであろう悲惨な現場を見られないよう、グリンダを別の部屋に隠れているように言い残し、ドロシーに成敗されることにしました。

悪い魔女を退治したドロシーたちが去った後には、エルファバ愛用の不格好な黒い帽子とエルファバが母の形見と言っていたお酒の小瓶しか残っていませんでした。

そこへ猿軍団の隊長がやって来て、何ごとかをグリンダに伝えました。

血相を変えたグリンダはオズの魔法使いの元へ行きます。「これに見覚えがないか」とエルファバの持っていた緑の酒瓶を見せました。

それはエルファバの母がその小瓶の酒を飲んで、見知らぬ男と浮気をしたもので、その相手こそオズの魔法使いだったのです。

「娘だったのか」つぶやくオズの魔法使いに、グリンダは、「あなたも本性を知られたくないなら、自分らしいやり方でオズの国から去って下さい」と告げます。

次にグリンダは、マダム・モリブルの元へ行き、「オズの魔法使いは気球で別の国に行くようだからあなたも身の振り方を考えたら」と言いました。マダム・モリブルは憲兵に連れていかれました。

その頃、エルファバの黒い帽子が残った床にあった地下室の扉を一人の男が開けました。それは死んだと思われたフィエロでした。

扉の中からは元気なエルファバが出てきました。2人とも生きていたのです。

エルファバは自分たちの無事をグリンダに知らせたいけれど、無理だとあきらめました。それから2人でオズの国を去ります。

グリンダは「悪い魔女が死んだ」というニュースを民衆に告げて、オズの国の平和と繁栄を祝っていました。

悪い魔女と善い魔女として語られるふたりの、眩しくて切ない物語はこうして幕を閉じました。

映画『ウィキッド 永遠の約束』の感想と評価


(C)Universal Studios. All Rights Reserved.

完結編での永遠の約束

悪い魔女のエルファバと善い魔女のグリンダという2人の魔女の友情物語が見事に完結を迎えました。オズの魔法使いがそっとオズの国を去り、エルファバが死んだとされたことで、オズの国に平和が戻ってきたということです。

勧善懲悪のストーリーですが、エルファバとグリンダにとっては、それまでの人生とこれからの人生を天秤にかける大勝負の対決を交えた物語でした。

外見も性格も正反対のエルファバとグリンダが、大学生の時に出会ってから紡いできた友情は、色あせることなく、ファンタジックな世界観とともに印象深く描かれています。

2人の友情は自分にないものを相手に求めた証とも言えます。物語の集大成となる本作では、それぞれに痛みと哀しみを抱えながらも、その友情はなお繋がっており、永遠に強靭な絆を結ぶことになると予測できました。

「悪い魔女が死んだ」というニュースは、エルファバに被せられた汚名が剥がれ落ちたと考えてよいでしょう

エルファバもグリンダも、大きな喪失感を抱きながらも、それぞれの異なる生き方を歩むのです。力強く我が道を行く2人に勇気をもらうラストでした。

陰と陽、対照的な生き方


(C)Universal Studios. All Rights Reserved.

さて、ここでさらに注目したいのは、あまりにも対照的なエルファバとグリンダのことです。

先ほども触れましたが、見た目も性格もあまりにも正反対の2人は、その生き方も真逆なのです。

必要以上に人前に出ないエルファバに比べ、グリンダは常に皆の中心にいる人気者。ですが、人気者でありたいために人知れず努力を重ねてきたのです。

それはオズの国に住んでからも変わりません。グリンダはこれでいいのかと一抹の不安を抱きながらも、オズの国において自分に与えられた心地良い役職を手放せないでいます。

エルファバはそうではありません。動物たちの言葉を封じ込め、「グリムリー」の呪文も読めないのに独裁者的な存在になりつつあるオズの魔法使いに対して強い不信感を持ち、反逆の烽火をあげました。

自分たちの性格そのままの生き方をする2人。民衆は魔法にかかったようにエルファバに対して敵対心を持ちますが、エルファバはその誤解を解こうと努力します。

嘘や偽りを見抜けない人やわかってもそれに背けない人は大勢います。そんな弱い気持ちの人たちに比べ、たったひとりで理不尽な現実に立ち向かっていく勇気を、エルファバは物語の中で示しています

善い魔女とグリンダが称えられるのなら、エルファバは、まさにダークヒーローと言えるでしょう。

まとめ


(C)Universal Studios. All Rights Reserved.

2003年の初演から20年以上にわたり愛され続ける大ヒットブロードウェイミュージカル『ウィキッド』。その物語を映画化した2部作の後編『ウィキッド 永遠の約束』をご紹介しました。

善い魔女・グリンダが登場するシーンは、清楚で明るく精錬された美しさで観客を楽しませてくれます。一方の悪い魔女・エルファバの周囲は、いつも暗く陰気な感じがつきまとった雰囲気を醸し出しています。

ストーリーばかりか、背景のこんな上手い演出に、思わず映画の世界に引きずり込まれることでしょう。

前編から続く2人の魔女の物語は、ファンタジックな世界観とともに、真の友情とは何かをしっかりと観客へ伝えてくれました


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