映画『ドクター・ドリトル』は2020年6月19日(金)より日本公開。
『ドクター・ドリトル』は、1967年に公開された『ドリトル先生不思議な旅』以来幾度となく映画化されたヒュー・ロフティング原作の児童文学『ドリトル先生』を基にした冒険物語です。
出演は、主人公を演じるロバート・ダウニー・Jrを始め、アントニオ・バンデラスや「アンダーワールド」シリーズのマイケル・シーン、そして声優陣はエマ・トンプソン、オクタヴィア・スペンサー、ラミ・マレック、レイフ・ファインズ等豪華キャスト。
家族で楽しめるハートフルな作品です。
映画『ドクター・ドリトル』の作品情報
【日本公開】
2020年(アメリカ映画)
【原題】
Dolittle
【監督】
スティーヴン・ギャガン
【キャスト】
ロバート・ダウニー・Jr、ハリー・コレット、マイケル・シーン、ジム・ブロートベント、カーメル・ラニアード、ラルフ・アイネソン、アントニオ・バンデラス
【声のキャスト】
エマ・トンプソン、オクタヴィア・スペンサー、ジョン・シナ、ラミ・マレック、クメイル・ナンジアニ、クレイグ・ロビンソン、マリオン・コティヤール、フランシス・デ・ラ・トゥーラ、セレーナ・ゴメス、トム・ホランド、レイフ・ファインズ
【作品概要】
製作を手掛けたのはロバート・ダウニー・Jrと妻スーザン・ダウニーが設立した映画製作会社チーム・ダウニーで、『ジャッジ 裁かれる判事』に続き2作品目。
『トラフィック』(2001)でアカデミー賞脚色賞を受賞したスティーヴン・ギャガンが監督を務め脚本の草稿も執筆。本作のナレーションは、エマ・トンプソン。
映画『ドクター・ドリトル』のあらすじネタバレ
-その昔、動物と話ができる医師・ドリトル先生がいました。噂を聞いたヴィクトリア女王はドリトル先生に助けを求めます。
見事成果を出したドリトル先生に対し、女王は感謝のしるしとして全ての動物に門戸を開いた敷地と屋敷を与えました-
-ドリトル先生の最愛の妻・リリーは、こわい物なしの冒険家。2人は世界中を旅し、人間に捕らえられた動物達を救出。しかし、リリーは航海途中命を落とします-
-悲しみに暮れたドリトル先生は門を閉ざし、外との繋がりを断ってしまいます。動物たちは、ドリトル先生を救ってくれる人が果たして現れるだろうかと心を痛めていました-
-ある朝、ドリトル先生は1人の少年トミー・スタッビンズと出会うことに。それは、人間が動物を所有物、食べ物、或いは狩猟の対象としてしか見ていなかった時代の出来事。周囲とは異なり、トミーは優しい気持ちを持っていました-
トミーは、伯父のラルフと一緒に森へ狩猟に訪れます。リスを見つけたトミーは、その可愛さに思わず笑顔。
ラルフは狩りを教えようとしますが、気持ちの乗らないトミーは目をつむって引き金に手をかけ、危険を察知したアヒルは池から一斉に飛び立ちます。
逸れた銃弾はリスに当たり大怪我。助けようと言うトミーに対し、ラルフは、これ以上苦しまないよう殺せとナイフを取り出します。
その様子をじっと見ていたオウムのポリネシアは、トミーをドリトル先生の屋敷へ案内。ゲートは閉鎖されている為、トミーはポリネシアの誘導で壁に空いた穴から敷地へ入ります。
中の広い平原には、ドリトル先生とリリーが救った象やキリン等たくさんの動物達が居ました。そこで、トミーはバッキンガム宮殿から派遣されて来た女王の使者・ローズと出会います。
一方、ドリトル先生はすっかり自堕落な生活を送っており、動物達に着替えを手伝ってもらうしまつ。ポリネシアからトミーの訪問を聞いたドリトル先生は、人間には会いたくないと駄々をこねます。
ポリネシアに促されたゴリラのチーチーが扉を開け、ローズは女王から召喚されていることをドリトル先生に伝えます。
女王が病に伏していると聞いても、ドリトル先生は人間の治療はしないと拒否。トミーは、大怪我をしたリスを助けて欲しいとドリトル先生に頼みます。
すかさずローズは、女王の容態が悪いのにリスを手当するのかと文句。するとドリトル先生は、「私を知らないようだね」と言い、早速リスの治療に取り掛かります。
周りの動物達と一緒に言葉を交わしながらリスを救おうとするドリトル先生の姿を見たトミーは、見習いになろうと決意。
しかし、ローズは、女王が亡くなればドリトル先生との約束は破棄され、敷地や屋敷は財務局の管轄となり、住めなくなると告げます。
リスの治療は成功し、チーチーに肩を叩いてもらっているドリトル先生に、ポリネシアは女王を助けるよう助言。
人間の治療はしないと知らん顔をするドリトル先生に、ポリネシアは、狩猟シーズンに自分達が外へ放り出されると主張。
応じなければ皆出ていくとポリネシアに言われたドリトル先生は、仕方なく承諾。リスの容態を心配していたトミーに、リスの治療が無事成功したことを告げたドリトル先生は、帰路の途中何も撃つなと注意して送り出します。
しかし、トミーはこっそり動物達やローズと一緒に馬車へ乗り込み、ダチョウのプリンプトンの背中に乗ったドリトル先生と共にバッキンガム宮殿へ。
その頃、女王の寝室へ訪れたバッジリー伯爵に対し、侍医のマッドフライは、「1週間はもたないでしょう」と内緒話。バッジリーとマッドフライは不敵な視線を交わします。
アヒルのダブダブを先頭にドリトル先生が女王の寝室へ到着すると、衛兵に捕まったトミーが先生の見習いだと言い訳しながらやって来ます。ローズがその場をとりなしドリトル先生も仕方なくトミーを受け入れることに。
ドリトル先生が水槽のタコから話を聞いている間、犬のジップはくまなく女王の匂いをかいで原因の特定を試みます。
ドリトル先生とは長年ライバル関係にあるマッドフライは不機嫌な顔。毒性の植物を盛られたことを突き止めたドリトル先生は、未開の土地にある誰も見たことがない木に生る果物を口にしなければ、女王は助からないと診断。
ローズに女王の面倒を見るように言い、ジップを番犬に残し、そして木の枝のような虫・ナナフシをこっそり壁に掛けてある絵画の額縁へ放したドリトル先生は、一行を連れてまぼろしの果物を探す旅へ船で出発します。
バッジリー伯爵は、マッドフライにドリトル先生が戻ってこられないよう阻止しろと命令。そのやりとりを、ナナフシが聞いています。
映画『ドクター・ドリトル』の感想と評価
『ドクター・ドリトル』は、女王の命を救わなければ住む場所を追い出されると知ったドリトル先生と生活を共にする動物達が手を合わせ、未開の島に生る不思議な力を宿す果物を探しに旅へ出る冒険ファンタジーです。
製作したのは、主人公ジョン・ドリトルを演じたロバート・ダウニー・Jrの映画会社。
実は、ダウニー・Jrは動物保護活動に熱心であることで知られ、ロサンゼルスの広大な住まいは屠殺される運命にあった牛や山羊、或いは虐待されていた豚や鶏を引き取って保護し2匹の猫も一緒に家族と生活。
脚本を読み、ふと窓の外へ視線を移した時、アルパカと目が合ったと笑いながら話すダウニー・Jrは、『アベンジャーズ』を終えた後に取り組むプロジェクトとして本作が自然に思いえたと映画化した理由を説明しています。
また、ダウニー・Jrだけではなく他の出演者も声をそろえるのは、自分の子どもたちを連れていける家族向けの作品に携わりたかったという長年の思い。
年齢規制が厳しい欧米では、子どもが幼ければスーパーヒーロー映画の鑑賞も制限されます。
そこで、『ドクター・ドリトル』のように、動物と話ができる一風変わった医師の物語なら動物好きな親も一緒に楽しんでもらえると思ったダウニー・Jrは製作を決定。
王室の使者ローズやドリトル先生の見習いとなるトミーも登場する為、中学・高校世代の観客でも共感できる構成です。
ローズを演じたカーメル・ラニアードは、本作が初めてのオーディション経験。トミー・ステッビンズ役に抜擢された『ダンケルク』(2017)ハリー・コレットは、CGを想定した場面で演技をするのは今回が初。
2人共全く物おじせず、特にダウニー・Jrと共演シーンの多いコレットは、息の合ったパフォーマンスを見せています。
エマ・トンプソンを筆頭に、声優を務めた俳優陣が動物達に息吹を吹き込み、マイケル・シーン、そしてアントニオ・バンデラスの存在感も光り、ワクワクする作品。
まとめ
ドリトル先生は最愛の妻・リリーを亡くして以来人間とは一切付き合わず、命を助けた動物達だけが家族です。
そんなある日、ヴィクトリア女王が病に伏し、助けを求めていると王室から使者が訪問。女王が亡くなれば土地や敷地を失うと知ったドリトル先生は、怪我させたリスの治療を求めてやって来たトミーと一緒に、女王の病気を治す魔法の果物を探す旅へ出発。
たくさんの実力派俳優が参加して映画化された『ドクター・ドリトル』は、1人の医師が動物達の助けを得て再生するまでを描いたアドベンチャー物語です。