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Entry 2020/03/11
Update

【映画(2020)の予告動画】新作おすすめサスペンス『ルース・エドガー』をケルヴィン・ハリソン・Jr.を主演で描く!

  • Writer :
  • 大塚まき

誰からも称賛される17歳の高校生ルース
彼は“完璧な優等生”か、それとも“恐ろしい怪物”なのか

注目の次世代スター・ケルヴィン・ハリソン・Jr.を主演に迎え、ナオミ・ワッツ×オクタヴィア・スペンサー×ティム・ロスと実力派キャストが集結した『ルース・エドガー』 。


(C)2018 DFG PICTURES INC. ALL RIGHTS RESERVED.

17歳の黒人の高校生ルースの知られざる内面に迫り、人間の謎めいた本質とアメリカの現実をえぐるサスペンスフルなヒューマンドラマ『ルース・エドガー』(原題:LUCE)が、ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて2020年6月5日(金)より全国公開されます。

また、このたび本作のポスタービジュアルと予告編が解禁されましたのでご紹介します。

映画『ルース・エドガー』について


(C)2018 DFG PICTURES INC. ALL RIGHTS RESERVED.
本作の監督・製作・共同脚本を務めたのは『クローバーフィールド・パラドックス』のジュリアス・オナーJ・C・リーの戯曲『Luce』に感銘を受け映画化されました。

2019年のサンダンス映画祭でプレミア上映されるや批評家の絶賛を博し、全米の賞レースで20を超える賞のノミネートを達成した本作は、深刻な矛盾をはらんだアメリカ社会の現状をリアルにえぐり出し、人間という存在そのものに鋭く切り込んだヒューマン・ドラマです。

人種、容姿、階級、学歴、思想、信仰……いったい人間の“価値”とは、何によって決定されるのか。

誰からも称賛される少年の“知られざる真実”をめぐって展開するサスペンスフルなストーリーは、観る者の好奇心をかき立てるにとどまらず、私たちの内なる潜在意識を揺さぶり、先入観を根底から覆していきます。

映画『ルース・エドガー』の予告編


このたび解禁された予告編の冒頭では、ルースが「僕の元の名前は発音が難しく」「父が “名前を変えよう”と」「それが“ルース”」「光という意味です」と大勢の人々の前で演説する姿が華々しく映し出されます。

アフリカのエリトリア出身のルースは、アメリカに渡り、白人の養父母(ナオミ・ワッツ&ティム・ロス)に育てられ、“ルース・エドガー”という名前に改名し、優秀な高校生に成長したルースは順風満帆な生活を送っていました。

しかし、ルースと同じアフリカ系の女性教師ウィルソンから提出したレポートに「意見の対立は銃で解決する」という表記があったこと、ルースの「ロッカーから違法な爆発物が見つかった」ことでルースは「危険人物の疑いがある」と指摘されて動揺する養母の姿が。

ルースがテロリストになり得る存在だというウィルソンの疑惑は、ルースの養父母にも疑念を生じさせていきます。

誰からも愛され、称賛される少年ルースは、一体何者なのか?完璧な優等生か?それとも恐ろしい怪物なのでしょうか?

一度生じた疑念からまたひとつと完璧なルースの実態が揺らいでいきます…。

ルースもまた、「皆にとって僕は 聖人でなきゃ怪物だ」「先生は“僕”という人間を全く分かっていない」と困惑した表情が切り取られています。

そして、ポスタービジュアル、予告編ともに共通する“あなたは人間の本性を見抜けるか—”という問いかけが向けられます。

映画『ルース・エドガー』のポスタービジュアル


(C)2018 DFG PICTURES INC. ALL RIGHTS RESERVED.

『ルース・エドガー』の最大の見どころは、主人公17歳のルース・エドガーが真意不明のミステリアスな存在であることです。

成績優秀なスポーツマンで、誰とでも分け隔てなく接するオープンな人柄の持ち主。

アフリカ系の移民であり、白人の養父母の愛に育まれて、幼少時の戦争経験のトラウマを克服したルースは、若きバラク・オバマの再来とも称される存在です。

このたび解禁された日本版のポスタービジュアルでは、そんなルースが大勢の観客に向けて演説する後ろ姿が、本国ビジュアルに付け加えられています。

顔の左半分は隠された意味深なルースの表情と壇上に立つルースの後ろ姿

どちらもルースの顔ははっきりとは提示されていません。

まさにルースという謎めいたキャラクターの表裏、二面性が伝わるビジュアルとなっています。

映画『ルース・エドガー』の作品情報


(C)2018 DFG PICTURES INC. ALL RIGHTS RESERVED.

【日本公開】
2020年(アメリカ映画)

【原題】
LUCE

【監督・製作・共同脚本】
ジュリアス・オナー

【キャスト】
ナオミ・ワッツ、オクタヴィア・スペンサー、ケルヴィン・ハリソン・Jr.、ティム・ロス

映画『ルース・エドガー』のあらすじ

アフリカ、エリトリア出身のルース・エドガーは文武両道に秀でた17歳の高校生。

彼は幼少期に戦場へ駆り出された過酷なトラウマを克服し、自由の国アメリカで希望を象徴する存在へと成長しました。

そんなルースは、ある課題のレポートをきっかけに、同じアフリカ系の女性教師ウィルソンと対立し、順風満帆の日常が大きく揺らぎ出します。

ルースが危険な過激思想に染まっているのではというウィルソンの疑惑は、ルースの養父母である白人夫婦エイミーとピーターの胸にも疑念を生じさせていきます。

そして、奇妙な事件がウィルソン教師の身に降りかかることに。

はたしてルースは本当に“完璧な優等生”なのか、それとも世間を欺く“恐ろしいテロリスト”になり得るのでしょうか…。

まとめ

参考:本国版『Luce』のツイッター

(C)2018 DFG PICTURES INC. ALL RIGHTS RESERVED.

主人公・ルースの“完璧な優等生”というイメージが一度生じた疑念から揺らいでいきます。

その疑惑は、養父母との関係をも揺さぶり、アメリカという国の歴史や政治をもあぶりだしていきます。

人種、容姿、性別、階級、学歴、思想、信仰…人間の価値とは、何によって決定されるのでしょうか?

その真実をスクリーンで見届けてください。

人間の謎めいた本質、アメリカの理想と現実をえぐり、全米で絶賛されたサスペンスフルなヒューマン・ドラマ映画『ルース・エドガー』はヒューマントラストシネマ渋谷、新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて2020年6月5日(金)より全国公開です。


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