Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

サスペンス映画

Entry 2019/08/31
Update

映画『ハリウッド1969 シャロン・テートの亡霊』ネタバレ感想と評価レビュー。衝撃の事件を犠牲者の側から描く

  • Writer :
  • 20231113

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』で注目を集める、あの事件が映画化された!

ハリウッドを震撼させた事件から50年、今再び注目を集めるシャロン・テート殺害事件

“マンソン・ファミリー”に焦点を当てた映画は多数存在しますが、犠牲者である、シャロン・テートの視点で描かれた作品が公開されました

ロマン・ポランスキー監督作品『吸血鬼』に出演、監督と恋に落ち、1968年に結婚したシャロン・テート

その後彼女は夫とハリウッドの豪華な邸宅で暮らし、子供を身ごもり幸せの絶頂にいました。

しかし彼女は自分の知らぬ所で、恐るべきカルト集団に目を付けられていたのです。

惨劇の犠牲者となったシャロン・テート。事件は世間を震撼させただけではなく、一つの時代の終焉を告げる事にもなります

映画『ハリウッド1969 シャロン・テートの亡霊』の作品情報


(C)2018 Cielo Tate Island, LLC

【公開】
2019年(アメリカ映画)

【原題】
The Haunting of Sharon Tate

【監督・脚本・製作】
ダニエル・ファランズ

【キャスト】
ヒラリー・ダフ、ジョナサン・ベネット、リディア・ハースト

【作品概要】
チャールズ・マンソン率いるカルト集団、“マンソン・ファミリー”に殺害された女優・シャロン・テート。その事件を被害者の側から描く、サスペンス・ホラー映画。

監督は『ハロウィン6 最後の戦い』『隣の家の少女』の脚本を手がけたダニエル・ファランズ。ドキュメンタリー映画『HIS NAME WAS JASON 「13日の金曜日」30年の軌跡』を監督し、「13日の金曜日」シリーズの歴史を紹介したホラー映画通です。

また「悪魔の棲む家」シリーズを生んだ、「アミティヴィルの恐怖」の原因とされる、あの家で実際に起きた“デフェオ一家殺害事件”映画化した、『悪魔の棲む家 REBORN』を監督でもあります。

本作でシャロン・テートが演じるのは、エグゼクティブ・プロデューサーも務める、ヒラリー・ダフ。センセーショナルな事件が、50年目の今甦る…。

映画『ハリウッド1969 シャロン・テートの亡霊』のあらすじとネタバレ


(C)2018 Cielo Tate Island, LLC

“私たちの見るもの、見られるものは全ては、夢の中の夢なのか” エドガー・アラン・ポーの詩「夢のなかの夢」の一節を紹介して、映画は始まります。

1968年8月1日、インタビューで心霊体験があると答えたシャロン・テート(ヒラリー・ダフ)。彼女は夫、ロマン・ポランスキーと暮らす新居を紹介します。

かつてリリアン・ギッシュ、ケーリー・グラント、最近まで音楽プロデューサーのテリー・メルチャーが住んでいた、ロサンゼルス・シエロ・ドライヴ10050番地の、豪華な邸宅だと語るシャロン。

彼女はこの新居でも、夜中に奇妙なものを見た、と告白します。寝室の前に立っている男の姿、そして居間で縛られ倒れた2人の姿。それは友人のジェイ・セブリング(ジョナサン・ベネット)と私で、2人とも喉を切り裂かれていた、と話します。

その1年後、TVのニュースはこの邸宅で、妊娠8ヶ月のシャロン・テートを含む、5名が殺害されたと伝えていました。そして事件は、チャールズ・マンソンの指示で行われたと語る、“マンソン・ファミリー”のメンバー。

事件の3日前の1969年8月6日、シャロン・テートは、ハリウッドセレブのヘアドレッサーであるジェイ・セブリングの運転する車で、自宅に戻ります。

到着したシャロンを迎えたのは、アビゲイル・フォルジャー=ギブ(リディア・ハースト)と、そのパートナーのヴォイテック・フライコウスキー。2人もポランスキー夫妻の友人で、今はこの邸宅で暮らしています。

久々に自宅に戻ってきたシャロンは、飼い犬と再会します。夫のロマン・ポランスキーは、映画『イルカの日』の脚本を、ロンドンで執筆中で不在でした。

ポランスキーは友人たちに、身重の彼女を支えてくれる事を望み、この邸宅で暮らす事を許していました。シャロンは自身の新作映画について語り、4人は楽しく過ごします。

小さな偶然の積み重ねが、友人たちとの出会いを生み、自分の今を築いたと話すシャロン。人生は予め決められた計画なのか、それとも運命は変える事が出来るのかと、疑問を口にします。

そんな彼女にギブは、幸せの絶頂にあるあなたには、この人生しかないと答えます。

しかしシャロンは、夫の浮気を疑っていました。彼は私に嘘をつき、私は信じるふりをする。そんな心境をジェイに打ち明けるシャロン。

4人がゲームに興じていると、何者かが尋ねてきます。対応したヴォイテックは、現れた男にこの家にテリーはいない、今はポランスキー夫妻の家だと説明し、追い返します。

ヴォイテックは、チャールズ何とかと名乗る男が来たと、一同に伝えました。

その夜、眠っていたシャロンは、怪しい物音に気付き邸内を調べます。何者かが玄関のドアをノックし、ドアを開けた際に飼い犬が飛び出します。

ドアの外には何者かが残した、テリーに宛てた包みが残されていました。

1969年8月7日。目覚めたシャロンにギブとヴォイテックは、あなたを世話するためにここにいる、と話します。しかしシャロンにはその態度が不満でした。

昨夜現れた男について訊ねられたヴォイテックは、シャロンの留守中、あの男と取り巻きの女たちを、邸宅に引き入れた事を認めます。

邸宅を友人たちに解放するのは、シャロンとポランスキー2人が決めた事でしたが、ギブとヴォイテックの、勝手な振る舞いに怒りを覚えるシャロン。

気を取り直し、ギブと散歩に出たシャロンを、怪しげな2人組の女が抜き去ります。その後シャロンは、死体となった飼い犬の姿を見つけます。

犬の死体はヴォイテックと、シャロンの見知らぬ若者が庭に埋めました。その若者はスティーヴン・ペアレントと名乗り、今までいた管理人のウィルに代わり働いていました。

近くのトレーラーハウスに住んでいると語るスティーヴン。戸惑いながらも、シャロンは彼の態度に好感を持ちます。

邸宅に入ったシャロンは、ポランスキーの部屋に入ります。そこにオープンリールデッキがありました。

彼女がデッキにかかったテープを再生すると、男が歌う曲が流れてきます。そして周囲にはテリーと書かれた、テープの入った袋が無数にある事に気付き、不安に襲われるシャロン。

邸宅に現れたジェイに、シャロンは不満を打ち明けます。部屋の模様を変え、怪しげな男とその信奉者を引き入れ、断りなく管理人を変えたギブとヴォイテックに、怒りを覚えていました。

ポランスキーが戻って来れば、2人を追い出せばいい、と答えたジェイ。それに対し運命は変えられないと思う、とシャロンは力なく呟きます。

ジェイは運命は変えられる、無数の選択枝があると答えます。何かあれば駆け付けると言って、彼女を励ますジェイ。

その夜、邸宅に何者かが侵入します。オープンリールデッキから流れる音楽に気付いたシャロンは、それを止めに向かいます。

そこには、男が立っていました。シャロンの友人も侵入者に気付きます。お前は誰だ、と訊ねられた男は答えます。俺は悪魔だと。

以下、『ハリウッド1969 シャロン・テートの亡霊』ネタバレ・結末の記載がございます。『ハリウッド1969 シャロン・テートの亡霊』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。


(C)2018 Cielo Tate Island, LLC

居間で縛られるジェイとシャロン。ジェイは身重のシャロンをかばおうと叫びますが、侵入者に襲われ絶命します。

シャロンはギブとヴォイテックに逃げるよう促し、2人は外へと逃れますが、庭でメッタ刺しにされ殺されます。

シャロンはお腹の子供だけは救うよう懇願しますが、侵入者は彼女の体に容赦なくナイフを突き立てます。

悲鳴を上げ目覚めたシャロン。友人たちは悪い夢を見たのだ、となだめます。

1969年8月8日。シャロンの身を案じた友人たちは、ポランスキーに連絡を取ろうとしますが、捕まえられずにいました。

シャロンは幻覚を見ますが、友人たちは昨晩の夢を含め、彼女が精神的に参っていると判断します。不安を訴えるシャロンに、皆は彼女を守っていると答えます。

何から守っているの、というシャロンの問いに、彼らは妊娠中に神経が参った、彼女自身から守っていると答えます。その返事に言葉を失うシャロン。

ヴォイテックは彼女の留守の間に、チャールズとそのファミリーと名乗る者が、何回か現れたと説明します。邸宅の前の住人、音楽プロデューサーのテリー・メルチャーに会いたいと、彼らは訴ていました。

シャロンを不安にさせない様、テープをポランスキーの部屋に置いたと説明するヴォイテック。しかしチャールズ一味が私たちと赤ん坊を殺す、と叫ぶシャロンの姿は、友人たちには精神的に不安定だとしか思えません。

外に出たシャロンはスティーヴンに、オープンリールデッキを調べてもらいます。チャールズの歌を逆再生すると、“ヘルター・スケルター”と呪文のようにつぶやく、サブリミナルメッセージが入っていると気付くスティーヴン。

恐怖に怯え、部屋に閉じこもったシャロン。そこにポランスキーから電話がかかってきます。夫に不安を訴える彼女を幻覚が襲います。やがて夫の声は、繰り返される“ヘルター・スケルター”の言葉に変わります。

悲鳴を上げるシャロン。全てはスティーヴンのトレーラーハウスで見た夢でした。スティーヴンに宥められたシャロンは、赤ん坊が生まれようとしている事に気付きます。

慌てて救急に連絡しようとしたスティーヴンは、電話線が切られたと気付きます。前夜夢で見た、“マンソン・ファミリー”の襲撃が始まったと知ったシャロンは、スティーヴンと共に車で逃げようと試みます。

しかし2人は、襲撃者の男に銃撃されます。何とか邸宅に逃れたシャロン。銃撃の音で、友人たちもシャロンの語った悪夢が、現実になったと悟ります。

邸宅に侵入する、“マンソン・ファミリー”の1人の男と2人の女。男は俺は悪魔だと呟きます。またしてもシャロンとジェイはロープで縛られます。

しかし今回は皆が抵抗を試みます。ギブが立ち向かった隙に縛られた2人も反撃し、ジェイとギブは1人の女を倒します。ヴォイテックはもう1人の女と格闘、浴槽に沈め息の根を止めます。

トレーラーハウスに戻ったスティーヴンは、無線機を使い警察への連絡を試みますが、残る男が現れます。身をかくした彼はシャベルで反撃、男を打ちのめします。

外に逃れ出た男は、銃をシャロンに奪われます。地を這う男にシャロンは銃を向け、銃弾を浴びせて倒します。

運命の日、8月9日の朝がやって来た時、5人は傷付いていたものの無事でした。

5人は支え合いながら庭に出て、シャロンを残した4人は、シエロ・ドライヴ10050番地の敷地の外へと出て行きます。シャロンは改めて、邸宅の方を振り返ります。

振り返った庭先には、ジェイ、ギブ、ヴォイテック、スティーヴンの遺体が並んでいました。もう1つ、顔までシーツを被せられた遺体に、呆然と近寄って行くシャロン。

シャロンがシーツをはがすと、現れたのは彼女自身の顔でした。

邸宅の敷地内には、数多くの警官が動いていました。そして敷地を囲うフェンスの外には、記者たちが集まっています。誰もシャロンに、そして4人の友人に気付きません。

シャロンは警官と記者の間をすり抜け、敷地の外へ出ると、待っていた4人と合流します。

冒頭のインタビューの続きが流れます。シャロン・テートは最後にこう語りました。

私はおとぎの世界に住んでます。全てがバラ色に見えるメガネを通し、世界を見ています。

これからも、ずっと…。

映画『ハリウッド1969 シャロン・テートの亡霊』の感想と評価


(C)2018 Cielo Tate Island, LLC

今だ語られる50年前の事件

華やかなハリウッドの邸宅で起きた惨劇。凶行を行ったカルト集団。チャールズ・マンソンの名は悪のアイコンとして、今もサブカルチャーの世界に君臨しています

ベトナム戦争の激化、公民権運動の高まりが社会をつき動かしていた1960年代後半。同時にそれらに対するアンチテーゼとして、1967年より“サマー・オブ・ラブ”がムーブメントとなります。

このヒッピー文化が先導したカウンターカルチャーは、サイケデリック・ロックを生んだだけでなく、その信奉者には、愛と平和を基盤とした、世界の変革を確信させるものでした

“サマー・オブ・ラブ”を信じた若者は、コミューンを作り集まります。そこはフリー・セックスと、マリファナやLSDがはびこる場所。やがて治安悪化を口実に、公権力からの弾圧が始まります。

それまでミュージシャンを目指すも社会に適応できず、人生の大半を刑務所で過ごしていたチャールズ・マンソン。

出所した彼は、この時代の潮流を利用し、LSDを用いて少女を洗脳、彼女らに男性を誘惑させ信者にし、カルト集団の指導者して君臨します

“マンソン・ファミリー”は悪名名高い事件を起こし、それと同時期に“サマー・オブ・ラブ”は終焉を迎えます。時代の区切りとして、この事件は深く記憶される事になりました

繰り返し映像化された事件

社会に衝撃を与えた事件は、今までに何度も映像化されています。

マンソン裁判の検事、後に作家となったヴィンセント・バグリオーシの著書、「ヘルター・スケルター」が、1976年テレビ映画化されます。日本では翌1977年、劇場公開された作品です。

参考映像:『ヘルター・スケルター』予告編(1977年日本公開)

この作品でチャールズ・マンソンを演じたスティーヴ・レイルズバックは、後にトビー・フーパー監督の『スペースバンパイア』に主演、猟奇殺人鬼エド・ゲインを描いた作品『エド・ゲイン』を自ら製作・主演し、ジャンル映画の顔として活躍しています。

裁判で死刑判決が下されたチャールズ・マンソンは、その後カリフォルニア州が死刑制度が一時的に廃止された影響で、終身刑に減刑されます。

その結果、獄中のマンソンを信奉する者も現れます。こうしてマンソンはアメリカン・ポップカルチャーの汚点、そして悪の象徴として注目を浴び続けます

この後もマンソンと、“マンソン・ファミリー”を題材にした映画やドラマは作られ続け、ミステリー小説や犯罪ドラマに大きな影響を与えました。

事件発生から50年を迎える今、クエンティン・タランティーノ監督作品、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』が公開。同じ題材の映画は、本作以外にも製作されました。

参考映像:『チャーリー・セズ マンソンの女たち』予告編(2019年日本公開)

『チャーリー・セズ マンソンの女たち』は、“マンソン・ファミリー”のメンバーに焦点を当てた映画です

また映画監督、ロマン・ポランスキーを語る際に、この事件は欠かせない存在です。ポーランド出身のユダヤ系の彼は、ナチスが作ったユダヤ人ゲットーから脱出し、辛くも生き延びますが、母親はアウシュビッツで虐殺されます

シャロン・テート事件後の1977年、少女への淫行疑惑で逮捕。釈放後国外逃亡し、今も逃亡犯としてアメリカに入国出来ないポランスキー。その後海外で創作活動を続け、映画監督として巨匠の地位を築きます。

ポランスキーを擁護する者は、彼の少年時代の体験と、シャロン・テート事件が彼に与えた影響を語ります。しかし彼に対する批判の声は根強く、近年“#MeToo”運動の高まりと共に、ポランスキーは2018年、アメリカの映画芸術科学アカデミーから除名されます

この様にマンソン、“マンソン・ファミリー”、ポランスキーを語るのに、欠かせない存在のシャロン・テート事件。しかし最も語られていない人物がいます。

それは事件の犠牲者たち、シャロン・テート本人についての物語でした

シャロン・テート最後の日々を大胆に脚色・ドラマ化

ダニエル・ファランズ監督は、あえて犠牲者たちの物語を、事実に沿った形で描かず、大胆な創作を加えて描きました。

当事者が全員死亡している“デフェオ一家殺害事件”を、大胆に『悪魔の棲む家 REBORN』として映画化した手法の、発展形といえる映画です

映画化された『ハリウッド1969 シャロン・テートの亡霊』のスタイルは、賛否両論呼ぶものとなっています。

シャロン・テートの実妹、デブラ・テイトはこの映画を強く非難しています。このような形で商業映画化に反発するのは、心情的に理解できますし、同様の批判が多数あります。

更に本作は劇中で、チャールズ・マンソンが歌う曲、「CEASE TO EXIST」を使用しています。何とも大胆としか言いようがありません

一方ホラー・ファンタジー系の雑誌・媒体などに、作品を好意的に評価したものもあります。実際の事件をベースにしながら、展開に捻りのある物語を創造した点を認めたのでしょう。

まとめ


(C)2018 Cielo Tate Island, LLC
『ハリウッド1969 シャロン・テートの亡霊』、また同テーマの作品を見る手助けに、実際の事件を少し解説しましょう。

信者をドラック漬けにして、カルト集団を作り上げたチャールズ・マンソン。この事件に先立つ1969年7月25日、最初の殺人としてドラックの売人を殺害。その後別件でファミリーのメンバーが逮捕されます。

警察の捜査の目をそらす為、自分を音楽デビューさせなかったと信じる人物への、恨みを晴らすことも兼ねて、ハルマゲドンと信者を煽り、シャロン・テートの邸宅を襲ったマンソン。シャロンには、まさにとばっちりの悲劇です

マンソンは自分の手を汚しません。8月9日のシャロン・テート殺害を実行したのは、ファミリーの男1人、女3人(うち1人は見張り役)。本作に登場した実行犯が男1名に女2名、マンソン不在の理由はここにあります。

事件が大々的に報じられ、有頂天になったマンソン。ハルマゲドンを現実にすべく、翌8月10日に適当に選んだ大邸宅に、マンソン自ら指揮して侵入、2名を殺害します。この時も自分の手を汚さず、信者に実行させています。

8月16日、別件で逮捕された“マンソン・ファミリー”。ここから事実が暴露してゆきます。

今だチャールズ・マンソンを、神格化する方もいる様ですが、実態はひがみ根性を持つ人物が、実利と妄想で行動しただけ。

シャロン・テート以上に、その前後の事件の犠牲者が、話題にならないのも悲しい事実です。人間、殺されて良い事はありません。

少し脱線したので、映画の話題に戻します。本作で語られている映画『イルカの日』。当時ロマン・ポランスキー監督作品として、準備が進んでいました

しかし事件を受け監督は降板、1973年にマイク・ニコルズ監督作品として完成します。

そしてシャロンが「12の椅子、13の椅子になるかも」と語っていた、彼女の次回作は『扉の影に誰かいる』『白い家の少女』の、ニコラス・ジェスネル監督作品『12+1(別タイトルThe Thirteen Chairs)』

1969年の映画で、シャロン・テートの遺作となり、セリフ通りオーソン・ウェルズも出演しているコメディ映画です。

映画の過去作にこだわる、ダニエル・ファランズ監督らしいセリフの挿入でした


関連記事

サスペンス映画

ヒョンビン映画『スウィンダラーズ』あらすじと感想レビュー。どんでん返しの詐欺師たちに心地よく騙される

韓国映画『スウィンダラーズ』7月7日(土)より、シネマート新宿ほか全国ロードショー。 詐欺師だけをダマすという詐欺師5人と、エリート検事の攻防を描いた、まったく予測不可能なケイパームービー。 駆け引き …

サスペンス映画

映画『殺意の誓約』あらすじとキャスト!監督コルマウクル評価は

映画『殺意の誓約』はアイスランド・アカデミー賞6部門受賞!本国ではNo.1大ヒット作。 また、映画『2ガンズ』『エベレスト3D』のバルタザール・コルマウクル監督が、母国アイルランドで作り上げた本格派サ …

サスペンス映画

映画『あのこと』ネタバレあらすじ感想と結末評価の解説。原作短編小説「事件」で書かれた望まぬ妊娠をした大学生の目線とは⁈

ノーベル文学賞を受賞したアニー・エルノーの実体験をもとにした著作を女性監督オドレイ・ディワンが映画化 1960年代、法律で中絶が禁止されていたフランス。 大学生のアンヌは、大事な試験を間近に控え、妊娠 …

サスペンス映画

映画ソウsaw4|動画フルを無料視聴!吹き替えも字幕版も見られる

映画『ソウ4』のフル動画を無料視聴する方法を分かりやすくご紹介していきます! ↓今すぐ『ソウ4』の動画を無料で見るならU-NEXT!↓ なお、当記事でご紹介している映画『ソウ4』の動画配信状況は201 …

サスペンス映画

映画『L.A.コンフィデンシャル』あらすじネタバレと感想!ラスト結末も

~一人の女、ひとつの真実…男たち、野獣の輝き~ ジェイムズ・エルロイの暗黒の“L.A.4部作”を一つを見事に映画化した傑作クライム・サスペンス『L.A.コンフィデンシャル』をご紹介します。 CONTE …

【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【川添野愛インタビュー】映画『忌怪島/きかいじま』
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『レッドシューズ』朝比奈彩インタビュー
映画『あつい胸さわぎ』吉田美月喜インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
『シン・仮面ライダー』コラム / 仮面の男の名はシン
【連載コラム】光の国からシンは来る?
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学