Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

新作映画ニュース

Entry 2019/06/25
Update

台湾映画『熱帯魚』『ラブ ゴーゴー』あらすじとキャスト。監督チェン・ユーシュンが残した青春映画の源泉

  • Writer :
  • 加賀谷健

台湾青春映画の瑞々しい源泉がここに!

台湾ニューシネマの異端児チェン・ユーシュン(陳玉勲)監督の幻の名作『熱帯魚 デジタルリストア版』

『ラブ ゴーゴー デジタルリストア版』が、8月17日(土)より新宿K’scinema他全国順次公開されます。

公開に合わせて、ポスタービジュアルが解禁され、また著名人のコメントも到着しました。

スポンサーリンク

映画『熱帯魚』『ラブ ゴーゴー』のポスタービジュアル

(c) Central Pictures Corporation

解禁されたポスタービジュアルには、観客に大きなインパクトを残した、台北のビル街を回遊する巨大な熱帯魚をとらえた『熱帯魚』の場面写真と、恋する乙女・リリーの印象的な『ラブ ゴーゴー』の場面写真がメインに据えられ、ポップでカラフルな印象です。

国内外で高い評価を得ながらも、僅か2作品を残すのみとなったチェン・ユーシュン監督の色褪せない作品世界の魅力が伝わってきます。

映画『熱帯魚』『ラブ ゴーゴー』について

(c) Central Pictures Corporation

エドワード・ヤン(楊徳昌)、ホウ・シャオシェン(侯孝賢)やツァイ・ミンリャン(蔡明亮)らの“台湾ニューシネマ”の系譜から、突如出現した新人監督チェン・ユーシュン

ツァイ・ミンリャンのテレビドラマ『快楽車行』(1989)にスクリプターとして参加し、同年、ドラマ『佳家福』で監督・脚本デビューを果たしたチェン・ユーシュンは、当時台湾で頻発していた誘拐事件をモチーフにして『熱帯魚』の脚本を書き上げ、1992年の全国シナリオコンクールで最優秀賞を受賞します。

そして1995年には映画を完成させ、映画監督デビューを果たしました。

続く『ラブ ゴーゴー』では、個性的なキャストたちが紡ぐ3つの恋模様を描き、ポップでオフビートなリズム感とユーモアとやさしいまなざしが共存した独自の作風を確立し、台湾の若い世代から広い共感と圧倒的な支持を得ました。

いずれの作品も国内外で高い評価を獲得しましたが、この2作品のみを残して、その後チェン・ユーシュンは長い沈黙に入ってしまうのです。

しかしこの度、台湾青春恋愛映画に流れるみずみずしい源泉を巡って、待望のデジタルリマスター化が実現しました。

スポンサーリンク

映画『熱帯魚』の作品情報

(c) Central Pictures Corporation

【製作】
1997年(台湾映画)

【監督】
チェン・ユーシュン

【キャスト】
リン・ジャーホン、シー・チンルン、リン・チェンシン、ウェン・イン、リェン・ピートン、ファン・メイウェン、ア・ピポー、ロー・ピン、リ・チンメイ、リ・チンメイ、チェン・イファン、ワン・ホイフェン、チェン・チンツァイ、リャン・ティンユァン、チェン・ムーイー、チェン・チーシャー、ファン・シャオファン

【作品概要】
誘拐された受験生の中学生と誘拐犯一家の奇妙な交流を描いたコメディ作品。

監督・脚本は、テレビ畑出身で本作が映画デビューとなるチェン・ユーシュンが務めます。

新人のリン・ジャーホン、テレビの子役であるシー・チンルンの他、『浮草人生』(1996)の監督でもあるリン・チェンシン、本作で95年度金馬奨助演女優賞を受賞した『村と爆弾』(1987)のウェン・イン、『好男好女』(1995)のプロデューサーで『憂鬱な楽園』(1996)にも出演しているリェン・ピートン、『悲情城市』(1989)のヴェテラン女優アピポーなど個性的なキャストが顔をそろえています。

ロカルノ国際映画祭青豹賞、金馬奨の最優秀脚本賞と最優秀助演女優賞受賞作。

映画『熱帯魚』のあらすじ

(c) Central Pictures Corporation

受験戦争にまったくなじめない夢見がちな台北のボンクラ少年。

そんな少年をなりゆきで誘拐してしまった、超田舎な一家の、これまた一風変わった面々。

誘拐報道がヒートアップする台北がまるで別世界のように、少年は連れ去られた南部の漁村で、白日夢のような不思議な時間を過ごし、そして謎めいた少女と遭遇します。

はたして彼は、無事に(?)台北へ戻り、そして高校受験に間に合うことができるのでしょうか?

映画『ラブ ゴーゴー』の作品情報

(c) Central Pictures Corporation

【製作】
1998年(台湾映画)

【監督】
チェン・ユーシュン

【キャスト】
タン・ナ、シー・イーナン、リャオ・ホェイチェン、チェン・ジンシン、マー・ニエンシエン、チウ・ショウミン、ホアン・ツジャオ

【作品概要】
台北に住む様々なタイプの人々に訪れる愛の物語がユニークな構成で綴られる野心作。

監督・脚本は『熱帯魚』のチェン・ユーシュンが務め、本作が監督第2作目となります。

『海ほおずき』(1996)のタン・ナ、アイドル歌手のシー・イーナン、テレビ業界でマネージャーをしているリャオ・ホェイチェン、長年映画のスタッフとして活躍していたチェン・ジンシンなどが出演しています。

金馬奨の最優秀助演男優賞と助演女優賞W受賞作。

映画『ラブ ゴーゴー』のあらすじ

(c) Central Pictures Corporation
ケーキ職人の冴えないアラサー男子のアシェン。

彼のアパートに同居する食欲旺盛なおデブちゃんのリリー。

アシェンが小学生のときの初恋の君リーホァ、セールスには100%向かない内気な痴漢撃退グッズセールスマンのアソン。

どこにでもいそうな、でもどこかヘンな若者たち物語が紡がれていきます。

スポンサーリンク

まとめ

(c) Central Pictures Corporation

受験戦争真っただ中の少年が誘拐事件に巻き込まれ、連れ去られた南の漁村で、不意に訪れた夏休みのような不思議な時間を体験する、奇跡のデビュー作『熱帯魚』

都会に生きるごく普通の、いや全く冴えない若者たちの恋の行方をビタースイートに描いた第2作『ラブ ゴーゴー』

台湾ニューシネマの異端児チェン・ユーシュン監督が残したこの2作品は、その後の台湾映画に強い影響を与え、青春映画の瑞々しい源泉であり続けています。

映画『熱帯魚 デジタルリストア版』『ラブ ゴーゴー デジタルリストア版』は、8月17日(土)より新宿K’scinema他全国順次公開!

関連記事

新作映画ニュース

真野恵里菜映画『青の帰り道』あらすじとキャスト。上映館や公開日の情報紹介

2018年12月7日に全国公開される真野恵里菜主演の映画『青の帰り道』。 群馬県前橋市と東京を舞台に、人生が交差する7人の姿を描いた青春群像劇です。 それぞれの⼈⽣が交錯し、過去の思いを胸に抱きながら …

新作映画ニュース

映画『パリの家族たち』あらすじキャスト。マリー=カスティーユ・マンシオン=シャール監督が贈る女性賛歌

観ればきっと家族に会いたくなる幸せの映画  © WILLOW FILMS – UGC IMAGES – ORANGE STUDIO – FRANCE 2 CINÉMA 『奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ』 …

新作映画ニュース

尾野真千子映画『茜色に焼かれる』あらすじ/キャスト/公開日/上映館。石井裕也最新作は母子の愛と希望を描く

主演は尾野真千子、共演に和田庵、片山友希、オダギリジョー、永瀬正敏らキャスト解禁。 社会のゆがみがいよいよ表面化している現代なればこそ生まれ得た、激しくも深い魂の軌跡。これは、あなた自身の現実、今日を …

新作映画ニュース

韓国映画『ときめき♡プリンセス婚活記』あらすじとキャスト。シネマートにて公開決定!

『怪しい彼女』のシム・ウンギョン×ドラマ『華麗なる遺産』イ・スンギのW主演で贈る時代劇ラブコメディ。 韓国映画『ときめき♡プリンセス婚活記』は、12月8日(土)より、シネマート新宿他にて全国順次ロード …

新作映画ニュース

【東京国際映画祭2018】上映話題作レビュー速報3弾!『銃』『ハード・コア』『GODZILLA 星を喰う者』

東京国際映画祭では一般の上映と同時進行で国内外マスコミ関係者・買い付けを検討する国内外の配給会社向けの試写が行われています。 会場にお越しいただいたことがあれば見たことがある風景かもしれませんが、明ら …

U-NEXT
CINEMA DISCOVERIES【シネマディスカバリーズ】
架空映画館 by ReallyLikeFilms Online
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
【連載コラム】光の国からシンは来る?
映画『哀愁しんでれら』2021年2月5日(金)より全国公開
映画『写真の女』
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【KREVAインタビュー】映画『461個のおべんとう』井ノ原快彦の“自然体”の意味と歌詞を紡ぎ続ける“漁師”の話
【玉城ティナ インタビュー】ドラマ『そして、ユリコは一人になった』女優として“自己の表現”への正解を探し続ける
【ビー・ガン監督インタビュー】映画『ロングデイズ・ジャーニー』芸術が追い求める“永遠なるもの”を表現するために
オリヴィエ・アサイヤス監督インタビュー|映画『冬時間のパリ』『HHH候孝賢』“立ち位置”を問われる現代だからこそ“映画”を撮り続ける
【べーナズ・ジャファリ インタビュー】映画『ある女優の不在』イランにおける女性の現実の中でも“希望”を絶やさない
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
アーロン・クォックインタビュー|映画最新作『プロジェクト・グーテンベルク』『ファストフード店の住人たち』では“見たことのないアーロン”を演じる
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
【平田満インタビュー】映画『五億円のじんせい』名バイプレイヤーが語る「嘘と役者」についての事柄
【白石和彌監督インタビュー】香取慎吾だからこそ『凪待ち』という被災者へのレクイエムを託せた
【Cinemarche独占・多部未華子インタビュー】映画『多十郎殉愛記』のヒロイン役や舞台俳優としても活躍する女優の素顔に迫る
日本映画大学