兄弟映画制作チーム“MINO Bros.”による新作映画『鬼が笑う』完成。
兄の三野龍一が監督、弟の三野和比古が脚本を担当する兄弟映画制作チーム“MINO Bros.”。
“MINO Bros.”による新作映画『⻤が笑う』が完成、来年2021年夏〜秋頃に劇場公開を目指しているそうです。
解禁された場面写真とともに、MINO Bros.と主演の半田周平によるコメントを紹介します。
CONTENTS
映画『鬼が笑う』について
“MINO Bros.”(読み:みの ぶらざーず)とは、兄の三野龍一が監督、弟の三野和比古が脚本を担当する兄弟映画制作チームです。
処女作である『老人ファーム』(2019)では、兄弟独自の世界観を作り上げ、1作目にして「カナザワ映画祭 2018」等数々の映画祭やコンペにて高い評価を受けました。
その後、「さぬき映画祭」より正式招待を受け、2019年には渋谷・ユーロスペース他・全国の劇場で上映。
本作『⻤が笑う』は、そんな“MINO Bros.”の渾身の2作品目となります。
主演は、『老人ファーム』に続いて半田周平が務めました。
『老人ファーム』に続く“MINO Bros.”独自の世界観はもちろんのこと、登場人物全員の個性が巧みに描かれ、演出されています。
MINO Bros.のコメント
参考画像:『老人ファーム』インタビュー時の三野龍一(左)と三野和比古(右)
もしテレビで人殺しのニュースを見たなら、あなたは「ひどい人がいるな」「怖いな」「かわいそう」と思うでしょう。そしてそこで想像はストップするでしょう。 僕たちは、そこでストップしたくありませんでした。どうして?なぜ?そこになにがあった?誰も知りたくないようなことに深く興味を持ってしまいました。だから映画を使って、もっと深く掘り下げてみたかったのです。 例えば、父親を殺してしまった主人公にこんな生い立ちがあれば?その後の家族がこんな風に変わってしまっていたら?職場でいじめがあったなら?
自分たちは少し変わった家庭環境で育っています。常に大人に気を遣い、自分の生きる場所を守ってきました。その時に見てきたもの、考えたもの、目線が映画の中で生きているのだろうと思います。 もちろん僕たち兄弟よりも苦しい環境で育った人たちは世の中にたくさんいます。主人公がやってしまった父親殺しは、世間的に言って、絶対に許されるものではありません。 しかし、世間はいつも正しいか正しくないかで判断しすぎではないでしょうか。一度、正しいか正しくないかの天秤を捨ててみてほしい。僕たちは前作の「老人ファーム」から、一貫して共感のできない映画を作っています。山奥の老人ホームで懸命に働く⻘年の気持ちなんて誰もわからないし、父親殺しをして出所してきた⻘年の気持ちなんて知らないままに一生を終えるでしょう。なぜそんな映画ばかりを作るのか。それは、ニュースを見たときの一遍通りの非難や同情が感情の全てではないと思うからです。想像の羽根をもう少しのばしてみてください。あなただけの価値観が出てきませんか。こっそりと自分の中に見つけた価値観を持ち帰ってください。 あなたの胸の中に芽生えたものに、僕たちは興味が尽きません。
MINO Bros.のプロフィール
兄の三野龍一が監督、弟の三野和比古が脚本を担当する、兄弟による映画制作チーム。
処女作『老人ファーム』は、「カナザワ映画祭 2018」にノミネートされ、観客賞を受賞した他、「TAMA NEW WAVE ある視点部門」、「日本芸術センター映像グランプリ審査員特別賞」、「新人監督映画祭」など多くの映画祭で高い評価を受けます。
2019年には、本広克之監督がディレクションを担当している「さぬき映画祭」に正式招待され話題に。2019年には、渋谷・ユーロスペースほか、全国の劇場にて公開。
主演・半田周平のコメント
この作品の何に着目しどの部分に観る人の心が反応するのか分かりません。けれど観て下さった方には“生きて”ほしいと思います。生きるためには希望が、夢が、愛が、気力が必要です。そんなもの…とあなたは嘲笑うかもしれない。でもこの作品に向き合う時、人間誰もが持つ想像という力を深く働かせて、ささやかでもいい、自分の生を支えているそういったものが自分の中にも確かに在ることに気付いてほしい。それを死守し育み生き切ってほしい。大切なもの大切な人のために、今、今の自分に今何が出来るか。浅く生きるしかできない者が謙虚さを失い、深く生きようとする者が頭を垂れなければならない今の時代の多くの囚われ人に観て頂きたい映画です。
主演・半田周平のプロフィール
兵庫県出身。乗馬ライセンス4級、実戦護身武術 中級アドバイザー資格。
映像と舞台の様々な現場でコミカルからシリアスまで幅広い役を演じ、人間の真に根差し心に迫る演技の追究に取り組み続けています。
主人公・和彦を演じた『老人ファーム』では、映画初主演として見事にその大役を果たしました。
映画『鬼が笑う』の作品情報
【製作】
2020年(日本映画)
【監督】
三野龍一
【脚本】
三野和比古
【キャスト】
半田周平、梅田誠弘、岡田義徳、坂田聡、赤間麻里子、大谷麻衣、木ノ本嶺浩、ムーディ勝山、鳥居功太郎、小池誠徳、夢麻呂、柴田鷹雄、月亭太遊、大窪晶、齋藤博之、矢戶一平、和田昭也(ぱろぱろ)、大久保健(ぱろぱろ)、リロイ太郎、⻲岡園子、堤満美、小松勇司、落合亜美、中藤契、大里菜桜、池村咲良、バースデーこうだい、帆南、ちろ、三柴あゆな、瀬川実穂、結城あい、三枝翠、瀧航大、石田優奈、後藤龍馬、細谷優衣、高田みちこりあん、木村和幹、増子光、山田笑李菜、芝本智美、大迫芽生
映画『鬼が笑う』のあらすじ
親父の暴力から母・妹(家族)を守るために親父を殺めてしまった正義感の強い石川一馬は、⻑い刑期を経て、更生保護施設で生活を始めました。
更生施設で無気力に生活し、職場であるスクラップ工場では「人殺し」と呼びばれますが、反論をせず、ただ淡々と業務をこなしています。
無為に日々を過ごす中で、⻑男として家族をまとめることが自分の生きがいとなっていました。
家に引きこもる母を心配し、一馬は足繁く母親のアパートに尋ねますが、母には、お前が家族を壊したんだと追い返されます。
一馬は自分にできることはもう何もないのだと全てを諦めかけていました。
ある日、スクラップ工場で、外国人労働者へのいじめに巻き込まれる一馬。
みんなが見て見ぬふりをしている中、なりふり構わず、止めに入った中国人労働者の劉(リュウ)の姿に一馬は目を覚めさせられます。
劉と交流する中で、自分が望む幸せの為に、もう一度立ち向かっていく一馬ですが…。
まとめ
“MINO Bros.”による新作映画『⻤が笑う』。
今後は海外・国内の映画祭に順次出品予定で、来年2021 年夏〜秋頃に劇場公開を目指して活動しているとのことで、期待が高まりますね。
タイトルの「鬼」とは誰なのか。続報をお待ちください。