大ヒット戦争アクション映画『エクスペンダブルズ』の続編!
サイモン・ウェストが監督を務めた、2012年製作のアメリカのPG12指定の戦争アクション映画『エクスペンダブルズ2』。
命知らずなエリート傭兵団「エクスペンダブルズ」は、過去にヴィレーナの一件で仕事を依頼してきたCIAのチャーチから、アルバニアの山中に墜落した輸送機の積荷の回収を依頼されます。
チャーチの部下マギーの協力のおかげで、エクスペンダブルズは無事積荷の回収に成功。しかしその積荷を狙う凶悪な犯罪集団が現れ、大切な仲間の1人を失ってしまうのです。
大ヒット戦争アクション映画『エクスペンダブルズ』(2010)の続編『エクスペンダブルズ2』のネタバレあらすじと作品の魅力をご紹介します。
映画『エクスペンダブルズ2』の作品情報
【公開】
2012年(アメリカ映画)
【監督】
サイモン・ウェスト
【脚本】
シルヴェスター・スタローン、リチャード・ウェンク
【キャスト】
シルヴェスター・スタローン、ジェイソン・ステイサム、ジェット・リー、ドルフ・ラングレン、チャック・ノリス、テリー・クルーズ、ランディ・クートゥア、リアム・ヘムズワース、ユー・ナン、ジャン=クロード・ヴァン・ダム、スコット・アドキンス、ブルース・ウィリス、アーノルド・シュワルツェネッガー
【作品概要】
『トゥームレイダー』(2001)のサイモン・ウェストが監督を務めた、アメリカの戦争アクション作品『エクスペンダブルズ』(2010)の続編です。
前作と同じく「大脱出」シリーズのシルヴェスター・スタローンを主演に迎え、「ワイルド・スピード」シリーズのジェイソン・ステイサムや『少林寺』(1982)のジェット・リー、「ダイ・ハード」シリーズのブルース・ウィリス、「ターミネーター」シリーズのアーノルド・シュワルツェネッガーらアクション俳優の主役級が多数出演しています。
映画『エクスペンダブルズ2』のあらすじとネタバレ
早撃ちの名手であり、銃器などの火器の扱いから格闘、航空機などの乗り物の操縦まで何でもこなす戦闘のエキスパートであるバーニー・ロス率いる命知らずなエリート傭兵団「エクスペンタブルズ」。
ネパール・シンドゥパルチョーク地区を拠点とする悪人たちに誘拐された中国人富豪の救出任務のため、戦車に改造した車でアジトに乗り込み、中国人富豪を救出したエクスペンダブルズ。しかし彼らが見つけ出したのは、その富豪だけではありませんでした。
エクスペンダブルズの商売敵、民間軍事会社の経営者トレンチ。エクスペンダブルズと同じ中国人富豪の救出を依頼されていましたが、捕まった挙句に拷問を受け、危うく殺されそうになっていたのです。
バーニーが敵に2発撃たれ、彼の右腕的存在であるリー・クリスマスとともに大勢の敵に囲まれたり、チームを乗せた大型輸送機がダムにぶつかりそうになったりと、激しい戦闘を繰り広げながらも、チームワークでピンチを乗り越えたエクスペンダブルズは見事任務を成功させました。
マーシャルアーツの使い手でありチームの一員イン・ヤンは救出した中国人富豪を送り届けるため、中国・湖北省で一旦チームから離れます。
拠点とするアメリカ・ニューオーリンズに帰還したエクスペンダブルズ。任務達成を祝う彼らの中には、クリスマスと復縁した恋人レイスの姿もありました。
クリスマスとレイスは前作『エクスペンダブルズ』(2010)で一度破局しています。さほど会えないどころか職業すら明かさないクリスマスに嫌気がさし、レイスが浮気したからです。
ですが、レイスが浮気相手の男に暴力を振るわれているのを知って、クリスマスは男とその仲間たちをボコボコにしました。
クリスマスがどんな職業をしているのか垣間見たレイスは、もう一度彼を信じてみることに。そんな2人のイチャつきっぷりに、彼の相談を受けていたバーニーは呆れました。
そんなバーニーに、射撃と空手の名手であるチームメンバーのガンナー・ヤンセンが化学の知識を披露します。
前作『エクスペンダブルズ』(2010)では、薬物依存症に陥りチームを危険に晒したせいで、チームをクビにされ一時的に敵対していたガンナー。
今は完全に立ち直り、チームに復帰して仲間のために戦っています。そんなガンナーは傭兵になる前は、マサチューセッツ工科大学(MIT)の化学工学の修士でした。
特殊相対性理論を紙ナプキンに書いてその化学の知識を披露するも、「特殊相対性理論なんか目じゃねえ」と言ってその紙ナプキンで鼻をかんだため、メンバーに呆れられてしまいました。
酒を飲みながら談笑する中、エクスペンダブルズに新たに加わった元SASR(オーストラリア特殊空挺部隊)の凄腕スナイパーであるビリー・“ザ・キッド”・ティモンズはバーニーに外で話せないかと声をかけます。
そしてバーニーに、「あなたのことを尊敬していますが、傭兵家業に馴染めなくて」と言い、傭兵稼業の引退を申し出ました。
腕が立つメンバーの早期引退にショックを受けるバーニー。そんな彼の前に、前作『エクスペンダブルズ』でのヴィレーナの一件で仕事を依頼してきたCIAのチャーチが現れ、アルバニア・ガザク山脈で墜落した中国の輸送機の積荷の回収を依頼します。
実はチャーチは、島を吹き飛ばし元CIA局員のジェームズ・モンローを殺害した挙句、自分から500万ドルを盗んだエクスペンダブルズを、真っ暗闇のグアンタナモの穴蔵送りにしたいほどに恨んでいました。
「それを見送ったのは、いつか自分への借りを返させるため。今日がその日だ」と、チャーチはバーニーを脅しました。
さらにチャーチは、120秒ごとに変わる輸送機の金庫のアクセスコード解読のために専門家マギー・チャンをCIAから派遣し、エクスペンダブルズに同行させると伝えました。
翌日。エクスペンダブルズはチャーチの部下であるマギーとともに、アルバニア・ガザク山脈の墜落現場へと向かいました。
マギーのおかげで、エクスペンダブルズはあちこちに散らばった輸送機の残骸の中から、無事積荷の回収に成功。墜落現場から引き揚げようとしたその時、霧の向こうから、悪魔のペットの山羊の刺青を入れた謎の武装集団が襲来します。
見張りのために別行動をとっていたビリーを人質に取り、武装集団はエクスペンタブルズに武装解除するよう脅します。
互いに銃を向け合い、一発触発状態となったエクスペンダブルズと武装集団。ビリーが殺されかけたその時、バーニーはやむを得ず皆に武器を捨てるよう命じました。
武装集団のリーダーは、さらに「積荷をよこせ」と要求。ビリー救出のため、クリスマスはマギーの代わりに積荷を彼らに渡しました。
さらに武装集団は、自分たちがここから立ち去るまで地面に伏せていろと要求し、バーニーたちはこの要求にも素直に従いました。すると武装集団のリーダーはヘリで引き揚げる際、エクスペンダブルズのシンボルマークであるドクロが刻まれた短剣を、ビリーの胸に突き刺したのです。
武装集団が乗ったヘリを追うことはせず、ビリーのもとに駆け寄るバーニーたち。バーニーがビリーの服のポケットにある手紙を受け取ったと同時に、彼は息を引き取りました。
ビリーの遺体を埋葬した際、バーニーは彼から預かった手紙の内容を読み上げます。その手紙は、ビリーがアフガンで看護師をしている恋人のソフィアに宛てた手紙でした。実はビリーは傭兵稼業で稼いだ金で、ソフィアに楽させてやりたいとバーニーに語っていました。
マギーから、積荷の中身は旧ソ連が5トンのプルトニウムを隠した鉱山の見取り図であると聞き出したエクスペンダブルズは、ビリーの仇を討つために武装集団の行方を探します。
その結果、武装集団の正体は「サング」という、金のためならば強盗・誘拐・殺人など何でもする犯罪武装集団であることが判明。クリスマスは飛行機に武器を取りに戻り、バーニーたちはサングが牛耳っているアルバニアの山の東側にある村に向かいます。
しかしその翌日、旧ソ連の陸軍基地内に戦闘訓練用に作られた50年前のアメリカの街で、バーニーたちは突如現れた大勢のサングのメンバーと銃撃戦を繰り広げることに。
持っていた銃は弾切れに、さらにサングの戦車まで現れ、バーニーたちは絶体絶命のピンチに陥りました。そんな彼らの危機を救ったのは、元アメリカ軍の特殊部隊員であり、バーニーの知人でもある老練なベテラン傭兵ブッカーでした。
ブッカーは、対テロ部隊などで採用されているH&K社のG36Cアサルトライフルと、対戦車ミサイルを使って瞬く間に大勢の敵と戦車を葬りました。
ブッカーはサングのことを最低のクズと嫌悪しつつ、彼らを相手に金を稼いでいました。
ブッカーはバーニーから同行を求められましたが、一匹狼であるため断りました。ですがその代わりに、サングのリーダーはヴィランという男であること、この先にサングを憎んでいる村があることを教えてくれました。
ブッカーと入れ違いで、クリスマスがバーニーたちのもとに到着。ブッカーが教えてくれた村に向かいます。
映画『エクスペンダブルズ2』の感想と評価
バーニーとチャーチが「軽い散歩」だと思っていた、墜落した輸送機から積荷を回収する任務。
しかしその積荷の中身が、旧ソ連が5トンのプルトニウムを隠した鉱山の見取り図だったことで、バーニーたちエクスペンダブルズに新たな脅威が襲いかかってきます。しかもその積荷を狙うサングは、バーニーたちの目の前で、人質に取ったビリーを殺害したのです。
エクスペンダブルズのチームの絆は深く強く、メンバー全員が仲間を大事に思っています。しかも生きるに値する若者が死んだという事実が、バーニーたちの復讐心に火をつけました。
自分たちよりも圧倒的な人数と戦力を誇るサングを相手に、トレンチやチャーチ、そして新キャラクターのブッカーという頼もしい男たちを味方につけたエクスペンダブルズが、村と空港で繰り広げていく銃撃戦と格闘戦は、どれも前作以上に迫力があって面白いです。
また前作『エクスペンダブルズ』(2010)ではカメオ出演だったトレンチ役のアーノルド・シュワルツェネッガーと、チャーチ役のブルース・ウィリスでしたが、本作では物語の序盤だけでなく物語の終盤にも登場。エクスペンダブルズとともに空港で壮絶な銃撃戦を繰り広げます。
なお鉱山に閉じ込められたバーニーたちをトレンチが助けに駆けつけた場面や、空港での銃撃戦の最中、トレンチ役のアーノルド・シュワルツェネッガーは「ターミネーター」シリーズで有名なセリフ「I’ll be back(また戻ってくる)」と口にしていました。
これには、「ターミネーター」シリーズならびにアーノルド・シュワルツェネッガーファンは特に歓喜した場面ではないでしょうか。それに対し、チャーチ役を演じるブルース・ウィリスが「戻りすぎだ」とツッコミを入れているのもまた面白いです。
まとめ
バーニー・ロス率いるエクスペンダブルズが、CIAのチャーチと暗号解読のプロであるマギー、商売敵であるトレンチと老練なベテラン傭兵ブッカーと協力して、冷酷かつ凶悪な犯罪武装集団「サング」と壮絶な銃撃戦を繰り広げていく、アメリカの戦争アクション作品でした。
本作の見どころは、ずばりエクスペンダブルズvsサングの戦いと空港での壮絶な銃撃戦、そしてクリスマスvsヘクター、バーニーvsヴィランの熱き男同士の戦いです。
アーノルド・シュワルツェネッガー演じるトレンチや、チャック・ノリス演じるブッカーが、作中でサングによって危機に瀕したエクスペンダブルズを救う場面は本当に格好良くてテンションが上がります。
また何といっても、本作の悪役である残虐非道な「サング」のリーダーであるヴィランを演じるのは、ヨーロッパ出身の肉体派アクション俳優ジャン=クロード・ヴァン・ダム!格闘家でもある彼が魅せるアクションは、悪役ながら思わず格好良いと惚れ惚れします。
実はジャン=クロード・ヴァン・ダムは、前作『エクスペンダブルズ』(2010)にガンナー・ヤンセン役として出演オファーされていましたが、シルヴェスター・スタローンとの交渉が決裂し不参加に終わっていたため、そのような状況の中で続編での出演が実現したのです。
主人公バーニー・ロスを演じるシルヴェスター・スタローンは、本作でのジャン=クロード・ヴァン・ダムの役柄について、「長年予期していた自分とヴァン・ダムとの大決戦であるため、良いものであるべきだ」と語っています。
前作以上の豪華キャストで贈る、ド派手で壮絶なガンアクションが楽しめる戦争アクション映画が観たい人に、とてもオススメな作品です。