逆境にも負けなかった彼女の涙のワケは
ヴェネチア、トロントなど数々の映画賞を獲得した巨匠、フォン・シャオガン監督。
文革、毛沢東の死、中越戦争など国を揺るがす事件が立て続けに発生した激動の70年代、その時代の波に翻弄されながらも真っ直ぐに逞しく生きていく“文工団(歌唱、舞踊、演劇等により軍の士気を高める)”の若者たちの美しく切ない青春の日々を描き出した映画『芳華(ほうか)-Youth-』を贈り出します。
2019年4月12日(金)の本作公開に向けて、本編映像が解禁されました。
これまでどんな逆境にも負けず、一人でひたむきに生き続けていた主人公のシャオピン。
しかし突如父親に会える希望を見出したことで、それまでの張り詰めていた気が緩み、涙が溢れ出す本編映像には、観ているこちらの胸も締め付けられます。
映画『芳華-Youth-』の本編映像
本映像は、シャオピンが「長らく労働改造所(※)に収容されていた父親が解放された」という知らせを、同じ文工団のメンバーから偶然受け取るシーンから始まります。
6歳の時に両親が離婚、その後父親が労働改造所に収容されて以来“いつになれば父親と再会できるのか”と長年途方に暮れていた17歳のシャオピンにとって、それは突然もたらされた希望の知らせでした。
就寝前のベッドの中で、父に向け手紙を書くシャオピン。
「一緒に寝たのは一度きり。構って欲しくてわざと風邪をひいて。高熱を出した時だけ」涙を浮かべながら必死にその想い出を手紙に綴ります。
再婚した母親と新しい家族の中で自分の居場所を見つけることができず文工団に入団、新しい生活に期待を膨らませながらもそこでもなかなか周囲に馴染むことができなかったシャオピン。
父親と別れて以来、誰にも甘えることができず、慕っていた父親に想いを綴るこの上ない幸せな時間と、その想いが静かに溢れる感動のシーンを切り取ったものとなっています。
※労働改造…反革命犯や刑事犯に対し、労働を通じて自身の改造を強制する矯正処遇政策のこと
映画『芳華-Youth-』の作品情報
【日本公開】
2019年(中国映画)
【原題】
芳華
【監督・製作】
フォン・シャオガン(馮小剛)
【キャスト】
ホアン・シュエン(黄軒)、ミャオ・ミャオ(苗苗)、チョン・チューシー(鐘楚曦)、ヤン・ツァイユー(楊采鈺)
【作品概要】
『シュウシュウの季節』(1999)で知られるゲリン・ヤンが原作と脚本。
文革、毛沢東の死、中越戦争など、時代や国を揺るがす事件が立て続けに発生した激動の1970年代の波に翻弄されながらも真っ直ぐに逞しく生きていく若者たちの美しく切ない青春の日々を描き出しました。
『唐山大地震』(2015)『戦場のレクイエム』(2009)の名匠フォン・シャオガンが映画化を切望し監督した本作。
リウ・フォン役は『空海 KU-KAI 美しき王妃の謎』(2018)のホアン・シュアンが務めます。
中国では、公開から1ヶ月で約230億円突破の大ヒットを記録しました。
映画『芳華-Youth-』あらすじ
1976年、軍で歌や踊りを披露し兵士たちを慰労し鼓舞する歌劇団・文工団に、夢と希望を持った17歳のシャオピン(ミャオ・ミャオ)が入団。
なかなか周囲となじめずにいる彼女の唯一の支えは、模範兵のリウ・フォン(ホアン・シュエン)でした。
だが、程なくしてリウ・フォンには秘密の想い人がいることが判明します。
報われない初恋、秘めた想い、嫉妬、悲しみと喜び、そして、交錯する若者たちのまっすぐで様々な想い。
時代が大きく変化していく中、ある事件をきっかけに、二人の運命は非情な岐路を迎え…。
まとめ
【追加決定】
「芳華-Youth-」リピーター先着で、本国ポスタービジュアルのホアン・シュエン ポストカードをプレゼント!数量限定/異なる上映回の半券2枚を、劇場窓口にてご提示ください/半券の再発行はできません。 pic.twitter.com/EJdMskezE8
— 映画「芳華-Youth-」 (@houkayouth) 2019年4月8日
名匠フォン・シャオガンが映画化を切望した本作。
いつの時代も変わらぬ友情、恋愛、青春をきらめきとともに閉じ込め、戦争と言う暗い影と対比させる描き方に引き込まれます。
解禁された本編映像では、いつも気丈に明るくふるまっていたヒロイン・シャオピンの孤独が映し出されました。
彼女が映画の最後に残すのは、笑顔か、涙か…。
映画『芳華-Youth-』は、2019年4月12日(金)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国公開です。