2018年で3回目のとなるTOKYOCOMICCON(東京コミコン)が大盛況のうちに終了。
早くも2019年の第4回の東京コミコンの開催が発表されました。
今回は東京コミコン2018開催のレポートをまとめてご紹介いたします。
東京コミコン開催時に旬のコンテンツがない⁈
といっても、実はアメコミの2大ブランドMREVELもDCも映画は空白期間中です。
DC映画の『アクアマン』は2018年2月公開予定、MREVELの『キャプテン・マーベル』は3月公開予定、『スパイダーマン:スパイダーバース』は2月公開予定とちょっと先の話です。
MREVELのもう一つのシリーズの『X-MEN:ダークフェニックス』を、熱く語るかと思いましたが、配給の20世紀フォックスはそちらはスルーしてトランスフォーマーシリーズの『バンブルビー』を前面に押し出していました。
バンブルビー
DCのテレビドラマがの新シーズンのソフトは、ここ数年毎秋冬に発売されているのですが、そこはタイムリーでしたが、DCの親会社ワーナー・ブラザースのキラーコンテンツ『ファンタスティックビースト』は新作がもう公開されてしまっています。
というわけで、2018年12月に文字撮りピタッとはまるコンテンツがいないのが実に惜しいところでした。
追悼スタン・リーのいないコミコン
スタン・リーのメモリアルモニュメント
ところが、これは実はとても不幸なめぐりあわせとしか言いようがないのですが、MREVELの象徴というべきスタン・リーが11月12日に死去。
期せずして東京コミコンがスタン・リーのいないアメコミ界最初のビッグイベントとなってしまいました。
開場には急遽追悼のモニュメントが会場中央に設置され、更にメッセージボードも設置されました。
スタン・リーは第1回の東京コミコンに登壇していて、その時の動画も流されました。
サノス
コミコンの成り立ちと歴史
スーパーマン
お話が少しずれますが、そもそもコミコンというものの成り立ちは70年代に遡り、当初は文字通りコミック(漫画)の愛好会たちの小規模な集会でしかありませんでした。
最初のころは100人単位の動員だったそうです。ちなみに東京コミコン2018は5万人前後の来場者数を見込んでいます。
もしコミコンがこのままコミックの愛好家だけの集まりのまま日本に上陸していたら、ここまでの盛り上がりはなかったと思います。
バットマン
コミコンはアメコミが多ジャンル(映画・ドラマ)への進出の成功と徐々にSF、ファンタジー、ホラー、アクションと許容範囲を時間をかけて拡げていき、今のパブリックイメージのコミコンとなりました。
ところで、日本では似たようなイベントがかつて存在していました。
参考映像:「東京国際ファンタスティック映画祭」予告編’85~’89
1985年から約20年間、東京国際映画祭の協賛企画として開催されていた東京国際ファンタスティック映画祭(東京ファンタ)です。
日本における、アメコミのライターの草分けでもある杉山すぴ豊さんと短い時間ながらもお話をさせて頂いた中でも出たのですが、東京コミコンは東京ファンタの後継イベントになるかもしれないという話になりました。
日本公開30周年『ロボコップ』のキャスト来日
東京コミコン2018のゲストには「ハリー・ポッター」シリーズのフェルプス兄弟、『フラッシュポイント』『ファンタスティックビースト』のエズラー・ミラー、『アベンジャーズ』のロキことトム・ヒドルストンにジェレミー・レナーという、“らしい”人物たちを迎えました。
それに加えて意外にして、実に素敵なゲストとしてピーター・ウェラーという俳優がやってきました。
40年以上のキャリアを誇る彼ですが、なんといっても代表作はポール・バーホーベン監督の『ロボコップ』です。
今回の来日はそんな、『ロボコップ』の日本公開30周年を記念してのものでした。
そして、これがポイントなんですが、『ロボコップ』が日本で初めて上映されたのが、87年の東京ファンタだったのです。
東京ファンタがなくなって10年以上、このジャンルの受け皿になるイベントを日本が欲していたのかもしれませんね。
ゴジラ
デロリアン
2018年のサンディエゴとニューヨークでのコミコンでの日本発信の『ドラゴンボール 超ブロリー』の大掛かりなイベントが話題になりました。
そして東京コミコン2018では、ハリウッド版のゴジラやバンプルビーのPRに肩を並べる形で、日本代表としては『僕のヒーローアカデミア』や『おそ松さん』。
また『ドラゴンボール超』『ワンピース』、果ては『月光仮面』の新作舞台の告知まで行われました。
円谷プロダクションは『ウルトラマン』の新シリーズの発表も行いました。
月光仮面
2018年の出展はありませんでしたが、すでにどちらも海外展開が始まっている『仮面ライダー』や「スーパー戦隊」シリーズもラインナップに並ぶかもしれませんね。
また賛否ありますが、ハロウィンの日本定着の一因となった日本のコスプレ文化もコミコンとのシンクロ率を高めています。
アイドルのライブイベントなども含めて、日本ではこう言ったイベントは受けがいいです。
東京ゲームショウやコミックマーケット(コミケ)など、サブカルチャーイベントの実績がすでにあります。
さらにMREVELとEND OF THE WORLD(SEKAI NO OWARI)とのコラボレーションコミックの発表もされました。
まとめ
レッドカーペットや舞台挨拶つきプレミア上映などよりも、はるかにセレブとの距離の近さを感じられるコミコン。
イベントとしての価値も世界的に認知されつつあり、ジェレミー・レナーの“アベンジャーズ4”への出演の名言という、“世界初出し”もありました。
日本人の応用力の高さもあるので、東京コミコンは益々規模が大きくなっていくかと思います。いずれは幕張メッセが狭く感じるようなことになるかもしれませんね。