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『君が最後に遺した歌』映画原作ネタバレあらすじと感想評価の結末。実写でキャストの道枝駿佑と三木孝浩監督が再タッグを組んだ感涙必至のラブストーリー

  • Writer :
  • 星野しげみ

一条岬の小説『君が最後に遺した歌』が映像化され、2026年3月20日(金・祝)全国公開!

第26回電撃小説大賞(メディアワークス文庫賞)を受賞した『今夜、世界からこの恋が消えても』の作者・一条岬による泣けるラブストーリーの第2弾『君が最後に遺した歌』。

歌の作詞・作曲をそれぞれ担当して歌作りをした彼ら。惹かれあいながらも、運命に翻弄される男女の10年にわたる恋愛物語です。

このたびこのラブストーリーが、映画『今夜、世界からこの恋が消えても』(2022)と同様に、道枝駿佑(なにわ男子)と三木孝浩監督が再タッグを組んで映画化されます。

待ち遠しい映画公開に先駆けて、小説『君が最後に遺した歌』をネタバレありでご紹介します。

小説『君が最後に遺した歌』の主な登場人物

【水嶋春人】
詩を作ることが趣味の高校生

【遠坂綾音】
春人の同級生。歌作りに打ち込むが難病を抱えている

小説『君が最後に遺した歌』のあらすじとネタバレ


(C)一条岬『君が最後に遺した歌』(メディアワークス文庫/KADOKAWA 刊)」

桜で賑わう3月。水嶋春人は古い型の車のハンドルを握って、ライブ会場へ向かっていました。

春人はこの後、ハンドルをギターに持ち替えて、生まれて初めてのライブに出演することになっていたのです。助手席には、今の春人の‟最愛の彼女”が座っています。

「それで2人はどうやって知り合ったの?」。

春人は高校生の頃、遠坂綾音とタッグを組んで歌を作っていました。その頃の話はほとんど彼女にしたことがありません。

春人はぽつりぽつりとその話を語り始めました。

※※※※※※※※※※※※※※

高校2年の水嶋春人は、小学1年生の時に交通事故で両親が他界し、祖父母に育てられていました。

高齢の祖父母に配慮しながら勉学をする春人。いつの間にか、図書館通いをし詩を書くことが大好きな少年になっていました。

ある日、職員室で春人が文藝コンクール用に出す詩を担任の先生が読み上げているのを、用事があって職員室に来ていた同級生の遠坂綾音が聞いていました。

「水嶋くんって、詩を書いていたの?」と綾音から声をかけられたのが、2人が言葉をかわした最初でした。

美少女でありながら、どこかクラス内で一線を引いているように見える綾音。意志が強く、強固な女性のイメージそのままの綾音はいつしか「鉄の女」と呼ばれていたのです。

クラスメートからは少し距離を取っていたという点では、春人も「鉄の女」と同じでした。

その後、綾音はこっそりと自分のメッセージアプリのIDを春人に教えました。春人がアプリを登録すると、そこに綾音から音楽ファイルが送られてきました。

それは、春人が作って先生が朗読していた詩を綾音がアカペラで歌ったものでした。春人は圧倒的な歌の上手さに驚きます。2人はそれからアプリでのやり取りを始めるようになります。

しばらくして、春人は綾音から「一緒に歌を作ってほしい」と頼まれ、春人が作詞、綾音が作曲・歌唱を担当する共同制作が始まりました。

共同で作業をするようになって、綾音は自分が「ディスレクシア」という難病であることを明かしました。

この病気は、文字が歪んで見えたりかすむため、音読ができにくく、また書くことも鏡文字を書いたり、形が崩れたりして記号のような文字になったりする病気です。

このために、綾音は歌詞を自力で書くことができなかったのです。春人は彼女の「言葉」となり、2人は次第に惹かれ合っていきます。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには小説『君が最後に遺した歌』ネタバレ・結末の記載がございます。小説『君が最後に遺した歌』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

春人と綾音の音楽活動は順調にすすみ、綾音のライブ演奏も評判になっていきます。

高校3年生になると、綾音のことを大きなオーディションに推薦したいという人も現れ、春人と綾音は進路に悩みます。

祖父母の老後を看る春人は、地元で安定した公務員の道を選ばざるを得ず、オーディションに合格したらプロデビューができる綾音との分岐点に立っていました。

春人と一緒にいたいという綾音ですが、地元を離れられない春人は将来成功しそうな綾音の夢を壊したくないと、自ら身を引く決断をします。

高校3年生の夏。綾音はひとりでオーディションを受け、合格しました。春人は綾音から「最終審査、受かった。来年の4月にデビューする」という短いメッセージをもらいました。

年があけて3月、卒業式の次の日に、綾音は東京へ旅立ちました。春人は最後に綾音からもらった手紙を大事にしまいます。

そこには、「春人とずっと一緒にいられるような恋をしたいと思っています。また春人と会える日を私は夢見ています。夢みてもいいよね?」と書いてありました。

4月に「綾音」という名でデビューした「遠坂綾音」。どんどん有名になる綾音に、春人は彼女は手の届かない人になったと思いました。

月日はめぐり、綾音と別れて3年半がたちました。他界した祖父母の家で春人は一人で暮らし、代わり映えのない日々を送っています。

ある日、知人から綾音のライブコンサートのチケットをもらい、そっと見に行きました。

綾音との思い出にしっかりと幕を下ろして、新たな自分で歩き出すんだと決意を固めたころ、ラストの歌が流れました。

曲名は『春の人』。その歌の歌詞を噛みしめて、春人が席を立って自販機のそばにいるとき、携帯電話が鳴り、懐かしい綾音の声がしました。

「すぐ行くから待って」。綾音はずっと春人が来るのを待っていたのです。

「会いたかった」と嬉しそうに語る彼女に、春人も「僕もだよ」と本心を打明けます。

「綾音の人生の邪魔をしたくなかった」という春人に、綾音は「私はずっと春人が好き」と言いました。

2人はそれからもたびたび会うようになり、仲の良い恋人になりました。

ある日、綾音の体調が悪くなり、妊娠かもしないと病院へ。綾音はそこで産婦人科の妊娠検査と身体の精密検査を受けました。

結果はめでたく妊娠! と同時に、免疫に関する重篤な病を発症しており、余命1年半と宣告されたと言います。

ショックを受ける春人。でも綾音は前向きです。春人の子供を産みたいと言います。

「じゃあ、結婚しよう」。

病気を理由に芸能界を引退した綾音が故郷に戻ると、2人はささやかな結婚式をあげました。

その後、懸命な治療や活動を続け、綾音は女子を出産。死ぬまでにやりたいことを箇条書きにしたリストにそって、綾音は余命を過ごします。

出産から1年後、綾音は若くしてこの世を去りました。

※※※※※※※※※※※※※※

今の春人の最愛の彼女は、綾音との間にできた実の娘でした。

春歌と名付けた娘も綾音そっくりの音楽の才能があり、音楽活動をしています。

綾音と同じように高校3年生でレコード会社のオーディションを受け、この4月に歌手デビューが決まりました。

春人がギターを演奏し、春歌が地元で行ったライブが始まりました。春歌が最後に歌うのは、父と母が一緒に作った歌でした。

曲名:『春の歌』  作曲:遠坂綾音  作詞:水嶋春人  歌唱:春歌

「僕らの娘が、懐かしい希望の歌を奏でた。君が遺した歌が、花咲くように、世界に響き続けている」と、春人は誇らしげに思います。

小説『君が最後に遺した歌』の感想と評価

クラスで鉄の女と呼ばれている美少女の綾音から「歌詞を書いて欲しい」と頼まれた主人公・春人。軽い気持ちで引き受けたのですが、やがて綾音が依頼した理由がわかり、春人は綾音に惹かれていきます。

作詞を春人、作曲・歌唱を綾音が担当して作った2人の楽曲は、共同作品と同時に2人の大切な思い出の曲となりました。

高校3年生を迎え、人生の岐路にたった2人。地元で公務員にならざるを得なかった春人と、オーディションに合格し上京してデビューをする綾音。

春人は綾音の将来を壊したくないと自ら身を引きますが、綾音はいつも春人のことを思っていました。

別れてからしばらくして綾音が有名歌手になった頃、初めて春人は綾音のコンサートに行き、その歌を聞きます。

それは春人にしかわからない、綾音の恋心を歌ったものでした。今でも春人を思う綾音の気持ちを知り、自分もまた綾音を忘れられないでいることに気が付きます。

もどかしい青春ラブを体験してやっと結ばれた2人ですが、神様は過酷な運命を用意していたのです。

病気によって余命を宣告された綾音は、それでも必死に自分のすべきことを一つずつ叶えていきました。そして最後に遺したのは……、春人との大切な思い出の歌だったのです。

この歌は綾音の遺書であり、形見であり、遺言でもありました。綾音を見送ったあとも春人への至上の愛に満ちたその歌によって、春人は支えられていると言えます。

歌を作り上げた綾音の胸中を思うと、涙が止まりません。

映画『君が最後に遺した歌』の見どころ


(C)2026「君が最後に遺した歌」製作委員会

本作を手がけたのは、『今夜、世界からこの恋が消えても』(2022)で道枝駿佑とタッグを組んだ三木孝浩監督。

韓国リメイク版の『今夜、世界からこの恋が消えても』(2026)もNetflixで配信されるなど、感動を呼ぶヒット作の生みの親です。

2026年度もすでに公開されている監督作品の『ほどなく、お別れです』に続き、本作でも人の心に刺さる恋愛を映像化されていることでしょう。

また脚本は、『君の膵臓をたべたい』(2017)などを手掛けた吉田智子。音楽は映画『』(2020)の音楽プロデューサー・亀田誠治が担当します。

ラブストーリーの生みの親と言える精鋭のクリエイターたちが集結しました。音楽の世界が本作の舞台でもあるので、その楽曲にも注目です。

そして、主役の春人を演じるのは、三木孝浩監督と再タッグとなる道枝駿佑。綾音は、『モエカレはオレンジ色』(2022)で演技を評価された生見愛璃が務めました。

タイトルにもなっている‟君が最後に遺した歌”は、春人と綾音が高校生の頃に2人で作り上げた歌のことです。

純真に相手を思う気持ちに満ち溢れた歌は、映画でも観客の心を魅了すること間違いないでしょう。

映画『君が最後に遺した歌』の作品情報


(C)2026「君が最後に遺した歌」製作委員会

【日本公開】
2026年(日本映画)

【原作】
一条岬『君が最後に遺した歌』(メディアワークス文庫/KADOKAWA 刊)

【監督】
三木孝浩

【脚本】
吉田智子

【音楽プロデュース】
亀田誠治

【キャスト】
道枝駿佑、生見愛瑠、井上想良、田辺桃子、竹原ピストル、岡田浩暉、五頭岳夫、野間口徹、新羅慎二、宮崎美子、萩原聖人

まとめ


(C)2026「君が最後に遺した歌」製作委員会

文字の読み書きが難しい難病を抱える遠坂綾音と、詩を書くことが趣味の孤独な少年水嶋春人が共同作業で歌を作ります。いつしか心を通わせるようになった2人の切ない恋愛ストーリー『君が最後に遺した歌』。

誰にでも心に残る思い出の曲はあるでしょうが、本作での主人公・春人の心に残る曲は2人で最初に作った曲でした。春人が過去を振り返るたびにその曲は彼の心に流れてくることでしょう。

一途に人を思う気持ちをストレートに伝える、綾音の遺した最後の歌。想像するだけでも胸に刺さって来る曲だと思います。

映画化された『君が最後に遺した歌』は、2026年3月20日(金・祝)全国公開です。リアルな音楽がついた映像作品で、今一度春人と綾音のラブストーリーをご覧ください。






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