連載コラム『映画という星空を知るひとよ』第173回
2023年10月27日(金)より全国ロードショーされる映画『ドミノ』。ベン・アフレックとロバート・ロドリゲス監督の最強タッグが贈る《アンリアル》エンターテインメント超大作です。
突如姿を消した娘を探す父が、事件の鍵を握る“絶対に捕まらない男”を追う中で、現実と見紛う“世界”に踏み込む姿を描きます。
娘を一心に探す父をベン・アフレックが演じ、二重三重に用意された“現実世界”の中で、真実を探し求めます。
ラストまで続くどんでん返しの連続から目が離せません。最後までスクリーンに釘付けになることでしょう。
映画『ドミノ』の作品情報
【日本公開】
2023年(アメリカ映画)
【原題】
HYPNOTIC
【監督・原案・編集】
ロバート・ロドリゲス
【脚本】
ロバート・ロドリゲス、マックス・ボレンスタイン
【音楽】
レベル・ロドリゲス
【キャスト】
ベン・アフレック、アリシー・ブラガ、J・D・パルド、ハラ・フィンリー、ダイオ・オケニイ、ジェフ・フェイヒー、ジャッキー・アール・ヘイリー、ウィリアム・フィクトナー
【作品概要】
映画『ドミノ』は、俳優ベン・アフレックとロバート・ロドリゲス監督がタッグを組み、事態が二転三転していく様子を描いたサスペンス。行方不明になった娘を探す刑事が“絶対に捕まらない男”を追いかけるうちに、未踏の世界へ踏み込んでいきます。
主人公の刑事ロークを演じるのは、ベテラン俳優ベン・アフレック。ロバート・ロドリゲス監督とハリウッド映画最強のタッグを組み、どんでん返しの連鎖が用意された世紀の《アンリアル》エンターテインメント超大作です。
映画『ドミノ』のあらすじ
ある日、最愛の娘が行方不明になり、心身のバランスを崩しながらも仕事に復帰していた刑事ローク(ベン・アフレック)のもとに、銀行強盗のタレコミが入ります。
「貸金庫の23番」という情報をもとに現場に急行したロークが貸金庫を開けると、そこには行方不明になった娘の写真が一枚残されていました。
屋外ではトラックが車をなぎ倒しながら横転し、怪しげな男(ウィリアム・フィクナー)が登場します。2人の警官を伴ったロークが男を屋上に追い詰め「娘はどこだ?」と問い詰めます。
しかし、男が「犯人は彼では?」とロークの方を見て言うと、2人の警官は暗示をかけられたように銃口をロークに向けました。一体何が起こったのか。
呆然とするロークに「2人を責めるな刑事さん」という言葉を残して、男は屋上から飛び降りて姿を消しました。
突然現れたその男が娘の行方を知っていると直感したロークは、捜査線上で出会った占い師ダイアナ(アリシー・ブラガ)に男の正体と目的を問いかけます。
男の秘密を知るダイアナは「彼は脳をハッキングしてる。その力で世界を作り変えようとしてるの」と衝撃的な言葉を口にしました。
娘の失踪の鍵を握る“絶対に捕まらない男”を追う父は、やがて現実と見紛う“世界”へと踏み込んでいきます……。
映画『ドミノ』の感想と評価
主人公ロークの娘が公園で行方不明になりました。誘拐事件かと思われたのですが、どうもそのような感じではありません。
ロークは直感で娘の身に何か起こったことを悟ります。娘の居所を知っていると思われる謎の男を追いかけ、ロークはどんどん謎めいた世界へ引きずり込まれていきました。
他人の脳をハッキングし、自分の思い通りにできる能力を持つ男。彼は自身の力によって、全世界を作り替えようとしていました。言葉を変えれば、自分の命ずるままに動くロボットを大量に作りあげ、全世界を支配しようとしているのです。
恐いのは、正しいと思い込んでいる自分の記憶も、作られたものかもしれないということ。脳をハッキングされているのですから、自分の記憶もすり替えられたものかもしれません。
過去も現実も未来すら全部が疑わしく思えますから、何を信じていいのかわからない恐怖を観客も味わうことになります。
そして、ラストに待っているとんでもないどんでん返しに、ヤラレタ感は否めないでしょう。すべての伏線を確認するために、もう一度最初から観たくなる不思議な作品です。
まとめ
ベン・アフレックとロバート・ロドリゲス監督がタッグを組んだサスペンス『ドミノ』をご紹介しました。
スクリーンの中では、文字通り「1つの世界が転んだら、すぐに隣の世界が転ぶ」という‟ドミノ倒し”のような現象が次々と起こります。全ては、ロークの‟娘を探す”一心から巻き起こる出来事でした。
操られた人々と命をかけて戦うローク。最後に用意された予想もしないどんでん返しに驚きは隠せません。何が真実でいつそれが判明してロークを救うのか。ぜひ、ご自分の目でお確かめください。
映画『ドミノ』は2023年10月27日(金)より全国ロードショー!
星野しげみプロフィール
滋賀県出身の元陸上自衛官。現役時代にはイベントPRなど広報の仕事に携わる。退職後、専業主婦を経て以前から好きだった「書くこと」を追求。2020年よりCinemarcheでの記事執筆・編集業を開始し現在に至る。
時間を見つけて勤しむ読書は年間100冊前後。好きな小説が映画化されるとすぐに観に行き、映像となった活字の世界を楽しむ。