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『灰となっても』あらすじ感想と評価解説。ドキュメンタリーが記録した香港民主化デモ弾圧という“恐怖政治”の真実

  • Writer :
  • 谷川裕美子

映画『灰となっても』は2025年6月28日(土)に封切り後、9月20日(土)より大阪・シネヌーヴォ、9月27日(土)より神戸・元町映画館で全国順次公開!

香港出身のアラン・ラウ監督が、2019年に起きた香港の民主化を要求する大規模な抗議活動を銃弾を避けながら記録したドキュメンタリー『灰となっても』。

2025年6月28日(土)に封切り後、2025年9月20日(土)より大阪・シネヌーヴォ、9月27日(土)より神戸・元町映画館にて全国順次公開されます。

繁栄の地・香港から突如自由と平和が奪われます。「暴徒はいない」「暴政あるのみ!」と拳を振り上げる市民たち。

真実を伝える本作をご紹介します。

映画『灰となっても』の作品情報


(C)rather be ashes than dust limited

【日本公開】
2025年(香港・イギリス・カナダ合作映画)

【監督・撮影・編集】
アラン・ラウ

【作品概要】
香港出身のアラン・ラウ監督が、2019年に起きた香港の民主化を要求する大規模な抗議活動を記録したドキュメンタリー。

1000時間以上に及ぶ抗議運動映像をもとに映画として完成させました。

ニュース報道だけでは伝えることのできない現場の生々しい様子を、ジャーナリストとしての内なる葛藤と共に映し出します。

映画『灰となっても』のあらすじ


(C)rather be ashes than dust limited

2014年の雨傘運動に続き、2019年の逃亡犯条例改正案反対デモを発端に香港では民主化運動が大きなうねりとなっていきました。

デモ参加者は香港の人口の3割を占める約200万人(主催側発表)にまで膨れ上がりました。市民運と警察の衝突は日を追うごとに激化していきました。

フリージャーナリストのアラン・ラウ監督はその最前線でカメラを回し、香港の若い世代の勇ましさや恐れを知らない心、そして香港警察当局の冷酷さと残酷さを記録していきます。

映画『灰となっても』の感想と評価


(C)rather be ashes than dust limited

ごく普通の生活と自由が、突然にして弾圧により奪われる恐怖を映し出す壮絶なドキュメンタリーです。

自由と選挙権を求める非武装の国民に対し、容赦なく銃弾を放つ警官たち。強大な権力によって、次々に武力で弾圧されていく様は衝撃的です。

イギリスの植民地から、中国に受け渡された香港の苦しみは、想像以上のものでした。アイデンティティを守ることすら難しい状況下でも、彼らは祖先から継承した「運命は自身の手で切り開け」という強い思いのもと、声を上げ続けます。

デモの後、愛する故郷が美しくあってほしいという切なる願いから、若者たちが散らかった道路を片付けています。彼らの祖国を憂う悲しみを思うと、強く心を揺さぶられます。

香港に残った者も、国を去った者も、誰もが傷つき苦しんでいます。アラン・ラウ監督もその内の一人です。

亡命生活の中で、新たな存在意義を見出すのが難しい中、アラン・ラウ監督はこの映画がそんな自分を救ってくれたと語っています。

「最悪の暴政だけでなく、人間の精神の最も優れた部分と勇敢な部分を見てきた」「全体主義的な政府が私たちの家や表現の自由を奪っても、私たちの誇りや歴史を奪うことはできない」「そして何よりも、私たちの存在、戦う意味を消すことはできない」

これらの監督の言葉の中に、すべての香港人の思いが詰まっているように思えてなりません。

まとめ


(C)rather be ashes than dust limited

何度も訪れる絶望に屈することなく、声を上げ続ける人々の強い思いに胸打たれる『灰となっても』。

政府・警察の市民弾圧は凄まじく、これらの映像が現実とはにわかには信じられません。中国の恐怖政治がどれほど恐ろしいものか突きつけられます。

自国の国民に対し銃口を向け、ひどい副作用も起こさせる催涙ガスを撒くなど、とても正気の沙汰とは思えません。しかし、これらは紛れもない真実です。

香港の自由を認めることは、人間としての尊厳を守ることそのものです。

香港やウクライナで起きていることは、いつどこで起きてもおかしくありません。一人ひとりが現実から目を背けず、団結することが大切だと改めて教えられる一作です。

映画『灰となっても』は2025年6月28日(土)に封切り後、9月20日(土)より大阪・シネヌーヴォ、9月27日(土)より神戸・元町映画館で全国順次公開されます。



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