Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

新作映画ニュース

Entry 2020/01/24
Update

映画『21世紀の資本』予告編と場面写真紹介。難しい読破不能な原作をわかりやすく映像化!

  • Writer :
  • 松平光冬

人はなぜ、働いても豊かになれないのか?

フランスの経済学者トマ・ピケティによる300万部の世界的大ベストセラー『21世紀の資本』


(C)2019 GFC (CAPITAL) Limited & Upside SAS. All rights reserved

本書を映画化した社会派ドキュメンタリー映画『21世紀の資本』が、2020年3月20日(金)より新宿シネマカリテほかにて全国順次公開されます。

映画公開に先駆け、予告編および場面写真が到着しました。

映画『21世紀の資本』の見どころ

(C)2019 GFC (CAPITAL) Limited & Upside SAS. All rights reserved

フランスの経済学者トマ・ピケティが出版し、史上最も重要な経済学書として世界中から称賛を浴びた経済学書「21世紀の資本」。

ですが、およそ700ページという超大作のため、完読が難しいとされていました。

そこで、著者のピケティ自身が監修から出演までこなし、一般の人も五感だけで理解できるよう完全映画化したのが、本作『21世紀の資本』です。

自著を映画化するにあたり、ピケティは著名な経済学者とともに、自ら実証した「格差論」などを、難しい数式など一切使わずに映像で表現しています。

『ウォール街』(1988)、『プライドと偏見』(2005)、『レ・ミゼラブル』、『ザ・シンプソンズ』などの映画や小説、ポップカルチャーなどをふんだんに引用することで、過去300年の世界各国の歴史を“資本”の観点から切り取る構成となっています。

映画『21世紀の資本』の予告編

公開に先駆け、予告編も解禁されました。

冒頭から目に飛び込んでくるのは、「お金」「格差」「権力」「貧困」という現代を象徴するようなパワーワードの数々。

続けて、原作者であるトマ・ピケティがこう明言します。

21世紀は恐ろしい時代に突入する。それは歴史が証明している。

続けて、18世紀の貴族制、第二次世界大戦、レーガン元大統領の有名なフレーズ「アメリカを再び偉大に!」など、過去300年のフッテージを映し出し、社会を混沌とさせた出来事をなぞりながら、”この世は仕組まれている”という、衝撃の真実に迫っていきます。

そして最後では、一足先に本作を鑑賞したジャーナリストの池上彰から寄せられた、「いくら働いても豊かになれない秘密を映画は教えてくれる。そして、解決策も提示している」という言葉で締めくくられています。

映画『21世紀の資本』の作品情報

(C)2019 GFC (CAPITAL) Limited & Upside SAS. All rights reserved

【日本公開】
2020年(フランス・ニュージーランド合作映画)

【監督】
ジャスティン・ペンバートン

【製作】
マシュー・メトカルフ

【編集】
サンディ・ボンパー

【撮影】
ダリル・ワード

【監修】
トマ・ピケティ

【キャスト】
トマ・ピケティ、ジョセフ・E・ステイグリッツ

映画『21世紀の資本』のあらすじ

(C)2019 GFC (CAPITAL) Limited & Upside SAS. All rights reserved

2014年に出版されたトマ・ピケティの経済書『21世紀の資本』。

執筆期間こそ1年ながら、データ収集に15年かけたというこの本は、20カ国以上の国の3世紀にわたる「所得と資産の歴史」から、人々の間の「格差」が拡大していくことを実証し、またたく間に世界的ベストセラーとなりました。

しかし、およそ700ページという超大作のため、完読が難しいとも言われていました。

そこで、著者のピケティ自らが監修と出演を務めたドキュメンタリー映画の製作に着手します。

フランスのエレクトロポップ・デュオ、エール(Air)のジャン=ブノワ・ダンケルが担当する音楽に乗せ、貧富の格差について分かりやすく映像で提示。

働いても豊かになれないのはなぜなのか?

社会を混沌とさせた出来事をなぞりながら、”この世は仕組まれている”という衝撃の真実を、ピケティが暴いていきます。

まとめ

(C)2019 GFC (CAPITAL) Limited & Upside SAS. All rights reserved

近年、映画界でも相次いでテーマとされる「格差社会」。

目を背けるのではなく、なぜ貧富の差が広がっているのか、その秘密をこの映画で知ってください。

あなたは21世紀をどう生きるべきか?その答えが本作『21世紀の資本』にあります。

ドキュメンタリー映画『21世紀の資本』は2020年3月20日(金)より新宿シネマカリテほかにて全国順次公開



関連記事

新作映画ニュース

映画『寛解の連続』上映館/公開日/予告編。躁うつを生きるラッパー小林勝行を追ったドキュメンタリー!

一年間に渡る自主上映活動で話題を呼んだラッパーのリアル・ドキュメンタリーがついに劇場公開。 兵庫県神戸市出身のラッパー、小林勝行。 2011年に発表した1stアルバム熱狂的な支持を集めた彼が、自身の宿 …

新作映画ニュース

映画『蜜蜂と遠雷』あらすじとキャスト。主演・松岡茉優で恩田陸の小説を実写化

直木賞と本屋大賞をダブル受賞するという史上初の快挙を成し遂げた、恩田陸のベストセラー小説『蜜蜂と遠雷』を、『愚行録』の石川慶監督が実写映画化。 映像化不可能と言われた本作。製作サイドから満場一致でオフ …

新作映画ニュース

世代を超えて共感できる恋愛映画『君の結婚式』胸キュン名場面集♡特別映像公開!

187㎝のキム・ヨングァンと158㎝のパク・ボヨン。 身長差約30cm(!?)カップルが繰り広げる共感度100%のリアル初恋年代記がついに日本上陸! 韓国映画『君の結婚式』は2019年3月1日(金)よ …

新作映画ニュース

映画『その手に触れるまで』あらすじ/キャスト/公開日/上映館。ダルデンヌ兄弟がカンヌ監督賞を受賞した感動作!

ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ監督最新作。 第72回カンヌ国際映画祭にて監督賞を受賞したジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ監督。 (C) Les Films Du Fleuve …

新作映画ニュース

映画『エレファント・マン 4K修復版』公開日/上映館。デヴィッド・リンチ初期代表作品が劇場で蘇る

不朽の名作『エレファント・マン』40周年記念 鬼才デイヴィッド・リンチが自ら監修し4K修復版となって日本“緊急”公開決定。 第53回米アカデミー賞にて、作品賞、主演男優賞、監督賞など主要8部門ノミネー …

【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【川添野愛インタビュー】映画『忌怪島/きかいじま』
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『レッドシューズ』朝比奈彩インタビュー
映画『あつい胸さわぎ』吉田美月喜インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
『シン・仮面ライダー』コラム / 仮面の男の名はシン
【連載コラム】光の国からシンは来る?
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学