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Entry 2021/07/11
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映画『ディープインパクト』ネタバレ結末感想とあらすじ解説。ディザスタームービーで名優ロバート・デュヴァルがSF地球消滅の危機に直面する!

  • Writer :
  • くろみずし

パニックSFムービーと見せかけたヒューマンドラマ『ディープ・インパクト』

映画『ディープ・インパクト』は、人類を滅亡させるほどの大きい彗星が地球に衝突してくること知り、世界は一瞬で恐怖に陥ります。危機に直面した人間たちを様々な視点から描き、それぞれのドラマに胸が熱くなる作品です。

ヒューマンドラマだけでなく、宇宙や地球が壊滅していくシーンの1990年代とは思えないほどのクオリティに注目です。

本作は、製作総指揮にスティーヴン・スピルバーグ、ミミ・レダーが監督を努めています。当時同時期に公開されていた『アルマゲドン』と設定が似ていることから話題になりました。

映画『ディープ・インパクト』の作品情報


TM & COPYRIGHT(C)(2014) BY DREAMWORKS L.L.C. AND PARAMOUNT PICTURES AND AMBLIN ENTERTAINMENT. ALL RIGHTS RESERVED.

【公開】
1998年(アメリカ映画)

【原題】
Deep Impact

【監督】
ミミ・レダー

【キャスト】
ロバート・デュヴァル、ティア・レオーニ、イライジャ・ウッド、ヴァネッサ・レッド具レーヴ、マクシミリアン・シェル、リリー・ソビエスキー、モーガン・フリーマン、ジェームズ・クロムウェル、メアリー・マコーマック

【作品概要】
『ディープ・インパクト』は、巨大彗星の衝突によって破局に面した地球における人類の人間模様を描いたパニック大作。監督は『ピースメーカー』(1997)のミミ・レダー。彼女の監督第2作です。

脚本は『ザ・プレイヤー』(1992)のマイケル・トルキン、『ゴースト ニューヨークの幻』(1990)のブルース・ジョエル・ルービン、制作総指揮はスティーブン・スピルバーグとジョアン・ブラッドジョー、ウォルター・パークス。

映画『ディープ・インパクト』のあらすじとネタバレ


TM & COPYRIGHT(C)(2014) BY DREAMWORKS L.L.C. AND PARAMOUNT PICTURES AND AMBLIN ENTERTAINMENT. ALL RIGHTS RESERVED.

天体部の活動中、リオは偶然にも、新しい光る惑星か何かを発見しました。正体を知るために、惑星の写真をウルフ博士に送りました。

ウルフ博士は彗星が危険な軌道に乗って急速に地球に向かっているということに気がつきます。危険を知らせようと急いで車に乗りましたが、道中で事故にあってしまい、そのまま博士は亡くなってしまいました。

それから1年の時が過ぎました。

あるテレビ局の深夜枠のキャスター・ジェニーは会議に参加しています。会議では元財務長官の突然の辞任は妻の病気のためではなく、スキャンダルがあるのではないかという題材でした。ジェニーはスキャンダルの調査を始めます。

ジェニーはスキャンダルを暴くためリサーチをしていたところ、元財務長官のスキャンダルの相手の名前が、“エリー”であるという情報をつかみ、元財務長官のもとへ向かいました。

ジェニーは元財務長官に“エリーのことなど全て知っている”と持ちかけました。

すると元財務長官は“史上最大の特ダネだ”と言いました。エリーとの不倫で辞任が最大の特ダネ?と疑問をいだきながら帰宅していたとこと、怪しい車に囲まれていました。彼らはFBIでした。そしてジェニーは連行されました。

連れて行かれた先には大統領がいました。“エリーの話を出世に使おうとはおもっていない”とジェニーが伝えると、“ELEの話を?”大統領はこの話を2日間待ってくれたら、会見では特別席を用意し、最初に質問をさせてもらう約束を交わし、ジェニーは開放されました。

解放後ジェニーは“エリー”について検索を続けていると、絶滅の研究 E.L.E を発見しました。

その日は父親と再婚相手のクローイとのディナーでした。

二人からプレゼントを貰うが浮かない表情のジェニー。E.L.Eの真相を知ってしまった影響で動揺が隠せないでいました。

クローイは“私のこと嫌いだろうけれど、人生は続くのよ”と言いました。しかし、人類が絶滅する危機にあると知っているジェニーは、不気味に笑い出しました。

記者会見の日がやってきました。大統領は1年程前に我が国の2人の天文学者が星を見つけた彗星は地球に衝突する可能性を持っているということと、史上最大の宇宙船“救世主(メサイヤ)”をアメリカとロシアで共同開発し、2ヶ月後に宇宙飛行士らが乗組み彗星の衝突を阻止します。という内容を国民に発表しました。

特別席を用意されたジェニーは一番に質問もしました。“元財務長官辞任の理由は政府発表と違いますが、長官同様政府内にもメサイヤは地球を救えないと思っている人が?”それに対し大統領は“約束します。私たちは生き残ります。”と堂々と答えたのです。

他の記者からの質問に答え、彗星の名前は2人の天文学者からとって、“ウルフ・ビーダーマン”と発表されました。

その頃中継を見ていたリオ。まさか自分が発見した彗星が地球を滅ぼすものであったということに家族も本人もとても驚きました。そして当時一緒に観測していたガールフレンドのサラや近所の人達が自宅に駆けつけます。

宇宙飛行士と家族たちを集めたパーティーが開かれました。クルーのメンバーには、かつてアポロ計画でも活躍したベテランのフィッシュもいました。

フィッシュ以外のクルーは優秀で若く、とても勇敢なメンバーでしたが、フィッシュは彼らが少しの恐れも抱いていないことに不安を感じていました。彼らからは、フィッシュはただ広告のために起用されたのだと言われてしまい、任務前に溝は深まるのでした。

その関係は変わらないまま、メサイヤ発射の日がやってきました。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『ディープ・インパクト』ネタバレ・結末の記載がございます。『ディープ・インパクト』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。


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メサイヤは無事目的地の彗星に到着し起爆装置を設置する任務を開始しました。

危険な任務を4人が遂行中。その時、太陽が登り始めます。1人は太陽の光で目が焼かれ失明、1人は吹き出したガスに飛ばされ行方不明になりました。そして、3人はなんとかメサイヤに戻りました。

メサイヤは彗星に仕掛けた核爆弾の起爆準備を始め、核爆発の衝撃範囲から脱出次第爆発の模様をカメラで送る予定でした。その映像が地球に届くの20秒後頃には彗星の軌道は外れている。という計画でしたが、無念にも失敗しました。

彗星は破壊されず2つに割れました。そして、どちらも地球に向かっており、メサイヤとの交信も途絶えました。

そんな危機的状況で、大統領はこれからの指標を発表し始めました。ロシアと共に彗星に大量の核ミサイルを撃ち、地球に衝突する前に軌道をそらすという作戦でした。このミサイルは彗星が接近しないと撃てません。

そのため、政府は万が一の場合に備え、巨大な地下都市を建設していました。そこに100万人を収容し、大気が浄化されるまで2年間地下で暮らすというものでした。

穀物の種や植物、動物も加え、まさに“ノアの方舟”です。コンピューターが任意の80万人を選び、既に選ばれた20万人の科学者、医師、技術者、教師、芸術家が加わり、50歳以上の一般人は対象外です。

リオ家族とサラ家族は集まって詳細の発表を見ていました。すると、リオの家に電話がかかってきました。地下都市への連絡でした。しかし、サラの家族は選ばれませんでした。

リオはサラにプロポーズをしました。何故なら、結婚すれば家族だからサラも一緒に地下都市へ行けるからでした。そして、家族と共に教会で結婚式を挙げました。

地下都市に避難する日がやってきました。収容のバスが迎えに来て、リオはサラとの結婚証明書を提示しましたが、サラの家族はリストにないと言われてしまいます。

そしてサラは家族と残ると選択をし、2人は離れ離れになってしまいました。

テレビ局にいるジェニーのところに母の訃報が届きました。母の元へ向かい遺品を受け取り、雨の中ベンチで座っているとそこに父親が現れました。

車に乗って話がしたいという父に対し、“私は独りになった。”と言葉を残し、タクシーでその場を去りました。

衝突まで5日、地下都市入り口は避難者と選ばれなかった人でごった返していました。リオは到着しましたが、入り口でサラのことを諦められず、迎えに戻ります。

ジェニーの職場に父が現れ、お前が独りじゃない証拠を持ってきたと写真を見せました。それは家族で海に行った時の写真でした。

5歳だったので覚えていない、とジェニーは言いました。そして、この日は素晴らしい日だったんだと話し、これを持っててくれ元気でな、と父はその場を去りました。

大統領が衝突前の記者会見を始めました。作戦は失敗し、もう手はなく、1つ目の彗星で巨大な津波で多くの土地が壊滅し、2つ目の大きい彗星の衝突は人類滅亡の危機という内容でした。

メサイヤでは地球には戻れなくなりましたが、2つ目の彗星が破壊できる可能性にかけ動き出しました。そして、ようやく地球と連絡が取れることができ、2つ目の彗星を破壊する計画を伝えました。

テレビ局では避難するヘリのメンバーをクジで決めましたが、ジェニーは自分のヘリの席を同僚のベスと子供に譲り、父の置いていった写真と共に屋上に残りました。

リオはサラの家に到着しましたが、そこには誰もいませんでした。リオはサラの父のお気に入りのバイクを借りて探し始めます。

避難する車で渋滞しているところに到着し、なんとかサラの家族を発見しました。バイクの後ろにサラと小さい赤ん坊を乗せ津波から逃げるためとにかく高いところへと避難をはじめました。

ジェニーは父親からもらった写真の海へ向かいました。そこには父親もいたのです。そこで2人は最後の時を過ごします。

1つ目の彗星が地球に落下。凄まじい勢いで津波が押し寄せてきました。海にいたジェニーと父親はすぐに飲み込まれました。リオとサラはなんとか高いところまで逃げることができ生き延びました。

クルーはそれぞれの家族と最後の別れをし、2つ目の彗星爆破を実行しました。爆破攻撃は成功し、人類を滅亡から救い感動のラストで幕を閉じました。

映画『ディープ・インパクト』の感想と評価


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“人は人をこんなにも思うことができる”。

危機的状況のなかで生まれた人間らしさはとても尊いもので、日頃忘れてしまいがちな感情を呼び起こされました。

彗星を発見したリオ、彗星を報道するジェニー、そして彗星から地球を守るフィッシュ。それぞれの立場の違う3人の選択はまさに、“人を思った選択”であり、誰も自分を守るものではありませんでした。

ディープ・インパクトのポスターを見た人はただのSF映画と思うかもしれません。しかし、この映画のジャンルを問われたら私は“ヒューマンドラマ”と答えたいです。

なぜなら、見終わった後にハラハラしたという感情よりも、大切な人を思い浮かべながら胸が熱くなり涙が溢れたからです。

この作品では黒人大統領をモーガン・フリーマンが演じています。今の時代に見ると何も違和感はありません、既にオバマ大統領という前例がいるからです。

しかし、当時見た人はどのように思ったのでしょうか。また、津波のシーンは震災後に見ると恐怖が一層増しました。見る時代によって作品の見え方が違うのだと改めて感じました

まとめ


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本作『ディープ・インパクト』は、豪華な役者陣にも注目です。

新しい彗星を発見した高校生役を『ロード・オブ・ザ・リング』(2001)主演のイライジャ・ウッド、ベテラン宇宙飛行士フィッシュは『ゴッド・ファーザー』(1972)などに出演し、アカデミー賞も7回ノミネートされている役者界でもベテランであるロバート・デュバル、ニュースキャスターのジェニー役ティアレオーニは今作で有名になり、『天使がくれた時間』(2000)や『ディック&ジェーン』(2005)に出演しています。

映画の設定としては“人類滅亡の危機”は珍しくないのですが、想像を超えるヒューマンドラマがあり、同時期公開され認知度も高い『アルマゲドン』(1998)に劣る部分はないと断言できる内容量とクオリティの高い作品です。

両方の作品を見比べて見るのもよいかもしれません。


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