映画『ハニーレモンソーダ』は、2021年7月9日(金)より全国公開。
雑誌『りぼん』(集英社)に2016年2月号から連載中の、村田真優によるコミック『ハニーレモンソーダ』が、実写映画化されました。
髪をレモン色の金髪に染めた“レモンソーダ男子”の主人公・三浦界役をSnow Manのラウールが、界との出会いで成長していくヒロイン・石森羽花を吉川愛が演じます。
高校生の青春ラブストーリーに定評のある神徳幸治監督が、『PとJK』『私がモテてどうすんだ』を手掛けた脚本家・吉川菜美とタッグを組んで、甘っずっぱい青春ラブストーリーを作り上げました。
胸キュン必至の映画『ハニーレモンソーダ』を、ラストまでのネタバレありで紹介していきます。
映画『ハニーレモンソーダ』の作品情報
(C)2021「ハニーレモンソーダ」製作委員会 (C)村田真優/集英社
【日本公開】
2021年(日本映画)
【原作】
村田真優『ハニーレモンソーダ』(集英社『りぼん』連載)
【監督】
神徳幸治
【キャスト】
ラウール、吉川愛、堀田真由、濱田龍臣、坂東龍汰、岡本夏美、柳ゆり菜、柳美稀、野々村はなの、村田凪、小山内花凜、香音、坂東彦三郎
【主題歌】
Snow Man『HELLO HELLO』(avex trax)
【作品概要】
村田真優の人気少女コミック『ハニーレモンソーダ』を、人気アイドルグループSnow Manのラウール映画単独初主演作として実写映画化。
主人公・界役をラウール、ヒロインの羽花役を『のぼる小寺さん』の吉川愛が演じます。
監督は『ピーチガール』『honey』の神徳幸治。
映画『ハニーレモンソーダ』のあらすじとネタバレ
(C)2021「ハニーレモンソーダ」製作委員会 (C)村田真優/集英社
高校1年生の石森羽花(吉川愛)は、中学時代“石”と呼ばれていじめられていました。石のように黙り込むことだけが、羽花が自分自身を守る術でした。
下校中、いじめられっ子たちに突き飛ばされ、高校のパンフレットを踏まれてしまった中学生の羽花。そこへ現れたのが、金髪の男の子三浦界(ラウール)でした。
界は自由な校風の『八美津高校』のパンフを拾い、「お前にはここが意外とあってるんじゃないの。俺もここに行くんだけど」と伝えて去っていきます。
その出会いがきっかけとなって、羽花は自分を変えたいと思うようになりました。そして『八美津高校』に入学。
界とは同じクラスになりましたが、人気者の彼はいつも人に囲まれているため、なかなか話しかけることができません。
絡んできた不良たちに、持っていたレモンソーダをかけようとする界。そこへタイミング悪く羽花が通りかかり、ソーダを被ってしまいました。
界の友人グループのあゆみ(岡本夏美)が心配して駆け寄りますが、羽花は走り去ります。
翌日、「あいさつをする」という目標を立てて登校した羽花。教室に一番乗りで着き、ひとりであいさつの練習をしていたところに、後ろから「おはよう」と声をかけられます。界でした。
緊張して固まってしまった羽花にあいさつを促す界。ぎこちないながらもあいさつを返したところにあゆみたちがやってきました。
羽花は勇気を出してあゆみにあいさつと昨日のお礼をします。あゆみも笑顔で返してくれました。
休み時間、羽花は同じ高校に進学した、中学時代のいじめっこたちと廊下で鉢合わせてしまいます。「石」と罵られて何も言い返せない羽花。
界は羽花に、何かあったら助けを求めるように言いますが、羽花にはそれができません。
いじめはエスカレートし、靴をゴミ箱に捨てられ、パンを買って来いと強要されるようになります。
変わりたいと願った羽花は、いじめっこたちを睨みつけました。しかし、いじめっこたちは激昂して羽花を突き飛ばします。
駆け寄った界に、羽花は助けを求めます。界はいじめっこたちに二度と羽花に関わらないよう威嚇。
以来、界は「石森係」として、羽花をサポートするようになります。羽花はあゆみとも友達になり、界たちのグループと一緒に過ごす時間が増えていきました。
以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『ハニーレモンソーダ』ネタバレ・結末の記載がございます。『ハニーレモンソーダ』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。
(C)2021「ハニーレモンソーダ」製作委員会 (C)村田真優/集英社
成績が良い羽花は、休日にカフェでグループのみんなの勉強を見ることに。そこへ偶然、界の元カノの芹奈(堀田真由)が友人たちと一緒に訪れます。
友人たちは界と芹奈がなぜ別れたのか質問し、さらにはグループの中に地味な羽花がいることをバカにしだしました。界が反論するより前に、芹奈が友人たちに水をかけて友人たちを叱ります。
芹奈は友人たちの非礼を詫びて去っていきました。
翌日、芹奈は友人たちに呼び出され、カフェでのことを謝るよう強要されます。居合わせた羽花が芹奈をかばいますが、一触即発の空気に。
颯爽と界が現れ、友人たちは逃げ去ります。界は「何かあったら俺を呼べよ、芹奈」と言いました。羽花は彼の好意が自分ではなく芹奈に向けられたものだと理解し、ショックを受けます。
芹奈は羽花に、中学時代にいじめられていたこと、それを守ってくれたのが界で、好きになって付き合ったけれど依存しすぎて別れてしまったことを明かしました。
羽花は界への思いを聞かれますが、つい「尊敬しているし憧れているけれど、恋ではない」と言ってしまいます。
界とも芹奈とも気まずいまま、夏休みになってしまいました。夏祭りの日、あゆみが羽花を誘い出し、ふたりは祭りへ向かいます。
しかし、そこにはあゆみの幼馴染であり片想いの相手である悟(坂東龍汰)が待っており、あゆみは彼に強引に連れ去られてしまいました。
芹奈と出会い、界は羽花を探しているはずと伝えられますが、どうしたらいいか分からず走り出す羽花。一人きりになった彼女の元へ、界がやってきました。
出会った時のように黙って石のようになった羽花に、「お前は石でも宝石なんだよ」と伝え、震える彼女の手を握りしめます。羽花は界に礼を言って踵を返しました。
(C)2021「ハニーレモンソーダ」製作委員会 (C)村田真優/集英社
あゆみと芹奈に再会した羽花は、自分が界に恋心を抱いていることを打ち明けます。芹奈は羽花が本心を明かしてくれたことを喜びながらも、これからは正々堂々と張り合おうと笑顔で伝えました。
芹奈も含めたグループのメンバーで海に遊びに来た羽花。海水浴やスイカ割りをして楽しく時間が過ぎていきます。
一通り遊び尽くしたあと、芹奈が界を呼び出し、界のことがまだ好きだと伝えます。界の気持ちがもう自分には向いていないことは自覚していた彼女は、思いを伝えたことで恋に終止符を打ちました。
一足先に帰った芹奈は、羽花にメールでフラれたことを告げ、ライバルが羽花でよかったと伝えます。
2学期が始まりました。昼休みに羽花は、学校の備品室で界がひとりで休んでいるところを発見。それからはふたりで過ごすことが増えていきます。
ある日、界が学校を無断欠席しました。備品室に置かれた生徒手帳の住所から、羽花は界の家を訪ねます。
界は高熱で寝込んでいましたが、家には界以外誰もいません。界に聞くと、海外出張でいないと答えました。羽花はお粥を作り、看病をします。ふたりは連絡先を交換しました。
看病のお礼にと、次の日の放課後に一緒に出かける約束をしたふたり。ですが、たくさんの女の子に囲まれている界を見て、羽花はもやもやしてしまいます。
あゆみと芹奈にそのことを話すと、それは羽花が彼女になりたいと思っているからだと指摘されます。いままではそばで見ているだけの憧れの存在だった界に、もっと近づきたいと欲が出てきたんです。
羽花は慌てて界との待ち合わせ場所に向かいます。それはふたりが中学時代に初めて会った場所でした。界も出会いのことを覚えており、「あの時から石森係になったのかも」とはにかみます。
羽花は勇気を振り絞り、界に好意を伝えます。界もそれに答え、ふたりは初めてのキスをしました。
翌日。手を繋いで登校した彼らを界のファンたちが取り囲み、羽花は界に釣り合わないと罵りますが、界は羽花との交際を堂々と公表。
羽花は、界のことをもっと知りたいという思いから『質問ノート』を作ります。そこには1ページに1問、界への質問が書かれており、1日につき1問づつ答えるということになりました。
好きな季節、好きな髪型、好きなスイーツ、好きな飲み物など、毎日デートをしながらノートの中身が埋まっていきます。
ですが、家族構成についてのページを目にした界の表情が曇ります。幸せだったふたりの間には、溝ができていきました。
ぎこちないふたりを見かねて、みんなでクリスマスパーティーの買い出しに行こうと提案するあゆみ。買い物帰りの彼らに、年上の美女が声をかけます。
界に意味深な言葉と目線を投げかけて去っていく美女。あゆみが界に美女との関係を問いただしても、関係ないのひとことで突っぱねます。その一件で、さらに羽花と界の関係はきまずくなってしまいました。
羽花は界の友人の友哉(濱田龍臣)に、何か自分が悪いことをしてしまったのかと問います。友哉は、事情があって界が夜にバイトをしていることを教えます。
羽花は界のバイト先を訪れます。そこはカラオケができるバーで、界はバーテンダーとして働いていました。例の美女は常連客のようで、ことあるごとに界を口説いています。店に現れた羽花を界は連れ出し、自分の本当の姿はこっちなんだと言い捨てました。
翌日の昼休み、羽花は備品室へ向かいますが、立ち入り禁止の張り紙がされており、入ることができなくなっていました。屋上に界がいるのを見つけた羽花に、冷たい反応の界。
ふたりはすれ違ったまま、クリスマスがやってきます。
羽花はいつものメンバーとカラオケでクリスマスパーティーをしていましたが、そこに界はいません。界はアルバイト中でした。
バイト後、あわててカラオケに向かうものの、すでに羽花は帰ったとのこと。悟に自転車を借り、界は夜の町を走り出します。
友哉と芹奈も帰ったカラオケルームには、あゆみと悟が残されました。ずっと幼馴染だったふたりは、幼稚園の頃からの初恋の相手だと明かし合い、晴れて恋人として付き合うことになりました。
一方界は、羽花と初めて会ったあの場所で、羽花と再会しました。『質問ノート』の家族構成のページを羽花に見せる界。
そこには、3歳で母が亡くなったこと、中学3年生の時に父が失踪したこと、いまは一人暮らしをしていることが書かれていました。
ずっと言えなかったことを謝る界を、羽花は受け止めます。界は、守ってきたと思っていた羽花に守られていたんだと気付きます。
ふたりは夜景の輝く中、思いを確かめ合って唇を重ねました……。
映画『ハニーレモンソーダ』の感想と評価
(C)2021「ハニーレモンソーダ」製作委員会 (C)村田真優/集英社
『セブンティーン』(集英社)2020年9月号の「読者が選ぶ好きな少女マンガ&実写化してほしいマンガランキング」において1位を獲得し、2021年第45回講談社漫画賞少女部門にノミネートされた原作コミック『ハニーレモンソーダ』が、ついに実写化されました。
普段はクールなのに、実は優しい性格の界は、実写化するのが難しいキャラクターですが、ラウールが二次元ばりのスタイルとビジュアルで体現してくれました。さらっと口にするセリフはどれも少女漫画のヒーローそのもの。
塩対応の界も俺様な雰囲気でドキッとさせてくれるんですが、羽花だけに見せる甘々な笑顔や弱気な表情のギャップがたまりません。
また、羽花役の吉川愛が、界の一挙手一投足を丁寧に受け止めたことで、ストーリーの胸キュン度が倍増。『十二人の死にたい子どもたち』では空気の読めないギャルを天真爛漫に演じた吉川愛。
地味で無口な羽花役に吉川愛は華やかすぎるキャスティングかと思われましたが、佇まいや目線の配り方で見事な“石”女子となっていました。界と関わり、友人が増えていくことで、どんどん笑顔になっていく様子に、みているこちらも笑顔になります。
(C)2021「ハニーレモンソーダ」製作委員会 (C)村田真優/集英社
岡本夏美が演じた羽花の親友あゆみと、堀田真由が演じた恋のライバル芹奈も大変魅力的。
特に『ライアー×ライアー』でも主人公を支える友人役を演じた堀田真由は、本作でも好演。界への恋心を抱きながらも羽花と友情を育んでいくさまを、繊細に演じていきます。
原作通り、芹奈をまっすぐなキャラクターに仕上げたのも好感度が高く、本作に爽やかな印象を与えていました。界の気持ちが羽花に向いていると知りながらも、界に思いを告げる場面の芹奈の表情は必見です。
まとめ
(C)2021「ハニーレモンソーダ」製作委員会 (C)村田真優/集英社
予告編のラウールの甘いセリフだけでもハートを撃ち抜かれたファンは多いと思いますが、映画本編は上映時間111分がすべてクライマックスです。
また、エンドロールには、本編では描かれなかった羽花と界の甘い様子が見られますので、最後までお見逃しなく。
映画『ハニーレモンソーダ』は、2021年7月9日(金)より全国公開です。
ぜひ劇場で、甘酸っぱいラブストーリーを体感してくださいね。