途中下車は許されない。それは、死線を走る片道切符――
映画『ワイルド・ロード』が、2022年12月2日(金)より全国ロードショーとなります。
ラッパーのマシン・ガン・ケリーことコルソン・ベイカーと、名優ケヴィン・ベーコン共演のノンストップ・サスペンスの見どころをご紹介します。
CONTENTS
映画『ワイルド・ロード』の作品情報
【日本公開】
2022年(アメリカ映画)
【原題】
One Way
【監督・製作総指揮】
アンドリュー・ベアード
【製作】
マーティン・ブレナン、ライアン・ドネル・スミス、ジブ・ポルヘマス、ティム・パーマー、アレン・チェイニー、ライアン・ウィンタースターン、ネイサン・クリンガー
【脚本】
ベン・コンウェイ
【撮影】
トビア・センピ
【編集】
ジョン・ウォルターズ
【キャスト】
コルソン・ベイカー、ストーム・リード、ドレア・ド・マッテオ、トラヴィス・フィメル、ケヴィン・ベーコン
【作品概要】
米TIME誌が発表した“次世代の100人”のアーティスト部門に選出された、マシン・ガン・ケリー(コルソン・ベイカー名義)主演作。
ケリー演じる青年が、組織の追手から逃れるため乗り込んだ長距離バスで起こる出来事をスリリングに描きます。
共演に、ハリウッドの元祖カメレオン俳優ケヴィン・ベーコン、『ウォークラフト』(2016)のトラヴィス・フィメル、『透明人間』(2020)のストーム・リードなど。
監督は、ガイ・ピアース主演のSFスリラー『ゾーン414』(2021)で長編デビューをはたしたばかりのアンドリュー・ベアードです。
映画『ワイルド・ロード』のあらすじ
組織から金とコカインを盗んだ男フレディ。彼が乗り込んだ長距離バスには、組織の女ボス・ヴィックからの追手が迫っていました。
フレディには何としても逃げ切らなければいけない理由がありました。それは、元恋人クリスティーンと、彼女との間に生まれたひとり娘リリーのため。
しかし彼は、逃走時に追手に撃たれ負傷していました。出血が止まらずに次第に意識が朦朧としていく中、フレディは藁をもすがる思いで、疎遠になっていた父親に助けを求めるも……。
映画『ワイルド・ロード』の感想と評価
俳優としても活躍、超人気ラッパーのマシン・ガン・ケリー
ラッパーとしてデビュー以降、2020年リリースのポップ・パンク・アルバム『チケッツ・トゥ・マイ・ダウンフォール』が全米1位を獲得、米TIME誌発表の“次世代の100人”のアーティスト部門にも選出されるなど、今最も注目されるアーティスト、マシン・ガン・ケリー。
俳優としても、本名のコルソン・ベイカー名義で『囚われた国家』(2019)や『プロジェクト・パワー』(2020)などに出演し、今年5月全米公開のコメディ『Good Mourning(原題)』では脚本・監督に初挑戦。
MTVの人気リアリティコメディ『ジャッカス』の劇場版第4作『ジャッカス FOREVER』(2022)では、ジャッカスメンバーのスティーヴォーとフィットネスバイクを漕ぎあい、どちらが巨大な手で相手をプールに叩き落すかを競うゲーム(文字では説明しにくいので、ぜひとも本編を観ましょう)にノリノリで参加するなど、マルチに活躍しています。
『Good Mourning』でも共演したミーガン・フォックスと1月に婚約を発表し、プライベートの話題も事欠かないケリー。そんな彼の主演最新作となるのが、本作『ワイルド・ロード』です。
『Good Mourning(原題)』(2022)
長距離バス内で繰り広げられる予測不能サスペンス
マシン・ガン・ケリー演じるフレディは、犯罪組織から大金とコカインを盗んだ青年。捕まえようとする組織のボス・ヴィックとその手下から逃れようと、長距離バスに乗り込みます。
バス内からスマホとガラケーを使って仲間たちと連絡を取ろうとするも、逃走時に腹部に銃弾を受け、出血が止まらない状態となっていました。
そのうちフレディは、同じバスの乗客である少女レイチェルと会話するように。しきりにフレディから携帯を借りようとするレイチェルは、何やらワケありな事情を抱えていると知ります。
ヴィックによって仲間が次々と殺されていく恐怖と、バスの乗客全員への不信感が高まるあまり、フレディは疎遠になっている父親のスマホを鳴らします――
一夜の出来事の大半を車内で、しかも電話の会話のみで展開する作品といえば、トム・ハーディ主演の『オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分』(2015)がありましたが、本作は長距離バス内をメイン舞台としたサスペンスとなっています。
バスに乗って逃げているにもかかわらず、負傷したことによって命の危険にも晒されるフレディ。加えて彼を取り巻く人々との人間模様が、観る者に先の展開を読ませません。
『ナイトライド 時間は嗤う』(2022)
ちなみに、本作の脚本家ベン・コンウェイは、裏社会から足を洗おうとするドラッグディーラーが、車を奔走させながら仲間に電話して窮地を脱しようとする様を描く『ナイトライド 時間は嗤う』(2022)も手がけています。
本作の脚本プロットを下地に書かれたとあって、設定こそ異なれど車内で繰り広げられる対話劇サスペンスという点で共通しており、94分間ワンショット、しかも実際に運転しながら演技を決行した驚異の撮影手法が見どころ。
『ナイトライド 時間は嗤う』は日本では11月公開なので、『ワイルド・ロード』と比較して観てみるのも面白いかもしれません。
まとめ
アンドリュー・ベアード監督の公式ツイッター
2/9✝️ pic.twitter.com/ewJlWTba91
— ANDREW BAIRD (@bairdfilm2011) August 25, 2022
フレディの父親もまた、悪事に手を染めていた人物。そんな父親を軽蔑していたにもかかわらず、自分も犯罪組織の一味となってしまった…。
父親らしいことは何もできなかった償いとして、盗んだ大金を元恋人クリスティーンと娘のリリーに託そうとするフレディでしたが、数年ぶりとなる父との再会が、思わぬ展開を導きます(父親役ケヴィン・ベーコンの怪しさ全開な演技も必見!)。
はたしてフレディの生命は?大金の行方は?あなたは予測不可能なワイルド・ロードへと誘われることでしょう。
映画『ワイルド・ロード』は、2022年12月2日(金)より全国ロードショー。