連載コラム『だからドキュメンタリー映画は面白い』第88回
今回紹介するのは、2025年7月11日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか公開の『ハンス・ジマー&フレンズ ダイアモンド・イン・ザ・デザート』。
映画音楽の巨匠、ハンス・ジマーのライブパフォーマンスを収めたコンサート映画です。
【連載コラム】『だからドキュメンタリー映画は面白い』記事一覧はこちら
CONTENTS
映画『ハンス・ジマー&フレンズ ダイアモンド・イン・ザ・デザート』の作品情報
(C)RCI Global LLC
【日本公開】
2025年(アメリカ・イギリス合作映画)
【原題】
Hans Zimmer & Friends: Diamond in the Desert
【監督】
ポール・ダグデール
【製作】
サイモン・フィッシャー、スティーブン・コフスキー、マイケル・マルト、オマー・サーブ、ジョン・フェザーストーン
【製作総指揮】
ジェリー・ブラッカイマー、スティーブン・コフスキー、マイケル・マルト、オマール・サーブ、ポール・ダグデール
【撮影】
ブレット・ターンブル
【編集】
サイモン・ブライアント、ジャック・チュート、ティム・ウールコット、レグ・レンチ
【キャスト】
ハンス・ジマー、ビリー・アイリッシュ、クリストファー・ノーラン、ドゥニ・ヴィルヌーヴ、フィニアス、ジェリー・ブラッカイマー、ジョニー・マー、ファレル・ウィリアムス、タニヤ・ラポイント、ティモシー・シャラメ、ゼンデイヤ
【作品概要】
映画音楽の巨匠ハンス・ジマーのライブパフォーマンスを映像収録し、クリストファー・ノーラン、ドゥニ・ヴィルヌーヴ、ファレル・ウィリアムス、ティモシー・シャラメなどといった豪華トークゲストとの対談とともに上映。
「エルトン・ジョン・ライヴ Farewell From Dodger Stadium」などのコンサート映画や音楽ドキュメンタリーで高く評価された映像作家ポール・ダグデールが監督、ジェリー・ブラッカイマーが製作総指揮に名を連ねます。
映画『ハンス・ジマー&フレンズ ダイアモンド・イン・ザ・デザート』のあらすじ
(C)RCI Global LLC
『ライオン・キング』(1994)、『グラディエーター』(2000)、「ダークナイト」トリロジー(2005~12)、『インターステラー』(2014)、『DUNE デューン 砂の惑星』(2021)など、数々の映画音楽を手がけてきたハンス・ジマー。彼が手がけた映画音楽の名曲の数々を、壮大なライブパフォーマンスとして収録。
ドバイを象徴するコカ・コーラ・アリーナや万博会場エキスポ・シティ・ドバイ内のアル・ワスル・プラザ・ドームをはじめ、アラビア砂漠の砂丘、ブルジュ・アル・アラブなどさまざまな場所を舞台に、ジマーのバンドと世界屈指のオーケストラが演奏を繰り広げます。
また、シンガーソングライターのビリー・アイリッシュ、映画監督のクリストファー・ノーラン、ドゥニ・ビルヌーブ、映画プロデューサーのジェリー・ブラッカイマー、俳優のティモシー・シャラメ、ゼンデイヤといった関係者とも対談。作品や創作の裏側について語ります。
映画音楽の名匠の魅力を余すことなく網羅
映画『ハンス・ジマー&フレンズ:ダイアモンド・イン・ザ・デザート』より「パイレーツ・オブ・カリビアン」演奏シーン
これまでに、あらゆるメディアを通じて500以上のプロジェクトの音楽を手がけ、それらの作品が全世界で累計280億ドル以上の興行収入を記録。アカデミー賞2回、ゴールデングローブ賞3回、グラミー賞5回、アメリカン・ミュージック・アワード、そしてトニー賞など、数々の栄誉に輝くハンス・ジマー。
本作『ハンス・ジマー&フレンズ ダイアモンド・イン・ザ・デザート』は、彼が手がけた映画サントラのスコアを、ライブパフォーマンスとして収録したものです。
タイトルの「ダイアモンド・イン・ザ・デザート」が象徴するように、アラビア砂漠の砂丘をバックに、オスカー作曲賞に輝いた『DUNE デューン 砂の惑星』の「アトレイデス公爵家」をオープニングにスタート。
続いてドバイで最大規模を誇るコカ・コーラ・アリーナステージでの『インセプション』の「モンパサ」に入って以降は、自らもギターやピアノを弾きならすジマーを筆頭に、チェリストのティナ・グオ、ギタリストのガスリー・ゴーヴァン、ベーシストのフアン・ガルシア・ヘレロスといったパフォーマーたちの協演を余すことなく活写。
また演奏だけでなく、『DUNE デューン 砂の惑星』でのロワール・コトラー、『グラディエーター』でのリサ・ジェラルドらによる荘厳な歌声も挟まれ、まさに劇場に居ながらにしてライブを疑似体験できます。
フレンズが明かす巨匠の素顔と功績
(C)RCI Global LLC
音楽はもちろん、ジマーのパーソナルな面も垣間見ることができます。
大きなステージ上で、『マン・オブ・スティール』(2013)のテーマ曲を小さなアップライトピアノで雄大に奏でたかと思えば、その後MCとして「次は古代ローマ時代の曲です」と告げ、大いに観客を沸かせます。
「でも、『グラディエーター』ではありませんよ」との言葉に再び沸き立たせ、すぐさま「嘘です」と返し、三度観客を沸かせます。
そして本作のもう一つの見どころが、曲の合間に挟まれた「フレンズ」=ゲストたちとの対談。
ジマーにライブツアーを勧めたファレル・ウィリアムスが「あなたが音で彩りを加えてくれるから、観客は映画のメッセージを受け取ることができる」とその才能を称え、ジェリー・ブラッカイマーは「現役で最高の作曲家だ」と絶賛。
「『デューン 砂の惑星 PART2』では、ティモシー・シャラメがあなたの音楽が演技のヒントになった」と語り、ゼンデイヤは「私が小さい頃から観てきた映画すべてにあなたの音楽があった」と、各々がジマーサウンドの功績を語っていきます。
(C)RCI Global LLC
2025年5月にキャリア初となる日本公演を横浜と名古屋で開催したハンス・ジマー(アジアツアーでのメインチェロは日本人チェリストのMariko【村中麻里子】が担当)。
残念ながら足を運べなかったという方も、そして幸運にもライブ体験できた方も、スクリーンでジマーサウンドに存分に浸れるまたとない機会です。
次回の連載コラム『だからドキュメンタリー映画は面白い』もお楽しみに。
【連載コラム】『だからドキュメンタリー映画は面白い』記事一覧はこちら
松平光冬プロフィール
テレビ番組の放送作家・企画リサーチャーとしてドキュメンタリー番組やバラエティを中心に担当。『ガイアの夜明け』『ルビコンの決断』『クイズ雑学王』などに携わる。
ウェブニュースのライターとしても活動し、『fumufumu news(フムニュー)』等で執筆。Cinemarcheでは新作レビューのほか、連載コラム『だからドキュメンタリー映画は面白い』『すべてはアクションから始まる』を担当。(@PUJ920219)


































