すず、リン、周作、それぞれの“ひみつ”が少しずつ明かされる。
2016年11月12日に公開され、日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞、仏・アヌシー国際アニメーション映画祭優秀作品賞など国内外で70以上の賞を受賞するなど大きな反響を呼んだ『この世界の片隅に』。
3年の月日を超え、新たにエピソードを追加した新作『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』が2019年12月20日(金)より公開となります。
すずと遊郭で働くリンを主軸に、愛らしく切ない予告編、のんのインタビューとアフレコ映像、そして、すずが遊郭で出会うもう一人の女性、 九州出身の‟テル“役で出演する人気声優・花澤香菜をご紹介します。
CONTENTS
映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』について
国内外で高い評価を受け、2016年の公開から1日も途切れることなく1000日以上にわたり上映が続けられている映画『この世界の片隅に』。
本作はそんな『この世界の片隅に』に、原作の魅力的なエピソードの数々を散りばめた新作です。
すずを取り巻く人々の「さらにいくつもの人生」がより深く描かれることによって、 すずの中にあったほんとうの感情、そして誰もが誰かを想い、哀しくも優しい秘密を抱えていたことに気付かされます。
たおやかな温もりに満ちた新たな物語が、この冬、深く沁みわたることでしょう。
映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』の予告編
すずが描いた“あいすくりいむ”や“ハッカ糖”、“わらび餅”などお菓子の絵について、リンと楽しそうに笑い合う場面や満開の桜の木を背に語り合う場面など、二人のこころの交流が描かれます。
さらに前作では描かれなかった、周作を巡るすずとリンの関係性も垣間見えるシーンも。
ある日、周作の部屋で“最後のページの一部が切り取られたノート”を発見したすずは、ひらがなが読めないリンが「ええお客さんが書いてくれんさった」と、リンの名前と住所が書かれた“ノートの切れ端”を嬉しそうに見せてくれたことを思い出します。
白い息を吐きながら、寒空の下を曇った表情で歩くすずの姿と、「周作さん、うちは何一つリンさんに敵わん気がするよ」と話すすずの声が挿入され、周作を巡る三人の物語を喚起させる内容になっています。
映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』インタビューとアフレコ映像
3年ぶりにすず役を演じたのんは、「時を経て、同じ役に挑むことは初めての経験だったので緊張しましたが、スタジオでは監督とリン役の岩井さんと一緒に収録することができたので、すぐにすずを思い出せた気がします。今までのすずさんと違った一面もあるので、面白かったです。」と、前作との違いについて語っています。
岩井七世も同じく3年ぶりにリンを演じたことについて、「このような形でまた映画館で上映されるということで、本当に最良の形だと思いますし、台本と絵コンテが送られてきたときは、“やっとだ”という思いから涙が出ました」と感慨深いコメントを寄せています。
映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』の新キャスト紹介
参考動画:テルが登場する本編映像
本作で初登場する、すずが遊郭で出会うもう一人の女性、九州出身の‟テル“役は、『言の葉の庭』や『はたらく細胞』などの話題作に出演し、数々のTVアニメ・ 劇場アニメに出演している人気声優花澤香菜が演じます。
本作からの参加について、花澤は「ずっと大切にしていた作品だったので、参加できるなんて信じられませんでした」と喜びのコメントを寄せています。
テル役・花澤香菜のプロフィール
テル役を務める花澤香菜(はなざわかな)は1989年2月25日生まれ、東京都出身。
子役から芸能活動を始めドラマ・CM・バラエティなど出演しているなか14歳の時に初めて『LAST EXILE』(2003)で声の出演をします。
のちに『ゼーガペイン』(2006)のヒロイン・カミナギリョーコ役で注目を集め、その後声優としての活動が中心となり数多くのTVアニメ・劇場アニメに出演しています。
主な出演作は『PSYCHO-PASS』(常守朱役)『言の葉の庭』(雪野百香里役)『シュタインズ・ゲート』(椎名まゆり役)『はたらく細胞』(赤血球役)など。
映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』の作品情報
【日本公開】
2019年(日本映画)
【監督・脚本】
片渕須直
【キャスト】
のん、細谷佳正、稲葉菜月、尾身美詞、小野大輔、潘めぐみ、岩井七世、牛山茂、新谷真弓、花澤香菜、澁谷天外(特別出演)
【作品概要】
本作『この世界の(さらにいくつもの) 片隅に』は、『この世界の片隅に』を原型とした新たな物語です。
『この世界の片隅に』は、2016年11月12日に公開され、深い感動の輪を拡げていき、日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞、仏・アヌシー国際アニメーション映画祭優秀作品賞など国内外で70以上の賞を受賞するなど大きな反響を呼びました。
多くのファンと上映劇場の熱意に支えられ、公開から1日も途絶えることなく1000 日以上も日本全国どこかの劇場で上映が続けられています。
すず、リン、周作などのキャラクターそれぞれの内に秘められた、こぼれ落ちるほどの“想い”を、本作で描き出します。
映画『この世界の(さらにいくつもの) 片隅に』のあらすじ
昭和19年、日本が戦争のただ中にあった頃。
広島県・呉に嫁いだすずは、夫・周作とその家族に囲まれて、新たな生活を始めます。
戦況が悪化し、生活は困難を極めますが、すずは工夫を重ね日々の暮らしを紡いでいました。
ある日、迷い込んだ遊郭でリンと出会います。
境遇は異なるものの呉ではじめて出会った同世代の女性に心を通わせていくすず。
しかし、ふとしたことをきっかけに、すずは周作とリンの過去に触れてしまいます。
すず、リン、そして周作。
それぞれが内に秘めた想いを抱えながら、日々を懸命に生きていました。
そして昭和20年の夏がやってきて…。
まとめ
『この世界の片隅に』に、昭和19年秋から昭和20年春にかけてのエピソードを中心とした約30分間の新規映像を追加した新作映画『この世界の(さらにいくつもの) 片隅に』。
監督を片渕須直、主人公・すずの声をのん、音楽をコトリンゴなどお馴染みのキャストとスタッフは続投されます。
新キャストとして出演する花澤香菜の演技も楽しみですね。
映画『この世界の(さらにいくつもの) 片隅に』は2019年12月20日(金)よりテアトル新宿・ユーロスペースほか全国公開です。