『ワンダヴィジョン』はDisney+で配信。
物語の構成から始まり、主軸となる主人公、そして敵味方ですらもあっさりとひっくり返しファンを楽しませてくれたドラマ『ワンダヴィジョン』もいよいよクライマックス。
今回はアガサとワンダの激しい戦いの行方と、家族との切ない別れを描いたシリーズ最終話「Episode9」をネタバレあらすじを含めご紹介させていただきます。
CONTENTS
ドラマ『ワンダヴィジョン』の作品情報
【配信】
2021年1月15日(Disney+独占配信)
【原題】
WandaVision
【監督】
マット・シャクマン
【キャスト】
エリザベス・オルセン、ポール・ベタニー、テヨナ・パリス、キャスリン・ハーン、カット・デニングス、ランドール・パーク、エヴァン・ピーターズ
【作品概要】
アメリカンコミック『マーベル・コミックス』を映像化する企画「MCU」の「フェーズ4」開始作となる配信ドラマ。
監督を務めたのは『ファーゴ』や『ゲーム・オブ・スローンズ』、『ザ・ボーイズ』など大ヒットドラマのエピソードを数多く手がけてきた監督のマット・シャクマン。
ドラマ『ワンダヴィジョンEpisode9』のあらすじとネタバレ
アガサにサイコキネシスを当て、ビリーとトミーを逃したワンダ。
アガサはワンダに「能力を自分に差し出すならこの街を明け渡す」と言いますが、ワンダは拒否しサイコキネシスで車をアガサに直撃させます。
アガサの姿が消えたその場に、ヘイワードによって起動された白色のヴィジョンが現れワンダを攻撃。
窮地に陥ったワンダでしたが、彼女が創造したヴィジョンが駆けつけ白色のヴィジョンからワンダを救出します。
「全てを話すべきだった」とワンダはヴィジョンに懺悔すると、街も人も全てを元に戻すことをヴィジョンに約束。
白色のヴィジョンとワンダの創造したヴィジョン、そしてアガサとワンダの戦いが始まります。
ピエトロの家に軟禁されるモニカは、彼の家のアルバムからピエトロが「ラルフ・ボーナー」という男性であり、アガサに洗脳されていることに気づくと、ピエトロの首についたアガサの洗脳道具を奪い正気に戻します。
一方、アガサは禁断の書物「ダークホールド」に「スカーレットウィッチがその力で世界を滅ぼす」と書かれていることをワンダに話し、街の住民の洗脳を解きます。
洗脳が解かれた住民たちが一斉にワンダに詰め寄ると、動揺したワンダはサイコキネシスで住民たちを攻撃してしまいます。
この状況を改善するためには「ヘックス」を解放するしかないとアガサに促され、ワンダは「ヘックス」の壁を解放。
しかし、「ヘックス」の内部で創造されたヴィジョンやトミーとビリーは「ヘックス」内でしか生きることが出来ず崩壊を始めてしまいます。
家族を失うか「ヘックス」を解放するかの2択を迫られたワンダは「ヘックス」の解放を中断しますが、壁に開いた穴からヘイワードと「S.W.O.R.D」の兵隊が侵入。
アガサは兵隊を殺害しようとしますがワンダが救い、アガサとワンダは再び戦い始めます。
ワンダに創造されたヴィジョンは白色のヴィジョンと戦闘となりますが、創造のヴィジョンは白色のヴィジョンが生前の自身の身体を使って再生されたものだと知ると、テセウスの船を例に「本物のヴィジョン」について議論し、白色のヴィジョンの内部に眠る生前の記憶を蘇らせます。
記憶を取り戻した白色のヴィジョンは「私はヴィジョンだ」と言うと、戦闘を辞め空へと飛んで行きました。
ワンダとヴィジョンに「S.W.O.R.D」の兵隊を任されたトミーとビリーは兵隊たちを殺害しないように倒していきますが、2人の隙を突いたヘイワードに銃撃されます。
しかし、弾丸は駆けつけたモニカが身体で受け止め、2人は無傷でした。
その様子に動揺し逃走するヘイワードの車両にルイスがトラックをぶつけ、ヘイワードは行動不能に陥ります。
ドラマ『ワンダヴィジョンEpisode9』の感想と評価
ドラマ『ワンダヴィジョン』は本話を持って最終話を迎えます。
配信日には世界的に「Disney+」へのアクセスが集中し鑑賞が困難になるなど、最終話の配信はファンにとって目の離せないものとなりました。
ワンダの力を奪おうとするアガサとワンダ、そして2人のヴィジョンの壮絶な戦いはドラマシリーズとは思えないほどの激しさを見せ、ヒーロー作品のクライマックスとして申し分のない高いクオリティで配信を待ち望んでいたファンたちを満足させました。
そしてなんと言っても気になるのは、シーズン2の可能性を含む今後の作品展開。今回はMCUシリーズの今後に繋がる2人のキャラクターに注目したいと思います。
覚醒し危険な力を手に入れた「ワンダ」
これまでの記事でも説明させていただいたように、原作コミックスではヒーロー「スカーレット・ウィッチ」の暴走によって「アベンジャーズ」の虐殺が引き起こされます。
本話でアガサとの戦いを経て「スカーレット・ウィッチ」として覚醒したワンダは、善悪の違いはあれどアガサによって引き出された力で虐殺を起こすという原作と似た道筋をたどっています。
「スカーレット・ウィッチが世界を滅ぼす」という予言と、ラストに描かれた禁断の書物「ダークホールド」の魔術を試すワンダ。
ワンダの再登場が決定している『ドクター・ストレンジ イン・ザ・マルチバース・オブ・マッドネス』(2021)で彼女がヒーローとして登場するのかヴィランとして登場するのか、片時も目が離せません。
ラストでモニカが出会った「スクラル人」とは?
ウエストビューで起きたワンダの事件が終わったあと、モニカはFBIの女性捜査官に化けた「スクラル人」に接触を受けます。
スクラル人は『キャプテン・マーベル』(2019)に登場しており、モニカの母であるマリアはスクラル人の将軍タロスと共闘する「キャプテン・マーベル」ことキャロルに協力することでスクラル人の窮地を救いました。
本話で登場したスクラル人の話す「モニカの母親の友人」はタロスであると想像でき、今後「モニカ」が『キャプテン・マーベル2』を始めとした宇宙を舞台とした作品群へ登場することが期待できます。
また、タロスは『スパイダーマン・ファー・フロム・ホーム』(2019)において、ニック・フューリーに擬態しスパイダーマンを支えるなど重要な役目を担うキャラクターでもあるため、『ワンダヴィジョン』を中心としたMCUの動きを感じる最終話でした。
まとめ
激しい戦闘や家族の絆と別れ、そして『ワンダヴィジョン』の象徴ともいえる不穏さを維持したまま迎えたクライマックス。
1話1話先を想像し考察する楽しさと、さまざまな考察をあっさりとひっくり返し、さらなる衝撃を与えてくれたドラマ『ワンダヴィジョン』は、MCUシリーズとしての高いハードルを上回った秀作ドラマシリーズでした。
2021年3月中旬より配信が決定しているMCUドラマ『ファルコン&ウィンターソルジャー』にもさらなる期待を込めて、今後のMCUシリーズを追う起爆剤として本ドラマを心からオススメ致します。