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『ハッピーニューイヤー』あらすじ感想と評価解説。韓国恋愛群像劇をハン・ジミンとイ・ドンウク中心に描く|映画という星空を知るひとよ126

  • Writer :
  • 星野しげみ

連載コラム『映画という星空を知るひとよ』第126回

大晦日の夜、ホテル<エムロス>に集結した14人のドタバタのロマンスを描いた『ハッピーニューイヤー』。

『猟奇的な彼女』(2001)のクァク・ジェヨン監督が手がけ、ハン・ジミン、イ・ドンウク、カン・ハヌルら豪華キャストを迎えて描いた群像ラブストーリーです。

新年を目前にした大晦日に、ホテル<エムロス>で起こる騒動の数々……。性別も職業も違う14人の人々のそれぞれの恋愛模様が交差する中、失意に落ちる人もいれば奇跡の再会に心温まる人も。

それぞれの人生に出会うロマンスが新年を前に一度に花咲いたような映画『ハッピーニューイヤー』は、2022年12月9日(金)より新宿ピカデリーほかで全国公開

映画公開に先駆けて、映画『ハッピーニューイヤー』をご紹介します。

【連載コラム】『映画という星空を知るひとよ』一覧はこちら

映画『ハッピーニューイヤー』の作品情報


(C)2021 CJ ENM CORP., HIVE MEDIA CORP. ALL RIGHTS RESERVED

【日本公開】
2022年(韓国映画)

【原題】
HAPPY NEW YEAR

【監督】
クァク・ジェヨン

【脚本】
ユ・スンヒ

【出演】
ハン・ジミン、イ・ドンウク、カン・ハヌル、ユナ(少女時代)、ウォン・ジナ、イ・ヘヨン、キム・ヨングァン、ソ・ガンジュン、イ・グァンス、コ・ソンヒ、イ・ジヌク、チョ・ジュニョン、ウォン・ジアン

【概要】
『ハッピーニューイヤー』は、「猟奇的な彼女」のクァク・ジェヨン監督が手がけた群像ラブストーリー。

大晦日の韓国のあるホテルを舞台に、宿泊客やホテルスタッフに巻き起こるドタバタ恋愛劇を描きだします。

『密偵』(2016)のハン・ジミン、『ビューティー・インサイド』(2015)のイ・ドンウク、『ミッドナイト・ランナー』(2017)のカン・ハヌルら豪華キャストが集結しました。

映画『ハッピーニューイヤー』のあらすじ


(C)2021 CJ ENM CORP., HIVE MEDIA CORP. ALL RIGHTS RESERVED

高級ホテル<エムロス>は、クリスマスと新年を祝うホリデームードに満ち溢れています。

そこには、さまざまな事情を抱えた宿泊客やホテルスタッフが集まっていました。

15年間も男友達(キム・ヨングァン)への告白をためらっているホテルマネージャー(ハン・ジミン)。彼から自分が働くホテルで結婚式を挙げると告げられ、ショックを受けます。

新米ハウスキーパー(ウォン・ジナ)は掃除中に踊っているところを、イケメンで優秀、だけどちょっぴりクセのあるCEO(ドンウク)に見られてしまいます。

一方、ドアマン(チョン・ジニョン)は40年ぶりに初恋の相手(イ・ヘヨン)に再会。

さらに、人気アーティスト(ガンジュン)にクビを宣告されるマネージャー(イ・グァンス)や、渡り廊下で女子高生(ウォン・ジアン)に告白する男子高校生(チョ・ジュニョン)。

下積みを経てついにスターの座へ登り詰めた、人気アーティスト(ソ・ガンジュン)もいれば、人生に絶望して高級ホテルの屋上から飛び降りようとする就活生(ハヌル)も。

数時間後にニューイヤーが迫るなか、次から次へと舞い込んでくるドタバタ&ドキドキの数々。

ホテル宿泊客やスタッフ14人14色なロマンスが“ハッピー” な新年を迎えられるのか、気になる展開が繰り広げられます。

映画『ハッピーニューイヤー』の感想と評価


(C)2021 CJ ENM CORP., HIVE MEDIA CORP. ALL RIGHTS RESERVED

誰もが新たな気持ちで迎えたくなる「ニューイヤー」。特別な日を祝うためにホテルに宿泊する人も多いのではないでしょうか。

本作はそんな宿泊客でにぎわう、ホテル<エムロス>を舞台にしています。

華やかなツリーや色とりどりのディスプレイで飾られた年末年始のホテルは、ロマンチックなムードに満ち溢れていました。

そんなホテルに集まって来た14人は、年齢も性別もライフスタイルも実にさまざまで、ホテルの大晦日という時間を共有しながら、各自のラブストーリーが展開します。

作品を手がけたクァク・ジェヨン監督には、「多様なキャラクターが織り成す感情を、観客の皆さんに共感してほしい」という思いがあったそうです。

監督の思いもあれば、ほろ苦い失恋や甘酸っぱい初恋の記憶、胸ときめく恋の予感も、全部ひっくるめて大晦日の夜は更けていきます。

全ての人の想いを呑み込んで、新しい年がやって来る! その事実だけでも、ポジティブな気持ちになれる、とても楽しい作品です。

まとめ


(C)2021 CJ ENM CORP., HIVE MEDIA CORP. ALL RIGHTS RESERVED

『猟奇的な彼女』(2001)のクァク・ジェヨン監督が手がけた『ハッピーニューイヤー』をご紹介しました。

舞台は一流ホテルの<エムロス>。クリスマス、大晦日と続くホリデー向けのホテル内の装飾はとても豪華で目を楽しませてくれます。

おまけにワクワクする高揚感を一層高めるキャッチコピーは「だって、それでも、来年こそ運命の恋がしたい!」。

豪華なホテルで巻き起こる恋愛ドタバタ騒動の作品は、このキャッチそのままに、前向きの温かな気持ちにさせてくれます

クリスマス前に一足早く、聖なる夜の愛の奇跡を体験してみてはいかがでしょうか。

映画『ハッピーニューイヤー』は、2022年12月9日(金)より新宿ピカデリーほかで全国公開

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星野しげみプロフィール

滋賀県出身の元陸上自衛官。現役時代にはイベントPRなど広報の仕事に携わる。退職後、専業主婦を経て以前から好きだった「書くこと」を追求。2020年よりCinemarcheでの記事執筆・編集業を開始し現在に至る。

時間を見つけて勤しむ読書は年間100冊前後。好きな小説が映画化されるとすぐに観に行き、映像となった活字の世界を楽しむ。

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