映画『鳩の撃退法』は、2021年8月27日(金)全国公開予定
直木賞作家佐藤正午の小説『鳩の撃退法』が映画化され、2021年8月27日(金)より公開予定です。
映画『鳩の撃退法』は、藤原竜也、土屋太鳳、風間俊介、西野七瀬、豊川悦司らの豪華キャスト陣を、『原宿デニール』(2015)のタカハタ秀太監督がまとめあげました。
直木賞受賞経験もある天才作家・津田は、経験した“ある出来事”を小説に書きます。
神隠しにあったとされる家族、津田の元に舞い込んだ大量のニセ札、囲いを出た鳩の行方、津田の命を狙う裏社会のドン、そして多くの人の運命を狂わせたあの雪の一夜の邂逅…。
小説と現実、過去と現在が交錯しながら物語は進んで行きます。はたして全ての謎は解けるのでしょうか?
映画『鳩の撃退法』の作品情報
【公開】
2021年(日本映画)
【原作】
佐藤正午
【監督】
タカハタ秀太
【脚本】
藤井清美、タカハタ秀太
【キャスト】
藤原竜也、土屋太鳳、風間俊介、西野七瀬、豊川悦司、坂井真紀、濱田岳、リリー・フランキー、佐津川愛美、桜井ユキ、柿澤勇人、駿河太郎、浜野謙太、岩松了、村上淳、ミッキー・カーチス
【作品概要】
直木賞作家の佐藤正午の同名ベストセラーを藤原竜也主演で映画化した『鳩の撃退法』。
謎めいた小説家・津田を藤原竜也、津田に翻弄される担当編集者・鳥飼を土屋太鳳、津田とコーヒーショップで出会った日に失踪したバーのマスター・幸地秀吉を風間俊介、津田の行きつけのコーヒーショップ店員・沼本を西野七瀬、彼らが暮らす街の裏社会を仕切る倉田健次郎を豊川悦司が演じています。
監督は、『ホテル ビーナス』(2004)『原宿デニール』(2015)のタカハタ秀太。脚本は、『るろうに剣心 京都大火編『るろうに剣心 伝説の最期編』(2014)を手掛けた藤井清美とタカハタ監督が担当します。
映画『鳩の撃退法』のあらすじ
富山の小さな街でドライバーとしてその日暮らしを続ける津田伸一は、かつては直木賞も受賞した天才小説家です。
ある日、津田はバーで担当編集者の鳥飼なほみに、書き途中のある新作小説を読ませていました。
1年前、津田はいきつけのコーヒーショップで偶然幸地秀吉と出会い、今度会ったらピーターパンの本を貸そう、と“約束”をして別れました。
しかしその夜を境に、幸地秀吉は愛する家族と共に突然姿を消してしまいます。
それから数カ月後、ひょんなことから津田の元に3千万円を超える現金が転がりこみました。ところが喜びも束の間、思いもよらない事実が判明します。
津田は、「あんたが使ったのは偽の1万円札だったんだよ」と使用した先から言われました。
そのうえ、1年前に家族三人が失踪した事件をはじめ、この街で起きる騒ぎに必ず関わっている裏社会のドン・倉田健次郎が、偽札の動向に目を光らせていると聞きました。
倉田はすでに偽札の行方と一緒に、津田の居場所を捜し始めているそうです……。
津田の体験を元に書かれた新作に心を躍らせる鳥飼でしたが、物語を読めば読むほど、どうにも小説の中だけの話とは思えなくなります。
鳥飼は津田の話を頼りに小説が本当にフィクションなのか検証を始めますが、そこには驚愕の真実が待ち受けていました。
作家津田伸一と俳優藤原竜也
しがない小説家の男が偽札事件に巻きこまれ、さらに一家三人神隠し事件も絡んで複雑な様相になっていく『鳩の撃退法』。
本作の主人公は直木賞の受賞経験があり、天才作家と称される津田伸一です。最近はヒット作に恵まれませんが、それでもほそぼそと書いています。今回も執筆中の新作小説を、担当編集者の鳥飼に読ませます。
それはフィクションか現実か、わからない内容の小説でした。鳥飼は何回も「小説ですよね?」と尋ねますが、津田ははぐらかしています。
嘘を書いてそれが現実になるのか。または、現実にあったことを書いているのか。
鳥飼のみならず津田を問い正したいところですが、ここがストーリーが展開するうえでの重要ポイントとなっているのでしょう。
プライド高く掴み処のない謎めいた作家の津田伸一を演じるのは、あらゆる役も全力投球でこなす実力派の藤原竜也。
これまでにも『デスノート』(2006)『バトル・ロワイヤル』(2000)「カイジ」(2009~2020)シリーズ、『22年目の告白-私が殺人犯です-』(2017)『太陽は動かない』(2021)などに出演し、その実力は誰もがご存知であろう俳優です。
熱情的に感情を吐露し、人生の辛酸を表現できる藤原竜也。
彼の持ち味は、七転八起的な人生、または波乱万丈な人生を歩む役にはうってつけの底知れない演技力です。
だからこそ、津田伸一という一癖も二癖もありそうなキャラクターをどんな風に演じてくれるのかと期待が高まります。
しかし、その一方では、彼がこれまで演じた多くの主人公のように、津田も人生の線路から足を滑らせてしまうのではないかと、余計な老婆心もじわじわと。
失踪事件と偽札の関係など、津田の書く小説の世界から飛び出す真実が暴露されるとき、鍵を握る津田の雄叫びは聞けるのでしょうか? それは天才作家にふさわしいラストなのでしょうか?
こちらの疑問点も、藤原竜也にかかっていると言っても過言ではないでしょう。
意味深な3つのキーワード
映画『鳩の撃退法』においては、主要人物に加え、新たな登場人物が続々と。
裏社会を仕切る倉田健次郎(豊川)の手下に、駿河太郎、浜野謙太、村上淳がそれぞれ扮し、岩松了が情報通なデリヘルの社長・川島、カーチスが謎に包まれた古本屋の店主・房州老人と、実力派のキャスト陣が脇を固めました。
最新の予告編では、「一家失踪事件」「謎の偽札」「裏社会の男」という、物語の鍵を握る3つの謎が明かされていますが、実はこれは全て津田の書く小説の中に出てくる言葉です。
津田と知り合った男性一家の失踪事件や、裏社会を牛耳る男が所持する偽札が、いつのまにか津田のもとにあるという事実です。
小説の中で反映されるのは、津田がいる現実社会で実際に起こったこと。
3つのキーワードに関連する出来事を追っていると、作品のタイトルの意味にも繋がって行く展開も興味深く、謎を解き明かすのに津田がどんな活動をするのか、監督の手腕が楽しみです。
まとめ
天才小説家津田伸一が書く小説は現実になるのかと、話題を呼ぶ映画『鳩の撃退法』。津田に扮する藤原竜也が、小説内の出来事が現実と入り混じる世界を演出します。
気になるのは、藤原竜也のコメントです。
「監督の手腕に驚くと同時に演じていた僕自身も主人公・津田が仕掛ける【現実と小説が入り混じる世界観】に引き込まれました」
「今作で演じるのは【天才小説家】という役柄になりますが、僕の執筆する小説が観客の皆様を『鳩の撃退法』の世界に引き込み、巻き込んでいけるか、とても楽しみです」。
さてさて、どんな世界が展開しているのでしょう。自分の目で確かめるのが楽しみです。
案外「鳩が豆鉄砲を食ったような」ラスト結末が用意されているのかも知れません。
映画『鳩の撃退法』は、2021年8月27日(金)全国公開予定。