映画『50回目のファーストキス』は、6月1日(金)より公開です。
2004年にハリウッドで制作されたロマンティックコメディ『50回目のファースト・キス』を『銀魂』『斉木楠雄のψ難』などのヒット作、話題作が続く福田雄一監督の手によって日本人キャストでリメイク。
アダム・サンドラーとドリュー・バリモアの主役カップルを山田孝之と長澤まさみが演じるほか、山田孝之の親友にムロツヨシ、長澤まさみの父親に佐藤二朗など、福田雄一映画ではお馴染みの面々もそろっています。
また、舞台もオリジナル通りにハワイのままで、現地でたっぷりとロケ撮影を敢行!
CONTENTS
映画『50回目のファーストキス』の作品情報
【公開】
2018年(日本映画)
【原作】
ピーター・シーガル
【脚本・監督】
福田雄一
【キャスト】
山田孝之、長澤まさみ、ムロツヨシ、勝矢、太賀、山崎紘菜、大和田伸也、佐藤二朗、生越千晴、小宮有紗、青山めぐ、桜井ユキ、想乃、逢沢りな、可知寛子、福田えり、小林万里子、安田カナ、尾畑美依奈、保坂聡
【挿入歌】
山崎まさよし「ONE MORE TIME ONE MORE CHANCE」
【作品概要】
山田孝之と長澤まさみの共演による、2004年に公開されたハリウッド作品『50回目のファースト・キス』のラブ・コメディ映画のリメイク版。
『銀魂』や『斉木楠雄のψ難』などで知られる福田雄一が曲本・監督を勤めています。
映画『50回目のファーストキス』のキャラクター
弓削大輔(山田孝之)
オアフ島のツアーガイドで天文学の研究者。プレイボーイ。
藤島瑠衣(長澤まさみ)
美術の講師だったが口実事故に遭い、 記憶障害になります。
ウーラ山崎(ムロツヨシ)
大輔の親友。
味方和彦(勝矢)
大輔のアルバイト先の上司。
藤島慎太郎(太賀)
瑠依の弟。筋トレ好き。姉を献身的に支えています。
高頭すみれ(山崎紘菜)
大輔の同僚。大輔に片思いを抱きます。
名取医師(大和田伸也)
瑠依の主治医。記憶障害の症状について詳しい先生。
藤島健太(佐藤二朗)
瑠依の父親。
映画『50回目のファーストキス』のあらすじとネタバレ
弓削大輔は日本の大学の派閥争いに辟易して、ハワイに単身、天文学の研究をしに来ています。
ただ、それだけでは食べていけないので、日本人向けのツアーガイドをしています。
実はガイドする女生と端から関係をもっていて、ガイドのされた女性は旅先で夢のようなひと時を味わえるたと思っているが、業界的には悪い評判も立っているプレイボーイ気質でした。
そんな大輔が車の故障したことで、何気なく入ったカフェで瑠衣という女性と出会い一目惚れします。
現地の親友ウーラから本当か?と疑われてしまいます。
自分でも信じられない思いがある中で、翌日も結局、同じカフェに行ってしまいます。
そこで、初めて瑠衣と会話をした大輔は、お互いの相性の良さを感じます。
瑠衣も同じような想いを抱いていたようで、次の日の朝も大輔はカフェに向かいました。
そこには同じ様に瑠衣がいた。昨日の感触の良さから気軽に話しかけた大輔に対して、瑠衣はまるで大輔のことなど知らないというような冷たい態度を見せます。
戸惑う大輔にカフェの店員のスーから瑠衣の秘密を知らされます。
瑠衣は一年前に交通事故に遭い、それ以来、彼女の記憶は一日おきにリセットされるというのです。
そのために大輔のことは、何も覚えていなかったのです。
瑠衣のことはあきらめるようにと言われた大輔は、逆にアプローチで失敗しても次の日には、またゼロからやり直せると開き直って瑠衣にアプローチを続けます。
それから大輔は時には大失敗をして怒らせたり、意外としっくりと行ったりそんな朝を繰り返していました。
一方、瑠衣の父親の健太と弟の慎太郎は、瑠衣が事故に遭った次の日を毎日演じる日々を過ごしていました。
スーの協力を得て瑠衣に朝食をいつものカフェで過ごさせ、家に帰ってくると真っ白なガレージの壁を用意して、一日かかる巨大な絵をかいて過ごさせます。
毎晩、父親健太の誕生日パーティをして、そして、瑠衣は眠りに落ちます。
その後、健太と慎太郎はパーティの片づけをして、ガレージの壁を白く塗りつぶし、特別に作った事故翌日の新聞を用意します。
いずれ、瑠衣が自分の顔を鏡で見て時間の流れを、突然知ってしまう時が必ず来るということは分かっていても、年間通して気候に変わりのないハワイという土地柄も手伝って、しばらくの間この同じ一日を繰り返していました。
その日は、突然訪れます…。
カフェに止めてあった瑠衣の車が車検切れを起こし、警官に注意されてしまいます。
車検期限はずっと後だと言い張る瑠衣、しかし、カフェにあった新聞の日付は、自分にとってははるか先の日付が記されています。
混乱する瑠衣をそばにいてなだめる大輔。瑠衣は大輔に付き添われて家に帰ってきました。
健太は真相を瑠衣に告げます。大輔のことを知っている様子の健太と慎太郎を見て、瑠衣は事実を受け入れます。
ショックの大きな瑠衣と大輔たちが向かったのは、瑠衣の治療を担当している研究所。
そこで瑠衣は自分の、そして多くの人の記憶障害を知ります。
翌日、すべてを忘れている瑠衣は、瑠衣から自分が好きな花と教わった百合の花と、事故からの瑠衣と世界の日々、そして、瑠衣を囲む人々からの愛情がこもったメッセージとまとめたDVDを送ります。
ショックを受ける一方で、瑠衣はどこか温かみを感じます。
思わずこのDVDを見るのは何度目かと健太に尋ねる瑠衣。しかし、このDVDはこの日が初めて。止まっていた瑠衣の中で起きた“新しい出来事”でした。
そして、瑠衣と大輔は、一風変わった恋人同士としての日々を過ごします。
それからの瑠衣は朝起きるとDVDを見て自分を知り、携帯で撮った動画で大輔との日々を知ります。
気持ちはいつまでたっても付き合いたての恋人のまま、その日のキスは瑠衣にとっては大輔とのファーストキスだった。
一方で、大輔の研究は大きな発見から大きな一歩を踏み出そうとしています。
大輔と瑠衣は喜び合いますが、その一方で瑠衣は自分と毎日新しい一日を過ごす大輔にとって、大きな負担になり、研究者として成長していく中で足かせになるのではという思いを抱きます。
そして、瑠衣は大輔に別れを告げて画像もすべて消去。
大輔にも彼女を思う気持ちがある反面、ワシントンから研究者として招聘を受けていることもあって、苦しい別れを受け入れます。
やがて大輔は旅立ちの準備を始め、瑠衣は大輔の存在だけを省いた新しい日々を生きていくことになります。
旅立ちの大輔の見送りに来た健太から、瑠衣は研究所での療養生活に入ったことを知らされます。
家族の負担にもなりつづけることも、瑠衣は避けて生きることを選びます。
一度は全てをあきらめた大輔だったが、そもそも何で諦める必要があるんだ?瑠衣と過ごしながら夢を叶えるという選択肢だってあるんじゃないかと考えます。
そして、出発直前の飛行機から飛び出すと、瑠衣のもとへと向かいます。
瑠衣の前に現れた大輔。不思議と瑠衣は大輔の存在を拒みません。
瑠衣は自分のアトリエに大輔を連れていく、そこに飾られていた絵は大輔の絵ばかりでした。
それから…。
瑠衣は朝、いつものように目覚めます。そこはハワイの家の部屋ではありません。目の前のメモにある通りDVDを再生すると、そこにはこれまで日々が映し出されます。
二人は改めて恋人同士となり、やがて結婚。大輔は研究者としても成功を収め二人は幸せな日々を過ごしていました。
瑠衣が部屋に出ると大輔と愛娘が彼女を迎えます。一瞬、戸惑いを感じた瑠衣だが、大輔と娘の顔を見ると幸せに満ちた笑顔を見せて二人を強く抱きしめ返します。
映画『50回目のファーストキス』の感想と評価
10年たって、やっと等身大に。
山田孝之と長澤まさみは、テレビや映画で部分的な共演はあったものの(『山田孝之のカンヌ映画祭』『銀魂』)、本格的な共演は2007年の映画『そのときは彼によろしく』以来、約10年ぶり。
この時は『世界の中心で愛を叫ぶ』以降の純愛映画ブームの真っただ中で、同じ原作者の『いま、会いにゆきます』も大ヒットしていて、同様な路線を狙っての映画化だったものの、原作に合わせた物語としたとき、2007年当時の二人では若すぎて、どうしても無理に背伸びをしているように感じました。
それから10年、二人も30代の大人の男女となったことで、本作『50回目のファーストキス』のようなラブストーリーも、無理なく演じられるようになったようです。
オリジナル版のアダム・サンドラー&ドリュー・バリモア共演の『50回目のファースト・キス』は、2004年の映画。
今更なぜこの作品をリメイクする候補に挙がったのかは若干首をかしげる部分もあるものの、主演を務めた山田孝之と長澤まさみの二人にとっては、結果的に絶好のタイミングとなったことだけは確かです!
まとめ
『銀魂』や『斉木楠雄のψ難』などのユニークな作風で、若い映画ファンから指示を受ける福田雄一監督。
福田監督が、アダム・サンドラーとドリュー・バリモアの『50回目のファースト・キス』を、どのように山田孝之と長澤まさみでリメイクしたか、そこを両作品を比較して見るのも面白いかもしれません。
映画『50回目のファーストキス』は、6月1日(金)より公開です。