2017年11月25日、神奈川県寒川町出身の三澤拓哉監督が新たに制作を開始した映画『ある殺人、落葉のころに』の撮影が、クランク・インしました。
本作では三澤監督は出身地である茅ヶ崎周辺に海外からスタッフを招聘して撮影に挑んでいます。
ロケ現場には香港やモンゴルのスタッフが集う国際色の強いロケ撮影を展開していました。
三澤拓哉監督の新作映画はどのように制作されていくのか、現場からレポートをご紹介します。
地元中学校でのロケ撮影に力の入る三澤拓哉監督
1.三澤拓哉、ふたたび世界を目指す
1987年に神奈川県生まれ。2006年茅ヶ崎北陵高校卒業後、明治大学文学部に進学すると学内の図書館に入り浸ります。当時ファンだったウッディ・アレン映画の影響もあって映画の道を志しました。
兼ねてから交流のあった歌手宇崎竜童の助言もあり、2011年に新たに開学した日本映画大学(前身:日本映画学校)で映画理論を学びながら撮影現場の下積みを経験。
2015年の在学中に、日本映画大学の初の監督として、映画『3泊4日、5時の鐘』で監督デビューを果たします。
参考映像:映画『3泊4日、5時の鐘』予告編
この作品は海外でも広く上映されました。なかでも、シロス国際映画祭にて最優秀作品賞の栄誉に輝き、また、北京国際映画祭の注目未来部門で最優秀脚本賞を受賞しました。
三澤監督がクランク・インした今作品『落葉のころ』は、2016年に大阪アジアン映画祭でも上映された映画『十年』の香港の映画監督のひとり、ウォン・フェイパンがプロデューサーを務めます。
香港のウォン・フェイパンが、プロデューサーについたことで、三澤監督、ウォン・フェイパンの2人がタッグを組む『落葉のころ』は、海外へ進出に向け大きな弾みとなるでしょう。
前作を超える映画ができるのか。三澤監督の2作目に大きな期待がかかりますね。
2.三澤拓哉監督の「三澤組」への思いは
11月初旬から映画の舞台となる大磯町で準備に入った三澤拓哉監督。
三澤監督は日本スタッフチームの製作部とともに先乗りして、撮影準備となるロケハンや美術の仕込みに日々追われたようです。
その後、11月20日に香港から来日したプロデュサーのウォン・フェイパンはじめとする香港チームが合流。
25日にはモンゴルチームも合流して、同日PM14:00に大磯町某所でクランクインしました。
その当日三澤監督からスタッフとキャスト宛にメールが送られてきした。
おはようございます。
『ある殺人、落葉のころに』製作・監督の三澤です。
Good morning.
This is Takuya M, producer and director of the film “Oiso In Beat”.これまでの準備、ありがとうございました。本日、いよいよクランクインです。
Thank you for your preparing for shooting. Today is Start Filming.撮影現場で不測の事態はつきものですが、どんなことが起きても好転させたいと思っています。慌てず、焦らずみんなで前を向きながら対応したいです。
もちろん、カメラが回るまで最善の準備をすることは前提として。
On the shooting place, anything will happen whatever we hope or not.
But, I want to try to change the situation better with you.
Off course, we should try to do our best before camera rolling.撮影中の体調不良は私含め、周りのスタッフにお伝えください。
その他、安全に関する注意を怠らず、みんなで撮了を迎えたいです。
If you have some trouble, tell me and other staffs please.
I want to welcome the wrap up with all of staffs. So, please take care about everything which especially involve the case of danger.日本スタッフ、香港スタッフ、撮影部のモンゴルチーム、声を掛け合って、撮影に臨みましょう!本日よりよろしくお願いします!!!
Let’t shoot film with all staff Hong Kong crew, Mongolian crew and Japanese crew.
Today’s the day for starting the new stage of our film. Good luck to ALL of US.
唔該!!
三澤監督のスタッフへの気遣いや、映画制作への思いが感じられるメールは、多様な国籍のロケ現場に大切なメッセージを与えていたようです。
それはまた、同行した海外からの参加者を含めた「三澤組」の仲間たちが、担当する各部署のポテンシャルをあげる心遣いも感じられるものでした。
3.「三澤組」は三澤一家総出で映画を作る⁈
香港やモンゴルといった海外から参加するスタッフが多いのは、三澤拓哉監督の作品が外国からも期待されている証拠。
そんな国際的な現場である一方で、「三澤組」の裏方には三澤家総出のサポートもあるようです。
三澤監督のご両親やお兄さまの現場での活躍が、現場にアットホームさを感じさせてくれます。
監督のお父さまは自ら現場で自動車を動かすなど演出のサポート。お母さまはおにぎりや豚汁などスタッフへの食事世話にを持参してくれました。
また、三澤監督のお兄さまは進んで制作進行として、スタッフへの買い出しなどに飛び回っています。
海外組との国際交流の裏には、「三澤組」ならではの家内制手工業的な映画作りも特徴のようですね。
まとめ
三澤拓哉監督の3年ぶりとなる長編映画2作目の公開に向け、映画『ある殺人、落葉のころに』はクランクインをしました。
Cinemarcheでは、三澤監督の新作の現場に同行取材を行い、映画の生まれるロケ現場から制作の魅力をレポートしていきたいと思います。
三澤拓哉監督の映画『ある殺人、落葉のころに』は2018年公開予定に向け、撮影絶好調!
引き続き、レポートをお楽しみに。