Netflixで2021年6月17日(金)より配信された、梅村真也原作の血肉踊る超絶バトルアクションアニメ『終末のワルキューレ』。
700万年続く人類の存亡をかけた、人類を滅亡させようとする神々13人と、戦乙女ブリュンヒルデが選んだ人類最強の闘士13人が死闘を繰り広げていく姿とは、具体的にどんな内容だったのでしょうか。
神対人類の代表が1対1の真剣勝負をする、最終闘争ラグナロクの開幕から第三回戦までアニメ化し配信された、『終末のワルキューレ』シーズン1のネタバレあらすじとシーズン2の予想を、作品情報を交えてご紹介いたします。
アニメ『終末のワルキューレ』の作品情報
(C)アジチカ・梅村真也・フクイタクミ/コアミックス, 終末のワルキューレ製作委員会
【公開】
2021年(Netflixオリジナルアニメ)
【原作】
梅村真也『終末のワルキューレ』
【監督】
大久保政雄
【キャスト】
沢城みゆき、黒沢ともよ、関智一、斉藤壮馬、山路和弘、緑川光、髙木渉、櫻井孝宏、諏訪部順一、野津山幸宏、田所陽向、中野泰佑、山口智広、鈴木達央、田中理恵、松岡禎丞、速水奨、川上彩、川口莉奈、小林ゆう、石井康嗣
【作品概要】
『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』(2009)で絵コンテ・演出・原画を担当し、『黒子のバスケ』(2012)では原画、『ワンパンマン』(2019)や『魔入りました!入間くん』(2019)では絵コンテを担当した日本のアニメーター、大久保政雄が監督を務めたバトルアクションアニメ作品です。
梅村真也原作の同名漫画であり『月間コミックゼノン』にて大人気連載中。そして「ソード・アート・オンライン」シリーズや「夏目友人帳」シリーズなど、人気アニメ作品に多数出演している声優の沢城みゆきが主演を務めています。
『終末のワルキューレ』シーズン1のあらすじとネタバレ
(C)アジチカ・梅村真也・フクイタクミ/コアミックス, 終末のワルキューレ製作委員会
第一回戦:トール神vs呂布奉先(第2話~第5話に収録)
幾千の戦場を駆け巡り、幾万の敵を一撃で屠ってきた、生まれながらにして最強の呂布とトール神にとって、己の一撃を受けてもなお立っていられた敵は初めてでした。
太古の昔、高い鉄壁で囲われた神々の国「アースガルズ」に、巨人の国「ヨトゥンヘイム」から、66体に及ぶかつてない巨人の大軍が殺到。
壊滅の危機に迎えたアースガルズは、トール神が独力で66体殲滅させたことにより、救われました。
そのトール神が、上体を反らし溜めて放つ、一撃必殺の技「闘神の雷槌(トールハンマー)」。
呂布は、自身の武器「方天戟」でそれを受け止めただけでなく、トール神の胸部に一撃食らわせます。
呂布奉先は、物心ついた頃から「最強」を求める旅を始めていました。
呂布は広大なユーラシア大陸を横断し、30余年に及ぶ長い旅を経て、中華全土に名を轟かせる最強の武人となりました。
しかし最強であるが故に、自分と戦える敵がいないことに絶望し、退屈していた呂布とトール神。
それがやっと、呂布とトール神はこのラグナロクで、全身全霊、ありったけの力で闘える好敵手と出会えて歓喜しました。
トール神が持つ神の武器「神器」は、大地をも打ち砕く天界最強の武具「雷槌」と、その甚大なる力と灼熱を秘めた雷槌を御する、天界最強の防具「鉄の手袋(ヤールングレイブル)」です。
戦乙女(ワルキューレ)13姉妹の長子ブリュンヒルデは、そんなトール神と渡り合う武器を呂布に授けるため、戦乙女13姉妹の四女ランドグリーズを召喚。
ランドグリーズは、その肉体を人間の武器に変えて、呂布に「盾を壊す」力を与えました。
戦乙女は地上へ降りた際、目をつけた最強の人類「闘士」の魂を天上へ連れて行き、来たるべき天界の危機に備えて、闘士を「神兵」にするのです。
そのため戦乙女には、自らの肉体を人間の武器に姿を変え、人類に神器を与える「神器錬成(ヴェルンド)」という力を秘めています。
これを知るゼウスと、オリンポス十二神の一人であるヘルメスは、「ブリュンヒルデが、ラグナロクの開催を提案したのは、神々に対する謀反のため」であると気がつきました。
13姉妹にはそれぞれ特性があり、呂布は方天戟に姿を変えたランドグリーズの特性、「盾を壊す」力を使って、鉄の手袋を片方粉砕しました。
これでトール神はもう、両手で雷槌を振るうことは出来ない。会場の誰もがそう思った時、闘技場の地面に突き刺さった雷槌は、灼熱の如き熱さとともに、まるで心臓の鼓動のように脈打っていました。
これはゼウス曰く、雷槌の目覚めです。鉄の手袋は雷槌からトール神の手を守るのではなく、トール神自身の力をその内に抑え、覚醒前の雷槌を握りつぶさないためにあります。
鉄の手袋をもう片方外し、片手で雷槌を持ち上げ両手で構えたトール神は、呂布を好敵手と認めた上で、「一つだけ頼みがある、死ぬなよ」と言いました。
その時、ブリュンヒルデとゼウスの元に、ラグナロクに出場する者のリストが届きます。
人類側の出場者は呂布の他に、始皇帝やレオニダス王、二コラ・テスラ。佐々木小次郎、ジャック・ザ・リッパー、アダム。
雷雷為右衛門、沖田総司、グレゴリー・ラスプーチン。ミシェル・ノストラダムス、シモ・ヘイヘ、坂田金時の12人。
天界側の出場者はトール神の他に、ゼウスや釈迦、ロキ、アポロン。ポセイドン、スサノヲミコト、ヘラクレス。毘沙門天、アヌビス、オーディン。ベルゼブブとシヴァの12人です。
その内容に愕然とする戦乙女13姉妹の末妹ゲルに対し、ブリュンヒルデはこう言います。
「人類にとって最後の13人?いいえ、我が戦士たちはいずれこう呼び讃えられるでしょう。“神殺しの13人(エインヘリャル)”と!!」
全知全能の神々たちも見たことがない、覚醒した雷槌を全力で振るうトール神。かつて霜の巨人の頭部を破壊したほどの雷の魔力を持つ雷槌の投擲は、まさに百発百中の大技です。
その一撃を、呂布は上体を反らすことで回避し、丸腰のトール神に特攻します。
それに対しトール神は、全力で投げた雷槌を、その速度と遠心力をギリギリまで溜めて放つ、究極の一撃の「覚醒雷槌(ゲイルロズトールハンマー)」で迎え撃ちました。
それを方天戟で受け止めた呂布ですが、両足ともに骨折し、もはや自力で立っていられません。
そこへ駆けつけたのが、呂布の愛馬「赤兎」です。赤兎によって足を得た呂布は、いつしか好敵手と相まみえる日を夢見て極めた、人間離れした握力と腕力で戟に凄まじい遠心力を生じさせる技「天喰(そらぐい)」をぶつけます。
トール神と呂布、共に生涯最高の一撃をぶつけ合った結果、方天戟は粉砕され、呂布の両腕も破壊されてしまいました。
それでもなお、好敵手と出会えたことに歓喜する呂布は、鋭い歯を武器に特攻します。それをトール神は、雷槌で呂布の頭部を粉砕。
ラグナロク第一回戦、試合時間16分28秒、トール神の勝利で幕を閉じました。
以下、『終末のワルキューレ』シーズン1のネタバレ・結末の記載がございます。『終末のワルキューレ』シーズン1をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。
第二回戦:ゼウスvsアダム(第5話~第8話に収録)
(C)アジチカ・梅村真也・フクイタクミ/コアミックス, 終末のワルキューレ製作委員会
しかし主人を失った赤兎と、呂布を慕う呂布軍は、呂布に続くべくトール神に特攻していくのです。
「呂布様のいなくなった天上天下、もはや我のいる意味などない」「我らは呂布軍!死して死しても殿と共に!!」
それに対しトール神は、「あの漢への、我が友、呂布奉先への手向けだ」と言い、呂布と同じように雷槌の一撃をもって、赤兎と呂布軍を倒します。
ヴァルハラ闘技場に倒れた呂布とランドグリーズ、赤兎と呂布軍は、粉々に砕け散って宙を舞いました。
その光景を見ていないゲルは、呂布たちはこの後どうなるかと尋ねます。それに対しブリュンヒルデは、「これは魂の闘い。魂そのものが砕かれれば、復活や輪廻、あらゆる救済なく、ただ宇宙の塵となるのみ」と答えました。
ランドグリーズの死に嘆き悲しむゲルとは対照的に、次の闘いを見据えるブリュンヒルデが、第二回戦に出場する闘士を選択します。
それは、人類史上で最も神に憎悪を抱く、拳骨主義の闘士。「地に動く全ての生き物を支配せよ」と神に祝福され、誕生した全人類の父、アダムです。
そんなアダムと戦う、天界側の出場者は、全知全能の神ゼウスでした。
実は第二回戦の出場者は、インド神話に登場する破壊と創造の神シヴァでしたが、急遽ゼウスが自ら出ると言って選手交代したのです。
かつて最強神決定戦「全宇宙崩壊対戦(ティターノマキア)」を巻き起こし、あえて父クロノス殺しの汚名をその身に受けた、戦闘愛好嗜虐変態神のゼウス。
ブリュンヒルデは彼に対抗すべく、アダムにある神器を与えます。それは戦乙女13姉妹の七女、「神々の残された者」と意味するレギンレイヴが、神器錬成した姿、メリケンサックです。
ゼウスはその強靭な肉体から、凄まじい亜光速ジャブや、どんどん速さが増すジャブの連打「黄昏流星群(メテオジャブ)」、斧のように鋭い蹴り「神の斧」を次々と繰り出していきます。
ところが、アダムはその全ての攻撃を紙一重で躱しただけでなく、技を完璧に模倣してやり返したのです。
アダムがそれをできるのは、人類の始祖である彼の誕生にありました。神は自らのかたちに模し、人を創造されたこと。
つまりアダムは元々「神のコピー」としての存在であるため、彼が見た神の技は全て、完璧に模倣できるのです。そのアダムの力の名は、「神虚視(かみうつし)」。
さらに機嫌を良くしたゼウスは、奇天烈な動きと予備動作の足踏みから繰り出される大技「シュート」、クロノスから継承し、父への敬意と憎悪を込めた、時間の全てを支配する技「時を超える拳」で対抗します。
それをアダムは、「神虚視」で全て模倣し、自身は無傷のまま、ゼウスを地表に沈めました。
遥かなる昔、動物たちや妻のイヴと一緒に、エデンの園で何不自由ない楽園生活を送っていたアダム。
しかしイヴを傷つけた挙句、自分のものにならない彼女に逆恨みした彼が、「神から禁じられた木の実を、イヴが食べた」と天界裁判所で告発したことにより、事態は一変。
政府も司法も検察も全て神であるエデンで、無実を訴えるイヴに下された判決は、「楽園追放」でした。
小鳥たちから事情を聞いたアダムは、天界裁判所に殴り込みに行き、逆上し襲い掛かってきた蛇神の技を、「神虚視」で模倣し殺害。
そしてアダムは、自ら持ってきた大量の林檎を齧って、イヴと一緒に楽園を出て、新しい楽園を築くために地上へ降りました。
そんなアダムが神々と闘う理由、それは復讐心ではなく、ただ自分の子供たちを守るためでした。
自力で復活したゼウスは、自らの強靭な体を押し潰し、極限まで圧縮されたその筋肉が強大なエネルギーを抑え込む最終形態、「阿陀磨須(アダムス)」に変化します。
そこからゼウスは、己が筋肉を凝縮し溜め込んだエネルギーを拳に乗せ、全速力で放つ一撃をアダム相手に振るいます。
アダムも「神虚視」で対抗し、瞬時に模倣して撃ち返していくものの、いつしか限界を迎えて鼻から出血。
それでもアダムは、同じく限界を迎えているゼウスと、何度も拳をぶつけ合います。その結果、アダムは失明し先に命尽きてもなお、最後まで立ち続けました。
ラグナロク第二回戦、7分13秒かかったゼウスvsアダムの戦いは、ゼウスが勝利を収めました。
メリケンサックは無傷だったものの、レギンレイヴはアダムと共に消滅。戦乙女13姉妹の次女フリスト曰く、神器錬成は文字通り、人間と戦乙女が一心同体になる技であるため、共に戦い生死も共にする一蓮托生でもあるのです。
そんなフリストの名前の意味、それは「震える者そして轟かす者」、1つの体に2つの力が同居する唯一の戦乙女なのです。
フリストと同じ、いやそれ以上に悔しさで怒っているブリュンヒルデの元に、天界側の三回戦出場者が通知されます。
それは、神々ですらその逆鱗に触れることを恐れる、最恐神ポセイドンです。ブリュンヒルデがポセイドンに対抗する闘士に選んだのは、佐々木小次郎でした。
ラグナロクに召喚される闘士の魂は、亡くなった歳に関係なく、生前最も強かった全盛期の姿で召喚されます。
しかし、現れた小次郎の姿は、どう見ても枯れたおじいちゃん。ただ、その小次郎の魂こそ、天に召されてから四百数十年、たゆまず剣の腕を磨き続けた彼の全盛期の姿なのです。
第三回戦:ポセイドンvs佐々木小次郎(第9話~第12話に収録)
(C)アジチカ・梅村真也・フクイタクミ/コアミックス, 終末のワルキューレ製作委員会
ラグナロク第三回戦。天界側の出場者は、全ての海を統べし「大海の暴君(タイラントオブオーシャン)」、オリンポス十二神の一人であり、ゼウスの兄ポセイドンです。
太古の昔、全宇宙崩壊対戦で父を殺し最高神に即位した末弟、ゼウスのことが気に食わない次男のアダマスは、叛逆を決意。
天界最凶の怪物さえも従えたアダマスは進軍を開始し、打倒ゼウスの為に三男のポセイドンを懐柔しようとします。
しかしポセイドンは、「神は群れぬ、神は謀らぬ、神は頼らぬ。神は初めから完璧な存在。だが、お前は全てを侵している」と言い、彼との共闘を拒否。
アダマスが初めてポセイドンと目を合わせた瞬間、ポセイドンの三叉槍(トライデント)に貫かれ、その生涯を閉じました。
その日以降、アダマスをオリンポス十三神の一人と認めないポセイドンによる指示により、神の歴史は「オリンポスの神々は、もとより12神だった」と改められたのです。
対する人類側の闘士は、史上最強の敗者(ルーザー)である佐々木小次郎。彼は生涯において、ただ一度も勝利したことがありません。
天下に名を轟かせる剣豪、富田勢源の道場の門下生だった小次郎は、誰かに敗北するたびに、勝利の術を追求し独り学び続けました。
小次郎は4年6ヶ月の月日をかけて、頭の中で道場にいる者全てを倒し、流浪の旅に出ました。
それから小次郎は、一刀流開祖の伊藤一刀斎景久や柳生新陰流の柳生石舟斎宗厳、新陰流開祖“剣聖”の上泉伊勢守信綱に挑んでは負け続けました。
そんな小次郎が、負け続けた生涯で得たもの。それは三尺余の長刀備前長光、通称「物干し竿」を時速200㎞に達する岩燕が身を翻すが如く、神速の一撃「燕返し」です。
小次郎は物干し竿を上段から全身全霊で振り下ろし、死角より初太刀の軌跡をなぞるように、神速の第二太刀が襲う技「燕返し」を仕掛けます。
ブリュンヒルデが小次郎に与えたもの、それはフリストが物干し竿に姿を変えた神器です。
ここでポセイドンは、荒れ狂う波濤のような三叉槍の突き「怒れる波濤(アムピトリテ)」を繰り出します。
それらを全て、紙一重で躱していく小次郎。彼はポセイドンが入場してきた時の歩き方、呼吸や瞬きなど、肉体の発するほんの毛筋ほどのわずかな情報を読み取り、頭の中でポセイドンの像をイメージ化。
そして小次郎は、頭の中で何度もポセイドンと闘い、千を超える相手の攻撃パターンを前もってシミュレーションしているからこそ、現実のポセイドンの動きを先読みできます。
相手のあらゆる動きを先読みする、それこそ、小次郎が数多の敵と闘い、負け続けても頭の中で闘い続けたことで至った境地「千手無双」です。
するとポセイドンは、突如アダマスを殺した時と同じ口笛を吹き、小次郎の予測より速い突きをもって、小次郎の横腹に痛烈な一撃食らわせます。
そして次は、ポセイドンは空高く舞い上がり、小次郎の頭上から雷雨の如き突き、「荒波に降る神雷(キオネ・テュロ・デーメテール)」を繰り出しました。
それさえも先読みし、躱していく小次郎はもはや、人類が達しうる領域を超え、神域へと近づいていったのです。
しかし不運なことに、小次郎の相手はポセイドン。小次郎がここぞとばかり出した技「岩流秘奥、虎切」すら叶わず、ポセイドンは小次郎の物干し竿を真っ二つに折ります。
絶体絶命の危機に陥った小次郎。その時彼は、武蔵と闘った「巌流島の決闘」を思い出します。
約束の刻限に遅れた武蔵に、痺れを切らした小次郎が鞘を海に投げつけたことで、彼の敗北を武蔵が告げたという文献内容と、事実は異なっていました。
時間にするとわずか数分の間でしたが、剣を愛し万物を師を仰いだ小次郎と、天下無双を目指し孤高の道を歩んだ武蔵は、生涯で最も濃密で幸福な死合いをしたといいます。
小次郎は、折れた刃と物干し竿を両手に持ってこう言いました。
「この剣は、バカな漢たちが重ねし歴史(おもい)だ。誰の思いも背負ったことがねえオマエさんごときに、吾が負けるわけにはいかねえんだよ!!」
すると真っ二つに折れた物干し竿は、フリストが2つの力を宿していることで、長さが異なる二本の刀に生まれ変わったのです。
そこから小次郎は、武蔵らこれまで闘い負け続けてきた数多の敵の技を宿した、「天下無双の二天岩流」でポセイドンに挑んでいきます。
全身に傷を負ったポセイドンも、さらに速い三叉槍の突きで応戦し、地球全土を飲み込む大洪水の如き突きの嵐「四十日四十夜の大洪水(メドウーサ・アロペ・デーメテール)」を繰り出してきました。
圧倒的な力の差に心が折れそうになる小次郎。そんな彼に声援を送る武蔵たちのおかげで、小次郎はさらなる強さ、目をつぶったまま森羅万象を読む神の一手「萬手無双」を得ました。
そして小次郎は、新たなる技「二天岩流奥義、双燕斬虎万刃繚乱(そうえんざんこばんじんりょうらん)」で、三叉槍を持つポセイドンの右腕を斬り落とします。
ポセイドンはそれでも、左腕で三叉槍を持って攻撃し、その左腕も斬り落とされたならば、己の歯で三叉槍を掴んででも小次郎を殺そうとしました。
13分7秒の激しい死闘の末、小次郎は「双燕斬虎万刃繚乱」でポセイドンを殺し、人類初の神殺しと、人類初勝利を達成しました。
歓喜に沸く人類とは裏腹に、「神が人間に負けた」ということで、シヴァや北欧の狡知の神ロキたち神々は、怒りに震えていました。
その中でも、ポセイドンと同じギリシャのオリンポス十二神、ゼウスやヘルメス、軍神アレスは特に怒っていました。
「ギリシャ神の借りはギリシャ神で返す」。そのゼウスの言葉通り、天界側の第四回戦の出場者は、地上と天井にあまねく光をもたらす正義の使者、ギリシャの半神半人の剛勇無双ヘラクレスです。
対する人類側の出場者は、19世紀イギリス・ロンドンで、漆黒の闇を心に飼う男。人類史上最も著名な殺人鬼、ジャック・ザ・リッパーです。
人類側の要請により、濃い霧の闇に包まれたロンドンの街が出現したヴァルハラ闘技場で、正義と悪の闘いが始まります。
『終末のワルキューレ』シーズン1の見どころ
(C)アジチカ・梅村真也・フクイタクミ/コアミックス, 終末のワルキューレ製作委員会
アニメ『終末のワルキューレ』、シーズン1の見どころは、戦う闘士たちそれぞれのエピソードと熱き死闘です。
第一回戦、呂布奉先とトール神の闘いでは、生まれながらにして最強の漢たちが、今まで己に敵する者がいなくて退屈だったという共通点があります。
2人のそれぞれの最強を物語る武勇伝はもちろん、初めて好敵手と出会えた歓喜に震える彼らが、最後まで諦めずに死闘を繰り広げていたアクション場面が、観ている人の心を熱くするほど格好良いです。
第二回戦は、全知全能の神ゼウスと、神のコピーとして創造された人類の父アダムという、最終対決に持ってくるかと誰もが思った好カード同士の闘い。
アダムもゼウスも、どちらも己の拳や足を使っての殴り合い、蹴り合いに、熱い漢同士の闘いが好きな人はたまらなく興奮することでしょう。
理不尽な理由で楽園を追放されたにもかかわらず、アダムは神々への復讐心は一切持っておらず、ただ子供たちを守るために参戦したのです。そんな彼の勇姿は、人類誰もが感動し号泣することでしょう。
第三回戦は、ゼウスの兄で大海の暴君と呼ばれた海の神ポセイドンと、数多の敵に負け続けてきた史上最強の敗者、佐々木小次郎の闘い。
ポセイドンの絶対的な強さが織りなす技と、生涯負け続けた小次郎の強さと磨かれた剣技は、どちらも素晴らしく格好良いです。
『終末のワルキューレ』シーズン2の予想
(C)アジチカ・梅村真也・フクイタクミ/コアミックス, 終末のワルキューレ製作委員会
第12話『そしてラグナロクはつづく』の終盤では、ラグナロク第四回戦、ヘラクレスvsジャック・ザ・リッパーの闘いが開幕したところが描かれています。
“正義対悪”の闘いとなった第四回戦。ただヘラクレスは、原作では「人類の滅亡は望んでいない」と公言していたため、もし彼が勝ったとしても、人類側に有利な展開をもたらしてくれるはず。
さらにシーズン1で登場できなかった闘士18人の闘いが、シーズン2では描かれています。
頭脳対決ならオーディンvs二コラ・テスラ、王様対決ならシヴァvs始皇帝、仏教同士の対決なら毘沙門天かスサノオミコトvsグレゴリー・ラスプーチン。
ゼウスの息子アポロンvsレオニダス王など、色んな闘士同士の対決が考察できます。果たして、シーズン2では誰と誰が本当に闘うのか、楽しみで仕方ありません。
まとめ
(C)アジチカ・梅村真也・フクイタクミ/コアミックス, 終末のワルキューレ製作委員会
神への謀反を企てるブリュンヒルデが提案した、神vs人類による最終闘争ラグナロク、第一回戦から第四回戦の開幕までを描いた、超絶バトルアクションアニメ『終末のワルキューレ』シーズン1でした。
最強同士の呂布とトール神の闘い、全知全能の神ゼウスとそのコピーのアダムによる殴り合い、誰も逆らえない最恐神ポセイドンと史上最強の敗者、佐々木小次郎の闘い。
そのどれもが、熱き漢たちによる真剣勝負であり、迫力満点のアクション場面ばかりです。終始ハラハラドキドキするので、闘いの行方が全く予想できません。
また、それぞれの神や闘士に親近感を覚えるほどの彼らの逸話が、それぞれの闘いの中で描かれています。
なかでもポセイドンと佐々木小次郎の闘いでは、知られざるオリンポス十二神の話と、巌流島の本当の闘いが描かれているので、絶対見逃さないでください。
最後までどちらが勝つか負けるか分からない、迫力満点ハラハラドキドキする神vs人類の最終闘争を描いた、バトルアクションアニメが観たい人には、特にオススメの作品です。