1人の男と2人の女。
揺れる恋の結末は。
フランスの人気監督フィリップ・ガレルの息子で、俳優としても活躍するルイ・ガレルが監督と主演を務めた「A Faithful Man」。
邦題『パリの恋人たち』として2019年12月13日(金)よりBunkamuraル・シネマほか全国順次公開することが決定いたしました。
あわせて、パリの日常を切り取った場面写真も解禁され、ルイ・ガレルのコメントも発表されましたのでご紹介します。
映画『パリの恋人たち』について
本作『パリの恋人たち』は、普段着のパリを舞台に、本当の気持ちを素直に表せない、不器用な男と女の揺れる関係を短編小説のように描いた大人のラブストーリー。
2018年・第31回東京国際映画祭「ワールド・フォーカス部門」にて上映され(上映時タイトル「ある誠実な男」)、第66回サンセバスチャン国際映画祭ではコンペティション部門で脚本賞を受賞しています。
ルイ・ガレル監督曰く「ひとの気持ちはあてにならない」というシンプルなアイディアから出発したという本作。
「文学には短編小説と長編小説があります。わたしは本映画を短編小説のように組み立てたいと考えました。気張らなくて、サプライズがあり、みずみずしい短編小説であり、重苦しい心理ドラマのアンチテーゼでもあります。」と語っています。
魅力的なキャストたち
監督兼主演のアベル役には、『グッバイ・ゴダール!』(2017)のルイ・ガレル。監督としては『ふたりの友人』(2015)以来の2作目となりました。
父・フィリップのほか、ベルナルド・ベルトルッチ、ジェーン・バーキン、クリストフ・オノレやジャック・ドワイヨンらに愛されてきた名実ともにフランス映画界きってのサラブレッドであるルイ・ガレル。
2人の女性たちの間で右往左往するアベルを「何度も生まれ変わる“いたいけな人”をイメージしました。降りかかる災難をすべて楽しんでしまう人」と解釈し、どこかくすっと笑ってしまうような愛すべき主人公が出来上がりました。
マリアンヌ役には、実生活でもルイのパートナーでもあるレティシア・カスタ。
ヴィクトリアズ・シークレットはじめ80以上の雑誌のカヴァー、ラルフ・ローレンやイヴ・サンローランのモデルとして絶大な人気を誇り、フランス全土の市庁舎に飾られるマリアンヌ像のモデルにもなっている人物です。
また、大人の女性であるマリアンヌに対し、小悪魔的魅力でアベルを翻弄するイヴには、今や世界の若者たちのオピニオンリーダーとなりつつあるリリー=ローズ・デップ。
いわずと知れたジョニー・デップとヴァネッサ・パラディの愛娘でシャネルのモデルとしても活躍中のリリーは、2014年『Mr.タスク』で女優デビュー後、着実にキャリアを積み重ねています。
本作では初恋のときめきを鮮やかに演じている彼女の、パリジェンヌらしいファッションの着こなしにも要注目です。
映画『パリの恋人たち』の作品情報
【日本公開】
2019年(フランス映画)
【原題】
A Faithful Man
【監督】
ルイ・ガレル
【字幕翻訳】
松岡葉子
【字幕協力】
東京国際映画祭
【キャスト】
ルイ・ガレル、レティシア・カスタ、リリー=ローズ・デップ、ジョゼフ・エンゲル
【作品概要】
主演も兼ねるルイ・ガレルの2本目の監督作で、前作に続き自身の役名はアベル。
アベルの戸惑いを軸に、マリアンヌの幼い息子の不思議な態度、ポールの妹エヴのアベルへの想いなど、様々な感情の往来がテンポよく、そしてユーモアを交えて描かれる珠玉のロマンティック・コメディです。
マリアンヌに扮するレティシア・カスタの悪女ぶり、エヴを演じるリリー=ローズ・デップの一途なキュートさ、そして子役も必見。
サン・セバスチャン映画祭脚本賞受賞作で、2018年・第31回東京国際映画祭「ワールド・フォーカス部門」にて上映(上映時タイトルは「ある誠実な男」)されました。
映画『パリの恋人たち』のあらすじ
ジャーナリストの青年アベルは、3年間同棲したマリアンヌから妊娠を告げられ喜ぶのもつかの間、父親は友人のポールであることから別れを切り出されてしまいます。
数年後、アベルはポールの告別式でマリアンヌと再会、同時にポールの妹イヴからも想いを告白され…。
まとめ
参考:リリー=ローズ・デップの公式インスタグラム
ルイ・ガレルが捉えた、クラシカルなパリの街並の様子や語り口のセンスには、トリュフォーをはじめとしたフランス映画の伝統が詰まっています。
レティシア・カスタとリリー=ローズ・デップという、異なる魅力のふたりに翻弄される男を演じたルイ。
監督として、俳優として、彼の非凡な才能を感じられる一作です。
映画『パリの恋人たち』は2019年12月13日(金)よりBunkamuraル・シネマほか全国順次公開!